昨夜、自宅に帰ってから、第3話「W. Heisenberg」のところを読んだ。第2話から続いて読んだせいか、以前にこの章を読んでつっかえたところがそのつっかえを感じさせなくなった。
これは朝永の『量子力学』I (みすず書房)を読んで行列力学の理解が十分できなかったところが、『量子力学の冒険』でよくわかるようになるかと思って読んだことがあったが、やはり十二分によくはわからないという結論をそのときにはしていた。
だが、今回は昨日も書いたように、第2話の「N. Bohr」のところから読んだので、そのひっかかりは感じなかった。一晩で「W. Heisenberg」のところを読んだわけだが、あまりにも短い時間で読みすぎているかもわからない。もっとゆっくりと読むべき箇所であろう。
昨年のいまごろにも同じように『量子力学の冒険』を読んでいたらしく、同じタイトルでブログを書いていた。
以前の内容を読んでいないが、そんなに内容が異なるはずがない。
私の読書のしかたはいつも問題解決型であって、本の全体を読むということをしていない。必要な箇所を拾い読みするだけである。
これは同じブログでも「とね日記」さんは、本全体を読んで書評をされているので、その書評の重みがまったくちがう。
話をもとにもどすが、『量子力学の冒険』の第4話以降も読んでみたい気がいましているが、今回はその誘惑から逃れたいと思っている。小川修三「量子力学講義ノート」の編集にもどりたいから。
もっともこの『量子力学の冒険』が朝永の『量子力学』(みすず書房)の簡易解読版みたいな書であると感じている。他には、あまり簡易ではないが、朝永の『量子力学』の解読版の書として、土屋秀夫著『朝永の「量子力学」の研究』という大著があることは何回もこのブログで取り上げた。
(付記)『量子力学の冒険』では、記号としてDiracのh(またはh barともいわれる)をつかってほしい。この記号は初心者をちょっとのけぞらすところもあるが、やはり式が簡略に表される。