美濃屋商店〈瓶詰の古本日誌〉

呑んだくれの下郎ながら本を読めるというだけでも、古本に感謝せざるを得ない。

心につつみ得ぬとき(村田春海)

2010年02月26日 | 瓶詰の古本

   おほよそ、うつしみの世にありとある人、折にふれ事にあひて、心に思ふ事あらざるはなし。其の思ふ事ひたぶるなる時は、あながちに心につゝみもてあらむ事を得ず。その心につゝみ得ぬ時は、必ず声にたてて歎く。その歎くにつけては、やがて言(こと)に出でて歌ふ。其の歌ふ時、詞(ことば)にあやあり。心にことわりあり。これをしもぞ歌とはいふなる。

(村田春海)

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