か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

時は戻らない

2015年03月04日 | 裁判
 
強姦(ごうかん)罪などで服役中に大阪地検が無罪の可能性が高いとして釈放した男性の再審請求審で、大阪地裁(登石郁朗裁判長)は27日、再審開始を認める決定をした。被害を受けたとした少女らの虚偽証言に加え、被害がないことを示す診療記録が判明した。

検察側は昨年11月、「再審開始を決定するべきだ」との意見書を提出しており、再審で無罪が言い渡される見通し。

決定は、「被害は虚偽だった」とする少女と目撃者の新証言について「大部分は整合し、信用できる」と判断。2人は昨年夏、弁護人を訪ねて新証言をしており、「無罪を言い渡すべき明らかな証拠が新たに発見された」とした。

                                                                        2015 年 2 月 27 日 19:54 JST  Wall Street Journal

(引用以上)


男性はすでに3年半の服役をしている。地裁の判決どおりに確定し懲役12年の刑に服しているところだった。強姦の痕跡はないとする医療機関の診断書も、最初検察は存在しないと主張した。

ということは、検察自体、証言のみに基づいて架空の犯罪をでっち上げたのだ。国家権力がその当事者となるとき、すなはちひとたび権力が異端を排除しようと決心すると、いくらでも冤罪が可能な世界を作る。

戦後憲法はこの愚を繰り返さないために、自白の証拠能力を徹底的に低くした。証言についても同様である。

組織というものは一度走り出すと後戻りができない。日本的風土のせいにするのは低脳である。どこの人間でも性向として仲間はずれを恐れ、事なかれを好み、 invisible man(目立たぬ傍観者) であろうとする。

組織は本質として制動がきかないものだ。

検察が証拠を紛失するはずはない。しかも狙ったように被告人に不利な証拠のみが消える。ありえない。この点では検察も14歳のうそつき少女と同じだ。

男性はよく戦った。この不条理の監獄の中で一番つらいことは、時が返らないことだ。勾留と服役をあわせ、男性はすでに6年拘束されている。さらに6年の服役が待っているはずだった。

弁護側の地道な調査により診断書が発見され、ウソ被害少女や仲間のウソがばれた。

これは、すみませんではすまない。少なくとも男性と同じ期間は刑務所に行ってほしい。そうしないとJC(女子中学生)はいつでも誰でも刑務所に送る権利を持つ。

いま普通に思えば、どうしてこんな矛盾した証言が採用されたのか、ありえない話だ。被告人をのぞく全法廷が狂った正義感に酔っていた。

最高裁ですら一旦は上告を棄却している。だからこそ自白証言中心主義は厳に戒めなければならない。

事なかれ、成果至上主義の検察。面白半分のJC。このままいい気にさせてはならぬ。

時を返せ。

 

 

 


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