経営コンサルタントへの道

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■■【連載 経営トップ15訓】 第6訓 「社員(会員)の質・量の向上を常に意識し、退職者を極力出さないようにする」

2016-07-23 17:32:34 | 経営トップ十五訓

■■【連載 経営トップ15訓】 第6訓 「社員(会員)の質・量の向上を常に意識し、退職者を極力出さないようにする」

 
経営コンサルタント歴35年を記念して、経営トップの皆様だけではなく、経営士・コンサルタント・士業の先生方にもご参考になると信じ、ここにまとめてみました。

 グローバルな視点の経営者・管理職 



線-孫悟空

経営トップ15訓 ”当たり前”が実行できる



 経営コンサルタント歴25年を経過した時点で、(特)日本経営士協会の理事長を拝命することになりました。その際に、自分自身を戒める意味で「理事長十戒」を作り、それを日々座右におきながら仕事をしてきました。

 私の経営に対する考え方の基本は「当たり前のことが当たり前にできる」「暖かい管理ができる」、その様な企業作りのお手伝いをしています。

 理事長歴も長くなり、そろそろ後任の選定やその人への傾斜引き継ぎを考える時期といえましょう。この十戒に加筆をして、企業や組織のトップ・管理職の方々に向けて焼き直したものを「トップ15訓」としてまとめてみました。経営トップの皆さんだけではなく、私自身にも必要なことなので「社員」という言葉と共に「会員」という言葉も使っています。

 まだまだ内容的には不充分ですが、今後もこれをベースに推敲・改訂を重ねて参りますが、その第一版として茲にご披露させていただきます。トップの方々や管理職で日夜ご奮闘されている方に、少しでもご参考になれば幸いです。

 

第  訓
社員(会員)の質・量の向上を常に意識し、
退職者を極力出さないようにする

■ 日本型経営を見直す

 日本型終身雇用制という言葉は死語と言っても過言ではないほど昨今では使われなくなりました。それだけ日本でも労働の流動性が高まってきています。大学や専門学校等を卒業した人の50%もが何らかの事情で離職したり、就職しないでいるショッキングな状態でもあります。

 社員一人を採用する費用は、その人の給与の2倍またはそれ以上を要するといわれます。学校を卒業しても、そこで学んだことがすぐに職場で活かせるわけではありません。何の教育もしないでいると労働生産効率が低いままであり、非効率です。そこで新入社員研修を行う必要性が生まれます。

■ 雇用関連費用の大きさを認識する

 中小企業では、大企業のような新入社員研修制度のないところが多いでしょうが、先輩がOJTを通じて行うことが多いでしょう。先輩社員は、当然のことながら、本来自分の業務に専念するよりは効率も下がります。そこで機会損失が発生します。その費用は莫大なものになっているかもしれません。

 これらのことを考えると、一旦社員として雇用したら、その社員に終身働いてもらうことが好ましいといえます。社員も高齢化すると生産性が低下することもありますが、まだ働けるうちは働き続けてもらえる制度が、社員の退職を防ぐことになります。従来の終身雇用制を現代風にアレンジしたものを、ここでは「新型終身雇用制」と呼ぶことにします。高齢者の生産性は、報酬等で調整するなど、その対応策を考えて、新型終身雇用制をしくなどの方策を講じれば、新型終身雇用制のメリットは大きいはずです。

 その制度により、雇用が安定すれば、社員の労働力は低下せず、生産性も人件費に見合ったものとなります。すなわち企業は安定的に成長します。「数は力なり」という言葉があるように、社員数が多いことは企業力を向上させます。

■ 会社は大きくすれば良いのか?

 では、社員数が多ければ多いほどよいのでしょうか?

 利益にも適正利益という言葉があるように、社員数など企業としての適正規模があると考えて良いのではないでしょうか。残念ながら企業や組織における適正規模に関する研究はまだ不十分ですが、急激に社員の増加が行われると管理が伴いません。管理職の質が問われるので、その部分を見ながら、適正規模を考えることができるはずです。

 すなわち企業の成長を考えると、社員研修の重要性を再認識することができます。管理職の教育だけではなく、管理職予備軍の教育により、社員数が将来増えても対応できるようにしてこないと、社員数と管理の質のアンバランスから経営に失敗する道に踏み込まずに済みます。

 教育により「良質な人」が増えると、そこから生まれてくる商品・サービスの良質化が進みます。すなわち「良質な物」ができるようになるのです。その様に生産性が上がると金融機関は黙っていません。無担保・無保証で低金利の資金が入りやすくなります。収益性も高まります。すなわち「良質な金」が入って来るようになるのです。

 このようにして、経営品質が高まると「良質な情報」も入り、益々生産性が上がり「良質な時間」を手に入れることができるようになるのです。

 すなわち「人・物・金・情報・時間・その他の経営資源」の善循環が始まるので、竜巻現象(スパイラル現象)が起こり、廻りを巻き込んで企業は上昇気流の乗ることができるのです。

■ 「数は力なり」 量と質の善循環

 これは、私どもの経営コンサルタント団体でもいえます。会員数が増えると、専門性という面でもバリエーションが増え、益々専門性が高まり、それに伴い質も高まってゆきます。

 経営環境の変化から、企業が求めるニーズも変化して来ています。高いレベルのコンサルティングが求められているのです。そのために、有能な経営コンサルタントでさえも一人ではそのニーズに対応できなくなってきています。クライアントのニーズに応え、満足度を高めていただくためには、専門性の高い経営コンサルタントによる組織的な対応が必要なのです。

 組織的な対応により質の高いコンサルティングを提供できるようになります。それに伴い、クライアントがクライアントを紹介してくれるようになってゆきます。知名度が高まると、新たに有能なコンサルタントが入会するようになります。

 企業が竜巻現象を起こせるように、私どものような団体でも「量が質を高める」善循環に繋がるのです。トップの業務の中でも「トップ営業」の重要性を常に意識をして、人脈作りを平素から行う必要があります。

■ 無償の愛

 世の中には、自分の主張はするけど、自分は人に迷惑をかけていることすら気がつかない人もいます。その様な人の多くは、相手の好意にも気がつかず、感謝の念を持つこともありません。

 親は子供に対して無償の愛を提供することにより、子供はすくすくと育ってゆきます。

 近年、いじめが、横行とまではいきませんが、マスコミを賑わすことが多い社会現象の一つです。親が親になりきれず、泣き声がうるさいなどと親の本分を忘れてしまってしまっているのではないでしょうか。

 親が子供に対して、これだけのことをやってやっているのだから、親の言うことをきいて泣き止んで当然だというギブ・アンド・テイクの考え方かもしれません。

 かつては、学校の先生も親の愛に近い、無償の愛で生徒に接してくれていたように思えます。残念ながら、多くの先生が近年はサラリーマン化してしまっているような気がします。

 残念ながら、私どもの経営コンサルタント団体でも、「会費を納めているのだから、協会は会員のためにもっと何かをしてくれて当然」という会員の見方が大勢です。協会もそれなりの努力をしていますが、会員の要望に充分に応え切れていないことも否めません。

 協会側にもそれなりの理屈はあるにせよ、謙虚に会員の声に耳を傾けるべきだと考えます。

 その一つが、会員の悩みや解らないことに応談しています。

 経営コンサルタントが持つ悩みなので、結構レベルの高い内容であることが多いのです。そのために、応談者は相当なるエネルギーを投じています。応談者も実はボランティアですので、無償で対応しています。もし、応談者が何かを求めるようでしたら、莫迦らしくてこのような協力をしてくれないでしょう。

 ところが相談者の中は、「キチンと対応してくれて当然」という考えでいるのか、「ありがとう」というひと言が言えないのです。

 相手の気持ちを考えられない人に、経営コンサルタントは務まりません。

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■■【今日は何の日 経営情報】 7月23日 文月ふみの日 陶器まつり 

2016-07-23 17:30:39 | 【経営マガジン】

■■【今日は何の日 経営情報】 7月23日 文月ふみの日 陶器まつり


 1970年代以来の経営コンサルタント経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を毎日、原則として複数本のブログをお届けしています。

 【今日は何の日】は、大変好評を博していますが、それに加えまして従来の

 【今日のマガジン】が、大変好評を博していますが、発行時間が、当ブログの読者層の皆様とタイミングが合わないという要望を得ました。【今日は何の日】と同じ時間にお届けするために、【今日は何の日】と【今日のマガジン】を合体させることになりました。

 引き続き、皆様のご愛読をお願い申し上げます。



 一年365日、毎日が何かの日です。
 季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。
 これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。
 独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。
 詳細 ←クリック

今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

 7月は、なぜ「文月」というのでしょうか?
 七夕に因み、短冊に詩などを書いて、書道上達を願う行事から「文披月(ふみひらきづき)」が転じて「文月」になったといわれています。 < 詳細 > ←クリック


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 一年365日、毎日が何かの日です。季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。

■ 日本がTPP交渉に初参加

 2013年7月23日に、マレーシアで18回目のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の交渉会合が開催されました。開始から3年余がたってようやく日本が参加できることになりました。

 その時に、まだ結論に至っていない、6部会にようやく参加したのですが、多くの重要案件はすでに決まっていて、それを覆すためには日本が強く求めている関税撤廃を通すために、知的財産など、特許や著作権のルールづくりや、公共事業参入条件の政府調達問題などで譲歩せざるを得なくなってしまいました。


■ 文月ふみの日

 毎月23日は、「ふ(2)み(3)」の語呂合せから「ふみの日」となっています。7月の旧名称から7月23日は「文月ふみの日」として、ふみの日の中でも特別な存在です。

 もともとは、郵政省(現在の日本郵政グループ)が1979(昭和54)年に、日本人にもっと手紙を書いてもらおう、その結果売上が伸びるようにという下心から始まったことです。

 下心と言っても、手紙を書くことは結構なことです。最近は絵手紙という形で、はがきに絵を描き、短文を添えて人に送るという風雅な趣味があります。受け取ると、相手の人の心の温かさを感じ取れます。

 ところが、この絵手紙は、日本時らしく「流儀」があるようです。詳しくは知りませんが、例えば文字を書くときには筆の情報を持って書くようです。私の小学校時代の恩師で、筆の達筆な方がいらっしゃいます。絵手紙を受け取った人から「等々あの人も手が震える年になってしまったのか」と心配の電話をもらったそうです。

 筆の情報を持って文字を書いたのでは、振るえた文字になってしまいますね。

■ 陶器まつり


 7月23日~26日に大阪の陶器神社(坐摩神社内)で「陶器まつり」が開催されます。

 その日には、全国から陶器業者が集まり、その信仰から「火防の神」としても知られています。

 期間中、神社所有の陶器の名品が公開されたり、火除けのために土鈴瓢箪が授けられたりします。

 陶器まつりは浪花の名物で、境内だけではなく、街の数ヶ所に陶器で作られた精巧な人形が飾られますし、瀬戸物市も開かれます。

■ 【今日は何の日】その他

 ◇ 相馬野馬追祭(~25日)
 ◇ 陶器祭(~26日)
 ◇ 宇和島霊祭

 

 国内外で、見落とせない、こんなことが予定されています。それを意識していますと、テレビや新聞、ネット情報を見るときに、見落とさずに情報を入手できます。

7月23日(土)

 国際:G20財務相・中央銀行総裁会議(中国、24日まで)


 2016/07/18

 今週の時事・経済関連や社会ニュースから、経営コンサルタントの独断と偏見で、解説にならない解説をお届けします。

 トルコで軍の一部がクーデター、フランスではパリ祭初日に三度目のテロなどと、不安定な中、東シナ海問題で国際司法裁判所が、当然のことながら中国に厳しい判断を下しました。

 自国内での共産党独裁政治安定のために、自分達に都合の良い論理を組立、それを近隣国に押しつけ、一方でお金をばらまいて中国支持を余儀なくさせる戦略には怒りにも似る思いの人が多いと思います。

 ヨーロッパ諸国は、経済的メリットから中国の横暴を黙認しようとする姿勢が、中国の強気に拍車をかけています。

 自分の国の利益のみしか考えない、そのような時代に嫌気をさしている人達を巧みに操るテロ組織を間接的に支援していることに早く気がつき、グローバルな平和を模索する、原点の戻った国連であって欲しいです。

 G20が今週、奇しくも中国で開催されます。各国が結束し、中国を孤立させ、反省を促して欲しいです。




  ※ 未発信のブログを含みますので、時間になりましてから再訪問をお願いします。


 深夜発信 【今日のつぶやき】 前日のつぶやき一覧
 
早朝発信 【新・今日は何の日】歴史・季節で感ずる”今日”と時代を読む視点を掴む
 午前発信 【本日は勝手ながら休刊させていただきます。
 正午発信 【経営トップ15訓】6 社員の質・量の向上を常に意識


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◆ 7月22日(金)のつぶやき 著作権侵害をしやすい時代だけに配慮が必要ですね

2016-07-23 07:00:49 | ブログ

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