<前回のつづき>
にもかかわらず、日本を除いては体系的に軍隊慰安婦制度を運用した国は今のところない。慰安婦のいない軍隊は戦争になるとつねに殺人と強姦をしでかす可能性がある。特に海外に出た軍隊の場合にはこの傾向がはなはだしい。今日までの戦争では戦勝国の軍隊が敗戦国の女子を強姦するのは当然だと考えられていた。慰安婦がいない軍隊にとって敗戦国の女子は最も重要な戦利品であるからだ。これは旅行に弁当を持っていかなければひもじい思いをして結局人の食事を奪うしかなくなるのと似ている。朝鮮半島においても敗戦(訳者注 第二次大戦における日本の敗戦 以下同)以後南北朝鮮に進駐したソ連軍と米軍によって強姦が発生した事例がある。
とくに北朝鮮地域においては誰もソ連軍の強姦を止めることができなかったため女子は外出が制限されすべての女性はコジェンイ(幅の広いズボンのような女性用下着)を着用するなど強姦被害は熾烈だった。
このように軍隊慰安婦は制度上何の問題もなく、特に軍の部隊ごとに公娼部隊を置くというのは現代の国家においても非常に望ましい考え方だと思う。とくに敗戦以来米軍に占領された状態の韓国と日本では戦時ではないのに米軍による殺人と強姦事件がやむ日はなかった。しかし、米軍は占領軍であるので韓国と日本政府は強姦殺人の犯人を知りつつ処罰する能力がなかったので韓国と日本においては米軍による強姦と殺人が頻発するのである。敗戦後の韓国で発生した米軍の強姦と殺人はわかっただけでも200余件になり、はるかに大勢の隠れた数の女性が強姦され死んでいったのであるが一人の駐韓米軍軍人も処罰を受けたことはない。このような米軍犯罪によって韓国の対米感情は独立以来最高潮に達したのである。駐韓米軍は常に韓国人からのテロに怯え緊張して過ごさなければならないでいる。
万一駐韓米軍と在日米軍が本国で体系的に募集された軍隊慰安婦を部隊ごとに運用していたらこのような強姦、あるいは強姦殺人は明らかに減少したはずだ。しかし米軍は軍隊慰安婦を運用することはできない。売春が法で禁止されているからだ。米軍のように宗教色の強い社会は家父長色の強い原理が通用する傾向がある。これにより純潔と貞操思想が強く残っている。これは未開な西欧キリスト教がもたらした家父長文化の遺である。このような社会は売春に対して対立的だ。すなはち本質的に軍隊慰安婦は優れた制度でありこのような制度を運用するには売春に対する社会的容認と公娼制度などが存在しなければならない。だが、このような進歩的な国家は今日ですらまれである。21世紀が始まった今日もおもにオランダ、日本、ドイツだけが軍隊慰安婦制度を実施できる前提条件を満たしているといえる。
いうまでもなくすでに60年前にこのような画期的な制度を施行したのは日本であり、日本という国家の先進性を示す証拠になるのはもちろんのこと瑕疵に当たるようなことはない。軍隊慰安婦制度は日本軍のヒューマニズムを象徴する証拠として再評価されなければならない。日本軍は海外遠征軍に慰安婦を同伴させたが、これは軍人と現地住民に配慮したのであって、これは世界の戦争史においても類例を見ない。独創的な発想であり日本の軍隊が侵略軍ではなく解放軍に近かったという証拠になる。
このような軍隊慰安婦制度は現代の軍隊にも必ず必要な制度だ。とくに韓国のように徴兵制度を運営する国家では女性の兵役義務が免除されることに関連し公平性についての論議は多い。女性に対しては現役服務、慰安婦服務、現金納付の中で選択して兵役の義務を全うすることができるようにして慰安婦服務に関しては適切なインセンティブをくわえれば望ましい制度になるだろう。
<次回につづく> 毎月20日発行