今日12月1日は、「映画の日」です。
今から105年前の1912年に実際に起きたイギリスの豪華客船タイタニック号沈没事故を基に、画家志望の貧しい青年(ジャック)と大資産家と婚約中の上流階級の娘(ローズ)の悲恋を描いた大作です。
ご覧になった方も多いと思います。
日本では、1997年12月20日公開(アメリカと同時公開)
ハリウッドの大ヒットメーカーであるジェームズ・キャメロン監督は、この作品で、ラブロマンスと映像的なスペクタクルを巧みに絡み合わせて、観客をぐいと引き続けています。
アカデミー賞では作品賞、監督賞など11部門で受賞し、世界での興行収入はキャメロン監督自身の「アバター」が記録を塗り替えるまで歴代トップの座を保ち続けました。
青年役ジャックを演じたのはレオナルドディカプリオ(当時19歳)と令嬢ローズ役は、ケイト・ウィンスレッド(当時20歳)です。
映画では、二人が船中で一線を越えた後に、タイタニック号が沈没します。
この映画の日本語の字幕を担当したのが字幕翻訳家の戸田奈津子さんです。
この映画公開の1年後の平成11年1月30日(土)に群馬県太田市教育委員会主催の文化講演会にて戸田奈津子さんによる「私の映画字幕人生」として講演を行いました(参加無料)。
この講演会の中で、「タイタニック」の話も出てきました。
映画タイタニックは、3時間を超える大作で、しかも日米同時公開するので、フィルムはいくつかに分かれて日本に到着し、字幕は途中の部分から付けることになったそうです。
キャメロン監督は、この映画に予算と時間が大幅に超えてしまい、公開前は関係者からは「この映画は必ず沈む(失敗)と。」
しかし、公開したら全米で6億ドル、日本で興収記録262億円(配給収入160億円)と大ヒットしました。
戸田さんは、この映画で注目してもらいたい台詞があるそうです。
タイタニックが沈没して、ジャックとローズが海面上で浮かんでいる時に、助けに来た一艘の舟が生存者がいないと思い、引き返そうとしたときに、ローズが「Come back!Come back!」と言い続けます。
この台詞は、船に向かって「戻って!戻って!」の他に、冷たくなったジャックにも向けて「生き返って!生き返って!」という2つの意味が込められているんだそうです。
学校の英語のテストで「Come back」を「生き返る」と訳してしまうと×をもらいますよ!
聴講者の皆さんは、うなづく人が多かったですよ!
「映画は生きた英語が使われているので、これからもたくさんの映画を観て下さいね。」
1時間半の講演でしたが、内容が盛りだくさんで、あっという間でした。
映画って本当にイイですね。
皆さん、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!