事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

佐野次郎左衛門

2015-05-22 14:09:16 | 本と雑誌
荷風随筆集(こちら)はいろんな意味で興味深い(こういうのを軽妙洒脱-津原さんの評-というのかどうかはわからんけど)、いわく「尚武はお釜をねらいたがるものなり」アハハ、それ「葉隠」にもあるらしいね、司馬遼太郎が書いてた、もちろん著者(葉隠の)はお釜否定派らしいけど(あ、それホントに「もちろん」なんだろか?)、芥川の「尚武は国際的奢侈である」の方が手厳しい、だけど「晴天に雨傘が要る」のも世界の常識(ということは荷風も認めてる、あれ?)

中でわからんかったのがタイトルの人名、何せ佐野**左衛門と言えば「鉢の木」を火にくべちゃったヒト(もったいないことするよな、生の木は燃えにくいだろに)しか知らんもんね、それは佐野源左衛門、考えてみると佐野から鎌倉ってけっこうあるよね、今なら両毛線で小山へ(27分)、東北新幹線で東京へ(43分)、東京-鎌倉は1本(56分)だが東京駅で「鎌倉行くのはどのホームだ?」と悩む時間がけっこうかかるかも、3時間で着けるかな、とりあえず東海道線で大船へ行ってスカ線に乗り換えるが吉(たぶん)、鎌倉時代の源佐衛門さん(というかかわいそうなそのお馬さん)は迷わず鎌倉へ行けたんだろか、今更心配してもしゃあないけど心配だ・・・って何の話や?

次郎左衛門さんは松坂屋の社長ではなく(これ名古屋周辺でしか通じないな)お芝居と映画の主人公(こちら)、「金の切れ目が縁の切れ目か、そりゃ花魁ちょいとつれなかろうぜ」というあれね(違ったらゴメン)、どっかで聞いた話と思ったら実際にあった「五人切り」をモデルにいろんな台本が書かれてるんだ(こちら)、中で荷風の時代に「そう言ったら説明いらん」のがこのヒトだったってことか

突然何事ってそれはまたいずれ(書かないかもしれない)

広津柳浪

2015-05-20 16:33:36 | 本と雑誌
永井荷風は最初このヒトに入門したとのことである、柳浪というのは広津和郎のオヤジさんで和郎は国語の教科書に確か葛西善蔵と名前を並べてたと思う(ウロ覚えなので違ったらゴメン)、善蔵は荷風と同年だが接点は全くないっぽい、作品は青空で読める、和郎はまだ著作権切れてないらしくて読めないから読んでない、松川事件の一件を聞いたことがあるだけ・・・なんてことは全然関係なく柳浪の作品は知ってたのである、大昔ラジオで聞いた(「明治深刻小説集」というタイトルになっていた)、一つは「亀さん」、もう一つは「雨」だったような気がするが違ったかもしれない、とりあえず岩波の「今戸心中」(「雨」が入ってる)を買った、「亀さん」はこちら、ホントにコワいことを考える作者だね、悪い女だからって何も焼き殺すこたなからうに、「黒蜥蜴」(おっと字が違う、これ)もかなりスゴそう(岩波にあるけど買う気にならん、法律で罰せられない悪人だからってここまで悪く書くこたなからうに)、乱歩は知ってたのかな、そう言えば「二銭銅貨」は黒島伝治より乱歩の方が先輩だったね、黒島は知ってたのかな

追記-書いてから気がついた、荷風は明治12年、葛西善蔵は明治20年生まれ、接点のあろうハズもなかったのである、どこで間違ったんだろ?

チョコとマンガの共通点

2015-05-19 12:13:21 | アニメ・コミック・ゲーム
どちらもなかったからってヒトが死ぬわけじゃないがあった方が楽しい(こちら)、実はまだ読み終わってない、ソニーでまとめ買いしたのだが機械が動かなくなっちゃって今出先なのでPCにつなげない、こうなると電池を引っこ抜いてリセットという荒業が使えない機械はどうしようもないのだ、マンガは活字と違って情報量が多い(活字の羅列は一次元、絵は二次元それだけでも大違いだ)ので小さな機械にはほんの数冊(今4冊)入ってるだけでも過負荷になることがあるようなのだ(特にこの作者の絵はものすごく丁寧、チョコの絵なんかほとんど3Dしてるんじゃないかと)

というわけでアタマへ来たので最終巻のAzonレビを見て結末だけ先に聞いてしまった
何かなあ、このヒト完全に一昔前の少女マンガしてない?さして取り得があるとも思えない若い女の子がハンサムな王子様と結婚してハッピーエンドって21世紀のハリウッド映画では絶対やらなくなった手じゃないの?(いやさうでもないのかな、今回のシンデレラ見てないし)、またサエコさん、ホントにそのダンナでいいわけ?(そらショコラの店へ嫁に来てハッピーになれるとも思えんけど)、薫子さんはとても他人と思えないので是非幸せになってもらいたかったんだがこちらにありきたりのハッピーエンドはなさそうで悲しい、オカマの六道さんに見せ場があるらしいのはうれしいがどうせならよきパートナーをプレゼントしてくれんのかな、そういう趣味の男、探せばいるハズだと思うんだが、忙し過ぎて探してるヒマがないか、男を恋から救うのは理性より多忙(by芥川)なのはそちら方面でも同じかもね

一番の難は(誰もつっこんでないけど)主人公の商売がうまく行き過ぎてるってことかな、大金持ちの協力者、安い給料に文句を言わないできる職人(一人はオヤジさん)、本人はもちろんハンパでなく有能だがしかしお菓子ってのはとんでもなくハイコストな商品で「おいしいモノにならいくらでも金を出す」タイプの常連がかなりおおぜいいてくれないと成立しないんじゃないか、私は本好きだしまあまあ可処分所得多い方だと思うけど「面白いモノにならいくらでも金を・・・・」出さない、ほとんどのヒトは金がないか時間がないかスペースがないか(これは私もそう)で私ほども本を買わない、だから本屋はどんどん減る(地下鉄の駅前にもバス道路の脇にもなくなっちゃった)

あれ?関係なかったね、作者はホントにチョコが好き、メシよりオカズより男よりチョコが好き、だから高級チョコ専門店が繁盛したらいいと心底思ってるんだよね、それほどに思われたチョコは幸せだ(あれ、何か違うよーな)

追記-というわけだが帰宅時間になったらバッテリーが切れてリセットされた(ハズ)、さて正気に戻ってくれたかというと・・・どうやらくれたやうだがマンガ4冊はせいぜい0.2ギガ、ディスクの容量1.5ギガあるのにこれでハングしてバッテリ使い切るってのはそろそろ終りかけてないかな、文句言っても返事ないだろなあ、ソニーはいつもそういうとこだし

奥泉光

2015-05-17 13:23:55 | 本と雑誌
この作者いまいちとか言いながら創元社の文庫になってたら買わずにいられない(こちら)、タイトルのつけ方うまいよね、でもやっぱこれは純文だと思う、浅田の作品はエンタメでノンミステリ、奥泉のは純文でやっぱしノンミステリ(だと思う)、まだ「ノヴァーリス」の方しか読んでないけど
時は(たぶん)1991年の3-4月
登場人物
松田-33歳独身、ICU(作者の母校)と思しき大学経済学部の講師だが研究よりミステリが好き、ノックスだかヴァン・ダインだかの原則を金科玉条と思ってるらしい、古過ぎ、よくそれで学者が勤まるなあ、若い頃は過激派だったがある時身の危険を感じて他の大学からここの(たぶん)2年に転入したという
新藤-松田の先輩、36歳、経済学部のマスターを2年の前半で中退して結婚、今は編集プロダクションを経営しつつ雑文を書いている、奥さんと2年前に別れた、その間の事情多くを語らず
榊原-38歳、他大学の出身で新藤とマスターの同期、3年まで医学部に在籍してから経済へ転部したとのこと(どっかで聞いた経歴だと思ったら豊田有恒じゃない?)、今は名古屋の大学に勤めている、ハゲで糖尿病、家ではよいお父さん
-新藤と同級、経済のマスターを終了したらしいが今何をしてるのか不明(大学教員?)、そも名前すら不明(奥泉だったりして)、2年前に結婚して奥さんは出産間近、昔は細かったが今はデブ
石塚-生きてれば34歳、帰国子女だったのでこの大学の経済へ9月に入学し12年前の6月に卒業するハズだったが桜の季節4月に図書館の屋根から転落して死亡、なぜかリュートというむずかしい楽器を弾いていた

石塚の死は事故か自殺かはたまた殺人か、久々に現場を訪れた私は次々と説明不可能な椿事(事件の再現?)に襲われる、もしやあの時の犯人は私たち?

典型的な「信用できない語り手」ミステリと一度は思わせて何とはなしのうやむや解決(というか不解決)、結局何があったのか(たぶん)作者も知らないのである、一人称で書けば知らないことは知らないですませられるから便利だと昔サマセット・モームが言ってた、ミステリってのは「知らない」じゃすませられないジャンルなのだよ、やっぱ純文作家だよな、このヒト・・・・・

どーでもよい追記-研究室の直通電話、え、市内局番2ケタ?と一瞬い思ったが、そっか都内じゃないのね

↓続き

2015-05-16 08:08:48 | 本と雑誌
登場人物に二八(偽名)というのがいる、奥さんは真夜(マヨ)、夫婦揃って暗い、実はカード詐欺の常習犯(なんだがはて彼らの犯罪は成功したのかどうか最後までウヤムヤ)、二八は16ではなく「ニッパチのブタ」とのこと、縁起でもない偽名を名乗ったもんよね、好きにつけられるんだから二七のカブにしとけばよかったのに-と全くしょーもないツッコミ

ついでに言うと成金の名前は貫一、「貫一さん」と呼ばれて「金色夜叉じゃない」と言う、全く教養がないという設定なのにそれは知ってるんだ(作者が知ってることを登場人物が知らずにいるのはむつかしい、逆もまた真)

元警官は誠(マコト)で常識的過ぎなのが却っておかしいが(一回だけ勇さんと呼ばれる、アハハ)オカマの名前は何と源太郎、おいおい下の名前って変えようと思えば変えれるんじゃなかった?

追記-「ポンペイを振り返ったローマ人のごとく石になった」、いいかげんなこと言っちゃいけないよ、振り返ったのはソドムとゴモラで塩の柱だろ、そう言えばあれも火山の爆発だったのかなあ、あの辺(中東)に火山ってあったかしらん

さらに追記-「ローマ人のマネはやめて」、確かそれマクベスだよな、何で小さな子供がそんなん知ってるんだ、作者の誤解を登場人物が解くのは・・・むつかしいんじゃなくて不可能だ

もう一つ追記-しっかし揚げ足鳥大好きの私もここまでツッコミを入れた作者は・・・ひょっとしたら初めてかも