夕焼けに染まった黄昏の空は朝焼けに負けないほど美しい。
誰もが認めることでしょう。
でもその先は、朝焼けと違って夜の闇。
我が家の私の寝室からは、お天気の良い日は、毎朝美しい朝焼けを望むことができます。
今年は朝寝坊して見落としてしまいましたが、初日の出も元旦には毎年拝んできました。
ある年のお正月に撮った画像です。
初日の出の陽光が差すファミリールームです。
でも私の人生は、まさに黄昏。
そんな感傷的な気持ちになることが、最近はよくあります。
米国に在住時、夕方から数時間、日本人学校に通っていた娘たちの送り迎えをしていました。
その時、西の空が夕焼けで真っ赤に染まっていることがよくありました、
そのスケールの大きい見事な美しさは、日本の街の比ではありません。
圧倒されそうになったことを、今、懐かしく思い出しています。
けれど、その頃の私の人生は、黄昏ではなく、まさに朝焼けに染まった空のように輝いていました。
子供たちは幼くて、夢がいっぱい。
素敵な友人にも恵まれ、希望に輝き、空が明るくなる一方の朝焼けがまさにふさわしい時期でした。
私の寝室から望んだ朝焼け
ところが今は先の闇に、一抹の不安を覚えることがよくあります。
人生の黄昏を痛感した出来事で、一番大きかったのはもちろん夫の死です。
それ以外にも、悲しい出来事に色々見舞われることが多くなった私の昨今の生活。
この数年の間に、心の友と言えるような友人を、三人も失ってしまいました。
40代の終わりには、大学時代の大親友との永久の別れもありました。
高校時代の親友だったKさん。
高校を卒業後は、会う機会があまりありませんでしたが。
クラスの同窓会があると、私達はいつも肩を並べて一緒の席に。
開業医の奥様で、とても美しい方。
振る舞いも性格も優雅で、気品が匂い漂うような人でした。
5年前の同窓会でお会いした時、私が持っていたプラダの大きめのバッグに一目ぼれされた彼女。
すぐ買いに行くとおっしゃった時が最後のお別れの日。
その年の秋に、突然亡くなられました。
もしお元気でしたら、お付き合いがもっと深まり、彼女の優しさと優雅さから、私は学ぶことがたくさんあった事でしょう。
彼女の別離は、今でも残念に思えてなりません。
さらに昨年の年初と一昨年に、大切な心の友を二人失いました。
このブログにもたびたび登場していただいたUさんとTさんです。
娘たちが中学生の時に出逢ったママ友さんたちです。
次女が中学入学時以来、十数名の人たちと、三十数年間の長きにわたって、親睦を深めてきました。
その中でも、UさんとTさんは、住まいが近いこともあって特に親しくなり、毎年数回お食事を共にする間柄でした。
麗しいご人格で、私が心から敬愛してやまない方達だったのです。
でもこのお二方も、もう二度とお目にかかることは叶わないところに旅立ってしまわれました。
主人も思いがけない早い旅立ちでしたから、私の周辺は、寂しくなる一方です。
まさに、今の私の人生は黄昏、と思わずにはいられないゆえんです。
でも黄昏には、黄昏の深い味わいと美しさがあるはず。
寂しくなる一方の今の私の暮らしながら、先の悲しみも覚悟して、今を、朝焼けのように輝いて、精いっぱい生きたい、と改めて思い直しています。
日々のささやかな出来事や喜びを慈しみ、心にとどめ、人生の黄昏を深く味わっていくことができますように。
こんな思いに浸る私ですが、実は、もう一つ心にぽっかり大きな穴が空く出来事が目の前に迫っています。
このお話も近い内にさせていただくつもりです。
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花のように泉のように