透明人間の買いもの

2008-02-17 | 
今日のネットで拾った面白写真 - 一応、ヘッディング?




少し、サボっていた本の紹介、第3作目は、読みやすいマーケティング入門書の「透明人間の買いもの

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この本の著者は、「指南役」という草場滋、津田真一、小田朋隆の3人からなるエンターテイメント企画集団、とよくわからないが、そう言う事になっているらしい。

彼らは、透明人間を目に見えない巨大マーケットと言っている。
透明人間とは誰か?
その答えの前に、この本は透明人間でない人たちを挙げている。

それは、アフターファイブにお一人様レストランに行くOL(こんな物の存在自体を知らなかった自分)、プチ家出して渋谷に一週間寝泊りする女子高生、成田空港に韓流スターを見に行く主婦、等々だ。
何故、彼等が透明人間ではないか?
彼等はマスコミでよく取り上げられるが、自分の身近にこんな人いない。
際立った個性と(本当は流行に流されているだけなので個性でも何でもないのだが)、奇抜な行動で、マスコミ的には面白い材料だが、極めて少数派だから。

ここでは、極々一般のサイレント・マジョリティーが透明人間で、その巨大マーケットの謎を解き明かす本だ、そうだ。

ここからは、この本で書かれている透明人間たちに少し触れてみたい。

「人は、会議で口火を切りたがらない」、「会議で大事なのは、何を言うかじゃなく、誰が言うか」
確かに、日本の会議ではピッタリ当てはまりそうだ。それも5-6人の会議ではなく、20-30人の会議になるとなおさらだ。
そして誰か、それもそれなりの地位の人、が意見を言い、多数が賛同すると透明人間は、抵抗なくその意見を受け入れる。
マスコミでの評論家、文化人と呼ばれる人達の言動に影響されるのも同様だ。

アメリカではこの傾向が少ない。反対に、会議で意味もなく発言、質問をしたがる人がいる。
口を開く事が自分の存在意義だと思っている人だ。こういう人は、10回に1回ぐらいは、的を得た事をいうが、それ以外は、わりと邪魔な存在。

閑話休題

「iPodで聴くより、ラジオで聴くほうが楽しい」
同じ歌でも一人iPodで聴くより、車のラジオから流れてくる曲を聴く方が、新鮮に楽しく聴けるという事。
これは、今この曲を自分以外の人たちも同時に聴いているという一体感がこう感じさせるそうだ。

「時代に寄り添った作品は、長続きしない」
透明人間は、普遍的な魅力を持ち続ける作品やミュージシャンが好き。
今でも、リアルタイムで聞いたことのない歌をカラオケでよく聴くそうだ。
例えば、今井美樹「プライド」、ZARD「揺れる想い」、ドリカム「未来予想図II]等々。

我が家の子供たちは、長淵剛、南こうせつ、チューリップ、久保田利伸、加山雄三等々が好きだが、これは親父のせい。

またまた閑話休題

この本では、時代に寄りかかったものと普遍的な魅力の違いについて、ピンクレディー対キャンディーズ、または「積み木崩し」対「ふぞろいの林檎たち」を挙げている。

まだまだ、他にもいろいろな視点から透明人間マーケットを分析しているが、最後にもう一つだけ紹介してみる。

「透明人間は、まだビリーズブートキャンプを開封していない」
これに関しては、自分も含めてドキッとする人が多いだろう。(もちろんビリーズブートキャンプは買っていないが)
なんで、あんなの買ったんだろうとか、あんなに夢中になったんだろうと、後から考えると恥ずかしくなる事がある。
この本では、吉野家の牛丼の2006年の復活騒ぎ、バーガー・キングの2007年の復活に700人の行列の他に、Jリーグ、小泉ブーム、日韓W杯、郵政選挙、ハンカチ王子等を例に挙げている。
自分は、是非カーリングとハンドボールも入れておきたい。
それにしてもバーガー・キングに2時間並ぶ人を、アメリカ人に見せてやりたい。

大衆心理を上手く説明した、とてもわかり易いマーケティング書だ。
もちろん、マーケティングのこのなどに興味がなくても、一般書として十分楽しめる。

まだ読んでいない、この本の前編になる「キミがこの本を買ったワケ」を次に読んでみたい。


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今日の一言 
人生は、できることに集中することであり、できないことを悔やむことではない。
(スティーブン・ホーキング)

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