サバウダ美術館で私的に「おおっ!」と目を惹かれたのはこの壁だった(^^ゞ。見るからにカラヴァッジェスキとわかる作品が並んでいたのだから
なかでも、右下列作品&解説に目が釘付けになった!!(@_@)
ヘンドリック・テル・ブリュッヘン《使徒(福音書記)ヨハネ》(1620年頃)サバウダ美術館
以前はジョヴァンニ・セロディーネ(Giovanni Serodine)作品とされていたようだが、帰属論争はあるものの、現在ではテル・ブリュッヘンに帰属されているようだ。ちなみに、SlatkesとFranitsによるカタログ・レゾネ本(2007年)には載っていない。
テル・ブリュッヘンはネーデルラント出身なので、通常の画面筆致は平滑に仕上げられている。だが、私見ではあるが、この作品は筆触が残るやや厚塗りであり、カラヴァッジョ的明暗のコントラストも強めだ。1620年代のテル・ブリュッヘンの作風を想うと、この作品には少々違和感を覚えるものがある。しかしながら、丸顔童顔のモデルはまさしくテル・ブリュッヘンっぽいのである!!
絵の前に立ちながら、カラヴァッジョ作品から影響を受けた当初の若描き作品ということならば私的にも納得できるかな、というのが美術ド素人の私的な感想であり(エラそーにすみませんです(^^;;;)、できることなら初期作品(私的未見)のKoellikerコレクション《デモクレイトスとヘラクレイトス》(1618-19年)と比較して観てみたいと切に願ってしまう。
ヘンドリック・テル・ブリュッヘン《デモクリトスとヘラクレイトス》(1618-19年)Koellikerコレクション
Koellikerコレクションは2006年パラッツォ・レアーレ(ミラノ)展覧会以降公開していないのだろうか?? 日本での展覧会などお願いできないかしらね??