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ジャン・アレチボルトの冒険

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乃木坂46の9th選抜発表「前倒し」は、突然の「交換留学」と握手会人気の伸び悩みが原因か [29Apr14]

2014-04-29 16:30:00 | 芸能
9th選抜の発表が、5月11日(日)深夜の「乃木坂って、どこ?」で放送されることになりました。

8枚目「気づいたら片想い」の「お茶会」を、従来の順番と異なり、最終個別握手会の前に設定したこと、また、プリンシパル終了後に一時休業する生田絵梨花が、それをプリンシパル前に発表したことから、最近、新選抜の発表が迫っている雰囲気が漂っていましたが、やはり、早い段階で9枚目を始めるスケジュールとなりました。

記事『5月4日深夜の「乃木坂って、どこ?」は、9th選抜発表のヤマ場の一つ [22Apr14En]』に書いたように、5月5日(月祝)にパシフィコ横浜で個別が行われるので、乃木坂の運営としては、5月4日(日)深夜の「乃木どこ?」で発表したかったと思いますが、テレビ東京が全力で盛り上げている「世界卓球」の関係で、その日の放送がなくなったために、翌週5月11日(日)深夜になってしまったのだと思います。

テレ東と言えば「隅田川花火大会」と「世界卓球」ということで(笑)、試合放送の延長に備えて「乃木どこ?」が削られたようですが、これで5月5日(月祝)の握手会は、メンバーとファンの微妙なやり取りが続く一日になりそうです。

「推し」が選抜入りしたのかどうかファンが早く知りたいのは当然だし、メンバーも、松村沙友理が、8th選抜で2列目に下がったことを、「乃木どこ?」の放送直後、ブログで切々と「お詫び」したように、ファンに伝えたい気持ちは山ほどあると思いますが、言いたくても言えない状況なわけで、両方ともに、ちょっとキツいですね。

メンバーが普段以上にニコニコしているから「選抜入り」とは限らないし(笑)。


新選抜発表のスケジュールが判明したことで、西野七瀬がセンターを務めた8th選抜の「在任期間」が以下のように計算出来ます。

凡例
選抜番号 在任期間 : 選抜発表日 ~ 次の選抜発表日

1st選抜 10週 : 2012/01/08 ~ 03/18「ぐるぐるカーテン」
2nd選抜 13週 : 03/18 ~ 06/17「おいでシャンプー」
3rd選抜 16週 : 06/17 ~ 10/07「走れ!Bicycle」
4th選抜 13週 : 10/07 ~ 2013/01/06「制服のマネキン」
5th選抜 15週 : 01/06 ~ 04/21「君の名は希望」
6th選抜 24週 : 04/21 ~ 10/06「ガールズルール」
7th選抜 16週 : 10/06 ~ 2014/01/26「バレッタ」
8th選抜 15週 : 01/26 ~ 05/11「気づいたら片想い」

8th選抜「在任期間」の15週は、センターが生駒里奈から白石麻衣に変わった「ガールズルール」以降ではもっとも短いですが、歴代シングルで最短というわけではなく、長さという意味で特別な感じはしません。

一方、8枚目が発売されてから9th選抜発表までの期間は、以下のように5週プラス4日で、かなり早めに発表されたという印象です。

ただ、この期間が最も短いのは、4枚目発売から「君の名は希望」5th選抜発表までの2週プラス4日で、1枚目発売から「おいでシャンプー」2nd選抜発表までが3週プラス4日で続き、今回はその次3番目の短さで、5枚目発売から「ガールズルール」6th選抜発表までと同じで、過去最短というわけではありません。

凡例
シングル発売 =日数=> 次選抜発表 =日数=> 次シングル発売(リリース間隔)

# 8枚目に関しては、(発売予想日、予想リリース間隔)となっている。オレンジ色は「予想」の意

1枚目発売 =03週+4日=> 2nd選抜発表 =06週+3日=> 2枚目発売(10週)
2枚目発売 =06週+4日=> 3rd選抜発表 =09週+3日=> 3枚目発売(16週)
3枚目発売 =06週+4日=> 4th選抜発表 =10週+3日=> 4枚目発売(17週)
4枚目発売 =02週+4日 => 5th選抜発表 =09週+3日=> 5枚目発売(12週)
5枚目発売 =05週+4日 => 6th選抜発表 =10週+3日=> 6枚目発売(16週)
6枚目発売 =13週+4日 => 7th選抜発表 =07週+3日=> 7枚目発売(21週)
7枚目発売 =08週+4日 => 8th選抜発表 =09週+3日=> 8枚目発売(18週)

8枚目発売 =05週+4日=> 9th選抜発表 =09週+3日=> 9枚目発売(07/1615週)
8枚目発売 =05週+4日=> 9th選抜発表 =10週+3日=> 9枚目発売(07/2316週)

ちなみに、選抜発表からその選抜が担当するシングルの発売までを9週または10週プラス3日として、9枚目発売日を予想すると、上表にオレンジ色で示したように、7月16日(水)あるいは7月23日(水)が出てきます。


こうやって歴代シングルと数字を並べてみると、今回の選抜発表は、「ガールズルール」以降では、かなり早めの発表ですが、全シングルを見渡すと、度外れに早いというわけではないことが分かります。

ところが、次の表を見ると、9枚目選抜の発表が、なぜ前倒し感が強いのか、その理由が見えてきます。

凡例
シングル番号 : 個別A/B、全国C/D、E日、F日

# Bは個別握手会の全日数、Aは選抜発表時点でまだ行われていない個別の日数
# Dは全国握手会の全日数、Cは選抜発表時点でまだ行われていない全国の日数
# Eは選抜発表から最後の握手会が終了するまでの日数。最後の握手会は、最終個別と最終全国の遅い方を数えている
# Fは最後の握手会から次のシングルが発売されるまでの日数
# 「似顔絵会」「録音会」「お茶会」は、初回限定盤の特典であるスペシャルイベント。これらは握手会と見なしていないが、参考までにスケジュールを書き込んでいる
# 6th選抜の発表日は、この表では、「乃木どこ?」放送の前日、京都全国握手会の舞台で先行発表された2013年4月20日(土)として計算している

1枚目:個別3/3、全国2/3、42日、3日
2nd選抜発表 =41日=> 最終個別 =1日=> 最終全国

2枚目:個別0/2、全国2/3、27日、39日
最終個別 =1日=> 3rd選抜発表 =27日=> 最終全国

3枚目:個別1/4、全国1/2、20日、53日
4th選抜発表 =7日=> 最終全国 =13日=> 最終個別 =22日=> 似顔絵会

4枚目:個別3/5、全国0/2、42日、24日
最終全国 =1日=> 5th選抜発表 =42日=> 最終個別

5枚目:個別2/5、全国0/3、9日、65日
最終全国 =0日=> 6th選抜発表 =9日=> 最終個別 =48日=> 録音会

6枚目:個別1/6、全国0/3、7日、45日
最終全国 =63日=> 7th選抜発表 =7日=> 最終個別 =35日=> お茶会

7枚目:個別2/6、全国0/3、35日、31日
最終全国 =29日=> 8th選抜発表 =35日=> 最終個別 =20日=> お茶会

8枚目:個別3/6、全国1/3、71日、-5日 or 2日
9th選抜発表 =6日=> 最終全国 =42日=> お茶会 =23日=> 最終個別

例えば、6枚目「ガールズルール」では、次の7th選抜が発表されたとき、個別握手会が1日残っていて、発表の7日後に、その個別が行われ、すべての握手会日程が完了します。

そして、最後の握手会から45日後に、次の7枚目「バレッタ」が発売される。

この45日の間に、「バレッタ」の制作・キャンペーンと発売前個別応募が行われたので、「ガールズルール」に関する話がほぼ全部終わってから、次の曲が始まるという流れになっています。

ところが、今回の9th選抜は、個別が3日、全国が1日残った状態で発表され、しかも、最後の握手会、7月21日(月祝)の幕張メッセ個別握手会ですが、そこまでの期間が71日もあります。

さらに、もし、9枚目シングルの発売日を、7月16日(水)または7月23日(水)とすれば、最後の握手会が終わる5日前、あるいは終わった2日後のCDリリースとなる。

これは、新しいシングルの制作・キャンペーンや個別握手会の応募受付が、前シングルの握手会期間とほとんど重なってしまうことを意味しています。

このように「気づいたら片想い」の握手会がまだ残っていて、しかも最後の握手会まで2ヶ月以上も時間がある段階で、次のシングルのスケジュールを開始するために、9th選抜発表の前倒し感が強くなっているのだと思います。

とくに、4枚目「制服のマネキン」から以後は、全国握手会を残した段階での新選抜発表は行われていなかったので、アンダーライブも予定されている5月17日(土)名古屋全国握手会を残しての発表は、かなり奇異な印象を与えます。


乃木坂の運営にしても、9枚目シングルの制作・キャンペーンや個別応募が、「気づいたら片想い」の特典イベントと重なるのは、望ましいことだとは捉えていないと思います。

実際、『乃木坂の風 04Feb14 ~ 8枚目シングルは歴代最高の長期販売、西野七瀬のセンターはロングランが濃厚』で指摘したように、「気づいたら片想い」の個別握手会は、第1回から最終第6回まで106日間という歴代最高の長さに設定されていて、明らかに長期販売で累計売り上げ枚数を上げる戦略を取っていて、次のCDリリースが遅くなるのは、重々承知した上でスケジュールを組んだように見えます。

では、なぜ9th選抜の発表を「前倒し」して、9枚目発売を早めようとしているのでしょう。

理由として、運営にとって想定外だった可能性の高い二つの出来事が考えられます。

一つは、生駒里奈と松井玲奈の「交換留学」です。

「気づいたら片想い」の握手会スケジュールを決めたとき、運営は、乃木坂が「組閣」に巻き込まれるとは思っていなかったんじゃないでしょうか。

個別スケジュールから素直に考えれば、『乃木坂の風 23Feb14 ~ 2周年ライブは総力戦!「プリンシパル3」千秋楽での9th選抜発表の可能性を考える』に書いたように、9th選抜の発表を、プリンシパル終了後出来るだけ早く、6月15日(日)の千秋楽、もしくは6月29日(日)に行って、9枚目を8月下旬か9月上旬に発売する心づもりだった気がします。

しかし、「交換留学」が決まったため、AKB48のシングル発売スケジュールを考慮に入れる必要が出てきた。

AKB48の「総選挙」は、6月7日(土)に開票が行われ、これは37th選抜の発表日だと言えます。

そして、37枚目シングルの発売は、これまでの例から考えて8月20日(水)の可能性が高い。

もし、乃木坂46がプリンシパル後に9th選抜を発表し、8月下旬から9月上旬の発売に向けて制作・キャンペーンを行うと、AKB48の37枚目とかなりの期間重なってしまいます。

しかし、松井玲奈はほぼ確実にAKB48の総選挙選抜に入る筈で、もし彼女が乃木坂の9枚目にも参加するとすれば、不都合が出てくる可能性があります。

一方、生駒里奈が、乃木坂の9th選抜に入るのは確実で、その上で、もし総選挙選抜入りも実現すれば、こちらもダブルブッキングを避けながらの参加となって、活動が制限されるかもしれない。

ところが、5月11日(日)の9th選抜発表という今回判明したスケジュールであれば、7月中下旬に9枚目を発売出来るので、AKB48の37枚目総選挙選抜曲と、発売日を1ヶ月ずらすことが出来て、今述べたような問題を避けることができます。

逆に考えると、乃木坂の運営が、新選抜の発表を5月11日(日)に持ってきて新曲発売を早め、AKB48の37枚目と重ならないような日程を組んだことは、松井玲奈の乃木坂9th選抜入りと、生駒里奈の総選挙選抜入りの可能性が高いということを意味しています。

また、西野七瀬センターの8枚目選抜が発表され、8枚目個別握手会のスケジュールが明らかにされた1月下旬に、乃木坂の運営は、2月24日(月)に発表される「交換留学」の話を知らなかった可能性がある。

あるいは、話そのものがなかったのかもしれません。

いずれにしても、もし、それを知っていれば、個別日程をもっと短く設定して、最初から、AKB48の37枚目と重ならない9枚目発売日を考えた筈です。

過去最高の長期販売スケジュールを組んだのに、個別がまだ3日も残った段階で次の選抜を発表するのは、やはり、スケジュールを組んだ時点で考慮されなかったことが、その後に起こったのだと考えるのが自然じゃないでしょうか。


9th選抜発表を「前倒し」したもう一つの原因は、「気づいたら片想い」個別握手会が、想像以上に低調で、売り上げが伸びないことだと思います。

何回か載せましたが、次の表は、7枚目「バレッタ」と8枚目「気づいたら片想い」の個別応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移を示しています。

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {その時点での推定累計売り上げ枚数} (受付時期、応募最終日から初動集計締め切り日までの日数)

# 積み上げ完売部数が赤色の数字で示されているものは、その全部がオリコン初動に算入された、あるいは算入される予定であること、ピンク色の数字は、その一部が算入された、あるいは算入される可能性が高いことを示す
# 売り上げ枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
# オレンジ色は予想日程
#「-60d」は、集計締め切り日の60日前という意味

7枚目「バレッタ」
発売日 2013年11月27日(水)
オリコン初動集計締め切り 2013年12月1日(日)
オリコン初動:39.5万枚
オリコン累計:51.4万枚 (4月28日付まで)
サウンドスキャン第1週:8.3万枚
一般流通CD第1週:9.0万枚 (推測)
特定流通CD第1週:30.5万枚

[01次] 0 (2013/10/08~10/09, -53d)
[02次] +49 (2013/10/16~10/18, -44d)
[03次] +84 {19.2万枚} (2013/10/25~10/28, -34d)
[04次] +75 {27.5万枚} (2013/11/06~11/08, -23d)
[05次] +64 {32.7万枚} (2013/11/15~11/18, -13d)
[06次] +47 {35.7万枚} (2013/11/26~11/28, -3d)
[07次] +19 {36.6万枚} (2013/12/05~12/06, +5d)
[08次] +20 {37.8万枚} (2013/12/13~12/16, +15d)
[09次] +40 {39.6万枚} (2013/12/25~12/26, +25d)
[10次] +28 {40.8万枚} (2014/01/07~01/09, +39d)
[11次] +29 {42.0万枚} (2014/01/17~01/20, +50d)
[12次] +6 {42.2万枚} (2014/01/28~01/30, +60d)
[13次] +4 {42.4万枚} (2014/02/07~02/10, +71d)

8枚目「気づいたら片想い」
発売日 2014年4月2日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年4月6日(日)
オリコン初動:45.8万枚
オリコン累計:49.5万枚 (4月28日付まで)
サウンドスキャン第1週:11.8万枚
一般流通CD第1週:11.8万枚
特定流通CD第1週:34.0万枚

[01次] 0 (2014/02/04~02/05, -60d)
[02次] +35 (2014/02/12~02/13, -52d)
[03次] +47 {13.0万枚} (2014/02/19~02/20, -45d)
[04次] +62 {20.8万枚} (2014/02/26~02/27, -38d)
[05次] +67 {27.7万枚} (2014/03/05~03/06, -31d)
[06次] +52 {31.7万枚} (2014/03/12~03/13, -24d)
[07次] +18 {33.0万枚} (2014/03/19~03/20, -17d)
[08次] +16 {34.2万枚} (2014/03/27~03/28, -9d)
[09次] +3 {34.6万枚} (2014/04/03~04/04, -2d)
[10次] +18 {35.8万枚} (2014/04/10~04/11, +5d)
[11次] +12 {36.8万枚} (2014/04/17~04/18, +12d)
[12次] +?? (2014/04/24~04/25, +19d)
[13次] +?? (2014/05/01~05/02, +26d)

8枚目「気づいたら片想い」個別は、現時点で、第11次応募終了後の完売表が明らかになっていて、それからシミュレーションすると、36万8千枚の売り上げと推測出来ます。

一方、前作7枚目「バレッタ」では、第11次後の個別による売り上げ枚数は42万枚と計算されます。

「バレッタ」個別のシミュレーションは、実値より1万枚ほど多く出ている可能性があるので、その誤差を修正すると、8枚目は7枚目に比べて4万枚ほど、個別売り上げが低いと推測出来ます。

一般流通CDは、第1週において、8枚目が7枚目を3万枚ほど上回りましたが、個別の低調さが、その分を帳消しにしていることになります。

確かに、「バレッタ」と「気づいたら片想い」を、個別各次の積み上げ完売部数で比較すると、とくに発売日以降、8枚目に勢いがなく、握手会人気が伸びていないことが分かります。

メンバーごとの完売部数を見ると、「気づいたら片想い」個別では、10人の握手会スターがほとんど全完売となって、これ以上売る部がない一方、それ以外の1期や2期に「バレッタ」ほどの伸びがなく、なかなか完売が出ない状況となっています。

担当部数を一気に増やし過ぎたことが、完売部数を下げ、それが「売れていない」という印象を与えて、さらに売れなくなっている可能性もありますが、いずれにせよ、今後、8枚目個別の応募次数を、15次、20次と重ねても、大きな売り上げの伸びは期待出来ないという雰囲気が漂い始めています。

「気づいたら片想い」個別をめぐる、こういった雰囲気が、9th選抜の発表を早めて、さっさと9枚目のスケジュールに突入した方が良いという判断につながった可能性があると思います。


「組閣」によってAKB48のシングル発売スケジュールを考慮する必要が出てきたこと、さらに、「気づいたら片想い」個別が低調で、売り上げがなかなか伸びないこと、この二点が、9th選抜発表「前倒し」の大きな原因である気がします。

松井玲奈は、6月7日(土)の「総選挙」開票でAKB48の37th選抜入りして、おそらく、プリンシパル終了後すぐに、37枚目の制作に合流するのだと思います。

だとすれば、彼女が乃木坂9th選抜に入った場合は、プリンシパルの前に9枚目の制作を行わないと、参加する時間がほとんどないことになります。

一方、生駒里奈も、AKB48の37th選抜入りすれば、その可能性は非常に高いと思いますが、松井玲奈と同じ立場になるので、やはり、プリンシパル前に9枚目制作のメドをつけなければ、スケジュールが厳しくなるでしょう。

ということで、9th選抜は、学生メンバーも動き易い、この連休中にシングル制作を行う、あるいはすでに行っているのではないかと思っているのですが、どうなんでしょう(笑)。

AKB48の都合に合わせて、選抜発表やCDリリースの日程が変えられているのだとすれば、乃木坂は、すっかり「支店」化していることになります。

急な人事シャッフルと同様、急なスケジュールの組み直しは、グループを弱体化させる可能性があるので、今日書いたことが本当だとすれば、乃木坂46にとって、あまり良い話ではないですね。


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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別次元の歌唱力とシンプルな演出、情熱の若きDiva家入レオと乃木坂46 [27Apr14]

2014-04-27 12:30:00 | 芸能
昨日、NHKホールで行われた家入レオのライブに行ってきました。

家入さん、白いTシャツに黒いパンツというシンプルなファッションで登場、ベース、ギター、ドラム、キーボードの4人からなるバンドの演奏に合わせて、次々と自分の曲を歌っていくのですが、キャノン砲によるテープ飛ばしはもちろん、舞台のせり上がりもなく、最近のライブではお馴染みと言っていい大型画面による映像効果もなく、照明効果だけの素朴な舞台演出でした。

しかし、派手な演出は一切要らない、というより、むしろ邪魔だろうと思えるくらい、まあ、歌が上手い(笑)。

何と言っても、透き通るような声が素晴らしく魅力的です。

とくに超高音域の歌声は、この世のものとは思えないほど、清らかで美しく、心に染み渡ります。

また、低音から高音まで、幅広い音域を、圧倒的なボリュームで歌い上げる信じられない声量を持っている。

NHKホールは、音響効果がとくに良くて、つまり声が響かないんですが(笑)、サビの部分に、バンド演奏が音量を上げて突入しても、それをものともしない歌声をホール全体に響かせていく。

家入レオの声は、超高性能の楽器のようで、コンサート中、どうやったらこんな音をこんなボリュームで出せるんだ?と、何度も驚きました。

そして、アンコールの最後、一人だけでギターの弾き歌いを披露したのですが、途中から、なんとマイクなしで歌い出して、それでも私がいた2階席奥まで、はっきりと歌声が届きました。

余計な演出を省いて、歌だけで観客を魅了出来るというのは、別次元の歌唱力であって、とんでもない実力派シンガーだと思います。


気になった曲は二つ、一つはライブ開始二番目に歌った「太陽の女神」。

伊藤万理華、生田絵梨花、桜井玲香が冒頭にちょこっと出演した、フジテレビ月9ドラマ「海の上の診療所」の主題歌で、2013年のレコード大賞優秀作品賞を受賞した曲です。

もともと、年末に放送されたTBS「輝く!日本レコード大賞」で、家入レオがこの曲を歌っているのを観て、ぜひ生で聴いてみたいとチケットを取ったのですが、微塵も音を外さない完璧なテクニックに、生歌ならではの迫力と躍動感が加わったステージで、CDデビューして2年ちょっとの歌手とは思えない完成度の高さでした。

ん~、やはり、CDで聴く以上のものがあるから、ライブの意味があるんですね(笑)。

もう一つの曲は、「チョコレート」。

好きな人に思いを打ち明けられない少女の切ない気持ちを歌ったバラードです。

Wikipediaによると、12歳のとき、好きな子にチョコレートをあげられなかったという思い出をもとに、16歳のときに作った曲だそうです。

19歳の家入さん、思い出もべらぼうに若いです(笑)。

ギターを弾きながら、「チョッ、コレート」というフレーズを、高音域の切ない歌声で響かせて、聞き惚れるようなステージでした。

鈴を鳴らすような「チョッ、コレート」が、未だに頭の中で響いています(笑)。

ところで、「太陽の女神」も「チョコレート」も、家入さんが作詞、作曲しています。

他の曲も、作詞は、ほとんどが彼女一人で行っていて、作曲は、家入レオと西尾芳彦の共作という形が多いようです。

つまり、家入レオは、これほどの歌唱力を持っている上に、作詞、作曲まで行う、シンガーソングライターなんですね、おそろしいことに(笑)。


ところで、乃木坂のライブでは、会場前にメンバーの名前が書かれたのぼりが立っていたり、出演番組やファンから送られた祝花が並んでいたり、物販のテントにファンが並んでいたり、そういう賑やかな喧噪があるんですが、家入さんの場合は、外には何も置いてなくて、入場時は、何だかクラシックのコンサートみたいな雰囲気が漂っていました。

あるいは、NHKホールは、会場の外に店を出したり、あれこれ置いてはいけないのかもしれませんが、会場内でも、物販コーナーがどこにあるのか分からず、派手な看板もなく、かなり大人しい感じになっていました。

しかし、ライブが始まると、ほぼ全員スタンディングで、公式サイリウムだと思うんですが、それを振る人も多く、さすがに、片手に5本、両手で10本なんて人は見かけませんでしたが(笑)、ライブっぽいノリの良さは出てました。

また、「レオ!」「レーーーオーー!」と大声で叫ぶ人も多くて、この辺は、乃木坂とあまり変わらないです。

正直、すぐそばで叫び続けられると、聞かされる度に、こちらが疲れていくので(笑)、個人的には止めて欲しいんですが、家入さんは「名前を呼んでくれると力になる」と言っていて、まあ、しょうがないですね。

そうそう、あと、mixを打たないのも、乃木坂と同じです(笑)。


観客は、家族連れがいたりして、バラエティに富んでいて、年齢層はやや高めかなという印象を受けました。

まあ、日本はかなりの高齢化社会なので、各世代が同じ割合でやってくれば、平均年齢が高くなる筈で、家入レオのファンは年配の人が多いというより、子どもから大人まで幅広い年齢層と考えた方がいいかもしれません。

一つ気づいたのは、カップルが多いことで、そのため、男女の比率は半々くらいの感じでした。

乃木坂ライブの観客は、若い男性が中心なので、この辺は、ファン層が明らかに異なると思います。

ちなみに、物販は会場の中にあったようで、家入さんも、アンコールでは、「ジャングル大帝レオ」とのコラボTシャツを着て登場し、MCでそのことを説明して、営業を掛けていたので(笑)、グッズ販売で儲けようという意図はあるようです。

ただ、観客の方はと言うと、寒い冬の雨が降る中、長蛇の列を作ってまでグッズを買おうとする武道館ライブにおける乃木坂ファンのような熱気は、さすがに感じなかったですね、って当たり前か(笑)。


昨日のライブは、2ndアルバム「a boy」のための全国ツアー「3rdワンマンTour」の最終公演だったそうです。

私が一番感心したのは、家入さんが、全国ツアー最終日であるのに、全然、声がかすれてなくて、非常に綺麗な声で全曲を歌い上げたことですね。

今回の3rdワンマンTourは、週末毎に1公演、もしくは2公演のペースで行い、昨日のNHKホールで14公演目だったそうです。

過密スケジュールではないですが、ライブではたった一人で20曲は歌っているので、喉へのダメージは大きい筈で、公演終了後、ケアをきちんとして、ツアー期間中は、規則正しい生活で体調管理をしっかり行わないと、この歌声は維持出来ないと思います。

2ヶ月ほどの期間、それだけの緊張感を持ち続けるのは、並大抵のことではない筈で、それが出来てしまうところに、家入レオの歌への情熱と、歌手としての意識の高さを感じました。

乃木坂はアイドルで、家入レオとはジャンルが違いますが、メンバーと年齢が近く、フジテレビ「MUSIC FAIR」で、一緒に大縄跳びをやった仲なので(笑)、メンバーも関心を持ちやすく、彼女のコンサートに行くと、歌はもちろん、MCの内容や煽り方など、参考になることがあるかもしれません。

一つ良いなと感じたのは、MCにおいて、歌詞が描いている世界について、家入さんが、自分の思いや関連する体験を語ることが、曲の効果的な導入部になっていた点です。

乃木坂の場合は、メンバーが作詞したわけではないけど、それでも、歌詞の内容について、自分がどう捉えながら歌っているのかを話せば、パフォーマンスの見方に広がりが出てくるんじゃないでしょうか。

乃木坂の曲は、優れた歌詞が多いので、結構、ネタには困らないと思うんですが(笑)。

家入レオのライブは、ある意味、乃木坂のライブと対極にあるようなステージだけど、同じ方向性のAKB48のライブよりは、乃木坂の独自性について、ヒントになることが多いような気がします。


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BABYMETALのブレイクと漂流する乃木坂46のグループコンセプト [26Apr14]

2014-04-26 11:30:00 | 芸能
2月7日(金)の「ミュージックステーション」で、BABYMETAL のステージを初めて見たとき、衝撃を受けました。

中元すず香が舞台中央で、澄んだ歌声を響かせる中、小柄な水野由結と菊地最愛が、ステージを所狭しと駆け回って、不思議なダンスを披露する。

中元すず香に神様が降りてきて、天からのお告げを歌に載せて届け、それに合わせて彼女に仕える二人の天使が舞踊るというコンセプトが、衣装から、舞台設定から、音楽から、緻密に計算されて見事に表現されていました。

とくに、三人の目が良い。

水野由結と菊地最愛は、無闇に自信に溢れていて、純粋な傲岸不遜さとでも言うべきオーラをバラまいている。

一方、中元すず香は、歌舞伎の「にらみ」を彷彿とさせるようなキツい視線を送りながらも、どこかに不安を宿した表情を見せている。

こういった果てしない自信や底知れぬ不安は、彼女たちくらいの年齢でなければ出せない雰囲気で、透き通った歌声と共に、魅力的な音楽世界を作り上げる重要な要素になっていました。


ライブを観た後、BABYMETALは、かなりヒットするんじゃないかと思ったのですが、2月26日(水)に発売された1stアルバム「BABYMETAL」が、全米ビルボード総合ウィークリーチャートにランクインした上に、さまざまな海外チャートで上位に入ったというニュースが流れて、ビックリしました。

日本人アーティストで、全米ビルボードの総合チャートに名前が載ったのは、ごく少数の筈で、それだけでも歴史的快挙と言っていいでしょう。

さらに、7月上旬にイギリスで行われる「Sonisphere Festival」というロックの大型フェスに、BABYMETAL が招待され、同時に、ヨーロッパツアーを行うそうです。

もう、BABYMETAL、坂を上りまくりです(笑)。

イギリスの有力紙が、BABYMETALを絶賛したという話もあって、このグループが、海外で高い評価を受けているのは間違いないと思います。

思春期の少女が、神様のお告げを伝えるという舞台コンセプトは、以前からあったかもしれませんが、BABYMETALは、お稲荷さんのイメージを基に、日本独特の神社的雰囲気の中、キツネの神様が降りて来るという演出になっていて、西洋人から見ると、東洋の神秘という風情で、エキゾチックな魅力を感じるのかもしれません。


乃木坂46「制服のマネキン」のMVを初めて見たときも、BABYMETALのライブと同じような衝撃を受けました。

冒頭、後ろから、颯爽と前に出て来る三人の少女は、とても可愛いのだけど、どこかふてぶてしく、無闇に自信に満ちていて、尖った雰囲気を発散している。

ニコニコ笑って視聴者を心地よくさせようという「媚」が一切ない。

しかし、生田絵梨花、生駒里奈、星野みなみの三人は、歌詞のテーマを手掛かりに、自分の内面にあるものを、それぞれ固有のリズムに載せて、何とか表現しようと、必死にもがいているように見える。

尾崎豊にも通じるような、自己の心奥を叩きつけんばかりのパフォーマンスを、若い女性アイドルグループが行っていることに驚いたけど、その姿は、傲慢というより、むしろ神々しく、美しい輝きを放っていて、心を打つものがありました。

BABYMETALと同じく、こういう神懸かり的なオーラは、やはり十代半ばの少女にしか表現出来ないのでしょう。

子どもから大人になる途上で、まだ、まっさらな状態だからこそ、自信や不安をさらけ出しても、儚く瑞々しい、荘厳な空気で場を満たしてしまう。

古代の宗教儀式では、神のお告げを人々に伝達する、卑弥呼のような、巫女さん的な少女が登場するイメージがあるけど、BABYMETALや「制服のマネキン」のフロントには、それに近い存在感がある。

ただ、こういった表現が出来るのは、単に年齢が若いからというのではなく、彼女たちが飛び抜けた才能を持っているからで、誰もがこういった新しいアイドル像を作り出せるわけではないと思います。


アップテンポで攻撃的な「制服のマネキン」の後、繊細な感情を歌いあげたミディアムバラード「君の名は希望」を出し、乃木坂46は、グループの音楽的幅を広げていきます。

「君の名は希望」は、Base Ball Bearの小出祐介氏や、後に明らかとなったように、故佐久間正英氏といった音楽関係者から高い評価を受け、店頭販売CDがコツコツ売れ続けるロングセラーとなります。

フロントメンバーと曲イメージがよくマッチした「制服のマネキン」、歌詞の意味を切ないメロディが存分に引き立てる「君の名は希望」、二作連続で印象的なナンバーを発表したことで、乃木坂46は、グループとしてのコンセプトを確立する足がかりを掴みます。

しかし、次の6枚目表題曲「ガールズルール」は、高校3年生の夏という乃木坂の曲としては珍しく、年齢と時期が明確に設定されていたにもかかわらず、成人メンバー三人がフロントとなったため、グループイメージと曲イメージが乖離してしまいます。

ただ、この6枚目シングルでは、共通カップリング曲「世界で一番 孤独なLover」が、乃木坂の曲としてはこれまた珍しく、大人の男女の恋愛を正面から歌った曲で、フロント三人、とくに橋本奈々未のイメージと曲イメージがピッタリ合って、YouTubeに公開されたMVの再生回数が、過去の共通カップリング曲中トップになるなど、大きな反響を呼びます。


では、いよいよ、次の7枚目で、大人フロントのイメージに合った表題曲が来るのかと思いきや、二期生で17才の堀未央奈がセンターに大抜擢されて、乃木坂のグループイメージと音楽的方向性を確立する試みは、振り出しに戻ってしまいます。

堀未央奈は、この時点で、他の選抜メンバーとのつながりがほとんどなく、どういう人物かも分からないので、彼女をグループの中でどう位置づけるかは、大変な難問でした。

そして、運営もこの難問を解くことが出来ず、表題曲「バレッタ」、共通カップリング曲「月の大きさ」、TypeB限定カップリング曲「そんなバカな」のMVにおいて、堀未央奈はセンターであるにもかかわらず、すべて「謎」の美少女という役回りにされて、ミステリアスな雰囲気だけが強調されることになります。

もし、運営が堀未央奈のことをよく知った上で、センターに抜擢したのであれば、MVの中でも、彼女にもっと具体的な役割を与えられた筈ですが、結局、最初から最後まで、解けない「謎」の存在になってしまっています。

堀未央奈をセンターに抜擢した人、それが秋元康氏なのかそうでないのかは分かりませんが、その人はセンターを決める前に、堀未央奈と会ってじっくり話をしたり、レッスン中の様子をつぶさに見たことがないように感じました。

「ガールズルール」個別握手会で、堀未央奈が二期生の中で、図抜けた成績を挙げたことだけが、大抜擢の根拠であったとすれば、運営にとって、彼女が「謎」だらけなのは頷ける話です。


しかし、次の8枚目では、センター堀未央奈の「謎」が解けて、他の選抜1期メンバーとの関係性にも、一定の答えが出されるのかと思ったら、これも大間違いで(笑)、ご存知のように西野七瀬がセンターとなります。

表題曲「気づいたら片想い」では、儚い命を懸命に生きるヒロインを、共通カップリング曲「ロマンスのスタート」では、勝ち気な女子大生を演じますが、西野七瀬によって、乃木坂のグループイメージをどう作るのか、他のメンバーとの関係性をどう設定するのか、さらには、フロントにいる堀未央奈と生駒里奈をどう生かすのか、今のところ、答えが出ているようには見えません。

西野七瀬は、高層ビルのてっぺんからバンジーで飛び降りるほど、真剣にセンターに打ち込んでいるというイメージがある一方、グループでの立ち位置に関しては、よく分からない部分があります。


ということで、センター西野七瀬の乃木坂が、次の9枚目で、いよいよ明確なコンセプトを見せ始める、というのが自然な流れなんですが、ここまで読まれた方は、多分、そうはならないだろうと考えるでしょう(笑)。

そうです、次もセンターが交代する可能性があります。

さらに、9枚目では、「兼任」の松井玲奈が選抜入りする可能性が濃厚です。

松井玲奈は、2月24日(月)の「組閣」以前は、乃木坂とは何の関係もなかった人なので、彼女と他のメンバーの関係性を設定するのは、堀未央奈以上の「大難問」になって、グループイメージや音楽的方向性の話は、再びどこかに置き去りにされるのでしょう。


フロントを生田絵梨花、生駒里奈、星野みなみにすることは、私の一貫した主張ですが、それは、乃木坂の歴史において唯一、グループのコンセプトを分かり易く打ち出せた「制服のマネキン」と「君の名は希望」のフロントが、この三人だったからです。

このフロントであれば、BABYMETALのように、音楽、舞台、衣装などが一体となった、統一感のあるステージを実現する可能性が見えてきます。

「Sonisphere Festival」やヨーロッパツアーが最終目的ではないですが(笑)、乃木坂46が、より広い世界に羽ばたくためには、まずは、グループイメージと音楽的方向性を確立して、「乃木坂46とは何か?」という問いに、具体的な言葉で答えられるようになる必要があります。

センターが白石麻衣であれ、堀未央奈であれ、西野七瀬であれ、生田、生駒、星野のフロントでなくとも、その体制をしばらく続けていけば、前作の「難問」を、次のシングルで解決して、少しずつグループイメージが明確となり、何か面白いコンセプトが見えてきて、それに合わせて音楽を作るチャンスが出てくるかもしれません。

しかし、毎回、毎回、センターとフロント変えていたのでは、コンセプトを確立しようがないし、ましてや、他のグループからメンバーを連れてくるとなると、さらに訳が分からなくなります。


乃木坂46は、デビュー三年目に入っても、グループのコンセプトが確立出来てない上に、そのメドすら立っていないので、未だに「AKB48の公式ライバル」という紹介しかして貰えません。

そして、もう本当のところは、「支店」に近いので、Mステの冒頭でも、「まあ、そうですね、公式には」という、ちょっとバツの悪い感じになって、いたずらに時が流れていくわけです(笑)。

「乃木坂46は、こういったコンセプトのグループで、こういった音楽で、こういったステージを披露する」という言葉が、サラサラ出てくるようになれば、本格的なヒット曲を生み出す可能性が出てくると思います。


かつて、秋元康氏は、「コンセプトがないのが、乃木坂のコンセプト」と発言していましたが、6枚目「ガールズルール」以降、まさにその通りで、むしろ、「コンセプトが出来そうになったら、敢えてそれを壊すのが乃木坂のコンセプト」とすら言いたくなるような状況です。

しかし、これまでも只でさえ、一般層から、AKB48グループと混同されてきた乃木坂が、さらに「48」化していくと、グループとしてのコンセプトがなければ、完全に「48」に埋没してしまって、AKB48を打倒するのはもちろん(笑)、乃木坂46としての人気を伸ばしていくことすら困難になっていくでしょう。

本当にコンセプトがなくても良いのか、本当にシングル毎にセンターとフロントが変わる「猫の目」選抜で良いのか。

真剣に考えた方がいい時期に来ているんじゃないでしょうか。


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有線ランキングと「会いに行ける」アイドルを応援する「とくに会いたいとは思わない」ファン [25Apr14]

2014-04-25 16:45:00 | 芸能
今日、4月25日(金)付の有線ランキングが発表されました。

乃木坂46とAKB48グループの順位を見てみます。

まず、「気づいたら片想い」は、今回、発売3週目にあたり、11位でした。

前回の8位から3ランク下がったものの、依然として、高い順位に入っています。

以下は、歴代シングルとの比較です。

凡例
シングルNo. 有線ランクイン回数 [最高順位] 曲名 (発売日)
#「回*(順位)」は、その曲が2014年4月25日付ランキング(4月12日~4月18日)で150位以内に入っていることを意味し、( )内にその順位を示している

乃木坂46

1枚目 7回 [54位] ぐるぐるカーテン (2012/02/22)
2枚目 8回 [44位] おいでシャンプー (2012/05/02)
3枚目 7回 [69位] 走れ!Bicycle (2012/08/22)
4枚目 7回 [66位] 制服のマネキン (2012/12/19)
5枚目 3回 [112位] 君の名は希望 (2013/03/13)
6枚目 4回 [96位] ガールズルール (2013/07/03)
7枚目 0回 [圏外] バレッタ (2013/11/27)
8枚目 4回*(11位) [8位] 気づいたら片想い (2014/04/02)

今回のランキングは、4月12日(土)から4月18日(金)までが対象で、ミニストップとのコラボキャンペーンが行われた4月9日(水)から4月21日(月)の後半に、ランキングの集計が行われたことになります。

前回、63位から8位まで一気にジャンプしたのは、コンビニとのコラボが効いていると思われますが、次回ランキングの集計期間は、4月19日(土)から4月25日(金)で、キャンペーンが終了していくので、今後、どの程度、上位に留まれるかが注目されます。

過去のシングル表題曲では、2枚目「おいでシャンプー」の8回ランクインが最高回数ですが、「気づいたら片想い」は強力なキャンペーンを掛けているので、この回数は越えたいところです。


AKB48グループの成績も、過去3曲ほどと併せて載せておきます。

AKB48

32枚目 36回*(118位) [2位] 恋するフォーチュンクッキー (2013/08/21)
33枚目 9回 [3位] ハート・エレキ (2013/10/30)
34枚目 10回 [43位] 鈴懸の木の道で(以下略) (2013/12/11)
35枚目 10回*(61位) [2位] 前しか向かねえ (2014/02/26)

岩佐美咲 (演歌)

1枚目 54回 [5位] 無人駅 (2012/02/01)
2枚目 34回 [2位] もしも私が空に住んでいたら (2013/01/09)
3枚目 17回*(13位) [4位] 鞆の浦慕情 (2014/01/08)

34枚目「恋するフォーチュンクッキー」は前回の87位から118位に急落していますが、これまで36回のランクインで、AKB48の曲として、過去最高のロングヒットになっています。

大島優子の卒業曲である35枚目「前しか向かねえ」は、最初の立ち上がりが重く、AKB48の他の曲と比べて、順位の上がりが遅かったものの、国立競技場ライブが近づくにつれ勢いが出てきて、最高2位の現在10回ランクインとなっています。

34枚目「鈴懸の木の道で(以下略)」の成績が異例に宜しくなかったので、2作連続での不調は避けたかった筈で、35枚目では、これまでのAKB48の標準的な有線成績に戻したと言えます。

さすが、大島優子の人気は根強いということでしょう。

岩佐美咲は、AKB48のメンバーながら、演歌歌手としてソロ活動している人で、デビュー曲「無人駅」は、なんと54回ランクインを達成して、2012年の有線大賞新人賞とロングリクエスト賞を受賞したそうです。

有線は、やはり演歌が強いんですね、ユーザーに演歌ファンが多いのかもしれません。


次に「支店」です。

SKE48

11枚目 6回 [29位] チョコの奴隷 (2013/01/30)
12枚目 4回 [60位] 美しい稲妻 (2013/07/17)
13枚目 10回 [25位] 賛成カワイイ! (2013/11/20)
14枚目 5回*(86位) [45位] 未来とは? (2014/03/19)

NMB48

6枚目 8回 [60位] 北川謙二 (2012/11/07)
7枚目 4回 [118位] 僕らのユリイカ (2013/06/19)
8枚目 10回 [33位] カモネギックス (2013/10/02)
9枚目 4回*(147位) [119位] 高嶺の林檎 (2014/03/26)

HKT48

1枚目 15回 [19位] スキ!スキ!スキップ! (2013/03/20)
2枚目 17回 [12位] メロンジュース (2013/09/04)
3枚目 7回*(28位) [10位] 桜、みんなで食べた (2014/03/12)

SKE48「未来とは?」とNMB48「高嶺の林檎」は、成績があまり芳しくないです。

とくに、「高嶺の林檎」は、次回、このまま圏外に去ってしまうと、最高順位が119位にとどまり、過去もっとも良くない順位になってしまいます。

一方、HKT48は、相変わらず強い。

「桜、みんなで食べた」は、さらっと10位まで上がっていて、1ヶ月集計の3月J-POP地域別リクエストランキングでも、大阪と福岡でベスト5に入っています。

3作連続で好調ということからも、かなり広い支持層を持っているように感じます。


考えてみると、例えば、福岡の人で、ある程度年配の方が、地域からスターを育てるという感覚で、HKT48を応援するとなると、CDを何枚も買って、個別握手会に行くケースは、少ない気がします。

それよりは、行きつけの居酒屋で飲んだ時、有線でHKT48の曲をリクエストする方が、応援の仕方としては、想像し易いです(笑)。

それなりの年齢のファンは、メンバーに直接会って励ますというより、自分の日常生活の中で、チャンスがあれば、少しお金を出してでも、応援してあげるという形が多いと思います。

とくに、HKT48のように中学高校生主体で、年齢がまだ若いグループに対しては、そういうファンが多いんじゃないでしょうか。

有線リクエストは、大人のライトファンににとって、実行しやすい応援スタイルなのかもしれません。

こう考えれば、HKT48の有線ランキングが好調で、一方、握手会人気がなかなか伸びてこないことが、何となく説明出来ますが、どんなもんでしょう(笑)。


私は、星野みなみが、ステージの上や画面の中で、キラキラ輝いているのを観るのは大好きですが、実際に、みなみに会って話をしたいかと言われると、ん~、とくに会いたいとは思わないというのが本音です。

確かに、びっくりするほど可愛いと思うけど、その溢れる美少女っぷりは、大勢の観客やテレビカメラに向かってぶつけてくれればいいわけで、お金を払って入場するものの、ショー空間ではなく、かといってプライベートでもない、不思議な1対1というシチュエーションで観たいとは思わないです。

まあ、そんなことを言ってるから、みなみの完売が伸びないんだという話もありますが(笑)。

「会いに行ける」アイドルを、「とくに会いたいとは思わない」ファンが応援しても良い筈だし、メンバーによっては、「会いたいと思う」ファンより、比率として多い場合もあるでしょう。

しかし、運営は、握手会人気が、そのメンバーの一般人気に比例すると信じているのか、選抜選考でも、外仕事の割り振りでも、個別での売り上げ成績が重視されて、完売部数や担当部数の大きなメンバーが抜擢されるので、「とくに会いたいとは思わない」ではマズいのかなあという気持ちにさせられることが多いです。

まあ、ファンにそう思わせることが、一つの戦略なのかもしれません。


AKB48グループと乃木坂46は、「会いたい」ファンからお金を集めるシステムを作り上げて、その結果、「会いに行ける」アイドルから「会わなければならない」アイドルになっています。

しかし、「とくに会いたいとは思わない」けど、グループやメンバーが大きく羽ばたくよう、応援したいというファンは多い筈です。

そういったファンも取り込むような雰囲気を作らないと、握手会だけが頼りのアイドルになる危険があって、幅広く一般層に受け入れられるスターになるのが難しくなるんじゃないでしょうか。

「支店」の中で、握手会人気が控えめで、CDセールスも三番手であるHKT48が、有線ランキングで一番の成績を出しているのは、「会いに行ける」アイドル、「会わなければいけない」アイドルへの一種のアイロニーに見えます。


ところで、「エブリスタ」はいつ届くんだろう、品薄なのかな。

みなみのグラビア、楽しみにしているんだけど(笑)。


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有線ランキング


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「君の名は希望」は確かにヒットしていた、5枚目表題曲が乃木坂46の代表曲である理由 [24Apr14En]

2014-04-24 17:00:00 | 芸能
以前の記事『乃木坂の風 12Feb14 ~ 店頭販売CDセールスNo.1は「君の名は希望」の可能性、生駒里奈センター交代の理由』で、「君の名は希望」は一般流通CDがよく売れた可能性があるという話を書きました。

オリコン調べの累計売り上げ枚数から、シミュレーション計算で求めた個別握手会による売り上げ分を引いて、7枚目「バレッタ」までの各シングルを比較してみると、「君の名は希望」は、店頭販売CDの累計売り上げ枚数がトップとなり、第1週からの伸びも一番大きいという結果が出てきます。

ただ、各順位間の売り上げ枚数の差は、1万枚弱から2万枚あたりで、シミュレーション計算の誤差を考えると、やはり「No.1の可能性」という表現に止めざるを得ない部分があります。

さらに、記事の中で、「君の名は希望」一般流通CDセールスの推測値として13万1千枚という数字を挙げましたが、8枚目「気づいたら片想い」初回限定盤が、発売2週目で13万3千枚に達していて、累計でほぼ確実に抜かれる状況になっています。

今回は乃木坂が「組閣」に巻き込まれたことで、AKB48グループのファンが乃木坂に関心を持つようになり、セールスを押し上げているように見えます。

加えて、ミニストップとのコラボ、橋本環奈がMCに抜擢された通信カラオケ「DAM CHANNEL」の4月ゲスト、「気づいたら片想い with 松井玲奈ver.」の追加発売など、広告宣伝をかつてないほど強化したことが、一般流通CDの売り上げ増にもつながっているようです。


「君の名は希望」のときは、「センター交代」や「組閣」はなく、これほどのキャンペーンも行われず、セールスのスタートダッシュは明らかに弱かったのですが、計算によると、長期に渡ってジワジワ売れたという可能性が出てきます。

あれこれ誤差を考えて、何回シミュレーションをやり直しても、やはり、この曲が歴代シングルの中で、とくに長く売れて、コツコツ売り上げを伸ばしたとしか思えない結果になる。

であれば、どこかに「君の名は希望」が曲としてヒットしたという証があるんじゃないかと資料を調べていたら、興味深いものを見つけました。

オリコンの週間ランキングは、毎週200位まで発表されて、かりにランキングが上位から落ちても、ランクインを続けていることがあります。

次の表は、乃木坂の歴代シングルが、発売後何週間に渡って200位以内に連続ランクインしたのか、さらに、現在の2014年4月28日付チャートまで全部で何週ランクインしていたかを示しています。

[表1]

凡例
シングル番号:発売から連続ランクインした週数(現在までの累計ランクイン週数)「タイトル」(発売日)

1枚目:15週(28週)「ぐるぐるカーテン」(2012/02/22)
2枚目:19週(29週)「おいでシャンプー」(2012/05/02)
3枚目:11週(20週)「走れ!Bicycle」(2012/08/22)
4枚目:18週(45週)「制服のマネキン」(2012/12/19)
5枚目:28週(47週)「君の名は希望」(2013/03/13)
6枚目:20週(39週)「ガールズルール」(2013/07/03)
7枚目:21週(21週)「バレッタ」(2013/11/27)
8枚目:03週(03週)「気づいたら片想い」(2014/04/02)

# 見やすくするために、1桁の数字は2桁目にゼロを入れています

ランクインの累計週数は、発売日が古いシングルほど有利になりますが、発売週からの連続ランクイン週数は、そのまま比べられます。

そして、やはり「君の名は希望」が、歴代トップでした。

ただ、[表1]は、オリコンのランキングなので、個別握手会による売り上げでランクインしている週も含まれています。

次の表は、それぞれのシングルで、個別の最終応募受付が、発売何週目あたりに行われたかを示しています。

[表2]

凡例
シングル番号:個別最終応募受付が発売から何週目に行われたか「タイトル」

3枚目:6週目「走れ!Bicycle」
4枚目:6週目「制服のマネキン」
5枚目:3週目「君の名は希望」
6枚目:11週目「ガールズルール」
7枚目:11週目「バレッタ」

1枚目と2枚目はミニ握手会が行われ、3枚目以降と条件が揃わないので、省きました。

個別握手会の長期販売を反映して、6枚目と7枚目は、シングル発売から11週目に最終受付が行われ、3枚目と4枚目の6週目と比べると、ずっと遅くなっています。

一方、5枚目「君の名は希望」は、記事「乃木坂の風 12Feb14」に載せた表で指摘したように、最初の個別から最後の個別までの期間が、他のシングルに比べて、とくに短かかったため、発売から3週目に応募が終わっていました。

応募受付が続いている間は、個別での売り上げがオリコンに流れ込んでくるので、握手会によってランキングが支えられている部分があります。

しかし、最後の応募受付が終わると、それから2週間ほどで、すべての個別分がオリコンに算入されるので、それ以降は、一般流通CDの売り上げのみによるランクインとなります。

例えば、3枚目「走れ!Bicycle」は、発売8週目までは、個別握手会の売り上げが流れ込みますが、9週目以降は、店頭販売の売り上げのみになるということです。

そこで、[表1]のデータから、個別握手会による売り上げが入っている週を差し引いて、純粋に店頭販売だけのセールスでランクインした週数を算出してみました。

[表3]

凡例
シングル番号:発売から連続ランクインした週の中、一般流通CDセールスだけの週数(その現在までの累計ランクイン週数)「タイトル」

3枚目:03週(12週)「走れ!Bicycle」
4枚目:10週(37週)「制服のマネキン」
5枚目:23週(42週)「君の名は希望」
6枚目:07週(26週)「ガールズルール」
7枚目:08週(08週)「バレッタ」

「君の名は希望」は、個別握手会の売り上げ分がなくなってから、23週間も、オリコンに連続でランクインしていて、他のシングルとは桁違いに売れ続けていたことが分かります。

23週というのは5ヶ月以上ですから、これはもう曲自体の魅力によって売れたとしか考えようがありません。

やはり、「君の名は希望」は間違いなくヒットしていたわけで、楽曲の出来、セールスともに、乃木坂46を代表する曲と言っていいんじゃないでしょうか。


ところで、8枚目「気づいたら片想い」の発売から3週目になりますが、オリコン週間ランキングを見ると、なんと、乃木坂46の過去の表題7曲が、3週とも、すべてランクインするという状態になっています。

いずれも2百枚から4百枚ほどの売り上げで、この機に、前のシングルも買っておこうと考えた人が少なくなかったのかもしれません。

面白いのは、こういう場合、新しいシングルから高い順位が付く筈ですが、3週とも、上から7枚目「バレッタ」、5枚目「君の名は希望」、6枚目「ガールズルール」の順にランクインしていて、ここでも「君の名は希望」が強さを見せています。


著名な音楽プロデューサーであった故佐久間正英氏は、「君の名は希望」に強い魅力を感じ、それによって、彼の業績を描いたNHKの特集番組で、生田絵梨花のピアノ&ソロ歌唱で、曲が流れることになりました。

渡辺麻友もAKB48の紅白対抗歌合戦のステージで、「君の名は希望」を歌いたいと願い、生田絵梨花とのコラボが実現した。

この曲には、人と人を結びつけて、乃木坂をより広い世界に連れて行く力があるように感じます。

「君の名は希望」の持つ、その不思議な力こそが、乃木坂の「希望」であるのかもしれません。


関連サイト

AKB48グループと乃木坂46のオリコンデータをまとめているサイト


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5月4日深夜の「乃木坂って、どこ?」は、9th選抜発表のヤマ場の一つ [22Apr14En]

2014-04-22 16:30:00 | 芸能
以前、『乃木坂の風 23Feb14 ~ 2周年ライブは総力戦!「プリンシパル3」千秋楽での9th選抜発表の可能性を考える』の記事で、9th選抜が発表される候補日として、6月29日(日)が有力と予想しました。

その理由をもう一度説明します。

過去の例を見ると、選抜発表日は、最終一つ前の個別握手会あたりから、最終個別までの間であるケースが多く、従って、「気づいたら片想い」第5回個別の6月21日(土)から第6回の7月21日(月祝)までの、以下の「乃木坂ってどこ?」が有力候補になります。

6月29日7月6日7月13日7月20日

一方、選抜発表からシングル発売までの期間は、以下のように、3枚目「走れ!Bicycle」以降、9週または10週プラス3日で大体一定しています。

凡例
選抜発表 == 週換算の日数 ==> シングル発売

1st選抜発表 == 6週 + 3日 ==> 1枚目発売
2nd選抜発表 == 6週 + 3日 ==> 2枚目発売
3rd選抜発表 == 9週 + 3日 ==> 3枚目発売
4th選抜発表 == 10週 + 3日 ==> 4枚目発売
5th選抜発表 == 9週 + 3日 ==> 5枚目発売
6th選抜発表 == 10週 + 3日 ==> 6枚目発売
7th選抜発表 == 7週 + 3日 ==> 7枚目発売
8th選抜発表 == 9週 + 3日 ==> 8枚目発売

おそらく、レコーディング、MV制作、新曲キャンペーン、個別握手会の応募次数など、発売前の準備に必要な時間が似てくるのだと思います。

9週または10週プラス3日を使って、上に挙げた9th選抜発表日候補の中、もっとも早い6月29日(日)から9枚目シングル発売日を予想すると、

9th選抜発表 (06/29) == 9週 or 10週 + 3日 ==> 9枚目発売 (09/03 or 09/10)

と9月上旬になります。

ところが、かりに9月3日(水)発売としても、8枚目が発売された4月2日(水)から22週の間が空いてしまい、次の表から分かるように、歴代シングル中、最長の間隔になります。

1枚目発売 == 10週 ==> 2枚目発売
2枚目発売 == 16週 ==> 3枚目発売
3枚目発売 == 17週 ==> 4枚目発売
4枚目発売 == 12週 ==> 5枚目発売
5枚目発売 == 16週 ==> 6枚目発売
6枚目発売 == 21週 ==> 7枚目発売
7枚目発売 == 18週 ==> 8枚目発売
8枚目発売 == 22週 ==> 9枚目発売

つまり、8枚目の個別握手会は非常な長期日程であるため、9th選抜の発表を6月29日(日)に行っても、9枚目のCDリリースは、これまでで一番遅いスケジュールとなります。

幸いなことに、6月15日(日)に「16人のプリンシパル trois」が千秋楽を迎え、8枚目「気づいたら片想い」のキャンペーンからプリンシパルへの流れが一段落します。

CDリリースの間隔が長くなるのは好ましくないので、9th選抜の発表は、とにかく早い方が良い筈で、その結果、6月29日が最有力という予想になります。

もっと早い6月15日(日)の千秋楽に発表という考え方もありますが、その場合は、6月8日(日)深夜「乃木どこ?」の予告編で、次週の選抜発表が告知されて、9日(月)から15日(日)までのプリンシパル公演が騒然たる雰囲気になるかもしれず、さすがに、千秋楽発表はないだろうと考えました。


ところが、記事「乃木坂の風 23Feb14」を書いた後、8枚目初回限定盤の特典であるスペシャルイベントの内容が発表され、6月28日(土)に「お茶会」を行うことが判明しました。

正直、このスケジュールには驚きました。

5枚目「君の名は希望」
最終個別 == 48日 ==> 「録音会」 == 17日 ==> 6枚目発売

6枚目「ガールズルール」
最終個別 == 35日 ==> 「お茶会」 == 10日 ==> 7枚目発売

7枚目「バレッタ」
最終個別 == 20日 ==> 「お茶会」 == 11日 ==> 8枚目発売

8枚目「気づいたら片想い」
最終一つ前個別 == 7日 ==> 「お茶会」 == 23日 ==> 最終個別

表から分かるように、5枚目から7枚目までは、個別握手会がすべて終わった後に、スペシャルイベントが行われています。

しかし、今回は、最終一つ前の個別と最終個別の間に行われるという、異例の日程になっています。

これまでの経験から言うと、選抜発表日とシングル発売日を予測するとき、もっとも堅い方法は、スペシャルイベント日から出発するやり方です。

上表のように、スペシャルイベントの10日から17日後にシングルが発売されているので、この日数を使って発売日を求め、それから9週または10週プラス3日遡って、選抜発表日を導くという方法です。

「お茶会」6月28日(土)に、この方法を当てはめてみます。

発売日は水曜日なので、10日から17日後あたりとなる発売日候補を探すと、

「お茶会」 (06/28) == 04日 ==> 9枚目発売 (07/02)
「お茶会」 (06/28) == 11日 ==> 9枚目発売 (07/09)
「お茶会」 (06/28) == 18日 ==> 9枚目発売 (07/16)
「お茶会」 (06/28) == 25日 ==> 9枚目発売 (07/23)

となり、有力候補として、7月9日(水)7月16日(水)が出てきます。

この発売予想日から、選抜発表日を逆算すると、

9th選抜発表 (04/27 or 05/04) == 9週 or 10週 + 3日 ==> 9枚目発売 (07/09)
9th選抜発表 (05/04 or 05/11) == 9週 or 10週 + 3日 ==> 9枚目発売 (07/16)

4月27日(日)深夜の「乃木どこ?」は、すでに予告編が流され、選抜発表がないことが分かっているので、9th選抜発表日の候補は、5月4日(日)5月11日(日)になります。

さらに、5月11日(日)だと、5月4日(日)深夜に予告編で発表が告知されるので、5月5日(月)パシフィコ横浜の第4回個別握手会に、メンバーは、ファンが新選抜がすでに決まっていることを知った状態で臨まなければならず、避けた方が良いスケジュールです。

従って、連休真っ最中の5月4日(日)深夜「乃木どこ?」で、9th選抜が発表されるという可能性が浮上してきます。


ん~、実は、6月28日(土)「お茶会」というスケジュールが発表された後、すぐに計算して、5月4日(日)という予想日は求めていたのですが、さすがに、それはないだろうと思っていました。

というのも、5月4日(日)だと、まだ8枚目の個別握手会が三つ、全国握手会が一つ残った状態で、9枚目の選抜を発表することになり、「気づいたら片想い」のCDセールスを考えても、いくらなんでも早過ぎます。

しかも、

9th選抜発表 (05/04) == 9週 or 10週 + 3日 ==> 9枚目発売 (07/09 or 07/16)

のように、9枚目発売が、7月9日(水)7月16日(水)となって、8枚目の最終個別握手会が行われる7月21日(月祝)の前に、次のCDがリリースされることになります。

シングルのこんな前倒し発売、AKB48グループなら日常茶飯事だけど(笑)、乃木坂46では、これまで一度もやったことがありません。

ということで、5月4日(日)という日付は出てきたものの、まあ、ないだろうと考えていたわけです。


しかし、一昨日、生田絵梨花が9枚目シングルに参加しないと発表して、考えが変わりました。

いくちゃん、プリンシパルには参加するそうですが、9th選抜の発表が、プリンシパルの後ならば、公演終了後に一時休業を表明する方が、ファンもあれこれ考えず芝居に集中出来るし、流れとしても自然な気がします。

にもかかわらず、このタイミングで休業発表が行われたことは、9th選抜の発表が迫っている印象を与えます。

考えてみると、8枚目「気づいたら片想い」では、抽選応募のアンダーライブが初回限定盤の特典となったり、メンバー主演のホラー映画を作ったり、プロモーションの手法が完全にAKB48流になっていて、前の握手会を残してのシングル前倒し発売も、今の乃木坂運営であれば、気にせずやっても不思議ではありません。

5月4日(日)深夜「乃木どこ?」での新選抜発表、従来の乃木坂ならばあり得ない日程なんですが、もはや「あり得ない」とは言い切れない状況なので、有力候補の一つとして考えた方が良いと思います。


乃木坂46は今、メンバーはそのままでも、楽曲やダンスのテイスト、CDの特典内容、プロモーションの手法、スケジュールの組み方など、あらゆる面で、急速にAKB48流になってきています。

生駒里奈のチームB「兼任」や「総選挙」参加は氷山の一角であって、運営の様々な手法を見ていると、水面下で、乃木坂の「48」化が怒濤の勢いで進んでいることが分かります。

これは乃木坂の運営が、7枚目から8枚目にかけて、劇的に変わったことを示しています。

おそらく、「総選挙」後、とくに秋以降のシングルにおいて、乃木坂46は、AKB48の活動にさらに巻き込まれていき、「支店」化が進むと思います。

この動きを止める手だては今のところ見当たらないので、後は、「新しい乃木坂」をファンが受け入れられるかどうかという問題になっていくでしょう。

しかし、メンバーの顔ぶれが変わらず、しかもファンの抵抗があるにも関わらず、これほど大きく変容させられるグループは他にはほとんどない筈で、乃木坂46は、結成3年目にして、ファン層の広範な入れ替えが起こる可能性があります。

「もはや乃木坂ではない」と考えるのか、あるいは「それでも乃木坂」と考えるのか。

今後、ファンが、シビアに選択を迫られる出来事が、次々に起こっていくのは避けられないと思います。

5月4日(日)に新選抜が発表されるかどうかは分かりませんが、松井玲奈のポジションも含めて、何らかのサプライズ人事がある可能性が高いので、せめて、日程的なサプライズは回避して、少しでも早めに心の準備が出来るよう(笑)、予想日として挙げておきます。


タイトルの「En」は「Entertaiment」の略で、野球の記事を書くときは「Sp」などと考えています。


関連サイト

生田絵梨花の4月20日ブログ


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乃木坂46「気づいたら片想い」の有線ランキングが歴代最高の8位を記録

2014-04-20 16:30:00 | 芸能
「気づいたら片想い」の4月18日付有線ランキング、なんと第8位でした。

もちろん、歴代最高の順位です。

前々回に102位で初登場、これは発売1週前の集計で、次の発売週が集計された前回は63位に浮上していました。

今回、さらに順位を上げるだろうと予想はしてたけど、まさかトップ10に入るとは思いもしませんでした。

こんな怒濤の勢いで上位に食い込む曲は、滅多にないので、乃木坂46、いよいよ大きなヒットを当てたかもしれないと興奮したんですが、今回、コンビニのミニストップとコラボしていることを思い出して、少し気持ちが冷静になりました(笑)。

前作「バレッタ」が完全圏外だったのに、ランクイン3週目でいきなりトップ10入りというのは、さすがに何か強力なタイアップがなければ、通常は考えられないことです。

そして、ミニストップとのコラボは、「気づいたら片想い」発売記念キャンペーンと銘打っていて、4月9日(水)から4月21日(月)まで行われます。

8位に急浮上したのは、4月5日(土)から4月11日(金)のランキングなので、関連店舗がリクエストしてくれている可能性があって、確かに、ミニストップに行ったとき、店内で「気づいたら片想い」が流れてました。

ただ、何はともあれ、ランキング表の1ページ目に名前が載っているのは、それ自体が広告の役目を果たすし、実際、世の中に曲が流れているので、乃木坂46にとって、大きな宣伝となります。

ちなみに、有線8位というのは、「支店」では、どのグループもまだ到達していない順位です。


さて、ヒットチャートの数字がある程度出てきて、「気づいたら片想い」キャンペーンの特徴が明らかになってきました。

とにかく、これまでとは比較にならないほど、運営は広告宣伝にお金を掛けていると思います。

象徴的なのが、テレビ東京「乃木坂って、どこ?」での「マカオツアー」です。

海外に行くのは番組初だと思いますが、10人ほどのメンバーに、バナナマンが同行するという、深夜番組としては異例に大掛かりなロケでした。

これは丸ごと8枚目シングルのキャンペーンになっていて、実際、西野七瀬がバンジーを飛んだことで、曲の購入を決めた視聴者も多かったと思います。

ただ、日曜24時開始の30分番組で、お金の掛かる海外ロケを行ったことを考えると、乃木坂側のスポンサーが費用をかなり負担している可能性があります。

また、上に挙げたミニストップとのコラボだけでなく、アンダーライブなどでの楽天とのコラボ、劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の実写CM、能條愛未、中田花奈、伊藤寧々を主役に据えた、三作連続のホラー映画も、乃木坂46を売り込むという意味で、新曲キャンペーンに入れていいんじゃないでしょうか。

さらに、「気づいたら片想い」は、テレビCMやネット広告をかなり充実させた印象を受けました。

先日、アイドルや芸能に一切関係のないサイトで、「気づいたら片想い」のネット広告が出ていて驚きました。

過去のシングルで、「乃木坂」の検索を掛けずに、新曲情報に遭遇するという経験はほとんどなかったので、今回はネットを通した宣伝にも相当に力を入れた気がします。


生駒里奈がチームBとの「兼任」になって、「総選挙」にも立候補するなど、いよいよ乃木坂46がAKB48グループに入っていくことになったため、乃木坂が重点プロモーション対象となったのか、7枚目「バレッタ」とは一段スケールの違う広告宣伝が、8枚目「気づいたら片想い」で行われたように見えます。

有線ランキングが歴代最高の8位というのは、その一つの成果じゃないでしょうか。

一方、ダウンロード配信は、「バレッタ」よりは確実に好調ですが、過去最高レベルかどうかは、何とも言えません。

iTunes Store ランキングでは、発売翌日4月3日(木)深夜に、「気づいたら片想い」7位、共通カップリング曲「ロマンスのスタート」30位で、収録6曲がすべて200位以内にランクインしていました。

ちなみに、このとき4位だったのが、後で説明する「春風」という曲です。

私が確認出来た最高順位はこの7位でしたが、ネットのコメントでは、5位まで行ったという話を見かけました。

このように、8枚目シングルのダウンロードランキング、発売直後は、かなり勢いを感じさせました。

ただ、ちょうど一週間後の4月10日(木)深夜では、「気づいたら片想い」30位、「ロマンスのスタート」172位で、ランクインはこの二曲だけになっていました。

さらに、発売後3週目の4月20日(日)現在、「気づいたら片想い」は42位、共通カップリング曲「ロマンスのスタート」はトップ200位の圏外です。

10日(木)から20日(日)の間に、「ミュージックステーション」に初出演を果たし、「気づいたら片想い with 松井玲奈ver.」(現在31位)というAKB48Gファンをダイレクトに引きつける「カンフル剤」が投入されたことを考えると、順位の落ちがやや速く感じられるので、今後、どれだけ長く順位を保持出来るかが、ポイントになってきます。

ヒットの基準としては、フジテレビ「僕のいた時間」の主題歌、Rhiwaの「春風」という曲があります。

「春風」は、2月26日(水)発売で、現在、iTunes Storeランキング16位ですが、上で示したように、かなりの期間、ベスト10、しかもその半ばから前半にランクインしていて、大ヒットではなくとも、少なくとも、ヒット曲であるとは言っていいでしょう。

「気づいたら片想い」のランキング推移を、この曲と比べてみると、発売日が5週間後であるにも関わらず、順位で上回ったことがほとんどなく、そのことから考えて、8枚目シングルはヒットと呼べる領域には、まだ入っていないと思います。


しかし、今回のような、ダウンロードや有線のランキングを意識したキャンペーンは、「ガールズルール」や「バレッタ」で不十分だった点で、だからこそ、表題曲のCMタイアップなどで順位を上げるよう、このブログで指摘してきたので、出来れば今後も続けて欲しい。

ダウンロードランキングや有線ランキングの上位に曲名とグループ名が載り続ければ、必ず、一般知名度が上がって、本格的なヒットを出す下地を整えることが出来ると思います。

ちょっと話は変わりますが、4月11日(金)に初出演したMステでは、乃木坂46を紹介するVTRがなく、楽しみにしていたので、かなりショックを受けました。

せっかく、念願のMステだったのに、この扱いはないだろうと(笑)。

HKT48のときは、福岡のアイドル事情に絡めて、グループの紹介VTRが流れ、BABYMETALのときも、かなりしっかりしたVTRが作られていたので、乃木坂46は、まだ低く見られているのかなあと、昨年の「FNS歌謡祭」でのバックダンサー的な扱いを思い出してしまいました。

特典サービスで、どんなに多くのCDを売っても、音楽業界での評価が上がらないのは、この一年で身にしみて感じています。

大型歌謡祭や音楽番組での扱いを良くするには、ダウンロードランキングや有線ランキングで何週間も上位に入るようなヒットが不可欠だと思います。

実際、E-girlsの「ごめんなさいのKissing You」は、そういった成績を叩き出して、最終的には紅白歌合戦に出場、歌手としてのランクを大きく上げました。

そして、確かにこの曲、本当に若い女性層に受けてました、というのも、乃木坂メンバーが何人も個人的に好きで聴いていたそうですから(笑)。

乃木坂46を現在評価しない人たちですら、認めざるを得ないほど、力強いランキング推移を示すヒット曲を出したとき、初めて乃木坂は芸能界や音楽業界で、ワンランク上のポジションを得ることが出来るのだと思います。


「バレッタ」の有線ランキングが完全圏外だったのは、楽曲の出来不出来ではなく、運営に有線ランキングを上げようという意識が乏しかったからだと思います。

前作では、個別握手会の売り上げを伸ばすことに重点が置かれ、ダウンロードや有線など、一般人気に関連するヒットチャートを上げるようなキャンペーンがほとんどありませんでした。

それに対して「気づいたら片想い」では、運営がこのブログを読んだわけではないと思いますが(笑)、曲コマーシャルの充実やコンビニとのコラボなど、オリコン以外のチャートを意識していると感じさせるキャンペーンを仕掛けていてます。

ただ、キャンペーンがどの程度、曲と歌手を既存ファン以外の層に浸透させたかを評価することが大事だと思います。

というのも、アイドルの曲では、ヒットしているからチャートが上がるというより、まずチャートを上げて関心度を高め、それをテコにして本当のヒットを狙うケースが多い。

CDに個別握手会や全国握手会の特典を付けて、オリコンやサウンドスキャンの順位と枚数を上げるのは、典型的な例ですが、ダウンロードや有線でも、タイアップなどのキャンペーンによって、短期間であれば、ランキングをある程度上げることは可能で、曲やグループの知名度を上げるには、むしろ有効で必要な策だと思います。


「バレッタ」は、こういったキャンペーンが乏しかったため、一度も土俵に立たずして、終わってしまった感があります。

しかし、本当の勝負は、キャンペーンの後です。

キャンペーンが終了した後も、曲がランキング上位に、長く留まっているならば、本当にヒットしていると評価出来ます。

最近では、「恋するフォーチュンクッキー」が好例で、昨年の8月21日(水)に発売されたのですが、現在でも、iTunes Store ランキングで26位、有線ランキングでは87位に入っており、AKB48の楽曲では、桁違いのロングヒットになっています。

これほど長期間、ランキングを維持しているのは、既存のAKB48ファンだけでは説明出来ないので、曲が一般層にも受けているのは、ほぼ確実だと思います。

発売後半年以上に渡って上位をキープするようなヒットは少数ですが、キャンペーンの後、順位が下がる場合でも、その下がり方によって、一般層から興味を持ってくれる人が現れているかどうかを推測することが出来て、それによって、キャンペーンに見合うだけの結果を得られているのかどうかが分かると思います。

大々的なキャンペーンを打って、チャートを引き上げても、その後、順位が急降下して一気に圏外となったら、波及効果がほとんどなかったことになり、収支が取れずに、次のキャンペーンはなしということにもなりかねません。

そして、乃木坂46の音楽業界でのポジションを左右するような人たちも、こういった「評価」をかなりシビアに行って、それぞれの歌手の一般人気を探っていると思います。

このブログで、CDセールスだけでなく、ダウンロードランキングや有線ランキングについても、「坂を上っている」という予断を排して(笑)、出来る限りデータを調べ、本当にヒットしているのかどうか検証するのには、そういった人たちの目線に近づきたいという気持ちもあります。


「アナと雪の女王」のサウンドトラック、オリコン初動は1万4千枚で、「気づいたら片想い」初動45万8千枚のたった3%に過ぎない売り上げ枚数です。

では、収録曲である「Let It Go (ありのままで)」は、「気づいたら片想い」の3%程度のヒットかというと、そんなことはない。

むしろ、曲を耳にしたことがない人の方が少ないのではないかと思うくらい、めちゃめちゃヒットしてます(笑)。

逆に、CDが初動で何十万枚も売れ、発売後のダウンロードや有線が好調で、ヒットしていると思っていたのに、周りと話してみると、ほとんど誰もその曲のことを知らない。

AKB48グループと乃木坂46に関しては、そういうケースがあっても、ぜんぜん不思議じゃありません。

本当のところ、楽曲セールスに何が起こっているのか、一見好調そうなデータでも、特典サービスやキャンペーンの内容によっては、意味が違ってくることがあります。

数字は見方が大事ということでしょう。


乃木坂の地位がどうやったら上がるのか、どうすれば音楽業界で評価されるのか。

セールス分析は、それに答えてくれる気がして続けてきたけど、本音を言うと、分析なんて一切しないで、ひたすらメンバーだけを見ている方が、ファンとしては、気持ちがずっと楽ですね(笑)。


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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乃木坂46「気づいたら片想い」初動45万8千枚を読む(2) ~ 握手会人気の格差拡大と「終わりの始まり」

2014-04-17 16:00:00 | 芸能
最初に、昨日の記事に載せたものの再掲ですが、基本的なデータとして、乃木坂46の歴代シングルについて、初動売り上げの推移表と、それを一般流通CDと特定流通CDの売り上げに分割した推移表を示しておきます。

(表1) 乃木坂46のシングルCDに関する、発売第1週のオリコン調べ売り上げ枚数、いわゆる「初動」の推移

凡例
シングル番号 : 初動枚数 (発売第1週のオリコン順位, 現在の累計枚数) 発売日「タイトル」

1枚目 : 13.6万枚 (2位, 21.3万枚) 2012/02/22「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 15.6万枚 (1位, 22.4万枚) 2012/05/02「おいでシャンプー」
3枚目 : 18.7万枚 (1位, 24.4万枚) 2012/08/22「走れ!Bicycle」
4枚目 : 23.3万枚 (1位, 31.0万枚) 2012/12/19「制服のマネキン」
5枚目 : 24.2万枚 (1位, 31.1万枚) 2013/03/13「君の名は希望」
6枚目 : 33.7万枚 (1位, 45.7万枚) 2013/07/03「ガールズルール」
7枚目 : 39.5万枚 (1位, 51.3万枚) 2013/11/27「バレッタ」
8枚目 : 45.8万枚 (1位, 48.3万枚) 2014/04/02「気づいたら片想い」

(表2) 一般流通CD特定流通CDの売り上げ推移

凡例
シングル番号 : サウンドスキャン第1週売り上げ枚数 [初動(SS/OC)比] 初動(OC-SS)差「タイトル」

# 「サウンドスキャン第1週売り上げ枚数」は、全タイプの一般流通CDについて合計したもの。
TOP20に初回限定盤しかランクインしていないときは、それらの合計枚数の4%を通常盤売り上げ、4.5%をアニメ盤売り上げと推測して、全タイプの合計を求めている
#「SS」はサウンドスキャン、「OC」はオリコン
# 初動(SS/OC)比は、サウンドスキャン第1週をオリコン初動で割ったもの。数値が小さいほど、CDセールスの個別握手会依存が高いことを示す
# 初動(OC-SS)差は、オリコン初動からサウンドスキャン第1週を引いたもの。店頭販売していない「特定流通」CDの売り上げ枚数に等しく、多くの場合、個別握手会によるCDセールスと見なすことが出来る

1枚目 : 8.3万枚 [61.2%] 5.3万枚「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 7.3万枚 [47.2%] 8.2万枚「おいでシャンプー」
3枚目 : 6.1万枚 [32.6%] 12.6万枚「走れ!Bicycle」
4枚目 : 6.6万枚 [28.3%] 16.7万枚「制服のマネキン」
5枚目 : 7.2万枚 [29.6%] 17.0万枚「君の名は希望」
6枚目 : 9.7万枚 [28.9%] 24.0万枚「ガールズルール」
7枚目 : 9.0万枚 [22.8%] 30.5万枚「バレッタ」
8枚目 : 11.8万枚 [25.7%] 34.0万枚「気づいたら片想い」

「気づいたら片想い」の前作「バレッタ」からの伸び
一般流通CD分 => +2.7万枚
特定流通CD分 => +3.5万枚
合計 +6.3万枚


では、ここからが今日の記事本文です。

昨日の記事『乃木坂46「気づいたら片想い」初動45万8千枚を読む(1) ~ SKE48ファン参入の可能性と「コップの中の嵐」』では、「気づいたら片想い」一般流通CDの第1週売り上げが、前作から2万7千枚伸びたことを考えましたが、今日は、特定流通CDが3万5千枚伸びた点を見てみます。

まず、特定流通CDの特典である個別握手会の内容を、歴代シングルと比べてみましょう。

なお、今日の記事で新たに載せる表には、昨日の記事からの通し番号を付けています。

(表7) 特定流通CDの売り上げと特典サービスの内容

凡例
シングル番号「タイトル」
特定流通CDの第1週売り上げ枚数 (今作特定流通CD第1週売り上げから前作のそれを引いた枚数)
個別握手会の日数と場所
総部数(今作総部数から前作のそれを引いた部数)
100部あたりの売り上げ枚数 [個別1日あたりの売り上げ枚数]

# 特定流通CDの第1売り上げは、オリコン初動から一般流通CDの第1週売り上げを引いた初動(OC-SS)差として計算している。この際、一般流通CDのセールスは、(表2)と同じく、サウンドスキャンTOP20から通常盤などの売り上げ枚数を推測加算して求めた

1枚目「ぐるぐるカーテン」
5.3万枚
個別3日(関東{東京1}名古屋1大阪1)
総部数300部
1.9万枚/百部 [1.9万枚/日]

2枚目「おいでシャンプー」
8.2万枚(+2.9万枚)
個別2日(関東{幕張2})+個別ミニ4日(札幌1名古屋1大阪1福岡1)
総部数300部 (+0部)
2.8万枚/百部 [1.4万枚/日]

3枚目「走れ!Bicycle」
12.6万枚(+4.4万枚)
個別4日(関東{幕張1横浜1}名古屋1大阪1)
総部数330部 (+30部)
3.9万枚/百部 [3.2万枚/日]

4枚目「制服のマネキン」
16.7万枚(+4.1万枚)
個別5日(関東{幕張1横浜2}名古屋1京都1)
総部数430部 (+100部)
4.0万枚/百部 [3.4万枚/日]

5枚目「君の名は希望」
17.0万枚(+0.3万枚)
個別5日(関東{幕張1東京1横浜1}名古屋1京都1)
総部数437部 (+7部)
4.0万枚/百部 [3.5万枚/日]

6枚目「ガールズルール」
24.0万枚(+6.9万枚)
個別6日(関東{幕張1東京1横浜2}名古屋1京都1)
総部数630部 (+193部)
3.9万枚/百部 [4.1万枚/日]

7枚目「バレッタ」
30.5万枚(+6.5万枚)
個別6日(関東{幕張3横浜1}名古屋1京都1)
総部数664部 (+34部)
4.7万枚/百部 [5.2万枚/日]

8枚目「気づいたら片想い」
34.0万枚(+3.5万枚)
個別6日(関東{幕張1横浜3}名古屋1京都1)
総部数759部 (+95部)
4.5万枚/百部 [5.7万枚/日]

HKT48の「桜、みんなで食べた」は、特定流通CDの特典として「船上パーティ」の抽選応募券を入れていますが、乃木坂46の場合は、すべてのシングルで個別握手会だけが特典となっています。

乃木坂の特定流通CD売り上げが右肩上がりを続けてきたのは、個別握手会の総部数を増やし続けたことと、それにも関わらず、100部あたりの売り上げ枚数が、前作を下回ったことがほとんどないことによって実現されてきました。

乃木坂46を変えた6枚目「ガールズルール」の個別握手会

デビュー曲「ぐるぐるカーテン」から3枚目「走れ!Bicycle」まで、総部数は300部ほどに固定されていますが、100部あたりのセールスはシングルごとに伸びて、発売第1週4万枚というレベルに達します。

これは個別を支えるコアファンの数が順調に増えたことを示していると思われます。

4枚目「制服のマネキン」では、関東、名古屋、京都という会場設定となり、現在に続く基本的なスタイルが確立しますが、このとき前作から100部という大幅な部数積み上げが行われます。

しかし、100部あたりの売り上げ枚数は4万枚を維持して、個別によるCDセールスは10万台後半に入っていきます。

5枚目「君の名は希望」では、総部数はほとんど変わらず、100部あたりも4万枚をキープ。

そして、6枚目「ガールズルール」で、個別日数が1日増やされ関東会場が4日となり、それに伴って、193部という乃木坂史上最大の総部数積み上げが行われます。

この個別握手会で、秋元真夏、生田絵梨花、桜井玲香、若月佑美、深川麻衣が完売部数を前作から大きく伸ばし、白石麻衣、西野七瀬、松村沙友理 、橋本奈々未のトップ4に肉薄、乃木坂の分厚い握手会スター群がほぼ完成します。

その結果、常軌を逸した超大型増部だったにも関わらず、100部あたりのセールスは4万枚を維持して、個別による売り上げ枚数は、前作から7万枚も伸びて、特定流通CDのセールスは20万台に突入します。

特定流通CDに関して7万枚の伸びは、歴代シングルで断然のトップですが、「ガールズルール」は一般流通CDについても、(表3)に示したように、前作から2万6千枚と歴代最高レベルの伸びを見せています。

こういったCDセールスからみて、不動のセンターだった生駒里奈が2列目に下がり、白石麻衣が新センターとなった6枚目シングルで、新規ファンが増えたのは間違いないでしょう。

ただ、その多くは、おそらくAKB48グループのファンだった人たちと考えられます。

「制服のマネキン」「君の名は希望」に代表される、アーティスト指向の「乃木坂らしい」楽曲から、AKB流アイドルソングに近い「ガールズルール」になったことで、AKBファンが乃木坂世界に入りやすくなり、センター交代という話題性と相俟って、新規ファンの呼び込みに成功したのだと思います。

ショッキングな人事異動で注目を集め、メッセージ性の薄いアイドルソングで敷居を低くして、万人受けを狙う。

「ガールズルール」は、乃木坂46がCDセールスを大幅に伸ばし、ファンを増やしたシングルですが、その一方で、現在の生駒里奈チームB「兼任」につながる、乃木坂「48」化の第一歩だったとも言えるでしょう。


実際、7枚目「バレッタ」では、二期生の堀未央奈がセンターに大抜擢され、「ショッキングな人事異動」が加速していきます。

一方、それ以外の選抜メンバー、とくに1列目2列目は、個別での売り上げ順にメンバーが並べられ、握手会主義による人選が行われました。

「バレッタ」は、総部数の積み上げは34部と小幅ですが、個別による売り上げは6万5千枚も伸びて、「ガールズルール」に次ぐ上げ幅を記録します。

おそらく、徹底した握手会主義が、メンバーやファンに対して強烈なメッセージとなり、「推し」の立場を有利にするために、特定流通CDを大量に買うファンが多数出現したのだと思います。

こういったファンの熱意は、それまで100部あたり4万枚を保持してきた売り上げ効率を、4万7千枚まで押し上げます。

しかし、「バレッタ」は、一般流通CDのセールスが前作割れを起こしたことからも、新規ファンが増えたとは思えないので、100部あたり4万7千枚という数字は、既存ファンが無理に無理を重ねたと見るべきで、諸手を挙げて喜べる売り上げアップではありません。

さらに、残念なお知らせがあって、次の「気づいたら片想い」8th選抜では、すでに誕生している握手会スターが1列目2列目を占め、3列目は個別での成績と無関係に選ばれたため、担当部数の少ないメンバーは、ファンが「バレッタ」個別で頑張って売り上げを伸ばしても、多くの場合、選抜入りにつながりませんでした。

30部全完売の秋元真夏が3列目に入ったように、8th選抜の選考では、握手会主義が事実上放棄されました。

そして、選抜落ちが今後ともまずあり得ない10人ほどのメンバーと、握手会人気とは別基準で選ばれる代わりに、その地位が極めて流動的な5人ほどのメンバーという構成になっています。

まあ、個別握手会で一度人気が出て一定のファン層を獲得すれば、そのメンバーの売り上げは簡単には下がらないので、握手会人気の順にメンバーを並べていれば、やがて16人全員がほぼ同じ顔ぶれになるのは当然であって、握手会主義が選抜メンバーの固定に向かうのは自然な話です。

従って、もし、人事的ダイナミズムが欲しければ、どこかで握手会主義を緩和するしかないわけで、それが8th選抜で顕著になったということだと思います。


「気づいたら片想い」個別は、応募次数と応募期間がポイント

こういった流れの中、「気づいたら片想い」個別の応募が行われます。

総部数は前作から95部積み上げられ、これは「ガールズルール」「制服のマネキン」に次ぐ、歴代3位の増部数です。

大型増部にも関わらず、100部あたりの売り上げ4万5千枚を達成、個別による売り上げを前作から3万5千枚伸ばし、第1週累計は、過去最高の34万枚となりました。

しかし、「気づいたら片想い」の個別第1週売り上げは、このように数字上では前作を越えていますが、中味を調べると、握手会人気は、むしろ、前作を下回っていて、勢いを失っている可能性が濃厚です。

以下の表で、何が起こったのか説明します。

(表7) 個別握手会応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {その時点での推定累計売り上げ枚数} (受付時期、応募最終日から初動集計締め切り日までの日数)

# 積み上げ完売部数が赤色の数字で示されているものは、その全部がオリコン初動に算入されたことを、ピンク色の数字は、その一部が算入された可能性が高いことを示す
# 売り上げ枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
# オレンジ色は予想日程
#「-60d」は、集計締め切り日の60日前という意味

7枚目「バレッタ」
発売日 2013年11月27日(水)
オリコン初動集計締め切り 2013年12月1日(日)
特定流通CD第1週売り上げ(=初動個別分) 30.5万枚

[01次] 0 (2013/10/08~10/09, -53d)
[02次] +49 (2013/10/16~10/18, -44d)
[03次] +84 {19.2万枚} (2013/10/25~10/28, -34d)
[04次] +75 {27.5万枚} (2013/11/06~11/08, -23d)
[05次] +64 {32.7万枚} (2013/11/15~11/18, -13d)
[06次] +47 {35.7万枚} (2013/11/26~11/28, -3d)
[07次] +19 {36.6万枚} (2013/12/05~12/06, +5d)
[08次] +20 {37.8万枚} (2013/12/13~12/16, +15d)
[09次] +40 {39.6万枚} (2013/12/25~12/26, +25d)
[10次] +28 {40.8万枚} (2014/01/07~01/09, +39d)
[11次] +29 {42.0万枚} (2014/01/17~01/20, +50d)
[12次] +6 {42.2万枚} (2014/01/28~01/30, +60d)
[13次] +4 {42.4万枚} (2014/02/07~02/10, +71d)

8枚目「気づいたら片想い」
発売日 2014年4月2日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年4月6日(日)
特定流通CD第1週売り上げ(=初動個別分) 34.0万枚

[01次] 0 (2014/02/04~02/05, -60d)
[02次] +35 (2014/02/12~02/13, -52d)
[03次] +47 {13.0万枚} (2014/02/19~02/20, -45d)
[04次] +62 {20.8万枚} (2014/02/26~02/27, -38d)
[05次] +67 {27.7万枚} (2014/03/05~03/06, -31d)
[06次] +52 {31.7万枚} (2014/03/12~03/13, -24d)
[07次] +18 {33.0万枚} (2014/03/19~03/20, -17d)
[08次] +16 {34.2万枚} (2014/03/27~03/28, -9d)
[09次] +3 {34.6万枚} (2014/04/03~04/04, -2d)
[10次] +?? (2014/04/10~04/11, +5d)
[11次] +?? (2014/04/17~04/18, +12d)
[12次] +?? (2014/04/24~04/25, +19d)
[13次] +?? (2014/05/01~05/02, +26d)

「バレッタ」個別の応募は、オリコン初動の集計締め切り日の53日前から始まり、ほぼ10日の間隔で受付が行われました。

そして、第5次応募の一部までが、初動に算入された可能性が高い。

オリコンデイリーの動きから、第5次分は1万枚ほどカウントされなかった節があるので、結局、第5次終了後での累計売り上げは、初動個別分である30万5千枚に1万枚を加えた31万5千枚あたりと考えられます。

上表から、「バレッタ」の第5次終了後での累計売り上げは、シミュレーションによると32万7千枚と推定されています。

つまり、実際の値である31万5千枚より1万2千枚ほど多く見積もっていることになり、この表で示された「バレッタ」の個別売り上げ推定値には、それくらいの誤差があることになります。

一方、「気づいたら片想い」は、集計締め切り日の60日前、つまり、「バレッタ」より1週間早く、個別の応募受付が始まり、第8次応募分までが、数千枚程度を除いて、ほぼ全部算入されたと思われます。

「気づいたら片想い」の初動個別分は34万枚で、第8次終了後での累計売り上げ推定値は34万2千枚なので、今作では、シミュレーション計算がかなり正確な数字を出していることになります。


さて、もし「バレッタ」が第8次応募までを初動に算入出来ていたとしたら、上表から37万8千枚となり、1万2千枚ほどの誤差を考慮しても、「気づいたら片想い」の初動個別分34万枚を上回ることになります。

逆に、「気づいたら片想い」が第5次応募までしか初動に算入出来なかったとすれば、上表から27万7千枚となって、「バレッタ」の初動個別分30万5千枚を下回ります。

つまり、締め切り日までの応募回数が多いために、「気づいたら片想い」は、「バレッタ」よりも、初動個別分が大きくなったと見ることが出来ます。

もちろん、同じ第5次や第8次と言っても、受付時期と発売日との時間関係が7枚目と8枚目では異なるので、単純に比較することは出来ません。

しかし、例えば、「バレッタ」個別の応募を1週間早めて、「気づいたら片想い」と同じく、発売日の60日前から開始すれば、10日間隔の同じペースで進んでも第6次の35万7千枚まで初動に流し込める筈で、推定値の誤差を考えても、「気づいたら片想い」初動個別分34万枚とほぼ同じになります。

さらに、受付間隔を7日にして、応募次数を増やせば、「バレッタ」の勢いを考えると、「気づいたら片想い」を上回る初動個別分を達成出来たと思います。

応募開始が1週間早かったこと、さらに、受付間隔が短く応募次数が多かったこと、これらの効果によって、「気づいたら片想い」は「バレッタ」を3万5千枚上回る初動個別分となったのであって、こういう「操作」がなければ、むしろ売り上げ枚数を減らしていた可能性が高かったでしょう。

結局、「気づいたら片想い」は、応募期間と応募次数を操作して、コアファンの資金を初動締め切り前に集中的に吸い上げたということです。


実際、「気づいたら片想い」個別は、こうしたピークを前倒しするやり方によって、発売日前に売れ行きが失速を始めていて、第9次応募終了後の完売部数は、第8次からなんと3部しか積み上げられないという異例の事態となっています。

たった3部の積み上げというのは、私が知っている限り最低の数字ですが、第9次応募は、「気づいたら片想い」発売の翌日から翌々日という、新曲キャンペーンが最高潮に達している時期に行われています。

しかも、応募可能な個別はのべ5会場も残っていて、4会場分は最新データが表示された完売表での3部というのは、応募期間や応募次数の操作云々を越えて、「乃木坂46に一体何が起こっているんだ?」と聞き返したくなるような数字です。

完売部数積み上げのおそらくは最低記録が、シングル発売直後に出てしまったことから考えても、「気づいたら片想い」は、個別握手会の人気が、今のところ、かなり厳しい状況に陥っていると言わざるを得ません。

一方、初回限定盤の売り上げは明らかに好調で、おそらくAKB48グループのファンも新規に参入していると思われるので、こういった人たちを、いかに個別に呼び込むか、とくに、握手会スターとの格差が広がっているアンダーメンバーや二期生の人気をどうやって上げていくか、その辺が、今後のポイントになっていくと思います。


初動予想はなぜ外れたのか

ところで、発売前に予想した「気づいたら片想い」初動40万8千枚は、実際の45万8千枚と比べて5万枚少なかったのですが、どこが拙かったのかを考えみます。

まず、(表7)で示したように、個別握手会による売り上げは、シミュレーション計算によって、第8次応募終了後の累計を34万2千枚とはじき出していて、実際の値である34万枚に極めて近い数字となっています。

しかし、残念ながら、第8次後の完売表が判明したのは、第9次応募が始まった4月3日(木)で、予想記事を投稿した3月30日(日)の段階では、第7次後の完売状況しか分かっていませんでした(笑)。

そして、第7次応募終了後の推定枚数は33万枚で、前作でのシミュレーション計算に誤差があったことから、この値も5千枚ほど高く見積もっていると考え、32万5千枚という数字を出していました。

日程から考えて、第8次応募分が初動に流れ込む可能性はあったのですが、完売表がなく、シミュレーションによる推定値すら出せないので、結局、初動個別分の予想として、32万5千枚を採用しました。

実際の初動個別分は34万枚なので、ここで1万5千枚の誤差です。

個別第8次応募分を無視したのは、一般流通CDの売り上げ予想が、かなり振れ幅が大きくなるだろうからという気持ちもあったからで、見事にその通りになってしまいました。

一般流通CDの第1週予想は、前作の初回限定盤合計と同じ8万3千枚として、いくら伸びても10万枚までだろうと考えていましたが、蓋を開けると、なんと11万8千枚という遥かに高い枚数でした。

結局、一般流通CDの予想値8万3千枚は、実値より3万5千枚も少なく、特定流通CDの1万5千枚の誤差と併せて、5万枚の差が出てしまったわけです。

個別握手会の売り上げ予想は、まだ良いのですが、初回限定盤の売り上げは、毎度のことですが、読み切れませんね(笑)。


メンバー間の人気格差と「終わりの始まり」

乃木坂46の握手会人気、「気づいたら片想い」個別を見ていると、上で述べたように、正直、頭打ちの感が強いです。

一番の原因は、握手会スターとそれ以外のメンバーの人気格差が、これまで経験したことがないほど広がっていることです。

こういった大きな格差は、AKB48グループではごく普通のことで、少数のメンバーが早々と全完売を出す一方、残りのメンバーは完売表が真っ白というのはよく見かける構図です。

「気づいたら片想い」個別でも、似たような現象が起こり始めていて、乃木坂が「組閣」に巻き込まれたことによって、握手会人気の構造も、AKB48型になりつつあるのではないかという懸念があります。

AKB48グループで大きなメンバー間格差が存在しているのは、「組閣」のような人事シャッフルに原因があると思います。

「センター交代」「大抜擢」「兼任」「移籍」「総選挙」などを常時行うと、その度に注目は集めますが、腰を据えて長くグループやメンバーを応援したいファンが離れていき、人事シャッフルを好むファンの比率が高くなっていきます。

そして、刺激的な人事異動を好むファンも、グループに動きがなくなると飽きて、すぐ他に目が移るので、次々に人が入れ替わるファン層の流動化が起こってしまいます。

すでに人気を確立して、多くのファンを持っているメンバーは、新たなファンの獲得も容易なので、さほど困りませんが、まだ知名度の低いメンバーは、長くコツコツと自分を応援してくれる少数のファンが頼りなので、不安定なファン層では、人気を伸ばすことが非常に難しくなり、メンバー間に極端な人気格差が発生するのだと思います。

とくにAKB48は、少数のトップスターに人気が集中して、若手が育たず、そのため大島優子など大物が卒業する度に、グループの人気が低下する現象に苦しめられています。

度重なる人事シャッフルのために、AKB48生え抜きで知名度の低いメンバーを、じっくり応援するようなファンが少なくなっているんじゃないでしょうか。


かつては、「組閣」や「総選挙」といったAKB48グループの人事シャッフルに一切参加しないことが、乃木坂46の独自性でした。

この独自性のお陰で、AKB48の人気が低迷を始める中、乃木坂は長期に渡ってグループを応援してくれる安定したファン層を獲得して、何人ものメンバーをゼロから育てることに成功してきました。

乃木坂46は、選抜とアンダーのシャッフルはあるものの、あくまでグループ内での人事異動だったので、比較的落ち着いてグループやメンバーを応援するファンが集まり、少なくとも1期に関しては、AKB48グループで見られる極端な人気格差は発生しませんでした。

そして、こういった環境が、多くの握手会スターを生み出し、加えて、アンダーであっても、かなりの売り上げを出すメンバーが何人も存在するという、層の厚い握手会人気を作り上げ、右肩上がりのCDセールスを実現してきました。

つまり乃木坂の強さはメンバー層の厚さにあり、それを支えてきたのが、「組閣」のような人事シャッフルを好まず、乃木坂だけを応援してくれる安定したファン層だったと思います。


ところが、乃木坂46が「組閣」に巻き込まれ、「総選挙」にも参加して、「48」化の流れが加速していくと、乃木坂でも、ファン層の流動化、不安定化が進み、新たなスターを生み出す力が失われ、トップメンバーとそれ以外のメンバーの人気格差が広がって、グループ全体の人気がじわじわと落ちていく、今のAKB48と同じ道を歩む危険が大きい。

こうなると安定したCDセールスは難しくなり、AKB48と同じように、新しい自前のスターを育てるよりは、絶えざる人事シャッフルによって、「支店」のスターを呼び寄せ、それによって注目を集め続けるしか道がなくなってしまい、いよいよ「終わりの始まり」が始まってしまいます。

例えば、松井玲奈の参加によって、乃木坂が注目を集め、色んなセールスが一気に伸びるのであれば、時間を掛けて渡辺みり愛を育てようなんて雰囲気は吹き飛んでしまうでしょう。

しかし、注目を集めるのは、人事異動の直後だけで、実際、SKE48は松井玲奈や松井珠理奈といった人気メンバーがいるにも関わらず、CDセールスを落とし続けています。

長い目でみれば、まだ知名度は低いけど逸材が揃っている、みり愛、琴子、京花、あーちゃんの二期生をしっかり育てて、白石麻衣や橋本奈々未が卒業しても十分やっていけるよう、地盤を固めた方が、乃木坂にとって大きなプラスになると思います。

もう一度、乃木坂がAKB48と距離を置き、サプライズ優先の人事異動イベントとは無縁の環境の中で、かつて若月佑美や深川麻衣を乃木坂ファンが育てたように、今のアンダーメンバーや二期生をじっくり育てることが出来れば、「終わりの始まり」を避けることが出来る可能性があります。

しかし、「48」化の道を選んだ乃木坂にとって、もう後戻りは出来ないのかもしれません。


AKB48グループの人事シャッフルには参加しない。

その独自性の放棄が乃木坂46に何をもたらすのか。

「気づいたら片想い」のCDセールスに関するデータは、その代償が決して小さいものではないことを、静かに示唆している気がします。

(表4) 乃木坂46を三つのグループに分けたときの、各グループの個別握手会での売り上げ比率

凡例
シングル番号個別第9次終了後「タイトル」
そのグループの推定売り上げ枚数の総売り上げ枚数に対する比(推定売り上げ枚数)、完売部数の総完売部数に対する比、担当部数の総担当部数に対する比、人数の総人数に対する比:グループ名

# 売り上げ枚数、完売部数、担当部数は、すべて個別握手会における成績
# 各グループの売り上げ枚数は、シミュレーション計算によって求めた
# 比率はすべて%表示で、小数点以下1桁を四捨五入したもの
# 枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
#「1期10」は、白石麻衣、西野七瀬、松村沙友理、秋元真夏、橋本奈々未、深川麻衣、桜井玲香、若月佑美、衛藤美彩、生田絵梨花の10人のグループ
#「1期10以外」は、1期メンバーでかつ「1期10」ではない人のグループ
#「2期」は二期生で、選抜、アンダー入りしているメンバーも含んだグループ

7枚目個別第9次終了後「バレッタ」
枚数49%(19.4万枚)、完売部数69%、担当部数43%、人数24%:1期10
枚数37%(14.6万枚)、完売部数24%、担当部数40%、人数48%:1期10以外
枚数14%(05.6万枚)、完売部数07%、担当部数17%、人数29%:2期

8枚目個別第9次終了後「気づいたら片想い」
枚数57%(19.5万枚)、完売部数88%、担当部数39%、人数23%:1期10
枚数32%(11.0万枚)、完売部数10%、担当部数43%、人数47%:1期10以外
枚数12%(04.1万枚)、完売部数02%、担当部数18%、人数30%:2期

この表は、昨日の記事に載せたものを再掲しています。


関連サイト

オリコン

サウンドスキャン

有線ランキング

AKB48Gと乃木坂46のCD売り上げなどをまとめたサイト


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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乃木坂46「気づいたら片想い」初動45万8千枚を読む(1) ~ SKE48ファン参入の可能性と「コップの中の嵐」

2014-04-16 17:30:00 | 芸能
4月2日(水)に発売された8枚目シングル「気づいたら片想い」のオリコン初動は45万8千枚で、前作「バレッタ」を6万3千枚も上回るCDセールスとなりました。

乃木坂の風 30Mar14 ~「気づいたら片想い」個別第7次後分析、初動予想は40万8千枚も前作割れの危険あり』で書いたように、初動を40万8千枚と予想していたので、5万枚も低く見積もっていたことになります。

予想が外れることには慣れてますが(笑)、では乃木坂のCDセールスに一体何が起こって、枚数を読み切れなかったのか、その辺を分析したいと思います。


右肩上がりを続ける乃木坂46のオリコン売り上げと個別握手会人気

まずは、乃木坂の歴代シングルについて、初動売り上げの推移を見てみましょう。

(表1) 乃木坂46のシングルCDに関する、発売第1週のオリコン調べ売り上げ枚数、いわゆる「初動」の推移

凡例
シングル番号 : 初動枚数 (発売第1週のオリコン順位, 現在の累計枚数) 発売日「タイトル」

1枚目 : 13.6万枚 (2位, 21.3万枚) 2012/02/22「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 15.6万枚 (1位, 22.4万枚) 2012/05/02「おいでシャンプー」
3枚目 : 18.7万枚 (1位, 24.4万枚) 2012/08/22「走れ!Bicycle」
4枚目 : 23.3万枚 (1位, 31.0万枚) 2012/12/19「制服のマネキン」
5枚目 : 24.2万枚 (1位, 31.1万枚) 2013/03/13「君の名は希望」
6枚目 : 33.7万枚 (1位, 45.7万枚) 2013/07/03「ガールズルール」
7枚目 : 39.5万枚 (1位, 51.3万枚) 2013/11/27「バレッタ」
8枚目 : 45.8万枚 (1位, 48.3万枚) 2014/04/02「気づいたら片想い」

今回のシングルも含めて、乃木坂46は、これまで一度も、オリコン初動が前作を下回ったことがなく、累計でも、発売後ある程度時間が経過した時点で比較して、前作割れを起こしているケースはないと思います。

オリコン調べの売り上げ枚数が、デビュー以来、ずっと右肩上がりであることは、乃木坂46がトップアイドルであり、AKB48式アイドルの中で、もっとも好調なグループと見なされる根拠になっています。

しかし、オリコンのCDセールスを、初回限定盤などの一般流通CDの売り上げと、個別握手会券が付いた特定流通CDの売り上げに分割してみると、少し違った景色が見えてきます。

(表2) 一般流通CD特定流通CDの売り上げ推移

凡例
シングル番号 : サウンドスキャン第1週売り上げ枚数 [初動(SS/OC)比] 初動(OC-SS)差「タイトル」

# 「サウンドスキャン第1週売り上げ枚数」は、全タイプの一般流通CDについて合計したもの。
TOP20に初回限定盤しかランクインしていないときは、それらの合計枚数の4%を通常盤売り上げ、4.5%をアニメ盤売り上げと推測して、全タイプの合計を求めている
#「SS」はサウンドスキャン、「OC」はオリコン
# 初動(SS/OC)比は、サウンドスキャン第1週をオリコン初動で割ったもの。数値が小さいほど、CDセールスの個別握手会依存が高いことを示す
# 初動(OC-SS)差は、オリコン初動からサウンドスキャン第1週を引いたもの。店頭販売していない「特定流通」CDの売り上げ枚数に等しく、多くの場合、個別握手会によるCDセールスと見なすことが出来る

1枚目 : 8.3万枚 [61.2%] 5.3万枚「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 7.3万枚 [47.2%] 8.2万枚「おいでシャンプー」
3枚目 : 6.1万枚 [32.6%] 12.6万枚「走れ!Bicycle」
4枚目 : 6.6万枚 [28.3%] 16.7万枚「制服のマネキン」
5枚目 : 7.2万枚 [29.6%] 17.0万枚「君の名は希望」
6枚目 : 9.7万枚 [28.9%] 24.0万枚「ガールズルール」
7枚目 : 9.0万枚 [22.8%] 30.5万枚「バレッタ」
8枚目 : 11.8万枚 [25.7%] 34.0万枚「気づいたら片想い」

「気づいたら片想い」の前作「バレッタ」からの伸び
一般流通CD分 => +2.7万枚
特定流通CD分 => +3.5万枚
合計 +6.3万枚

上表の数字についてちょっと説明しておきます。

サウンドスキャンは、毎週、20位以内にランクインしたCDを、タイプを分ける形で売り上げ枚数と共に載せています。

乃木坂のシングルは、発売第1週において、3タイプの初回限定盤だけがランクインして、売り上げ枚数が判明するのだけど、通常盤やアニメ盤など、それ以外の一般流通CDの売り上げは分からないというケースがほとんどです。

そのため、これまでは3タイプ初回限定盤の売り上げ枚数を合計した数字を、一般流通CDのセールスに「ほぼ等しい」として話を進めてきました。

しかし、「気づいたら片想い」では、通常盤もランクインして、第1週売り上げが4千5百枚であることが判明していて、11.8万枚という数字は、一般流通CDの正確なセールスと言えます。

一方、前作「バレッタ」では、通常盤とアニメ盤が出されましたが、両者ともランクインしなかったため、初回限定盤の売り上げだけを合計した8万3千枚を、一般流通CDの第1週セールスとして扱ってきました。

しかし、今作11.8万枚から前作8.3万枚を引いて、一般流通CDの変動を求めると、通常盤が入った今作の数字から、通常盤とアニメ盤の入っていない前作を引くことになり、誤差が大きくなります。

そこで、上表では、初回限定盤の売り上げ合計枚数から、通常盤やアニメ盤の売り上げ枚数を推測して足し、一般流通CDセールスを求めていて、これまで載せてきた数字とは、少し違っています。

通常盤に関しては、「気づいたら片想い」のケースから、初回限定盤合計の4%としました。

また、日経トレンディのある記事に、「バレッタ」の一般流通CDセールスは9.0万枚と書かれており、おそらくメディア側がサウンドスキャンから得た情報だと思われるので、通常盤とアニメ盤の合計は7千枚となり、通常盤とアニメ盤のセールスは、初回限定盤合計の8.5%であることが分かります。

これらの比率をもとに、(表2)では、乃木坂46の歴代シングルについて、一般流通CDのセールスを求め、さらに、オリコン枚数からそれを引いて、特定流通CDのセールスを出しています。


乃木坂46のCDセールス、実は、右肩上がりであるのは、特定流通CDのセールスだけで、初回限定盤などの一般流通CDのセールスは、シングルごとに、上がったり下がったりしています。

つまり、乃木坂のオリコン売り上げが、順調に伸びてきたのは、個別握手会での売り上げが、常に前作を上回ってきたことが原動力ということになります。

そして、「気づいたら片想い」でも、個別によるCDセールスは、前作「バレッタ」から3万5千枚ほど伸びています。

さらに、一般流通CDの売り上げも2万7千枚伸び、これらを併せて、オリコンの数字が6万3千枚、前作を上回ったわけです。

この結果、個別握手会への依存度を表す初動(SS/OC)比は、26%程度まで回復して、まだ高い水準とは言えませんが、前作に比べると外向きのCDセールスという雰囲気が出てきました。


実際、ダウンロード数は、iTunes Storeのランキングにおいて、発売翌日4月3日(木)深夜の時点で、「気づいたら片想い」が7位、「ロマンスのスタート」が30位にランクイン。

しかも、シングル収録全6曲がすべて200位以内に入っていて、発売第1週のランキングには勢いがありました。

ちょうど1週間後の4月10日(木)深夜では、「気づいたら片想い」が30位、「ロマンスのスタート」が172位とダウンして、ランクインはこの2曲だけでした。

しかし、11日(金)に「ミュージックステーション」に初出演したことで、再び盛り返したのだと思います、4月14日(月)夜の時点で、「気づいたら片想い」は15位、「気づいたら片想い with 松井玲奈ver.」が36位に入っています。

一方、有線ランキングは、発売1週前に「気づいたら片想い」が102位に登場、「ガールズルール」以来、ほぼ10ヶ月ぶりのランクインとなりました。

そして、次の発売1週目で63位に浮上。

乃木坂のシングル表題曲では、現在のところ、歴代3位の最高順位です。

今回、表題曲のCMタイアップはないものの、乃木坂がMステ初出演を果たすなど、運営も一般知名度の向上には力を入れているようで、有線ランキングも、さらに上がって、歴代最高を更新する可能性があります。

ダウンロードにしても、有線にしても、新曲キャンペーンにお金と労力を掛ければ、少なくとも短期間はランキングが上がって、好成績を残すことが出来るはずで、基本、資金力と「やる気」の問題だと思います。

そして、「バレッタ」に比べると、「気づいたら片想い」は、遥かに、運営の「やる気」を感じさせます。

まあ、「バレッタ」の有線ランキングは完全圏外だったので、前作を越えなければ話にならないんですが(笑)。

一方、前作との相対評価ではなく、絶対評価となると、「気づいたら片想い」が一般層に受けているという雰囲気になるには、ある程度長期間、せめて数週間は上位に留まることが必要で、これは「やる気」だけでは難しいですが、今のところ、ダウンロードに関しては、順位が上がっても落ちが速く、そういうヒット感は出ていません。

また、有線はランクイン2週目なので、これからの動向次第というところです。

しかし、とにかくランキングに名前が載らなければ、話が始まらないし、載ればそれ自体が楽曲とグループの宣伝になるので、まずは順調な展開と言っていいんじゃないでしょうか。


さて、話をCDセールスに戻して、「気づいたら片想い」の一般流通CDと特定流通CDの伸びである2万7千枚と3万5千万枚は、どのように達成されたのか考えてみます。

まずは、一般流通CDのセールスから。

「気づいたら片想い」一般流通CDの売り上げアップは過去最高のレベル

店頭で購入出来る一般流通CDは、その売り上げ枚数やランキングが、ダイレクトに楽曲や歌手の人気を反映するというイメージが流布していますが、これはやや誤解を含んでいると思います。

AKB48グループと乃木坂46では、一般流通CDにも様々な特典が付いており、とくに初回限定盤に入っている全国握手会参加券は、ファンにとって重要な意味を持っています。

全国握手会は、個別握手会と違って、一つのレーンに複数のメンバーがいて、次々と流れるように握手していくシステムで、話せる時間は短いですが、間違いなく握手会です。

また、全国握手会では、ミニライブが行われることが多く、参加券を持っていれば観覧することが出来て、これも全国握手会の人気を高めています。

もちろん、参加券の枚数が多ければ、何度も握手が可能で、違うレーンに行って別のメンバーに会うのも良し、同じレーンをループするも良し、より多くの握手を楽しむことが出来ます。

そのため、全国握手会券を目当てに初回限定盤を一人で何枚も買うファンは少なくない筈で、こういった特典サービスを目的とする購買行動が、一般流通CDのセールスを大きく押し上げているのは間違いないと思います。


ただ、全国握手会は、個別握手会ほど、ファンとメンバーの関係性が濃くないので、コアファンは購入枚数を調整しやすく、新規ファンは入っていきやすく、結果として、個別による売り上げに比べて、さまざまな因子によって、左右される傾向があります。

全国握手会が、どの会場で、どういう日程で開催され、どういう内容なのかが一番大きな因子だと思われますが、それ以外にも、収録されている楽曲やMVの出来はどうか、どの程度広告宣伝を仕掛けたか、グループに何か注目を集めるような出来事が起こったか、などなど、一般流通CDの売り上げに影響を与えるだろう因子は多岐に渡ります。

このように、全国握手会の人気以外に、楽曲やグループへの関心度なども絡んでくる余地があるため、一般流通CDの売り上げが良好なヒット指標であるという印象を、多くの人に与えるのかもしれません。

しかし、AKB48グループや乃木坂46の場合、一般流通CDであっても、売り上げ動向の大半は、特典の内容で決まっていると考えられます。

そこで、乃木坂46の歴代シングルについて、一般流通CDの第1週売り上げと特典の中味を見てみましょう。

(表3) 一般流通CDの第1週売り上げ推移と初回限定盤などに付けられた特典サービスの内容

凡例
シングル番号「タイトル」
SS第1週の売り上げ枚数(前作のSS第1週と比べた伸び分)
特典サービス内容

#「SS」はサウンドスキャン
# SS第1週売り上げは、全タイプの一般流通CDについて合計したもの。
TOP20に初回限定盤しかランクインしていないときは、それらの合計枚数の4%を通常盤売り上げ、4.5%をアニメ盤売り上げとして推測して、全タイプの合計を求めている
# (括弧)内の数字は、前作を下回っていれば赤色で表示
#「全国」「全国ミニ」はそれぞれ「全国握手会」「全国ミニ握手会」
#「抽選」は、CD購入後に応募抽選で、個別握手会のように抽選後購入とは本質的に異なるシステムという意味

1枚目「ぐるぐるカーテン」
8.3万枚
全国3日(関東{東京1}名古屋1大阪1)
全国ミニ4日

2枚目「おいでシャンプー」
7.3万枚 (前作から-1.0万枚)
全国3日(関東{東京1}名古屋1大阪1)
全国ミニ5日

3枚目「走れ!Bicycle」
6.1万枚 (前作から-1.3万枚)
全国2日(関東{幕張1}名古屋1)
抽選「似顔絵会」1日

4枚目「制服のマネキン」
6.6万枚 (前作から+0.5万枚)
全国2日(関東{幕張1}京都1)

5枚目「君の名は希望」
7.2万枚 (前作から+0.6万枚)
全国3日(関東{幕張1}名古屋1京都1)
抽選「録音会」1日

6枚目「ガールズルール」
9.7万枚 (前作から+2.6万枚)
全国3日(関東{幕張1}名古屋1京都1)
抽選「お茶会」1日

7枚目「バレッタ」
9.0万枚 (前作から-0.7万枚)
全国3日(関東{横浜1}名古屋1京都1)
抽選「お茶会」1日

8枚目「気づいたら片想い」
11.8万枚 (前作から+2.7万枚)
全国3日(関東{幕張1}名古屋1京都1)
抽選「お茶会」1日
抽選アンダーライブ2日
@05/03渋谷3公演 (応募締切04/07、招待人数1000人*3公演)
締切は4/10に「04/16」へと変更され「2次応募」が開始
@05/17名古屋1公演 (応募締切04/18、招待人数5000人)
二期生ミニトーク&ミニ握手会3日(のべ6会場)

デビューシングル「ぐるぐるカーテン」で8万3千枚を記録した後、一般流通CDの売り上げは、2枚目「おいでシャンプー」、3枚目「走れ!Bicycle」と進むにつれ落ちていきます。

「AKB48の公式ライバル」という触れ込みで注目を集めたものの、CDデビューから日が経つにつれて、徐々に乃木坂への関心が薄れて、それが一般流通CDの売り上げを下げていった可能性があります。

それでも、新人グループが6万枚を越えるセールスを出せたのは、全国握手会というイベントを、初回限定盤に特典として付けたからだと思います。

落ち込み続けたCDセールスは、4枚目「制服のマネキン」で初めて反発します。

5枚目「君の名は希望」では、関東、名古屋、京都での全3日の全国握手会に、「録音会」や「お茶会」などの抽選応募形式によるスペシャルイベントが加わった、現在のパターンが完成。

そして、6枚目「ガールズルール」で、前作を2万6千枚上回る、大きなセールス増が起こります。

考えられる原因ですが、やはり、センターが生駒里奈から白石麻衣に変わったことで、乃木坂46に再び注目が集まり、AKB48グループのファンで乃木坂に関心を寄せる人が出てきて、シングルCDを買ってくれたんじゃないでしょうか。

実際、幕張メッセで行われた「ガールズルール」の全国握手会は大盛況だったそうで、ファンの人数そのものが増えた可能性が高いです。

このように、4枚目「制服のマネキン」、5枚目「君の名は希望」、6枚目「ガールズルール」と、連続して前作を上回り、良い流れになってきたのですが(笑)、7枚目「バレッタ」では、7千枚ダウンの前作割れとなってしまいます。

7th選抜において、個別握手会の売り上げに従って選抜メンバーを決める「握手会主義」が明確に打ち出され、「バレッタ」では、コアファンが「推し」の立場を良くするために、資金を個別握手会に集中させた節があって、その影響で初回限定盤のセールスが鈍った気がします。

5枚目「君の名は希望」から7枚目「バレッタ」の3作は、初回限定盤の特典がほぼ同じなので、一般流通CDの売り上げ変動は、センター交代や握手会主義の徹底など、特典イベント以外に、その原因を求めることになります。


8枚目「気づいたら片想い」では、前作「バレッタ」から2万7千枚もセールスがアップして、「ガールズルール」での2万6千枚と並んで、歴代最高の売り上げ増となりました。

特典をみると、3日間の全国握手会と抽選応募の「お茶会」に加えて、抽選応募のアンダーダライブと二期生のトークショー&ミニ握手会が付いて、大幅に項目が増えました。

ただ、3日間6会場で行われた二期生イベントは、1会場に500人集まったとしても、全部でのべ3千人ほどなので、2万7千枚のセールス増を説明するには十分ではありません。

一方、アンダーライブは2日間4公演が予定されていて、全公演で定員に達すれば、のべ8千人となります。

抽選申し込みには最低3枚の初回限定盤を買う必要があるので、2万4千枚以上のセールスが見込めて、今回のセールス増を説明するには十分な枚数と言えます。

しかし、アンダーメンバーが公式ブログに書いているように、ライブ定員には「まだまだ余裕がある」ようで、運営が急遽、締め切り日を延長したことから、応募数はかなり少ないと考えるのが妥当で、セールスを2万7千枚も押し上げたとは、ちょっと思えません。


申し込む人が少数だったのは、アンダーの魅力やライブの価値がどうこうという問題ではなく、5千円近くする全国握手会券3枚が露と消える可能性のある抽選応募というやり方が、消費者にとってあまりにも不利なので、手を出す人がなかなか出てこないのだと思います。

実際、SKE48も、初回限定盤の特典に、全国各地を巡る6日間のZeppライブを抽選応募形式で付けていますが、かえって売り上げは前作より下がっています。

まあ、当たり前です。

本来ならチケットを発行するべきなんですが、せめて応募期間中に、その時点での抽選倍率を知らせるくらいしないと、人を集めるのは難しいでしょう。

たちが悪い上に、効果もない、こういう商売を平気でやろうとする今の運営を見ていると、乃木坂メンバーの今後が心配になってきます。


乃木坂ファンが個別握手会から全国握手会へ戻った可能性

さて、特典サービスの効果では説明がつかないとなると、「バレッタ」一般流通CDのセール増は、何によって引き起こされたのでしょう。

二つほど可能性があると考えています。

一つは、乃木坂のコアファンが、個別握手会では、本当に握手したい分だけCDを買って、残りを初回限定盤に振り向けた可能性です。

前作「バレッタ」では、「推し」の個別売り上げを少しでも伸ばそうと、実際の握手とは関係なく、大量にCDを購入したファンが多かった気がします。

しかし、「気づいたら片想い」の8th選抜では、1列目2列目のほとんどを、担当28部以上の常連メンバーが占め、担当部数の少ないメンバーは、個別の売り上げを伸ばしても、なかなか選抜入り出来ないことが明らかになった。

そのため、コアファンが、「推し」の完売部数を積み上げるために、CDを買うという発想をしなくなり、現実の握手だけを考えた枚数を買って、余裕が出来た分を、全国握手会に振り向けた。

そういう可能性です。


「気づいたら片想い」個別握手会第9次終了後の完売状況から、シミュレーションによって各メンバーの売り上げ枚数を計算して、順位を付けると、[1] 白石麻衣、西野七瀬、松村沙友理、秋元真夏、[5] 橋本奈々未、深川麻衣、[7] 桜井玲香、[8] 若月佑美、[9] 衛藤美彩、[10] 生田絵梨花の10人がトップに入っています。

この10人は、他のメンバーと比べて個別握手会人気が突出していて、乃木坂の握手会スターと言っていいでしょう。

乃木坂46を、トップ10メンバーと、それ以外の1期メンバー、さらに2期メンバーの三つに分けると、各グループの個別握手会での成績は以下のようになります。

(表4) 乃木坂46を三つのグループに分けたときの、各グループの個別握手会での売り上げ比率

凡例
シングル番号個別第9次終了後「タイトル」
そのグループの推定売り上げ枚数の総売り上げ枚数に対する比(推定売り上げ枚数)、完売部数の総完売部数に対する比、担当部数の総担当部数に対する比、人数の総人数に対する比:グループ名

# 売り上げ枚数、完売部数、担当部数は、すべて個別握手会における成績
# 各グループの売り上げ枚数は、シミュレーション計算によって求めた
# 比率はすべて%表示で、小数点以下1桁を四捨五入したもの
# 枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
#「1期10」は、白石麻衣、西野七瀬、松村沙友理、秋元真夏、橋本奈々未、深川麻衣、桜井玲香、若月佑美、衛藤美彩、生田絵梨花の10人のグループ
#「1期10以外」は、1期メンバーでかつ「1期10」ではない人のグループ
#「2期」は二期生で、選抜、アンダー入りしているメンバーも含んだグループ

7枚目個別第9次終了後「バレッタ」
枚数49%(19.4万枚)、完売部数69%、担当部数43%、人数24%:1期10
枚数37%(14.6万枚)、完売部数24%、担当部数40%、人数48%:1期10以外
枚数14%(05.6万枚)、完売部数07%、担当部数17%、人数29%:2期

8枚目個別第9次終了後「気づいたら片想い」
枚数57%(19.5万枚)、完売部数88%、担当部数39%、人数23%:1期10
枚数32%(11.0万枚)、完売部数10%、担当部数43%、人数47%:1期10以外
枚数12%(04.1万枚)、完売部数02%、担当部数18%、人数30%:2期

「バレッタ」第9次後では、総売り上げ枚数の49%をトップ10が、37%をそれ以外の1期が担っていて、前者は後者の1.3倍ほどの売り上げを出していました。

一方、「気づいたら片想い」第9次後では、総売り上げ枚数の57%をトップ10が、32%をそれ以外の1期が担っており、前者と後者の比は1.8倍に達しています。

人数的には、トップ10はそれ以外の1期の半分しかいないので、1.3倍でも小さくない差ですが、「気づいたら片想い」第9次後では1.8倍と、さらに顕著に差が開いたことになります。

また、完売部数を比べると、「バレッタ」では、総完売部数の69%をトップ10、24%をそれ以外の1期が出したのに対して、「気づいたら片想い」では、なんと88%と10%となっていて、歴然たる差が見て取れます。

つまり、「バレッタ」個別では、トップ10だけでなく、それ以外の1期もかなり枚数を売り、完売部数も稼いでいて、両者の差は極端に大きくはなかったのだけど、「気づいたら片想い」個別では、完売部数が10倍近くに達するなど、明確な人気格差が発生しています。

ちなみに、9次終了後の個別による推定売り上げ枚数は、トップ10が7枚目19万4千枚、8枚目19万5千枚と、ほぼ変わらないのに対して、トップ10以外の1期は、7枚目14万6千枚、8枚目11万枚と、はっきりと売り上げ枚数を減らしています。

これらのデータから、「バレッタ」で、トップ10以外のメンバーの握手会券をたくさん買っていたファンが、「気づいたら片想い」では、それほど買わなくなり、結果として、安定した人気を誇るトップ10のCDセールス寄与率が大幅に上昇したことが分かります。

「握手会主義」の中、「推し」の立場を有利にしようと、「バレッタ」個別で、熱心にCDを買っていたファンが、「気づいたら片想い」個別では、冷静になって、握手する分だけCDを買う、本来の消費行動に戻ったというシナリオが見えてきます。

そして、個別への出費が抑えられ、余裕が出来た分を、初回限定盤の購入に回すことは十分にあり得るでしょう。

いわば、個別から全国へ、お金の揺り戻しが起こったのかもしれません。

これが「気づいたら片想い」の一般流通CDセールスを押し上げた可能性の一つです。

ところで、(表4)を見ると、総売り上げ枚数に占める二期生の割合は、「バレッタ」14%、「気づいたら片想い」12%とさほど変わらず、一方、推定売り上げ枚数は、7枚目5万6千枚、8枚目4万1千枚とやや下がっています。

これは、二期生の握手会人気がなかなか上がってこないため、低い水準で安定していると見るべきで、早急に二期生のプロモーションを強化しないと、1期内格差に加えて、1期2期格差という問題も同時に深刻化していく可能性が濃厚になってきています。


AKB48グループのファンが初回限定盤CDを買った可能性

もう一つの可能性は、AKB48や「支店」のファンが乃木坂46に興味を持ち、初回限定盤などを買った可能性です。

以下のように、3月中旬から4月初めに掛けての3週間で、AKB48グループの三つの「支店」と乃木坂46が、連続してシングルCDをリリースしました。

(表5) 「支店」と乃木坂46の連続CDリリースと第1週売り上げの前作からの伸び

凡例
発売日「タイトル」グループ名_シングル番号
オリコン初動の前作からの伸び[一般流通CD第1週売り上げの前作からの伸び特定流通CD第1週売り上げの前作からの伸び]

# 枚数は万枚単位で、少数点以下2桁目を四捨五入した数字を示している
# 一般流通CDに関しては、乃木坂46以外のグループでは、サウンドスキャンTOP20にランクインしたものだけを合計した数字を示していて、通常盤枚数の推測加算などは行っていない

2014/03/12(水)「桜、みんなで食べた」HKT48_3枚目
+0.8万枚[-1.2万枚+2.0万枚]

2014/03/19(水)「未来とは?」SKE48_14枚目
-5.1万枚[-2.9万枚-2.2万枚]

2014/03/26(水)「高嶺の林檎」NMB48_9枚目
+3.2万枚[-0.2万枚+3.4万枚]

2014/04/02(水)「気づいたら片想い」乃木坂46_8枚目
+6.3万枚[+2.7万枚+3.5万]

こういったスケジュールは、乃木坂46の新曲発売が、「支店」による新曲ラッシュの延長線上にあり、それぞれのグループのファンに、違うグループのシングルCDを意識させる効果があったと思います。

そのため、「支店」のファンがCD購入計画を立てるとき、「気づいたら片想い」も買おうという気分は、通常よりも強くなった可能性があります。

第1週売り上げの前作からの伸びを見ると、SKE48がオリコン初動を大きく減らしていて、一般流通CDも、特定流通CDも、ともに売り上げが落ちたことが分かります。

これはSKE48のファンがグループを離れつつあることを示唆しています。

次の表は、前作「賛成カワイイ!」と今作「未来とは?」の売り上げ推移と特典サービスを示しています。

(表6) SKE48の前作と今作に関するオリコン累計売り上げとCDに添付された特典の内容

# 「OC」はオリコン
# オリコンの数字は累計枚数を表し、万枚単位で小数点以下2桁目を四捨五入したもの
# 「全国」は全国握手会、「個別」は個別握手会
# 青色は一般流通CDの特典、オレンジ色は特定流通CDの特典であることを示している

13枚目「賛成カワイイ!」2013/11/20(水)発売
OC第1週 : 44.9万枚
OC第2週 : 48.3万枚
OC第3週 : 49.6万枚
OC第4週 : 52.7万枚

全国6日(関東2、名古屋2、岡山1、?1)

個別6日(関東3、名古屋2、大阪1)
発売 = 53日 => 最初の個別 = 35日 => 最終個別(第6回)

14枚目「未来とは?」2014/03/19(水)発売
OC第1週 : 39.8万枚
OC第2週 : 45.4万枚
OC第3週 : 46.1万枚
OC第4週 : 46.6万枚

全国3日(関東1、名古屋1、?1)

抽選Zeppライブ6日(札幌1東京2名古屋1大阪1福岡1)
応募期間 03/18~03/24

個別7日(関東2、名古屋3、大阪2)
発売 = 2日 => 最初の個別 = 71日 => 最終個別(第7回)

「未来とは?」は、発売2週目に入って、売り上げに勢いが出たものの、前作「賛成カワイイ!」には届かず、4週目で、6万枚ほど低いCDセールスになっています。

実は、「未来とは?」の特典サービスには、オリコン初動を上げる仕掛けが見て取れます。

初回限定盤の特典は、前作で6日間だった全国握手会が、3日間に減らされ、その代わり、抽選応募形式の全国Zeppライブツアーが6日間付けられていますが、その応募締め切り日は、シングル発売日のたった5日後に設定されていて、ファンに初回限定盤の早期購入を促す意図が感じられます。

さらに、個別握手会は、「賛成カワイイ!」の場合、発売から53日も経過して最初の個別が行われたのに対して、「未来とは?」では、発売2日後に最初の個別が設定されていて、ファンが早い段階で特定流通CDを買う気持ちになるような日程になっています。

つまり、一般流通CDも特定流通CDも、早期にCDを買わせるような特典サービスを付けて、オリコン初動を上げるべく仕掛けたのに、結局、初動は思うように上がらなかったことになります。

「未来とは?」初回限定盤の特典を、抽選応募形式のライブにせず、「賛成カワイイ!」と同じく、6日間の全国握手会にしていれば、あるいは、一般流通CDの売り上げが維持された可能性もあって、運営の「悪手」で初動を減らした部分があるかもしれません。

しかし、スケジュール的に個別握手会を買い易くしたにも関わらず、特定流通CDの売り上げも下がっているので、やはり、ファンが離れていると考えるのが妥当じゃないでしょうか。


SKE48は、メンバーの卒業が相次いでいる上に、今回の「組閣」で、かなり引っ掻き回されたようで、そういったことが原因で、ファンを減らしているのかもしれません。

実は、この離れたファンが、乃木坂46に流れた可能性があります。

SKE48のファンにとって、乃木坂は、単に新曲発売日が近接していたというだけでなく、松井玲奈が「兼任」メンバーとなったことで、強く意識させられるグループだと思います。

また、「未来とは?」で、全国握手会が3日減らされ、しかも、関東と名古屋が1日づつ削られている。

乃木坂46の全国握手会は、関東と名古屋が1日づつあるので、SKE48のファンが、この際、一度乃木坂を見ておくかという気持ちで、「気づいたら片想い」の初回限定盤を購入しても不思議ではありません。

しかも、松井玲奈の乃木坂デビューが、全国握手会のミニライブで行われるという噂は、早くから流れていて、実際、その通りになったわけですが、SKE48のファンに、乃木坂の初回限定盤を買うモチベーションを与えたかもしれません。

全国握手会券というのは、1枚1600円ほどで、メンバーと握手出来る上に、ライブを観ることも出来、さらには、新曲の発表や松井玲奈の登場など、何かしらのサプライズも期待出来て、ファンからすると、かなりお得なチケットだと思います。

「未来とは?」で、全国握手会が3日間に減らされたのは、SKE48のファンにとって、運営が考える以上に、不満の募る変更だったのかもしれません。

このようにAKB48や「支店」、とりわけSKE48のファンで、乃木坂46に関心を持つ人が増え、8枚目初回限定盤のCDセールスを押し上げたというのが、もう一つの可能性です。


「バレッタ」で個別に集中した乃木坂のコアファンが、「気づいたら片想い」では、再び全国握手会にお金を使った可能性と併せて、二つのことが、今作一般流通CDの売り上げを前作より2万7千枚アップさせた原因として考えられます。

ただ、4月13日(日)、幕張メッセでの全国握手会は、会場がギュウギュウになるほどの盛況ぶりだったそうで、従来と同じ人数のファンが、より多くの枚数、初回限定盤を買ったというより、購入者の人数そのものが増えていると考える方が自然です。

5月17日(土)に、SKE48の地元名古屋で行われる乃木坂の全国握手会に、通常よりずっと多い人が来場するとなると、SKE48のファンが乃木坂に興味を持ち始めている可能性が高くなってきます。

相次ぐメンバーの卒業や「組閣」によるアイデンティティの崩壊で、AKB48グループから離れようとするファンは、これからも増え続けると思いますが、あるいは、乃木坂46は、その防波堤となって、ファンを吸収していくことを、AKBの運営から、期待されているのかもしれません。

しかし、(表5)で、一般流通CDの前作からの増分を、四つのグループ全部で足すとマイナスになって、乃木坂を含めても、CDセールスは伸びていません。

結局、乃木坂ファンが個別から全国へ、あるいは、SKE48ファンが乃木坂46へと、グループ内で人が行き来している可能性は大きいですが、「気づいたら片想い」のダウンロードランキングを見ても、一般層から新規ファンを獲得しているという兆候はありません。

そして、一般層からの新規獲得が感じられないということが、乃木坂46を含んだAKB48グループの「大崩壊」の静かな予兆に見えると言ったら、言い過ぎでしょうか(笑)。


しかし、「兼任」「移籍」「新曲ラッシュ」「卒業」「スキャンダル」「総選挙」といった一連の出来事を眺めていると、次のようなイメージが頭に浮かんできます。

コップの中で何度も嵐が起きて、水面が波打ち、水位の高い所と低い所が一時的に出現する。

しかし、嵐の度にコップから水がこぼれてしまって、全体の水量は下がり続けている。

嵐を収めて、新しく水を注がないと、やがてはコップから水がなくなってしまう。

それでも、コップの中にいて、嵐を起こし続けている人たちは、嵐を起こすことを止めない。

そんなイメージです。

まあ、刑事ドラマによくある「想像力が逞し過ぎる」ってことなんでしょうか(笑)。


ここまでは一般流通CDのセールス分析で、次に特定流通CDの話をしたいのですが、文章が長くなったので、記事を分けて、明日、『乃木坂46「気づいたら片想い」初動45万8千枚を読む(2)』として投稿することにします。


関連サイト

オリコン

サウンドスキャン

有線ランキング

AKB48Gと乃木坂46のCD売り上げなどをまとめたサイト


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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乃木坂の風 04Apr14 ~「乃木坂の風」終了のお知らせ

2014-04-04 17:15:00 | 芸能
生駒ちゃん、「総選挙」に立候補しましたね。

乃木坂の風 24Mar14 ~ 生駒里奈は「総選挙」に参加するのか、日程、集票力、話題作り、そして「支店」化』に書いたように、立候補する可能性は高いと思っていましたが、いざ現実となってみると、やはりショックなものですね(笑)。

昨年12月の「王様のブランチ」で、「総選挙」に参加しないことが乃木坂46の特徴だと、ナレーションにわざわざ文字まで付けて流れたのですが、たった4ヶ月での方針転換となってしまいました。

最近、AKB48グループの活動に関わってきた企業が、乃木坂46にお金を投下し始めている節があります。

ソニー本社が大きな赤字を出して、経営再建を迫られる中、乃木坂の運営は、AKB48を支えているスポンサー群に近づくことで、乃木坂46の生き残りを図ろうとしている気がします。

一方、AKB側も、大島優子の卒業後、グループの人気低迷はさらに加速する危険が大きく、SKE48やNMB48といった「支店」も勢いを失いつつあり、強い危機感を抱いていると思います。

そんな中、握手会スターを何人も揃えて、分厚いファン層を擁する乃木坂46は魅力的なソフトで、そこに投資することによって、収益構造を改善したいという思惑があるのでしょう。

こういう流れの中で、生駒里奈の「交換留学」が行われ、「総選挙」への参加が実現したわけで、乃木坂とAKB、両運営の利害が生み出した、妥協の産物と言っていいかもしれません。


生駒里奈が、「46」と「48」をつなぐキーパーソンに抜擢されたのは、乃木坂の顔として知名度が高いため、大きな話題にはなるけど、一方、彼女の握手会人気はさほど高くないので、「組閣」や「総選挙」に乃木坂ファンが反発しても、CDセールスに大きな影響は出ないだろうという読みがあった気がします。

そして、実際、「気づいたら片想い」は、前作割れにはなりませんでした。

乃木坂46のCDセールスは、各メンバーとファンの間のいわば「絆」によって支えられている面が大きくて、自分の「推し」に関わる問題でなければ、握手会券の購買行動にそれほど影響は出ないのでしょう。

ただ、「前作を越えた」と言っても、個別握手会の部数、会場、スケジュール、そして応募次数を調整すれば、初動を上げたり、「スルメ曲」にしたり(笑)、かなり操作することが出来ます。

また、初回限定盤にしても、特典サービスを強化して、ファンが魅力的だと感じるイベントを付ければ、売り上げは変わってきます。

加えて、ダウンロード数や有線リクエストですら、強烈なプロモーションを仕掛ければ、ランキングを上げることは可能でしょう。

つまり、大量の特典サービスと大規模なプロモーションで曲を売っている場合、握手会にせよ、タイアップCMにせよ、お金を掛ければ、曲がヒットしていなくても、さまざまなヒット指標を上げることが出来ます。

そのため、シングルCDがミリオンセラーとなり、ダウンロードや有線のランキングで上位に入っているのに、一般の人はほとんど誰も知らないなんて不思議な曲が出てくるわけです(笑)。


一番問題なのは、かりにヒット指標が良くても、本当にヒットしていなければ、投下したプロモーション費用に見合うだけの、バックが得られないということです。

多くの人の心を打つ本当のヒット曲であれば、その歌手が出る番組は視聴率が上がり、CMに出れば商品の売り上げが上がり、各方面から、引っ張りだこになって、本格的な利益を生む、波及効果が出てきます。

しかし、大量の特典サービスと強力なプロモーションで「ヒット」を演出しても、肝心の楽曲が本当にヒットしていなければ、投下した資金が回収出来ずに、収支が厳しくなってしまいます。

最近のAKB48グループは、本体も「支店」も、個別握手会の日数を増やし、その上、握手会以外の特典サービスまで増やして、オリコンの売り上げ枚数維持に懸命ですが、グループの価値を本質的に上げるような「ヒット」は見当たらず、収支はかなり厳しい状況ではないかと思わざるを得ません。

そんな中、資金投入の次なるターゲットが、乃木坂46ということなのかもしれません。

750部を越える6日間の個別握手会、3日間の全国握手会、抽選「お茶会」、抽選アンダーライブといった過剰な特典サービス。

人気アニメ劇場版の実写化CMに複数メンバーが登場なんていう、まあアニメファンは怒るだろうなという、炎上商法に近い話題先行のプロモーション。

そして、乃木坂メンバーの「組閣」「総選挙」への参加も、炎上商法的なプロモーションと考えていい。

ファンを置き去りにした、こういったなり振り構わぬやり方は、かえって乃木坂の評価を落とし、「ヒット」を出にくくしてしまう危険がありますが、AKB48式のイケイケどんどん型が始まったということなんでしょうか。

AKB48と同じことを、乃木坂46で行っても、それでは乃木坂に投資する意味がないと思うのですが、人間の発想は、そんなに簡単には変わらないようです。


さて、これまで書いてきたように、乃木坂メンバーの「総選挙」参加は、AKB48のシングル制作と握手会へ乃木坂が参加することを意味していて、100%、乃木坂の「48」化、「支店」化になります。

私が応援してきたのは、乃木坂46であって、乃木坂48ではないので、非常に残念ですが、この辺で、自分の気持ちに区切りをつけたいと思います。

このブログに関して、以下のような措置を取ります。

(1) 「ジャン・アレチボルトの冒険」を、乃木坂46を応援する特化ブログから、以前のように様々なテーマを扱うブログに戻す

(2) 今後、芸能記事の一つとして、乃木坂46を取り上げることがあっても、「乃木坂の風」というタイトルは使わない

(3) ツイッターのアカウントはしばらく今のままにして、頃合いを見て、閉鎖を含めて検討する

芸能記事といっても、私の知識としては乃木坂46に関するものがほとんどなので(笑)、乃木坂やメンバーのことは、書いていくと思います。

ただ、「乃木坂の風」という言葉には、「制服のマネキン」や「君の名は希望」を歌っていた頃の乃木坂46に対する、強い憧れや想いがこもっていて、これを使うと、当時の瑞々しかった空気感を思い出して、切なくなりそうなので、止めておきます。


今まで、「乃木坂の風」を読んで頂き、本当にありがとうございました。

また、ブログのコメント欄やツイッターを通して、励ましの言葉を多くお寄せ頂き、心から感謝しております。

この1年間、自由になる時間はすべて乃木坂46のことを考え、ひたすらブログを書く状態でしたが、記事を読んで下さる方々がいることで、とても充実した幸せな時間を過ごせました。

最後に、自分にとって思い出深い記事を、一つ紹介して終わりにします。

乃木坂各論第1話、生田絵梨花 ~ 天才少女がやって来た!

「乃木坂って、どこ?」での、「ガールズルール」選抜発表の際、フロントを外された生田絵梨花が、唇を噛み締めながら、空を睨みつけている姿を見て、何としてでも、この子を応援してあげたい、この子の素晴らしさを、多くの人に伝えたいと感じて、書いた記事です。

この記事を書いた時、自分は、乃木坂46のファンになったのだと思っています。

この時感じた、メンバーを応援する気持ち、メンバーの素晴らしさに感動する気持ち、それは今でも、まったく変わっていません。

そして、そんな気持ちになるグループは、私にとって、乃木坂46以外、この世界のどこにも存在しません。

いくちゃんの各論以降、300記事以上を書き続けることが出来たのは、それが「乃木坂46」だったからで、「48」であれば、そもそも応援ブログなんて考えもしなかったでしょう。

結局、乃木坂メンバーの一人一人の素晴らしさを知ってしまったら、乃木坂ファンを辞めるなんて、絶対に出来ないということですね(笑)。

「乃木坂の風」、長い間、本当にありがとうございました。



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