マリアッチつきの葬列

これも昨日見た風景なんですが。
街中で、メインストリートで、
車がノロノロ、マリアッチがプゥカプゥカ♪パッパラパ～♪と
近付いてきまして。

あれ、結婚式でもあったのかな？と目をやると、
こんなんでした……。



ケンタッキーフライドチキンの前を通る、霊柩車とマリアッチ。



その後ろにゾロゾロと続く人の列。

マリアッチは有名ですよね？
金モールの制服着たおじさんたちが、トランペット、バイオリン、ギター、
それにギタロンというギターのお化けみたいな楽器で
まあ３人くらいから７,８人までかな？
演奏してくれます。

ちょっとオシャレなレストランとか、入ってきて客のあいだを回って、
希望があると演奏してくれて、一曲いくらとか。
あるいはパーティに呼んで時間決めでいくらとか。
うちの裏でもときどきパーティがあると、
夜中過ぎくらいにプゥカプゥカと聞こえてくるわけです。

しかしなあ、葬列にマリアッチって、まあメヒコ人らしいけどなあ。
私たちはちょうど車を降りて歩いているところでした。
ダンナに、あれ写真に撮ってもいいかなあ？と尋ねたら、
「見られたらまずいかもしらんぞ」と脅します。
やっぱり？　お葬式だしね……。
と諦めかけたんですが、
ちょうど大きな交差点でダンナが、
「ここを曲がるときに撮れ」と指示。
う、わかった……。
バッグからカメラを取り出し、おへその辺りにさりげな～く構えて、
上の二枚は盲撮りしました（ちょっと歪んでるのはそのせい）。

それから角を曲がっていくところ、
「よし、今だ、撮れ！」「了解！」という
阿吽の呼吸？で決死の撮影。



交通は麻痺してますが、
お葬式だから誰も文句言いませんね。
いや、よく見たら霊柩車の後ろ、開いてます。
中にいる人にマリアッチがよく聞こえるようにって配慮でしょうか。

そう言えば前書いた、タクシーのおじさんと見た葬列も、
この通りを練り歩いていました。
やっぱ、メインストリートだから……か？

にしてもダンナ、よくここで曲がるってわかったなあ。
とちょっと感心しましたが、考えてみたら、
この曲がった道をさらにまっすぐまっすぐ歩いていくと、
霊園があるのでした。
でもまだだいぶ遠いぞ？

レストランに入ったらちょうど曲がった葬列が窓の横を通っていったので、
急いでまた一枚。



左端に、新聞売りのおじさんが写ってます。
交差点で停まる車に新聞売ってる人です。
やっぱり好奇心丸出しって感じで見ちゃってますね。
マリアッチつきのお葬式はそんなにないかと思います。
死んだ人がよほど好きだったんでしょうか。
それともマリアッチのおじさんだったのかも。

などといろいろ想像してみた葬列でした。