欅坂46から改名再出発した櫻坂46の1stシングルC/W曲「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」は、フルサイズMVが水曜からYouTubeで公開され、再生回数の積み上げ速度が表題曲「Nobody's fault」MVを上回る大きさで、注目が集まっています。
ただ無期限公開されている坂道フルMV全体を見渡すと、日向坂46「アザトカワイイ」MVが今年公開された作品の中では、もっとも勢いよく再生回数を伸ばしていて、櫻坂46の最新2作品は現時点ではそのペースには至っていません。
例えば、11月22日(日)の正午に「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」MVは公開4日目(d)が終わり、その時点での累計再生回数は161.2万回でしたが、この数字を無期限公開されている坂道フルMV39作品の4d累計と比べると、16位である乃木坂46「夜明けまで強がらなくてもいい」MVの162.2万回に次ぐ17位相当で、4期曲「I see…」MVの158.5万回を僅差で上回る位置に入ります。
(表1) 坂道フルMVの4日目(d)累計再生回数ランキングTOP25
凡例
[順位] 4d累計 : 2→3→4d積上(初日比4d/1d)曲名_グループ名 Sg(Ab)番号
# 累計、積上は万回単位
# 乃木坂15th以降、欅坂日向坂1st以降の無期限公開フルMVで、現時点で4d以上経過している39作品の4d累計ランキングにおけるTOP25
[01] 382.6 : 96.1→50.8→45.5(0.24) ガラスを割れ!_欅6
[02] 352.7 : 90.8→54.5→44.2(0.27) アンビバレント_欅7
[03] 295.0 : 67.4→54.2→45.8(0.36) 不協和音_欅4
[04] 267.9 : 64.3→43.4→34.9(0.28) シンクロニシティ_乃20
[05] 257.8 : 53.9→46.7→37.8(0.32) アザトカワイイ_日1stAb
[06] 254.4 : 54.3→41.4→33.4(0.27) 風に吹かれても_欅5
[07] 249.4 : 51.5→40.2→33.2(0.27) 帰り道は遠回りしたくなる_乃22
[08] 231.7 : 54.7→35.0→31.8(0.29) Sing Out!_乃23
[09] 219.7 : 44.4→30.3→23.2(0.19) しあわせの保護色_乃25
[10] 208.8 : 50.0→26.8→15.8(0.14) 世界中の隣人よ_乃26
[11] 205.0 : 52.2→31.6→28.4(0.31) インフルエンサー_乃17
[12] 203.2 : 41.4→21.8→24.7(0.21) ジコチューで行こう!_乃21
[13] 203.0 : 44.8→36.1→29.9(0.32) エキセントリック_欅4C
[14] 180.3 : 34.0→26.9→23.1(0.24) ソンナコトナイヨ_日4
[15] 166.4 : 34.6→25.1→20.2(0.23) いつかできるから今日できる_乃19
[16] 162.2 : 40.2→22.5→15.9(0.19) 夜明けまで強がらなくてもいい_乃24
[17] 158.5 : 35.3→26.5→21.9(0.29) I see…_乃25C
[18] 156.7 : 45.5→36.6→27.0(0.57) 二人セゾン_欅3
[19] 153.6 : 37.0→27.4→18.4(0.26) ドレミソラシド_日2
[20] 147.2 : 33.9→30.0→27.0(0.48) 黒い羊_欅8
[21] 146.3 : 41.4→29.2→20.8(0.38) サヨナラの意味_乃16
[22] 145.1 : 34.9→22.6→16.8(0.24) 角を曲がる_平手ソロ
[23] 141.5 : 30.9→18.8→12.9(0.16) 逃げ水_乃18
[24] 139.4 : 27.7→21.0→19.4(0.27) ひなリハ_日1stAb関連
[25] 137.0 : 31.0→16.5→13.5(0.18) Nobody's fault_櫻1
(参考)
161.2 : 30.1→27.2→21.1(0.25) なぜ 恋をして来なかったんだろう?_櫻01*
坂道のシングルC/W曲MVは、最初にフルサイズ公開されても、CD発売日以降、ショートバージョンへ切り替わることが多く、「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」のMVも無期限公開されるかどうか不明なので、現時点では、表1に示したランキングの対象にせず、公開期間が短い作品もひっくるめた「C/W曲フルMV」という括りによる別のランキングで考えています。
櫻坂46「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」MVの4d累計ランキングは欅坂46「エキセントリック」MVに次ぐ2位などとツイートしているのは、坂道C/W曲フルMVの中での順位です。
今の勢いから考えて、藤吉夏鈴がセンターを務めるこのフルMVを、12月9日(水)にYouTubeから削除し、ショートバージョンをアップするなんてこと、まずやらないと思いますが、何をするのか読めないのが坂道運営なので(笑)、今のところは17位「相当」という形にしておきます。
表題曲「Nobody's fault」MVの4d累計再生回数は137.0万回の25位で、C/W曲「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」MVの161.2万回の17位相当より低く、それが今話題となっています。
一方、日向坂46「アザトカワイイ」MVの4d累計は257.8万回で5位に入っており、2020年以降に公開が始まったMVの中では、2番手である乃木坂46「しあわせの保護色」MVの219.7万回の9位を上回りトップに位置している。
ただMV公開4日目(d)に累計が今年最高であったとしても、その後、2番手、3番手へと落ちていく可能性もあるわけで、時間を進めてランキングの変化を確認する必要があります。
11月22日(日)の正午に、日向坂46「アザトカワイイ」MVはYouTube公開94日目(d)を終了し、その時点での累計再生回数は1065.2万回。
そこで無期限公開の坂道フルMVによる94d累計ランキングでの順位を見てみましょう。
(表2) 坂道フルMVの94日目(d)累計再生回数ランキングTOP115
凡例
[順位] 94d累計 : 92→93→94d積上(初日比94d/1d)曲名_グループ名 Sg(Ab)番号
# 累計、積上は万回単位
# 乃木坂15th以降、欅坂日向坂1st以降の無期限公開フルMVで、現時点で94d以上経過している36作品の94d累計ランキングにおけるTOP25
[01] 2171.3 : 09.4→08.4→11.2(0.06) ガラスを割れ!_欅6
[02] 1806.9 : 09.9→10.2→12.8(0.10) 不協和音_欅4
[03] 1756.6 : 10.2→09.5→10.5(0.44) サイレントマジョリティー_欅1
[04] 1483.5 : 14.7→14.7→13.5(0.11) 風に吹かれても_欅5
[05] 1355.5 : 09.9→09.9→12.7(0.27) 二人セゾン_欅3
[06] 1343.0 : 04.7→04.8→05.3(0.03) アンビバレント_欅7
[07] 1286.1 : 05.2→09.0→09.3(0.10) インフルエンサー_乃17
[08] 1278.4 : 06.6→07.9→08.1(0.06) シンクロニシティ_乃20
[09] 1163.6 : 09.4→09.4→10.1(0.08) 帰り道は遠回りしたくなる_乃22
[10] 1065.2 : 04.6→04.5→04.8(0.04) アザトカワイイ_日1stAb
[11] 0993.7 : 06.2→06.5→06.4(0.07) ソンナコトナイヨ_日4
[12] 0966.4 : 04.3→04.3→03.5(0.05) I see…_乃25C
[13] 0918.3 : 06.6→06.5→06.6(0.12) 黒い羊_欅8
[14] 0899.6 : 05.0→05.3→05.2(0.05) Sing Out!_乃23
[15] 0892.3 : 04.9→05.6→05.5(0.08) ドレミソラシド_日2
[16] 0879.8 : 03.6→03.5→03.3(0.03) ジコチューで行こう!_乃21
[17] 0787.3 : 03.2→03.1→03.5(0.04) いつかできるから今日できる_乃19
[18] 0775.7 : 05.1→05.3→05.3(0.06) エキセントリック_欅4C
[19] 0751.6 : 02.9→02.8→03.2(0.04) 夜明けまで強がらなくてもいい_乃24
[20] 0745.3 : 02.5→02.5→02.5(0.02) しあわせの保護色_乃25
[21] 0717.4 : 05.7→06.5→06.0(0.11) サヨナラの意味_乃16
[22] 0672.8 : 03.6→03.7→03.7(0.15) キュン_日1
[23] 0620.5 : 02.8→02.8→02.8(0.04) こんなに好きになっちゃっていいの?_日3
[24] 0615.5 : 02.8→03.0→03.2(0.09) 世界には愛しかない_欅2
[25] 0607.1 : 03.1→03.4→03.4(0.04) 逃げ水_乃18
「アザトカワイイ」MVは94d累計ランキングにおいて10位に入っていて、依然として2020年公開MVの中でトップを保っています。
ただ、94d累計が次に多いのは日向坂46「ソンナコトナイヨ」MVで993.7万回の11位、その次は乃木坂46「I see…」MVの966.4万回の12位と続いている。
4d累計ランキングで今年の2番手だった乃木坂46「しあわせの保護色」MVは745.3万回の20位で、4番手に後退しています。
ちなみに、4d累計ランキングでは39作品中の35位で、表1に示したTOP25に曲名がないのに、表2の94d累計ランキングで3位に入っているのが、坂道MVで唯一1億再生を達成した欅坂46「サイレントマジョリティー」MVで、時間と共に順位が上がっていく作品は「注目株」ということになる。
では、「アザトカワイイ」MVは今後、順位が上がっていくのかどうか考えてみます。
やはり94d累計11位の「ソンナコトナイヨ」MVと、12位の「I see…」MVが、後ろに迫っている感があって気になります。
表2は公開94日目(d)の累計再生回数によるランキングですが、同じ39作品を対象に、94d積み上げ再生回数と94d初日比によるランキングも作ることができる。
そして、累計、積み上げ、初日比の3項目において、各作品が何位かを示したものが次の表です。
(表2補足) 注目3作品の94d再生回数各項ランキング
凡例
各項目の94dランキング順位 : 曲名_グループ名 Sg(Ab)番号
(累計)10位 (積み上げ)16位 (初日比)23位 : アザトカワイイ_日1stAb
(累計)11位 (積み上げ)10位 (初日比)13位 : ソンナコトナイヨ_日4
(累計)12位 (積み上げ)18位 (初日比)20位 : I see…_乃25C
「アザトカワイイ」MVは累計ランキングは10位だけれど、積み上げランキングはそれより低い16位で、初日比はさらに低い23位。
積み上げ順位がこのまま16位を続けると、累計ランキングは今の10位から落ちる可能性が高くなるのが道理で、あまり宜しくない数字です。
「ソンナコトナイヨ」MVの累計は11位で「アザトカワイイ」MVより低いものの、積み上げ10位、初日比13位で、この2項は逆に高く、累計ランキングで今後、前者が後者を抜きそうな気配が漂っている。
「 I see…」MVは積み上げ18位で「アザトカワイイ」MVより低く、初日比20位がより高いのは気になるけど、まあしばらくは大丈夫かな(笑)、と考えたくなる。
こういった感じで、無期限公開されている坂道フルMVの再生回数ランキングを眺めることで、調べたいMV作品の状況がある程度分かってきます。
ただ、やはりグラフを描かないとなかなか見えないものもある。
(表3a) |
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(表3b) |
表3aが示すように、「アザトカワイイ」MVは2020年は勿論、2019年以降に公開された坂道フルMVの中で、もっとも累計再生回数が高く推移している作品です。
しかし、表3bを見ると、積み上げ再生回数は決してトップで推移しているわけではなく、とくに公開70d以降、表2補足で取り上げた3作品の中では、もっとも低い日が多い。
また「I see…」MVに累計で抜かされる可能性ですが、公開99.5dにおける1千万再生達成によって、その前後、再生回数増加速度が大幅に上昇していて、現在95dの「アザトカワイイ」MVがこの期間に入っていくと、累計差を一気に縮められ、逆転される恐れもあり、全然大丈夫じゃないですね(笑)。
乃木坂4期曲「I see…」MVの再生回数推移は、音楽番組でのステージ披露だけでなく、表題曲MVとの累計逆転や1千万回突破など、様々なイベントに反応して、何度も大きな加速が発生するのが特徴で、それがC/W曲とは思えないほどの高速積み上げの原動力になっている。
一方、日向坂46「アザトカワイイ」MVは、イベント反応性がやや弱い面があって、再生回数増加速度の大規模な反転上昇が少なく、時間による減衰が淡々と進み、後一歩、数字を伸ばし切れていない印象がある。
さらに、「ソンナコトナイヨ」MVの再生回数増加速度は、表3bのように、公開60dくらいから、「アザトカワイイ」MVを一貫して上回っていて、表2の補足から予想した通り、今後、累計逆転が起こる可能性は十分あると言えます。
(表4a) |
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(表4b) |
表4bは、ゼロ点軸に「ソンナコトナイヨ」が位置し、グラフ線上の各点が「アザトカワイイ」の位置です。
つまり、青色線の累計再生回数の差では、「アザトカワイイ」が「ソンナコトナイヨ」よりプラス方向に存在するので、前者が後者をリードしているけど、差の大きさは徐々に縮まってきていて、94d現在は70万回くらいまで近づいている。
また、赤色線の増加速度の差では、「アザトカワイイ」が「ソンナコトナイヨ」よりマイナス方向に存在するので、後者が前者をリード、つまりより大きい速度で進んでいて、その結果、青色線の累計再生回数の差が縮小しつつある。
「アザトカワイイ」MVの再生回数増加が、今後どこかで加速して、「ソンナコトナイヨ」MVを越える速度を出さないと、赤色線がマイナス域を進み続け、青色線もマイナス方向に落ち続け、累計逆転が起きることになる。
2020年公開の坂道MVの中で、日向坂46「アザトカワイイ」MVは公開94d現在まで、累計再生回数が一貫してトップの水準を維持してきたけど、今後、2番手、3番手に付けている、日向坂46「ソンナコトナイヨ」MVと乃木坂46「I see…」MVに追い抜かれる可能性は残っていて、最終的にどの水準に落ち着くかは、正直まだ何とも言えません。
最後に、日向坂46主要曲MVの公開全期間にわたる累計再生回数の推移グラフを載せておきます。
おまけで、乃木坂46「I see…」MVも入れてます。
(表5) |
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このグラフを見ていると、長期的には「ドレミソラシド」MVの視聴人気が結構高いんじゃないかと考えたくなります。
「サイレントマジョリティー」のMVがそうだったように、余程のハイペースで立ち上がるのでない限り、MV公開初期からヒットの度合いを判断するのは難しく、思っている以上に時間が掛かるようです。