コンビニで少し気晴らしをして、それから「わかば」に着いたのは
集合時間の19時の少し前だった。
本日は「仕事がえりにふらっと、飲みにいくstyleでいこう」と決めてメンバーは
こもりん、コウモトくん。
すでに研修がえりのこもりんが、先に来てひとりで手持ちぶさたに座って
いた。コウモトくんはまだ来ていないようだった。
「ちょっと自転車で着てたら迷ってたんだ 」
「はいはい、言い訳をするかきPさん 」
研修が何日か続き、実務から解放されているせいか、わりと元気そうな
顔でにこやかに笑う。いや、いいわけじゃなくてね… とぼくが話そうと
するころ、コウモトくんが登場。
「いやあ、変わった店ですね。思わず民家かと思って通り過ぎそうでした」
26歳のコウモトくんは、お店の人が聞いたら喜びそうなお約束どおりの
reactionを述べながら入ってきた。
ちょっと暗めの店内はとても落ち着きがあるうえ、まだ早いせいかぼくら
以外にお客さんはまだいなかった。
ただ一点の難点は暗過ぎて、デジカメの光量としては少なすぎ、露出を
多くして、ろうそくの明かりで横においてもそれでも不足してしまった。
パスタ もサラダ もこんなふうにくらーく写ってしまう。
魚を注文して、ようやくそれっぽく写せたけれど、なんだかお誕生日の
日の光景みたくなってしまって…苦笑いしながら会話をしていく。
コウモトくんは明日の朝から香港にでかける。一週間の休暇の使い方として
とても有意義そうで、すごくうらやましい。
彼女と出かけるようなのだが、それはそれで…なんかいろいろあるようで
女性視点でみたところ、お説教をかますこもりんに、コウモトくんは
適当にお返ししている。まあ…反省もなくだからといって無教養ではないのだ
人生が強い力で、音をたてて自分の思う方向にまわっていればそれが
正解だって、思う時期なのだから
まあまあ…このくらいの年の男の子はみんなこんなものだよ
あ、そうやって擁護するから、コウモトくんはつけあがるんですよ
そうやって言うこもりんもまあ笑顔なので今夜は悪くないのだろう。
けっこういろいろ仕事でのfrustration が溜まっているので、そのぶん
パーっとできる今夜みたいなタイミングは重要みたいだ。
それはもちろん僕だって同じことなのだ。
コウモトくんは意外に酒が強いようで、どんどんおかわりをしていく。
どこまで飲むんだろう?明日は香港だし、こんなに飲んでていいのかなあ
と言いながらも次を注文している。
ちょうど厨房が近いので店員さんを呼びやすいのだ。
いつのまにか店内は満員で、二階席にも人があがっていく。
きょうは金曜日の夜なのだ。こんなふうに過ごすのはとてもおしゃれで
すてきな時間だ。
フラッシュをたいてやっとこの程度の写真が撮れた。でもぜんぜん
いい写真じゃない。デジイチが欲しいなと改めて思いなおす。
もうすぐボーナスもあるし…
だんだんお腹もふくれてきたけれど、パスタを注文する。
それとパニーニ。
デザートらしきスウィーツがないのがちょっと残念だけど、辛口なお店なんだと
思えばそれもそれでいいものかと思う。
3人でいろいろとりとめもなく話しをする。
ONE PIECE を知らないこもりんに、コウモトくんと説明してあげると
マンガくれたら読むのに、と今月終盤に誕生日の彼女が言う。
じゃあぼくが大人買いしてプレゼントしますよっ
本気なのか口からでまかせなのか(この年代はよくわからない )
コウモトくんが叫んでいる。
ふと気付くと、もう11時をまわっていて店にはもう誰もいなかった。
ぼくらは、店の最初のお客さんで かつ 最後のお客さんになってしまったのだ。
でもかなり飲み食いしたし、誰も咎めたりそんな やぼなことはしないのだ。
さて。
お勘定を済ませてぼくらも立ち上がる。自転車だから終電も気にならない。
自転車に乗ったコウモトくんに旅行楽しんでねと声をかけ、こもりんと駅まで
歩くと、あとはぼくも再び自転車の人になった
帰りは思い出しながら、163号線まで無事にでることができた。
もちろん迷わずに帰ることができたし、着いたときもまだちゃんと気分も
足腰もしっかりしていた。こうやって心身とも慣れて鍛えられていくのだ。
★わかば
大阪市都島区東野田町1-1-20
06-6357-9630
浜崎あゆみ / walking proud