娘のアルバイト

昨日の夕方のローカルニュースで、広島のアンデルセンで

「デンマークフェア」が始まったと放送していた。

一年に一回、タカキベーカリーがデンマークの食文化の紹介と

いうので開いている。

デンマーク大使がテープカットをしたり、デンマークから取り寄せた

食材の紹介をしているところが映像にあった。

広島の本通りにあるアンデルセンのお店は、数年前に改装があり

私が学生の頃とはちょっと変わったけど、昔からおしゃれなお店だ。

学生の頃には、当時まだ珍しかったフランスパンを

ここで買って帰ったものだ。

当時は今のようにパンの種類も豊富でなかったし、スーパーも

家の辺りにはあまりなかった。

下の娘が大学に入って、ここで暫くアルバイトをした。

２階のバイキング式のレストランで。

ある日、バイトから帰った娘が「今日、お父さんが店に来ていた」と

言った。

柱の影から見る人がいるなと思ったら、お父さんだった。

「えっ？」と思ってもう一回見たら、いなくなっていた　と。

遅くに帰ってきた夫にそのことを聞くと、照れくさそうに頷いた。

下の娘は気が小さいので、心配だったのだと思う。

広島市内に出かけた時は、ここに寄る時がある。

一人で食事をするには便利なところだから。

その時はいつも、照れくさそうに頷いていた夫のことを

思い出す。