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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

スタンリイ・エリン

2012-04-15 10:21:28 | ミステリ

特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2)
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:1985-02

山梨県の古書店から届いたのはこれ、すでに古典的名作と思われる短編集、入手困難とは遺憾なことである、若い読者にも買えるように、このシリーズ是非文庫化していただきたい
Isyoku 私は・・・シャーリー・ジャクスンを図書館で借りたと思う、ロバート・ブロックは買った(引越で散逸、内容忘れた)、ダールとフィニイも読んだハズだが別の本と混同してるかも、教養部の英語でサーバーをやった、計算の苦手なおばさんの話にイラッと来て「全然面白くない」と言ったのを記憶してる(死んだオヤジいわく「教科書になったら何だってつまらないよ」)

なんてことは全然関係なく、この本はやっぱスゴい、クイーンの前書きはしばしばホメ過ぎのことがあるけど、これに限っては掛値なしにホント、「長くその版の絶ゆることなからん」・・・頼むぜ、ハヤカワ殿?

特別料理」-ネタを知っててやっぱしコワイお話ってそうはない、それに実際読んでみるとホノメカシ方が絶妙なのだ、ズバリとは言わない、でもまちがいようはない、類似品は数あれどこれに勝てる作品はたぶんあるまい

お先棒かつぎ」-無意味な仕事にヒトを雇う「新・赤毛連盟」の目的は?タイトルがちょっとひっかかるね、「先棒=駕籠の前側をかつぐヤツ」という意味ならマチカイじゃないんだが原題 Cat's paw は(「そよ風」-これ芥川が言ってたな-ではなく)「手先」なのだ、「手先」でよいじゃないか

クリスマス・イヴの凶事」-荒れ果てた屋敷に住む老姉弟、彼らにいったい何が起きたのかラスト一行の衝撃、よくあるかもしれないけどうまく使うのはけっこうむつかしいネタ

君にそっくり」-貧乏なサラリーマンが金持ちのドラ息子を居候させた、目的は「そいつに似ること」、「太陽がいっぱい」(映画版)と同じネタだが悲劇度はこっちが(たぶん)上、この邦題もよいと思う、原題The Best of Everything わかるようなわからんような

壁をへだてた目撃者」-隣の部屋で女が殺されたらしい、彼女に好意を持ってた主人公は犯人探しの旅に出る・・・スレッカラシのミステリ読みなら先を読めるハズだが読んだ通りであるが故にやっぱ衝撃だと思う、原題 Betrayers(裏切り者たち) 犯人は悪人なのか、悪いヤツに裏切られ続けただけなのか、後の方だったら悲しい(けどたぶんそう)

決断の時」-大金持ちと脱出マジシャンが賭けをした、条件は動きのとれない状態で密室に閉じ込められて1時間以内にドアを開けること(部屋を出ることではない、これ重要)、ラストは「君ならどうする?」のリドルストーリーで、なるほどさすがはEQMM年間第一席(54年)


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