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「下流社会」を書いた社会学者、三浦展あつし氏著、光文社新書である。
先日のクロ現で、空き家問題が広く深く潜行していることを知り、読んでみた。元々は夫が買い「面白くない」と放置していたものである。
ふーーーむ、すぐ読めるけど、何しろ扱っているのが東京圏なので地名とその土地のイメージ、鉄道名が地方在住者にはちんぷんかんぷんなので、提言と言われても、地域そのものがなくなりつつある地方の問題の解決には全然参考にならないということが分かった。
そしてもう一つ、東京圏では住む場所はその人の職業や資産状況、趣味までをも体現するとても分かりやすい記号であるということも。高度経済成長時代、地方から都会へ出て行って郊外に頑張って家を建てても、つまり私たちの世代以上の人たちだけど、住み手がなくてゴーストタウンになるしかないのは問題だけど、住む場所がこれだけ厳しく選別され、時には優越感や劣等感を生む記号だとしたなら、いくら施策を施そうと郊外には再生の道はないのではと暗澹とした。
地方の人間には読んでもあまり参考にならない。ならないばかりか、住む場所を洋服のブランドに例えているP181では地方はブランド性もなく、カジュアルで服で言うとユニクロみたいなものですって。こんな決めつけはどうでしょうか。東京からしかものを見ていませんね。
また東急東横線沿線を褒めすぎ。それがどんなところでどんな人が住んでるのか私は知らないけど、住んでる人は優越感をくすぐられるんだろうなあ。優越感って生きる糧ですものね。差別を助長する感じでやだなあ。はい、ブランド力ゼロの地方在住者なので、と拗ねてみる。
まあ買ってまで読む本とは思いません。資本主義も行き過ぎると、細かな差異で人との差別化を図る隘路に陥るわけで。そうでもしないと需要が喚起されないって、なんかねぇ。と落ち込む。