本因坊戦七番勝負の第5局は6月26日、27日に山形県米沢市白布温泉で行われ、挑戦者の山田規三生九段が高尾紳路本因坊に先番中押し勝ちし、対戦成績を2勝3敗とした。第6局は7月11、12日、神奈川県箱根町の龍宮殿新館で行われる。
接近戦での山田の読みの深さが光った。カド番に追い込まれながら、自身の持ち味を出し切った好局だった。
高尾にとっては惜しまれる敗戦だったが、まだ星の上では有利。初防衛がなるか、山田がタイに追いつくか、第6局が待たれる。
(毎日新聞より抜粋)
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山田九段、難解な局面を攻め主体の展開でカド番をしのぎました。一方、厚い棋風が身上の高尾本因坊、本局ではその特長を生かせなかったようです。
七番勝負も五局を終え終盤戦、両者の熱闘譜を期待しましょう。
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今回の対局地は山形県米沢市白布温泉の中屋別館不動閣。
ここは1961年、二十二世本因坊高川秀格と、現在の二十三世本因坊坂田栄寿が対戦して、坂田が高川の10連覇を阻止、初めて本因坊を獲得した舞台となったそうです。
もう45年も前ですが、そのとき使われた碁盤(裏面に高川、坂田の署名がある)での本局、歴史を感じさせます。
米沢で思い出すのは20代前半の頃、福島・山形県境の「飯豊山」に登り、下山した帰りに米沢の上杉神社を訪れたことでしょうか。でもあまり歴史に関心もなかったし、何より疲労困憊の状態で印象に残っていません。
JR磐越西線の山都駅(喜多方の西)から飯豊山に登りJR米坂線の小国駅に下山するコースでした。夏の連休だったと思いますが山頂付近の万年雪やお花畑が登山者を迎えてくれました。