<前回のつづき>
[報道資料] 歴史を歪曲しているのは、はたして韓国なのか日本なのか。
キムワンソプ 「新 親日派のための弁明」
日本が歴史を歪曲しているということを当然だと考えている韓国人たちには、事実は逆もありうるという認識を持つこと自体がとても難しいことだ。この本は著者に加えられた韓国政府による全面的な弾圧で多くの人が知るところとなった。2002年夏には著者は出国禁止措置を受け、検察による外患誘致扇動罪での起訴方針が明らかになり著者が日本大使館に亡命を申請した。このニュースが報じられると本格的な救命運動が起こった。
ーーーー伊藤博文に謹呈された本
この本がいかに革命的な認識の転換を狙っているのかという点は本を開くや否や現れる。この本は朝鮮の革命家である金玉均と伊藤博文に捧げられていて、著者は巻頭において金玉均と伊藤博文を殺害した集団を「仇」(かたき)と規定している。すなはち、金玉均を殺害した閔妃と伊藤博文を殺害した安重根を民族の仇だと規定しつつ強い贖罪感を表している。このような認識の背景全体にわたって一貫して維持されている。
ーーーー日本によって始まった朝鮮の文明開化、日帝時代はわれらにとって何なのか?
この本の切り口は「文明開化」である。」未開で野蛮な社会を文明開化させたことはそのどんな価値よりもまずもって考えられなければならないものだ。最優先課題であり民族主義とか独立至上主義のようなイデオロギーなどは全く重要視しないという認識なのである。すなはち、当時全世界で最も未開であった朝鮮社会を文明開化させることができるならそのどんな悪徳すら善でありうるのであり、このような課題を完璧に遂行した朝鮮総督府はわが民族の恩人であり日本は朝鮮の父親である資格がある国家であるのだ。
ーーーー独立運動批判
この本は、我々の社会で当然なものとしてまかり通っている「独立運動は立派なことだった」という認識にも根本的な疑問を提起している。すなはち、独立運動は非常に間違ったことだというのだ。旧韓末の国際情勢をみるとき、朝鮮が独立国として残っていたら現在のわが国は世界中の国の中で最も未開な国になっていただろう。したがって、当時においては日本と手を取り文明開化を推進した親日派がまっとうなものであり独立運動家たちは時代の変化に適応できなかった日和見主義集団だったというのである。
<この本の重要内容>
ーーーー1. 韓国と中国は日本を批判する資格があるのか。
過去日本が起こした大東亜戦争はヒットラーの侵略戦争とは異なりまっとうな名分を持つアジア解放戦争であったのであり、したがって戦後処理もドイツとは異なったものでなければならない。韓国と中国で主張されている日本の戦争犯罪は大部分がでっち上げであるか誇張されたものだ。ぎゃくに過去の歴史をよく見ると韓国や中国には日本を非難する資格がない国家なのだ。韓国は昔ベトナムなどで多くの良民を虐殺した醜悪な過去を持っている。中国はいまでも多くのこの民族の土地を強制占領している侵略国である。
ーーーー2. 日帝時代は我々への祝福であった。
朝鮮時代末期、朝鮮人たちにとっては生き地獄のような日々であった。日本の統治によって近代国家への歩みを始めたといってよい。日本の統治によって朝鮮は多くの発展を成し遂げた。30年を超える期間、1000万人に満たなかった人口は2500万人に増え寿命は25歳から45歳に伸び、未開な農業社会であった朝鮮は短期間で近代的な資本主義社会に変貌した。本土からは優秀な教師たちが赴任して朝鮮人たちを教育したし毎年日本政府からは膨大な規模の資金が流入し優れた社会基盤施設がつくられた。このような変化は朝鮮が独立国家であったならば想像すらできないことだ1920年代には日本に対するコメ輸出で朝鮮には豪農が続出した。それを土台としていわゆる「民族資本」というものが誕生したのである。
1920年代の朝鮮の文芸復興は日本と正確にその時期を同じくして始まっている。今日、イグァンスとチェナムソンにはじまりキムドンイン、イヒョーシク、キムヨンラン、尹 東柱、湖南派、など我々の記憶にある多くの作家と芸術家たちは大部分この時期に登場した人物だ。
ーーーー3. 韓日合邦はわれらが選択した。解放以降、朝鮮の革命勢力が悩みながらも合邦を推進するようになる理由は何か。
甲申事変以来、数次にわたって試みられた市民革命は高宗と閔妃、外勢によってたびたび挫折していてその結果、東学と独立協会など朝鮮の革命勢力は日進会として一つにまとまった。これらは日露戦争の過程で日本と連合軍を作り参戦した。日露戦争に勝利したのち、本格的に日本の力を得て朝鮮の文明開化をなす路線を進む。日韓合邦はこのような朝鮮の革命勢力の意図が貫徹した自主的な選択であった選択と解さねばとならない。
<次回用メモ> `친일파를 위한 변명`의 저자 김완섭 인터뷰 から