メキシコの隅っこ

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二重の虹 と 超短編

2006-07-08 06:53:34 | 風景
最近てっぺんが眩しげなおじさんたちとか、
そこまで歳行ってなくてもアヤシゲなシーンのお兄さんたちとか、
あまり美しくない写真が続いてしまいましたな~。

そこで今日は少しマシなものを、
と思ったけど、街中で撮ったので写真自体が……あはは。
すいません。




ここらもすっかり雨季に入って、
夕方から一時間ほどざあっと大雨が降ることもあれば、
夜半すぎからざばざばと降り続けることもあります。

これは先日、夕立が過ぎたあとに立った虹。
もう少し見晴らしのいいところから撮れればよかったんですが、
数分で消えてしまいました。



いきなり話は変わりますが、
以前ネットで知り合った作家さんの関係から、
「超短編」なるものに興味を持ったことがあります。
ネットや携帯で読むにも適当な、数百字からなる、非常に短い短編、
詩でもなく、ショートショートとも少し違う、
新しいジャンルとして数年前から伸びだしているようです。

その起源というか元祖というか、はラテンアメリカ文学のようです。
確かに、ラテンアメリカ文学には「短編の名手」と呼ばれる作家がたくさんいます。
その中でもグアテマラ生まれのアウグスト・モンテローソ
1921年生まれで44年にメキシコに亡命、
文学活動のほとんどをメキシコで行っています。

そのモンテローソの作品が「元祖超短編」、なのかな?
超有名な超短編、こんなのです。

 『ディノサウルス』    モンテローソ(亀・訳)

  目を覚ましても、ディノサウルスはまだいた。



たった一文でシュールレアリストな世界にぶっ飛ぶ、名作ですね。
この作品は有名で、更なる二次作品もたくさん出来ているらしく、
上記の作家さんに教えてもらったものですが、こんなのも。

 『教養のあるご婦人』  ホセ・デ・ラ・コリーナ(安藤哲行・訳)

  ぼくは教養のある婦人に、アウグスト・モンテローソの「恐竜」という短篇をご存知ですか、と訊いた。
 「ああ、とても面白いですわね」と答えた。「今読んでるとこですの」


--作者のコリーナは1934年3月29日スペインのサンタンデール生まれですが、
40年からメキシコ。従ってメキシコの作家となります。--
という情報とともに教えていただきました。



いかんいかん、すっかり回り道が長くなりました(いつものことか)。
で、このころ自分でもいくつか書いてみたりしたんですが、
物語って短ければ短いほど難しいもんですね。
いやはや、私にはセンスがないと、すっかり諦めました。

が、そのころ書いていくつか身内や友人に見せたものに、
虹を題材にしたものがあって、
それで思い出したわけです。
その中で、二重三重の虹のことを書いていたので、

「二重の虹って、よく見るの?」
とちょっと不思議がられたわけですね。

答は、「ハイ、よく見ます」です。
上記写真も二重です。
本来の虹の外側にうっすらとですが、見えるでしょ?
色の並びは逆になります。
内側が赤、外側が紫。

三重の虹はさすがに、頻繁ではないですし、
三本目の一番外側のは薄くて写真に撮るには難しいかも。
三本目はまた色並びがひっくり返って、外側が赤になります。

調べてみたら、海辺だと二重三重に見えることが多いらしいです。
だったら日本でもよくありそうに思いますが。
まあこの辺りは、雨がさあっと降って夕方の日が射すという気象条件、
それにもしかしたら空気の綺麗さも関係あるのかな?

それにしても、虹の内側と外側で空の暗さが違うのも面白い。
大きな虫眼鏡で宇宙人が地球を覗いているようです。

虹のたもとを写したかったんですが、
こんなんになっちゃった……。



トラック、邪魔~~~!



以前チアパスにサッカー観戦に行ったときも、
スタジアムから見事な虹を見ました。
当時の旅行記のところに載せてますので、見てないかたはぜひどうぞ~。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
神秘的☆ (あやたろう)
2006-07-08 07:36:50
「大きな虫眼鏡で宇宙人が地球を覗いているよう」・・・この表現にクラッ♪ときちゃいました~☆さすが亀さん。諦めずに、どうか続けて下さい(*^0^*)



でもって虹・・・いいですねー。最近、めったに見なくなったなぁ・・・。そういや・・・。

あ☆今回のカンクンで一度みました♪虹ってすごく癒されますよね^^雨は嫌いけど、雨上がりの虹は好き☆です^^

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虹の色 (はび)
2006-07-08 11:48:40
日本じゃ、虹=7色が常識ですが、

世界では6色だったり4色だったり、

様々らしいですね。

メヒコは何色?
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すごいすごい! (紅茶)
2006-07-08 22:00:23
虹キレイですね~

シャッターチャンスを逃さなかった亀さん偉い!

いいもの見せてもらって感謝です。



3枚目の写真も、トラックから虹が生えてるみたいで面白いですよ。

「うちのお父さんは虹師です」なんて、ファンタジー系の超短編が書けるかも…。
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えへへ ()
2006-07-09 00:42:58
>あやたろうさん

お褒めに預かりありがとうございます~

手始めに、このブログ記事ももっとすっきり短くまとめることに……

できるでしょうか!???



虹、カンクーンでもごらんになりましたか~。

雨上がりの芸術、気持ちがいいですよね~。

いつかもっと綺麗な虹を写真に撮りたいと思います。



>はびさん

うーむ、メヒコでも七色かなあ?

でもそれってスペインの影響のような気もするよ。

キリスト教では7って特別な数字だしね。

マヤ族やアステカ族ではどうだったのか!?

なんかわかったらまた書きます!



>紅茶ん

むふふ、ありがと~。

三枚目もなるほどねえ~。

それ、紅茶んが書いてみない?

言われてみたらそんなふうに見えてきたよ~、

虹背負って走るトラック。いいねえ。

このおじさんの行くところ、どこでも虹が見えるのかなあ。

ファンタジーだね。
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超短編 (africa)
2006-07-09 20:10:41
って、面白いジャンルですねぇ。知らなかった。

「ディノサウルス」、いいっすね。

一瞬のうちに、物語の入り口に立たせてくれるってのが、大切なんですかね。

二次作品もいいっすね。超短編的裸の王様(笑)

しかし、日本文学の、最初の一行を抜き出すだけでも、なかなかの超短編が成立する気がしますが。

「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」

なんて、やはり素晴らしい。

夏に読みたい超短編ナンバーワン(笑)



私も何重にもなる虹、よく見ます。

アンダルシアの空は東京の空より広いですからね。
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あはは ()
2006-07-10 07:51:41
>africaさん

>夏に読みたい超短編ナンバーワン

確かに!



知り合いの獣医さんがモンテローソと会ったことがあるとかで

自慢話をしてくれたことあるんですが、

モンテローソによると超短編といえども「導入、葛藤、解決」を盛り込まねばならず、

短い中にどうやってそれを組み込むか、が難しいんだとか。

しかし「ディノサウルス」には「解決」部分はないような……?(笑



そちらでも、何重もの虹、やっぱり見ますか~。

それって空が広いからなのかなあ?

まあ確かに日本は、田舎でも山が半分迫ってたりして、

海辺と言ってもさほど広々してはいないですね~。
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知らなかった! (JKN)
2006-07-11 01:08:26
2重虹なるものがあるとは…!  やっぱ住むなら海の近くがいいなぁ~。
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シティじゃねえ ()
2006-07-11 08:27:31
>JKNさん

シティではそりゃあ、なかなか見られんでしょ、二重の虹って。

そもそも空気が薄いとどうなんだろうか?

さらに加えて空気が汚ないと、見えるものも見えなくなりますね(涙。

うちに遊びに来るなら雨季にする?(笑
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雨季かぁ (JKN)
2006-07-12 00:27:05
そうだよねぇ、シティじゃなかなかねぇ。でも1回、2回ぐらいみたことある
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アカプルコとか ()
2006-07-12 06:57:57
行ってたじゃない、JKNさん?

あそこでは虹出てなかった?

うち来るより、アカプルコとかカンクーンのほうが絶対綺麗やで!(笑
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