か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

暗号

2015年11月14日 | 教育

第二次世界大戦中、米英は日本軍の暗号を解読して戦局を有利に展開した。とよく言われるが、日本も暗号解読においては敵と遜色なかった。

しかし、どんなに敵の動きを解読しようと弾がなければ戦争は負ける。2000対1の石油では負ける。毎週空母を建造する国と戦えば負ける。

日本が負けた後、意気揚々と進駐した米軍の暗号将校が日本の暗号関係者を茶化してこう言った。「この問題(暗号)を明日までに解いて来い。」

日米間には勝ち負けの違いはあるが、同じ軍人としてこれほど屈辱なことはない。

しかも、それは大学の数学科で解く程度の問題であり、軍のエキスパートたちに対して解けというのは失礼この上ない。

敗戦の悲哀を嚙みしめて、その場でサラサラ解いて見せた。

そのときを境に米軍の態度は一変した。

帝国陸軍の暗号将校達は、豹変した米軍将校達を見ても決して愉快ではない。「それしき、あたりまえだ。おまいらは戦争に勝っただけであり、日本のすべてを凌駕したのではない。」

 

だが、われらが溜飲を下げてくれるこの種の事件に対して、低能たちは狂喜ししばしコンプレックスを忘れる。そしてそこどまりで向上心がない。お粗末なことだ。

日本の数学のレベルが世界レベルであったこと、チューリングのような天才はいなかったが彼に準ずる学者の層が厚かったので解読研究者が十分いたこと、米軍は暗号の秘匿に労力を割いたが暗号自体は優れていなかったこと、などにより解読は可能となった。

だが忘れてはいけないことがある。目立たずに、ひたむきに、気が狂うほどしつこく、研究をした日本の研究者がいたから出来たことだ。

学問は派手ではない。むしろ地味だ。目立ちたがり屋が耳目を引くきらきらブログでいい気になっても、別にかまわないが、偉そうにしたら許さない。

よれよれの服を着て一年中機械のように研究所と家を往復し24時間数式と格闘する人がいるから日本の学問のレベルが保たれている。

 

僕は韓国で怒ったことがある。学生たちのレポートのレベルがきわめて高いのだ。自分で考えてないからだ。図書館が満員なのは他人の研究成果をいかに盗むかに苦労しているからだ。

これでは韓国はやがて地に落ちる。知ったことではないが、僕のレポートに対しそんなまねをしたら、かならず落とす。と、事前に何回も言っておいてもやめない。

(暗号自体については「みんカラ」でシリーズ化します ここは人文科学 みんカラは自然科学社会科学)

 

 

 

 

 


上品な親子に佐賀を忘れた

2015年11月10日 | 音楽

塩田町には、言い訳がましく取ってつけたような狭い安普請のホールがある。僕は名前だけ気に入った。 

" Liberty " 

ばら撒き公共事業でバラックホールが立っている。いまは合併で嬉野市になった。

合併したら議員と住民のあいだは関係が薄れ自治は不可能になる。一部の拠点都市のみに利便性は集約され、その他多くの土地は弥生時代に帰る。

元来、地方議員は合併に反対してきた。地方自治を旗印にしていたが、本音は落選を恐れ既得権にしがみついた。イスがほしかったのだ。だが、議員報酬にイロ、それも大変なイロをつけると耳打ちされるととたんに、効率的な議会運営とかいう口実で、言い込められ、まるめこまれた。

結果、無理な合併が横行しかろうじて残っていた地方のオアシス都市は砂漠に消えた。自業自得。

そんな絶望地方をなだめようと、選挙も近い昨今、思い出したように公共事業が再び顔を上げた。

 

かわいそうにLiberty はパイプ椅子だった。土人の国でもいまはホールがパイプ椅子の国はない。隣の広い多目的コート(運動場)がLibertyを押しつぶす格好だ。写真のように奥行きのない舞台は演劇ひとつ上演できない。弦四+ピアノ、これが限度。あと3メートル奥行きがあればまともになったのに。

筋肉優先の佐賀県に憐れみを。

運動場がホールより大事ならそもそもホールなんてもったいない。

ただ、音だけはよかった。偶然だろうが。アクロスよりよい。

 

そこに上品な親子がいた。お母さんと中学二年の娘さん。バイオリンをしている人同士は何故か直感で分かる。僕はあまり弾かないほうのバイオリンを先日手放したばかりだ。このことを本当に悔いた。この娘にあげればよかった。

並んで開場を待っているとき、話はバイオリンからピアノ、ホール、音楽全般へと広がった。なんて素敵なときだろう。

静かなお母さん、静かな娘さん。人の話を目をそらさずじっくり聞く。子供は親の思想やしぐさをよく会得している。問われたらまとめて短くポイントを言う。それまでは相手の話をよく聞いているので話が早い。

ちゃんと一番前に座った。あまり一緒にいてはいけないので僕は離れた。小声で楽しそうにお母さんと話していた。

このすばらしさが朝鮮には分からんだろう。まさにここに日本があるのだ。低級低能コネ採用の癒着公務員がどんなチンケなホールを申し訳程度に作ろうと、客と奏者でコンサートは作られるのだ。

 

真知亜さんとピアノは安宅(やすみ)薫さん(映画「のだめカンタービレ」 のピアノ曲指導、録音)。真知亜は自身の生い立ちにそってバイオリンの苦しさについて語った。僕は何十年ぶりに思い出したくないものを思い出した。だが彼は、自信があったようだ。それは、極めるとこんなに楽しいものだ、という自信。苦しみの百倍も千倍もの楽しみがまっているのだと。

先生からけなされるのがこの世が終わるほど苦しい、ともいった。高いレッスン料とりやがって。これにも同感。音楽家は皆、利己主義だ。変人で自閉症だ。頭が狂うほど競争が激しい。狂わずには勝てない。

真知亜は最後にいった。「もっと楽しむべきだったかな。」

三井住友海上はいいことをした。チケットはわずか1500円だ。佐賀に音楽が響いた。塩田町(現 嬉野市)のホールLiberty が揺れた。

 

 

 

 

 

 


李 承雨   ・・・(コックナー、えらそうに)

2015年11月08日 | 思想

 

土曜日は午後からとても忙しかった。西南大学で李承雨が講演をするというから、朝早く起き、あわてて懸案だったクルマのグリスアップをした。円管服を投げ捨てるとすぐに都市高に乗った。

講演までには時間があったが、西南大の隣にある図書館で李の作品を読んでおこうと思った。僕は読んだことがなかった。

ここまで熱心なのは、

① 彼と同じ時期に同じ学校に通っていたということ。

② ノーベル賞に最も近い作家だと全世界から高い評価を得ていること。

③ とても短編だったので講演開始までには読み終えることができること。

が理由である。同級生がノーベル賞を受けるとは気持ちがいい。

しかし、冷静になって記憶をたどってみたが、どうも彼の姿を思い出せない。学校はきわめて少人数、場合によっては指導教官の数が学生より多い授業もある。だからいやでも顔は覚えているはずだ。

彼の小説の支離滅裂の展開とともに、ちょっとした疑念が湧いてきた。

さらに、行き詰ると神を持ち出す安易さに、まじめぶったずるさを感じた。だが今回はひとまず内容はおく。

 

(西南と図書館の間の遊歩道、個人が植えていた)

 

配った日本語のレジュメとまったく同じ内容を10行ぐらい読み上げ、通訳はそのままレジュメどおりの内容を日本語で繰り返す。馬鹿なことをしていると分からんらしい。本人も通訳も交互にでれでれ読むから1時間かかった。

それは講演とは言わんだろう。レジュメを聴衆各自が読めば5分ですむのを、承雨は聞こえない声でグジグジしゃべり、通訳は読めない漢字をごまかしていた。

講演とは自分の作品を読んでいる人には次回作の展望と、読んでない人には自分のもとめるテーマを示すべきだ。

あるいは、うちに向かってなぜ私は書いているのか。外に対しては、なぜそのイシューが自分をとらえて離さぬか。韓国文壇のこれまでの流れと今後の展望。・・・言うことはたくさんある。

彼は観客席を一度も見なかった。僕は人間ができてきたので、舌打ちをしながら途中で出た。

態度が失礼じゃないか。配ったものを聞こえない声でだらだら読み上げ、解説もしないのは泥棒じゃないか。人の時間を盗った。

痴呆の入った日本人も悪い。寝るか、分かったフリをするか、気を失っていた。

李 承雨。伝える気のない講演をするとは偉くなったな。承雨、延世大にいたことがあるのか。最高の韓国語を贈る。コックナー(訳 おどろいたぜ、偉いんだな。)

ぼくは延世大で会ったことがないがどういうことだ。

 

そんな人間を持ち上げなくとも韓国には優れた小説家は掃いて捨てるほどいる。「われらのゆがんだ英雄」李文烈 「チング」郭 景澤(めんどくさい人はDVDで・・・)

 

(遊歩道から空を見た)

 

その後150㌔ほど高速を飛ばし、かろうじて夜のコンサートに間に合った。それについても書きたい。溜飲を下げた日本人の話だ。明日書く。

Korean, still you are far from  Seriousness.

 

 

 


爆買いなんてどうでもいい

2015年11月04日 | 音楽

炊飯器、ゲーム器、化粧品、魔法瓶、お菓子の類。詳しくは知らないがそれぞれ一人5or6個買うから当然100万円程度にはなる。

中国は社会主義とは大嘘で、カネと、コネと、ナイフがあれば何でもできる国だったし、日本としても物が売れるからなりふり構わない。そこで中華旅行社と、物が売れるためには何をしてもいいという下種な商業道徳が野合した。

おかげで平穏だった太宰府も中国人のつば、ゴミ、嬌声にあふれる街になった。やがてその不道徳はおとなしい日本人を飲み込み犯罪の街になる。

観光客だからすぐ帰国するって。バカ。佐賀県の工業団地にはどれほどの中国人がいるか。我がもの顔の彼女らは、僕の大事なスーパーモリナガを蹂躙している。万引きを止めろ。

痴呆どもはその行儀の悪さに気づきもしない。結局注意するのは僕だ。おかげで汚い中国語に上達した。

日本人も常識を持てよ。炊飯器6個がお土産か。合計100万も貧乏労働者がお土産代か。上海政府や共産党とコネがあるやつが、タダ旅行しているのだ。お土産ではない。商品だ。

その支那人あふれる太宰府に国博(国立博物館)がある。天下り先が少ない文科省が何とか理由をつけて収蔵品のない博物館をでっち上げた。音の聞こえないホールもある。

そこでさわやかなコンサートがあった。

母親が1st,娘が2nd,viola,celloの弦四。母親はどこにも属されてないようだがもったいない。この四重奏団は西日本シティ銀行で定期演奏をもう30年も続けているそうだ。

音楽はいいな。肩書きや毛並みに関係なく、グダグダ言うなら弾いてみろ、というところがあって勝負が早い。

 

だが、せっかく育ってきた民間の奏者たちにあまりよろしくない影が落ちている。そう、ここでも中国人。

Ferrariがいくら高くても買った瞬間に値段は落ち始める。ところが絶対儲かる投資がある。1億以上のバイオリンを買え。どんなに気違いになって働いても追いつかない。

(入門バイオリンだが成長に合わせ、かならず4台以上いる。さらに、ほぼ同額の弓がいる。レッスンは5万/月。その程度ならいいのだが・・・)

1億のバイオリンは普通のバイオリンだった。しかし、中国人が目をつけたのだ。投資目的で、弾けもしないし、似合いもしないし、見たこともなかったバイオリンを買い占め始めている。

あるとき僕は、背中のリュックにバイオリンを差し込みバイクでバイオリンを売りに行った。多すぎたから。中古屋が卒倒した。

いま相場は10倍に上がっている。これに弓が加わる。

若い演奏家がこそこそコンサートで稼いだところで10億のストラジに触る機会は死ぬまで来ない。これではいけない。日本は若手では世界最高の層の厚さがある。

北京ダックの横にストラジ(世界に250台、2度と出来ない)をドンと置いてつばを飛ばし銭儲けの話をする。こんなやつが儲けるため、日本の才能ある演奏家が本物の音から引き離されてはならない。

Eの糸は切れやすい。僕だな。