またまた古い写真からです。
以前、カンクーンからバスで半時間ほど行った村から
さらに2kmほど離れた村の、
そこからまた2kmほどマングローブの林を抜けたところにある、
某大学の海洋学研究所に住み込んでいたことがあります。
そのときの生活の一端を、恥ずかしながらお見せしませう。
研究所全体の写真は残念ながら撮りませんでした。
砂浜からすぐのところに建つ、長屋風の研究室と住み込み学生用の宿舎(二階建て)、
それにまあ研究用機具とかボートとか置いとくようなところ、
くらいでしたね。
で、部屋は二人部屋でしたが、
私ははじめの頃ひとりで使ってました。
こんな感じ。
小さい机が向き違いに置かれていて、
(当時はスペイン語もヨロヨロだったので、辞書の類がやたら多いです)
この手前に小さいベッドがふたつ。
奥に洗面所とシャワーがついてて、
キッチンも小さいながら完備。
自炊するしかないところですからね。
なかなかよくできた部屋でした。
その部屋の窓からの眺めはこんなの。
絶景かな~~。
ここに、パンツ一丁の子供が裸足で走っていたりして、
実にリゾートっぽい……て、いやいや、勉強しなくては!!
で、ここからカリブ海沿岸のいくつかの調査地点を選んで、
貝の分布と環境条件の相互作用について調べたわけですが。
その第一調査地点。
なんと言われようと、カリブ海ですから!
どこ行ってもこんなんですから!
第二地点はちょっと違って、岩がちなところ。
しかも写真を撮った日はどんよりとド迫力。
ここらの岩はもろい岩質で、波に削られてでこぼこしてます。
そこへかなりの勢いで当たる波が、
噴水のように高く飛び上がるのです。
中には、トンネルを抜けて飛び出すところもあり、
そういうところでは水が圧迫されて、いっそう高く噴き上げます。
なかなかの光景です。
でこぼこの岩は、こんな感じで、
白っぽく見えるところが窪んだ潮溜まりになっています。
潮溜まりというのは、潮の満ち引きで海底になったりむき出しになったりする
けれども水が溜まって残るところ。
スペイン語では pozo de marea と言います。
ここには引き潮のときにも乾燥に強い貝が残って頑張るのですが、
写真に見える黒い粒々が、その貝たちです。
この潮溜まりは、水が少ないので、太陽ですぐに水温が上がり、
水が蒸発すると塩分濃度も上がり、
生物にとってはなかなか過酷な環境となるので、
特定の貝しか住めないわけです。
これはちょうどその潮の境目となる岩場。
波のしぶきだけで、また潮が満ちるまでの乾燥に耐える種類の貝が
びっしりと集まってるのが見えます。
海の中には色彩豊かな魚やサンゴやヒトデ、ナマコ、ウニなどなど
いろいろな動物がいますが、
この辺りの貝は他の貝仲間と比べても地味で目立たない色合いです。
そんなふうに地味に懸命に生きている彼らを……
いちいちひっくり返しては種類を調べたり数を数えたりする
迷惑な動物もたまにはいます。
右端にある木枠は、50cm×50cmで、
内側にテニスのラケットのように5cm間隔で
テグスが張られています。
それを、こういう岩場に被せて面積を概算し、
そこにどんな貝がどれだけいるか、を数えるわけですね。
さほど特殊な器具もいらない、研究設備もいらない、
ある意味とっても安上がりな研究でしたね~。
と言っても、この研究の行方はもう過去の話ですので、
深くは追求しないでください
以前、カンクーンからバスで半時間ほど行った村から
さらに2kmほど離れた村の、
そこからまた2kmほどマングローブの林を抜けたところにある、
某大学の海洋学研究所に住み込んでいたことがあります。
そのときの生活の一端を、恥ずかしながらお見せしませう。
研究所全体の写真は残念ながら撮りませんでした。
砂浜からすぐのところに建つ、長屋風の研究室と住み込み学生用の宿舎(二階建て)、
それにまあ研究用機具とかボートとか置いとくようなところ、
くらいでしたね。
で、部屋は二人部屋でしたが、
私ははじめの頃ひとりで使ってました。
こんな感じ。
小さい机が向き違いに置かれていて、
(当時はスペイン語もヨロヨロだったので、辞書の類がやたら多いです)
この手前に小さいベッドがふたつ。
奥に洗面所とシャワーがついてて、
キッチンも小さいながら完備。
自炊するしかないところですからね。
なかなかよくできた部屋でした。
その部屋の窓からの眺めはこんなの。
絶景かな~~。
ここに、パンツ一丁の子供が裸足で走っていたりして、
実にリゾートっぽい……て、いやいや、勉強しなくては!!
で、ここからカリブ海沿岸のいくつかの調査地点を選んで、
貝の分布と環境条件の相互作用について調べたわけですが。
その第一調査地点。
なんと言われようと、カリブ海ですから!
どこ行ってもこんなんですから!
第二地点はちょっと違って、岩がちなところ。
しかも写真を撮った日はどんよりとド迫力。
ここらの岩はもろい岩質で、波に削られてでこぼこしてます。
そこへかなりの勢いで当たる波が、
噴水のように高く飛び上がるのです。
中には、トンネルを抜けて飛び出すところもあり、
そういうところでは水が圧迫されて、いっそう高く噴き上げます。
なかなかの光景です。
でこぼこの岩は、こんな感じで、
白っぽく見えるところが窪んだ潮溜まりになっています。
潮溜まりというのは、潮の満ち引きで海底になったりむき出しになったりする
けれども水が溜まって残るところ。
スペイン語では pozo de marea と言います。
ここには引き潮のときにも乾燥に強い貝が残って頑張るのですが、
写真に見える黒い粒々が、その貝たちです。
この潮溜まりは、水が少ないので、太陽ですぐに水温が上がり、
水が蒸発すると塩分濃度も上がり、
生物にとってはなかなか過酷な環境となるので、
特定の貝しか住めないわけです。
これはちょうどその潮の境目となる岩場。
波のしぶきだけで、また潮が満ちるまでの乾燥に耐える種類の貝が
びっしりと集まってるのが見えます。
海の中には色彩豊かな魚やサンゴやヒトデ、ナマコ、ウニなどなど
いろいろな動物がいますが、
この辺りの貝は他の貝仲間と比べても地味で目立たない色合いです。
そんなふうに地味に懸命に生きている彼らを……
いちいちひっくり返しては種類を調べたり数を数えたりする
迷惑な動物もたまにはいます。
右端にある木枠は、50cm×50cmで、
内側にテニスのラケットのように5cm間隔で
テグスが張られています。
それを、こういう岩場に被せて面積を概算し、
そこにどんな貝がどれだけいるか、を数えるわけですね。
さほど特殊な器具もいらない、研究設備もいらない、
ある意味とっても安上がりな研究でしたね~。
と言っても、この研究の行方はもう過去の話ですので、
深くは追求しないでください
私も、比較文化をやったわけですが。
コツコツと、調査結果を集めたり、地味なこと多いですよね。
でも、良いな、研究生活!
カンクンには一度連れて行ってもらったことがありますが、海の美しさには心洗われる気がしました。
そんなところでの研究生活、不便もいろいろあるのでしょうが、いいですねぇ。
ハリケーンの時期はちょっと大変そうですけれど。
なんちゃって
>さくらんぼうさん
え、お友達で人類学や考古学しに、アフリカとか行っておられるかたが!?
うーん、そっちのほうが羨ましいな~(笑。
私は付き合っちゃったのがメキシコ人で、
仕方なくね、仕方なく!(笑
まあ貝はドイツからやっていて(私にしては地味な動物を選んだよな、と自画自賛してます、実は)、
これは世界中にいるので、どこに行っても困りませんね。
ところでさくらんぼうさん、比較文化学やっておられたんですか~!
私は素人で聞き齧ったくらいですが、面白いですよね!
文化人類学なんかも、日本の大学でけっこう熱心に講義を聞きました。
比較言語学にも興味あって、勉強してみたいなと思いつつ、
いろんなことに追われてほったらかしですが。
またその辺のお話も聞かせてください~。
>monjablancaさん
カリブ海はやっぱり天下一品ですよね!
カンクーンのmayuさんが、すごい綺麗な(これとは比べ物にならないくらい透明な)写真を載せてますので、
よかったらリンクから覗きに行ってみてくださいな!
田舎で大変な面はありましたけど、私は割とそういうのは平気なほうなんですね。
文句言いつつ楽しんじゃうタイプ(笑。
でもまあ、それ以外のムニャムニャなところでいろいろあって、
結局離れてしまいましたが。
あとハリケーンも大変そうですね。
私がいたころは大きなのは来なかったんですが、
研究所にも避難命令とか出た年もあるようです。
>JKNさん
そんなに羨ましがってくれても、もう過去の話だから!(笑
私も今になってこんな写真を見ると、まあいい環境だったよな、
って思うけどさ、
当時はまあそれなりにいろいろと大変なこともあったわさ
やっぱりリゾート地は研究より休暇で行くほうがいいかもよ?
海で心が洗われたりして、すごくいいんだろうなぁ・・・☆って羨ましい限りです!
研究テーマなんて、その場の成り行きで決まったりするもんですよ~。
私の場合、ドイツで生態学がいいなと思って(フィールドで生きた動物と接するのが気に入ったので)
その分野の先生と話し合って、いくつかある中から選んだのが、
こういう統計がらみの研究テーマだったんですよね。
でも、現実には大して利用価値もない題材なので、
「上司の頭にいかに角を生えさせないか!?」ってテーマのほうが
ずっとスリリングで役立ちますよね!?