なんだかんだと忙しくしていた(?)間に、楽しみにしていた映画「謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス」を観た。時間を置いてしまったので、超サクッと感想ですみませぬ(^^;;
映画は閉じられた三連祭壇画《快楽の園》を開くところから始まった。プラド美術館では開かれた状態でしか観たことがないし、オープニングからワクワクしてしまう(*^^*) (そういえば、ボスの宇宙観について勉強させていただいたことがあるのだったわ)
昔、プラドで撮った写真。古いデジカメだから画像がやはり粗い。
さて、プラドの展覧会では3日間、舐めるようにこの絵を観ていたのだが、観れば見るほど謎深く惹き込まれる作品であり、この映画に登場する芸術家や研究者たちのそれぞれの謎解きや感想が実に興味深い。更に、美しく凝った映像は、あの大きな祭壇画で見落としていた小さな部分にもスポットライトを当て、ボスの面白さや謎を一層際立たせてくれた。そして、専門家が語ってくれたボスの自然観察眼や宗教観など、美術ド素人の私には本当に勉強になることが多かった。あ、漫画家さんによる「トトロの起源説」まであったし(笑)
で、私的に特に驚いたのは、アルバ公のこの祭壇画に対する執着だった!!ナッサウ伯ヘンドリク3世から継いだウィレム沈黙公がネーデルラントから逃れた混乱に乗じ、アルバ公は残酷な拷問で秘書から《快楽の園》の在処を聞き出し、略奪してしまったというのだから、怖いよ~(>_<)
ちなみに、その怖~いアルバ公の肖像↓だが、やはり金羊毛騎士の首飾りしているのだわ(^^;
ついでに、キンベル美術館で観たヤン・ホッサールトによる《ヘンドリック3世の肖像》を紹介したい。
ヤン・ホッサールト《ヘンドリック3世(ナッサウ=ブレダ伯)の肖像》(1516-17年)キンベル美術館
額縁トロンプルイユが面白い存在感のある肖像画だったのだ。こちらの胸にも金羊毛騎士のペンダントが♪