ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

dNogi 〜 乃木坂20th「シンクロニシティ」オリコンDL初動は1.79万、欅坂の半分が意味するもの [26Apr18]

2018-04-26 02:45:00 | 芸能

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

(テレビ・ラジオ・イベント・リリース)

04月25日(水) [CD] 乃木坂46 20thシングル「シンクロニシティ」 リリース

04月27日(金) [地デ] 20:00〜20:54 テレビ朝日系「ミュージックステーション」
04月27日(金) [地デ] 24:59〜25:59 日本テレビ系「バズリズム02」

04月28日(土) [CS] 22:30~25:00 日テレプラス「ZIP!春フェス 2018」
04月28日(土) [地デ] 24:58〜26:08 TBS系「COUNT DOWN TV」

04月29日(日) [地デ] 09:30〜10:00 テレビ東京系「JAPAN COUNTDOWN」齋藤飛鳥、堀未央奈、山下美月、与田祐希

04月30日(月) [地デ] 22:00〜23:00 日本テレビ系「しゃべくり007」秋元真夏、生田絵梨花、齋藤飛鳥、白石麻衣、西野七瀬、松村沙友理



オリコンの2018/04/24付デイリーシングルランキングが発表され、「フラゲ日」に相当する乃木坂46の20枚目「シンクロニシティ」が86.3万枚の初登場1位と判明しました。

19枚目「いつかできるから今日できる」のウィークリー1週目売り上げは85.1万枚で、今作はすでに初日が前作の初動を上回っており、しかも歴代最高初動である18枚目「逃げ水」の88.0万枚を越えるのは確実です。

(表1) 乃木坂歴代シングルのオリコンデイリー初日と週間第1週初動の推移

凡例
[シングル番号] 初日 →(積み上げ)→ 初動 前作初動からの増減 [CD発売日] タイトル

#「初日」「積み上げ」「初動」「前作からの増減」はすべて「万枚」単位で、小数点以下1桁目を四捨五入
#「前作からの増減」は、増加した場合は上矢印「↑」、減少した場合は赤色の下矢印「↓」で示している

[01] 初日08.5 →(05.1)→ 初動13.6 [2012/02/22] ぐるぐるカーテン
[02] 初日11.1 →(04.4)→ 初動15.6↑01.9 [2012/05/02] おいでシャンプー
[03] 初日15.0 →(03.7)→ 初動18.7↑03.1 [2012/08/22] 走れ!Bicycle
[04] 初日19.0 →(04.3)→ 初動23.3↑04.6 [2012/12/19] 制服のマネキン
[05] 初日20.4 →(03.8)→ 初動24.2↑00.9 [2013/03/13] 君の名は希望
[06] 初日28.6 →(05.1)→ 初動33.7↑09.5 [2013/07/03] ガールズルール
[07] 初日34.7 →(04.8)→ 初動39.5↑05.8 [2013/11/27] バレッタ
[08] 初日38.7 →(07.1)→ 初動45.8↑06.3 [2014/04/02] 気づいたら片想い
[09] 初日37.5 →(04.7)→ 初動42.2↓03.6 [2014/07/09] 夏のFree&Easy
[10] 初日41.2 →(06.6)→ 初動47.9↑05.7 [2014/10/08] 何度目の青空か?
[11] 初日42.2 →(07.8)→ 初動50.0↑02.2 [2015/03/18] 命は美しい
[12] 初日48.2 →(12.8)→ 初動60.9↑10.9 [2015/07/22] 太陽ノック
[13] 初日53.4 →(09.3)→ 初動62.7↑01.8 [2015/10/28] 今、話したい誰かがいる
[14] 初日59.1 →(15.9)→ 初動75.0↑12.3 [2016/03/23] ハルジオンが咲く頃
[15] 初日60.0 →(12.8)→ 初動72.8↓02.2 [2016/07/27] 裸足でSummer
[16] 初日68.3 →(14.4)→ 初動82.8↑10.0 [2016/11/09] サヨナラの意味
[17] 初日74.3 →(13.2)→ 初動87.5↑04.7 [2017/03/22] インフルエンサー
[18] 初日71.6 →(16.4)→ 初動88.0↑00.5 [2017/08/09] 逃げ水
[19] 初日68.3 →(16.8)→ 初動85.1↓02.9 [2017/10/11] いつかできるから今日できる
[20] 初日86.3 →(00.0)→ 初日86.3↑01.3 [2018/04/25] シンクロニシティ


さらに、14枚目「ハルジオンが咲く頃」から19枚目「いつかできるから今日できる」までの6シングルに関する、初日から初動への積み上げデータを使って、20枚目初動を予想すると発売第1週でのミリオン達成が、否応なく視野に入ってきます。

(表2) 乃木坂20枚目発売第1週オリコン売り上げの14〜19枚目の初日初動差に基づく予想

凡例
積み上げの種類 [シングル番号] 初日 →(積み上げ)→ 初動 前作初動からの増減

# 初日から初動への積み上げ枚数の上記6作における最大値、平均値、最小値をそれぞれ加算して計算

最大 [20] 初日86.3 →(16.8)→ 初動103.2↑18.1
平均 [20] 初日86.3 →(14.9)→ 初動101.3↑16.2
最小 [20] 初日86.3 →(12.8)→ 初動099.1↑14.1


個別握手会の総部数を眺めると、19枚目の920部に対して、20枚目は890部と、むしろ若干減少していますが、発売日前に5次までしか応募できなかった前作に比べ、今作は7次まで行ったので、より効率的に初日に流し込めたと思います。

さらに、20枚目「シンクロニシティ」は、3会場の全国握手会を発売3週以内にすべて消化する、超短期決戦型日程なので(笑)、その効果もかなり大きいでしょう。

今まで徐々に累計に入っていた個別握手会や全国握手会によるセールスが、発売直後、初動へ一気に流れ込む可能性がある。


詳しい売り上げ分析は、7次終了時点の完売状況が判明してから行うつもりですが、最終的には、累計がどこまで伸びるかを見ないと、乃木坂の握手会人気が本当に程度上昇したのかどうか判断するのは難しい。

ただ、一度、初動ミリオンを実現したら、21枚目以降、記録維持に囚われて大事なものを見失う危険があるので(笑)、個人的には、CDセールスの数字は、程々に抑えた方が良いと考えています。

一応、発売週のデイリー推移を載せておきます。

(表3) 乃木坂14〜20枚目の発売第1週オリコンデイリーの推移

凡例
[シングル番号] 初日 (曜日)デイリー売り上げ [その日までの累計] {+水曜〜日曜累計 / 初日初動差}

[14] 初日59.1 (水)11.4[70.4] (木)1.7[72.1] (金)1.1[73.2] (土)0.9[74.1] (日)0.8[74.9] {+15.8/15.9} 初動75.0↑12.3
[15] 初日60.0 (水)06.2[66.2] (木)1.9[68.2] (金)1.2[69.3] (土)0.9[70.3] (日)2.5[72.8] {+12.8/12.8} 初動72.8↓02.2
[16] 初日68.3 (水)05.3[73.6] (木)2.5[76.1] (金)2.1[78.2] (土)1.4[79.6] (日)3.1[82.7] {+14.4/14.4} 初動82.8↑10.0
[17] 初日74.3 (水)06.1[80.4] (木)2.2[82.7] (金)2.1[84.7] (土)1.5[86.2] (日)1.2[87.4] {+13.1/13.2} 初動87.5↑04.7
[18] 初日71.6 (水)07.4[79.0] (木)3.6[82.7] (金)2.6[85.3] (土)1.6[86.9] (日)1.1[88.0] {+16.4/16.4} 初動88.0↑00.5
[19] 初日68.3 (水)07.5[75.8] (木)3.9[79.7] (金)1.9[81.6] (土)2.1[83.7] (日)1.3[85.0] {+16.8/16.8} 初動85.1↓02.9
[20] 初日86.3 (水)00.0[86.3] (木)0.0[86.3] (金)0.0[86.3] (土)0.0[86.3] (日)0.0[86.3] {+00.0/00.0} 初動86.3↑01.3


今日は、「シンクロニシティ」に関して、CDセールス以上に重要な数字が発表されています。

オリコンが昨年12月から始めた「デジタルシングル(単曲)ランキング」で、配信初週において、乃木坂の20枚目表題曲は1.79万DLの4位でした。

(表4) オリコンの最新2018/04/30付デジタルシングル単曲ランキング

凡例
[順位] 対象週のダウンロード数 (その週までの累計) @ 配信開始後経過週数 : 曲名 / アーティスト名

# TOP5曲と30位以内に入った坂道曲のデータを示している
#「ダウンロード数」と「累計」の数字の単位は「万DL」で、小数点以下3桁目を四捨五入
# 「配信開始後経過週数」の単位は「W」で、配信開始日を含む月曜〜日曜区切りの週を「1W」、翌週を「2W」と順に数えている

2018/04/30付 (集計期間) 04/16(月)〜22(日)

[01] 2.99万DL (94.13) @ 10W : Lemon / 米津玄師
[02] 2.25万DL (02.25) @ 01W : アイラブユー / 西野カナ
[03] 1.81万DL (05.82) @ 03W : 零-ZERO- / 福山雅治
[04] 1.79万DL (01.79) @ 01W : シンクロニシティ / 乃木坂46
[05] 1.34万DL (01.34) @ 01W : Alter Ego / RYUJI IMAICHI
[07] 0.90万DL (17.67) @ 08W : ドラえもん / 星野源
[16] 0.52万DL (08.40) @ 07W : ガラスを割れ! / 欅坂46
[18] 0.50万DL (00.50) @ 01W : Against / 乃木坂46
[30] 0.38万DL (00.38) @ 02W : NOISY LOVE POWER☆ / 大橋彩香

===== 参考 =====
2018/03/19付 (集計期間) 03/05(月)〜11(日)

[01] 9.77万DL (57.78) @ 04W : Lemon / 米津玄師
[02] 3.49万DL (03.49) @ 01W : ガラスを割れ! / 欅坂46
[03] 3.35万DL (03.42) @ 02W : ドラえもん / 星野源
[04] 1.76万DL (14.83) @ 09W : さよならエレジー / 菅田将暉
[05] 1.68万DL (12.28) @ 04W : Change / ONE OK ROCK


20枚目カップリング曲では、「卒業」する生駒里奈がセンターを務め、生田絵梨花と星野みなみの3人でフロントを構成する「Against」が、唯一、一般公表される30位以内に入り、0.50万DLの18位でした。

その初動ダウンロード数は表題曲の28%で、C/W曲ながら3割に迫っている。

フルバージョンMVの再生回数推移からも、「Against」は楽曲として人気を集めていることが窺われます。


しかし、欅坂46の最新表題曲「ガラスを割れ!」のDL初動は、上表後半に示したように3.49万DLで、「シンクロニシティ」1.79万DLは、その51%に留まっている。

「シンクロニシティ」と同じ4月18日に配信が始まった西野カナ「アイラブユー」は初動2.25万DLの2位で、乃木坂の最新曲を上回っています。

ただ、西野カナは大規模握手会を開催して、100万枚に届くようなCDセールスを挙げているわけではなく、乃木坂と本質的に「売り方」が違う。


個別&全国握手会の参加券を目当てにシングルを買っている乃木坂ファンは多い筈ですが、結果として一緒にCDが付いてくるので、わざわざ再度お金を払って曲をダウンロードする人は少なくなるでしょう。

従って、握手会を完全に止めた条件で、ダウンロード数を比較しなければ、乃木坂46の配信人気を西野カナのそれと、直接比べることは出来ない。

そんな状況で、比較可能な対象が欅坂46です。


乃木坂と同じく、大規模な個別&全国握手会を特典に付け、大量のCDセールスを稼ぎ、「ガラスを割れ!」のオリコン累計は97.8万枚に達している。

当然、楽曲の有料ダウンロード数についても、乃木坂のように、握手会券に付いてきたCDのPC読み込みで済ます、下げ圧力が働く可能性がある。

そして、ライブによる年間観客動員数、グッズの売り上げ、メディア露出度などを考えると、乃木坂の方が知名度が高く、ファン数も多いはずで、配信人気を巡る条件としては、欅坂より有利に思えます。


ところが、今回、初めて判明した両者のダウンロード数は、配信第1週において、乃木坂は欅坂の半分しかないという事実を示している。

その意味するところは明らかで、乃木坂の音楽人気は、欅坂のそれに、全然及ばないということです。

もちろん、今後、楽曲人気を反転上昇させ、累計DLを伸ばすことが、ないとは言えない。


「ガラスを割れ!」の配信人気を追跡すると、第1週にもっとも大きな数字が出ていて、その後は、基本的に漸減傾向にあるものの、武蔵野ライブのような大イベントで反転上昇しています。

(表5) iTunes Store トップソング順位帯分布とオリコンDLランキングの週ごとの比較

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] : 対象週のオリコンDL数 (その週までの累計) 順位 @ 配信後経過週数 日付期間

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 「配信後経過週数」は、配信開始週を1W、翌週を2Wと順に数えたもの

ガラスを割れ!
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.49万DL (3.49) 02位 @ 01W 03/07(水)11(日)
5-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.65万DL (5.15) 07位 @ 02W 03/12(月)18(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.88万DL (6.02) 08位 @ 03W 03/19(月)25(日)
0-3-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.57万DL (6.59) 20位 @ 04W 03/26(月)01(日)
1-4-2-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.51万DL (7.10) 11位 @ 05W 04/02(月)08(日) 武蔵野ライブ
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.78万DL (7.88) 08位 @ 06W 04/09(月)15(日)
2-2-3-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.52万DL (8.40) 16位 @ 07W 04/16(月)22(日)

シンクロニシティ
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.79万DL (1.79) 04位 @ 01W 04/18(水)22(日)

Against
1-4-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.50万DL (0.50) 18位 @ 01W 04/18(水)22(日)

今週後半に、Mステ、CDTV、バズリズム02と、「シンクロニシティ」が連続してテレビ披露されるので、まずは、それによるダウンロード数の伸びが期待できます。

「ガラスを割れ!」は現在、累計が8.40万DLで、10万DLが視野に入ってきた。

乃木坂も10万DLを目指したいところですが、もっとも大きな数字が出るだろう配信第1週が1.79万DLに留まったのは、正直厳しい。

 

オリコンデジタルランキングのように、ダウンロード数を明示した上での順位付けが始まる中、CDの売り上げランキングは、もはやグループと楽曲の人気を測る物差しではなくなりつつある。

というのも、そのランキングに従えば、2017年の日本では、AKB48が超人気アーティスとして話題をさらい、リリースした楽曲は大ヒット連発だったことになります。

5盤種に7曲を詰め込んだCDを「シングル」と認定し、その売り上げを平然と合算し、しかも店頭販売CDのみならず、個別握手会券の「おまけ」である特定販売CDまで、そこに加算する非合理性が、日本の音楽に様々な歪みをもたらしてきた。

シングルの認定や合算の範囲は、それが私企業であっても、業界最大手の基準が濃厚な「公共性」を帯び、各方面に強い影響を与える。

そろそろ調査会社は、ランキング改革へ向けて、勇気ある決断をして欲しい。


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// 最近のツイート抜粋

アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント

生駒里奈「卒業」ライブのLV、トークとメッセージを中心に据えたシンプルな構成と完成度の高いパフォーマンスが、心に刺さりまくった。Against での生駒の表現力に圧倒され、白石麻衣のコメントに聞き入り、桜井玲香の涙に、心を持っていかれそうになった。乃木坂ライブの最高到達点を目撃した気分
22:24 - 2018年4月22日

卒コン序盤、20thの3期、2期、1期曲連続披露は完成度が徐々にアップして、重ねた歳月の重みが伝わり印象的だった。昨年末インフルエンサーを踊り込んだ1期の表現力向上には心底感動した。その中で、ドラマ出演が効いたのか、生駒里奈は魅せる演技力が研ぎ澄まされ、ソロダンスに目が釘付けになった
23:06 - 2018年4月22日

今回の卒コン、一番心に響いた言葉は、白石麻衣が述べた、生駒里奈との「関係性が好き」。6th選抜発表時、橋本奈々未も似た感覚を語っている。人間関係があまり得意ではなかった生駒とまいやんが、不思議と居心地の良い「関係性」を見つけたとき、乃木坂は動き出し、坂を上り始めたのかもしれない
23:33 - 2018年4月22日

今でこそ機転の利いたトークでMCをこなす桜井玲香も、初期ライブでは咄嗟に言葉が出ず右往左往が多かった。サプライズ発表で動転するキャップを助けていたのが生駒里奈。スキルが未熟な時期、喧嘩しながらも協力して乃木坂を支えた二人。涙を流し黙って生駒を抱きしめる桜井の姿に、心を揺さぶられた
0:10 - 2018年4月23日

生駒里奈の「水玉模様」生歌唱。前半は音程もリズムも定まらなかった。しかし、決して声量を落とさず、誤魔化さず苛立たず、懸命に歌い進める姿に、彼女の覚悟と成長を感じた。Against を颯爽と踊る生駒と同じく、そこにも本当の生駒がいる。私にとって、卒コンに不可欠な、宝物のようなステージだった
0:45 - 2018年4月23日

今、J-POPアイドルのファン数が急激に減っている懸念がある。逆に、米津玄師、YouTuberなどネット出身アーティストやTWICEらK-POPが若年層の関心を集めている。音楽スキル軽視、CD依存、握手会や総選挙重視、プロデューサーなど裏方の存在感。これらが敬遠され、新規ファンの獲得競争に負けている危険
16:12 - 2018年4月24日

いや〜、NHK『うたコン』での生田絵梨花、衛藤美彩、久保史緒里による「さらばシベリア鉄道」、本当に素晴らしかったですね。聴き終わったあと、よっしゃ〜!と叫んでしまった。緊張は伝わったけど、このレベルまで持ってくれば、ファンとして自慢しまくれる笑。乃木坂の未来を拓いたステージだと思う
20:55 - 2018年4月24日

それにしても、衛藤さん、おめでとう!長年の夢だったでしょう、こんなステージが。なかなか選抜に入れず、入っても主軸ではなく、随分苦しんだと思う。それでもこつこつボイトレに励み、歌唱力を磨いてきた蓄積が、今夜大きく花開いていた。誇らしげに歌う姿にグッときて、ちょっと泣きそうになった笑
20:57 - 2018年4月24日

「うたコン」の「さらばシベリア鉄道」、リピート再生が止められない笑。少年っぽい硬質性を含んだ久保ちゃん、艶やかで色気のあるみさ先輩、低音から高音まで表情に富むいくちゃん。3者3様の歌声が絶妙に絡み合い、とくにハモりは圧巻の迫力。姉妹感のある並びも魅力的で、強力な歌唱ユニットだと思う
1:31 - 2018年4月25日


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2018年はアイドル「大淘汰」時代の幕開けか、AKB48Gの「総選挙」ジレンマと広がる坂道との格差 [19Apr18]

2018-04-19 04:00:00 | 芸能

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

(テレビ・ラジオ・イベント・リリース)

04月21日(土) [地デ] 18:00~18:30 フジテレビ系『MUSIC FAIR』。乃木坂46が出演し、20th選抜が「シンクロニシティ」を披露する予定

04月22日(日) [ライブ] 『生駒里奈 卒業コンサート』 in 日本武道館 (18:00開演)

04月25日(水) [CD] 乃木坂46 20thシングル「シンクロニシティ」 リリース



4月23付オリコン週間シングルランキングにおいて、公式サイトで無料公開しているTOP50の50位は、堂本剛の「縁を結いて」ですが、その売り上げは673枚だった。

大量購入した坂道やAKB48GのシングルCDを、高く積み上げたり、ずらりと並べた画像をネットで時々見かけますが(笑)、そういう熱心なファンが一人でも現れると、オリコンのTOP50に悠々と入れます。

また、10万ほど払って、握手券付きCDを100枚買うファンが10人出てくると、それだけでオリコン38位以上が確定する。


こういった状況なので、売り上げ枚数のランキングは、今や楽曲人気はもちろん、グループに対する人気すら、どこまで反映しているのか疑問符が付く。

その結果、CDセールスによる順位は徐々に存在感を失い、逆に、MV再生数や配信ダウンロード数など、ネットを介した楽曲視聴の数字が重視されつつある。

米津玄師、星野源、菅田将暉、TWICEらの曲が、Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生数」や iTunes Store トップソングの上位を賑わせていますが、彼らは、脱CD時代にいち早く適応したアーティストだと言えます。


一方、アイドル界に目を転じると、昨年の℃-uteとRev. from DVLの解散、今年に入って、アイドルネッサンス、iDOL StreetのGEMさらにCheeky Paradeと、解散発表が続いています。

また、ももいろクローバーZの有安杏果、モーニング娘。の工藤遥と尾形春水など、有名グループからの主要メンバー「卒業」が相次いでいる。

もちろん、AKB48Gにおけるメンバーの「卒業」は常態化しており、乃木坂46でも、昨年末から、中元日芽香、伊藤万理華、川村真洋、生駒里奈と、思わぬ「卒業」ラッシュが起こっています。


グループの解散・再編、メンバーの脱退からも、アイドルを巡る環境が厳しさを増していることが分かります。

そんな中で、4月4日(水)と翌週11日(水)に発売された二つのシングル、NMB48の18枚目「欲望者」とNGT48の3枚目「春はどこから来るのか?」に関するセールス指標は、AKB48Gのみならず、アイドル界の動向を占う上で、非常に注目していました。

というのも、NMB48とNGT48は、今後さらに重要性が増していく配信や動画の人気が、AKB48Gの中では高いグループで、それを維持・発展できれば、人気の牽引車になり得る素地を持っているからです。


以下の表は、NMB48とNGT48の歴代表題曲と他の48G&関連G最新表題曲のiTunesトップソングにおける順位成績です。

(表1) iTunes Store トップソングにおける、AKB48G及び関連Gシングル表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H (50位以内/200位以内ランクイン日数; 確認できた最高順位) シングル番号orグループ名_曲名 (収録盤種)

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)
# 配信開始から2018/04/17(火)時点までのデータを示している

NMB48
0-0-1-1-0 / 1-1-1 (2/05日; 26位) 18_欲望者 (TypeA)
0-0-1-1-2 / 2-11-4 (4/21日; 26位) 17_ワロタピーポー (Type-A)
0-0-0-0-0 / 3-3-2 (0/08日; 56位) 16_僕以外の誰か (TypeA)
0-0-0-1-2 / 5-8-3 (3/19日; 36位) 15_僕はいない (TypeA)
0-0-0-0-0 / 7-5-6 (0/18日; 58位) 14_甘噛み姫 (TypeA)

NGT48
0-0-0-0-1 / 3-1-2 (1/07日; 48位) 03_春はどこから来るのか? (SE)
0-0-0-0-0 / 3-2-2 (0/07日; 53位) 02_世界はどこまで青空なのか? (SE)
0-2-1-4-0 / 6-1-2 (7/16日; 14位) 01_青春時計 (SE)
#「SE」は「Special Edition」

AKB48
0-0-0-1-1 / 04-04-03 (2/13日; 34位) 51_ジャーバージャ (TypeA)
0-2-1-0-1 / 07-06-06 (4/23日; 15位) 50_11月のアンクレット (TypeA)
0-2-2-0-3 / 03-04-03 (7/17日; 16位) 49_#好きなんだ (TypeA)
0-1-1-3-3 / 10-14-07 (8/39日; 20位) 48_願いごとの持ち腐れ (TypeA)
0-1-2-1-2 / 11-05-12 (6/34日; 18位) 47_シュートサイン (TypeA)
2-2-2-0-1 / 28-17-13 (7/65日; 03位) 46_ハイテンション (TypeA)
2-3-1-1-2 / 05-06-02 (9/22日; 07位) 45_LOVE TRIP (TypeA)

48姉妹G&関連Gの最新シングル表題曲
0-0-0-0-1 / 1-1-2 (1/05日; 45位) SKE22_無意識の色 (Type-A)
0-0-0-0-0 / 2-1-1 (0/04日; 64位) HKT10_キスは待つしかないのでしょうか? (TypeA)
0-0-0-0-1 / 1-1-3 (1/06日; 48位) STU01_暗闇 (TypeA)
0-0-0-0-0 / 3-2-0 (0/05日; 51位) =LOVE02_僕らの制服クリスマス
0-1-0-1-0 / 3-4-2 (2/11日; 19位) ラストアイドル01_バンドワゴン (SE)

坂道
14-11-02-06-02 / 28-34-30 (35/127日; 3位) 乃木坂19_いつかできるから今日できる
19-17-06-00-00 / 00-00-00 (42/042日; 2位) 欅坂06_ガラスを割れ!(現在10位)


NMB48は、200位圏内日数が「甘噛み姫」18日、「僕はいない」19日、「ワロタピーポー」20日で、「僕以外の誰か」の8日以外は、2週間以上のランクインを記録しています。

また、NGT48「青春時計」は最高14位、ランクイン16日で、グループの知名度がまだ低い段階でのデビュー曲において、かなりの配信人気を叩き出している。

まあ、配信元を一つに絞った「Special Edition」方式なので、直接の比較は出来ませんが、それでもTOP20に入るのは、簡単なことではないと思います。

一方、他のAKB48姉妹Gのシングル表題曲は、いずれも圏内ランクインが2週間を下回っており、「本店」であるAKB48「ジャーバージャ」ですら13日に留まっている。


しかし、NMB48の最新表題曲「欲望者」は、最高順位こそ26位とかなりの上位に食い込んだものの、200位圏内入りが5日に留まり、14枚目「甘噛み姫」以降、もっとも短いランクイン。

また、NGT48は、2枚目表題曲「世界はどこまで青空なのか?」で落とした配信人気を、どこまで回復できるかが、「春はどこから来るのか?」のポイントだったけど、最高順位、ランクイン日数ともにほぼ同じ水準で、反転上昇の気配は漂っていない。

AKB48は、島崎遥香「卒業」シングルの表題曲「ハイテンション」における最高3位、ランクイン65日を頂点に、それ以降は、TOP20入りがなく、数字の漸減が目立ち、最新「ジャーバージャ」では、200位圏内入り13日という、近年の最短を記録しています。


2017年から「本店」が辿ってきた配信人気の低落傾向が、2018年、ついにNMB48とNGT48という、これまで比較的好調だった姉妹グループにも及んだ形です。

とくに、有料ダウンロード数は、米津玄師が次々と記録を塗り変えているように、楽曲人気を示す「メインフィールド」になりつつあり、ここでの上位進出はそのままJ-POP界における存在感に直結する印象が強い。

CDの売り上げランキングより、遥かに数字を落としてはいけない分野で、(表1)の結果は、AKB48Gの楽曲人気がかなり厳しいことを浮き彫りにしています。


ところで、上記のAKB48表題曲でMVが1千万再生を達成したのは唯一「ハイテンション」だけで、配信と動画はやはり相互に人気が連動しているようです。

ということで、次はMV再生数を見ておきます。

(表2) AKB48G及び関連Gシングル表題曲MVの公開4週までのYouTube再生回数推移

凡例
公開1w速度(累計)→2w速度(累計)→3w速度(累計)→4w速度(累計) シングル番号orグループ名_曲名

#「1w」は、公開開始から1週間後の同じ曜日、同じ時刻まで、そこから1週間後同曜日同時刻までを「2w」と順に数える
#「速度」は、対象週における再生回数の平均増加速度で「万回/日」単位
#「累計」は、対象週の終わり時点における再生回数で「万回」単位
# すべてフルバージョンMV。最初に公開されたMVがショートの場合、あるいはフルとショートが同時公開された場合は載せていない

NMB48
04.9(034)→1.9(047)→1.3(056)→1.2(065) 18_欲望者
08.4(059)→2.7(078)→6.0(119)→4.5(151) 17_ワロタピーポー
14.9(104)→2.9(125)→3.7(151)→3.2(173) Ab03_まさかシンガポール
07.3(051)→2.9(072)→1.8(084)→1.9(098) 14_甘噛み姫

NGT48
3.3(023)→0.8(029)→0.6(033)→0.8(039) 03_春はどこから来るのか?
5.4(038)→1.5(049)→0.9(055)→1.1(062) 02_世界はどこまで青空なのか?
6.2(044)→2.2(059)→1.7(071)→2.5(088) 01_青春時計

AKB48
16.0(112)→5.2(148)→5.1(184)→4.5(216) 51_ジャーバージャ
20.0(140)→5.4(178)→4.3(207)→4.0(235) 49_#好きなんだ
27.9(195)→9.4(261)→6.9(309)→9.3(375) 46_ハイテンション
19.5(136)→7.7(190)→4.7(223)→4.0(251) 45_LOVE TRIP

48姉妹G&関連Gの最新シングル表題曲MV
4.6(032)→2.1(047)→1.5(057)→1.5(068) SKE22_無意識の色
4.6(032)→3.5(057)→1.7(069)→1.2(077) HKT10_キスは待つしかないのでしょうか?
1.9(013)→0.9(019)→0.6(023)→0.8(029) STU01_暗闇
4.9(034)→4.8(068)→1.9(082)→1.4(091) =LOVE02_僕らの制服クリスマス
7.1(050)→2.7(069)→1.6(080)→1.3(089) ラストアイドル01_バンドワゴン
===== 参考 =====
5.5(039)→0.0(000)→0.0(000)→0.0(000) HKT11_早送りカレンダー
6.4(045)→2.4(061)→1.7(073)→1.7(085) HKT08_最高かよ [short ver.]
3.9(027)→0.0(000)→0.0(000)→0.0(000) =LOVE03_手遅れcaution

坂道
30.4(213)→12.4(299)→11.6(381)→09.1(0445) 乃木坂19_いつかできるから今日できる
68.0(476)→26.9(664)→30.6(878)→32.4(1105) 欅坂06_ガラスを割れ!
===== 参考 =====
48.7(341)→00.0(000)→00.0(000)→00.0(0000) 乃木坂20_シンクロニシティ


MV再生数を比較するとき、フルバージョンの数字をショートと並べても意味がないので、上表には、最初にYouTube公開された作品がフルである楽曲のみ載せています。

NMB48「欲望者」MVは、公開1週目(w)から4wまで、再生回数の平均増加速度と週終わり累計が、「甘噛み姫」以降もっとも低い水準で推移、iTunesトップソングにおける200位圏内ランクイン日数の短さと符合している。

また、NGT48「春はどこから来るのか?」MVの再生回数も、同じく速度と累計が前作、前々作を常に下回る展開で、デビュー当時に集めた音楽的人気が回復していないことを窺わせます。


一方、AKB48本体の表題曲MVも、「ジャーバージャ」の公開4w累計216万回は、近年のフルバージョンと比べると低い方で、過去作を大きく凌駕するヒットがなかなか出ず、徐々に動画人気を落としている印象がある。

最近の48姉妹Gの中では、公開4w終了時点において、HKT48の10枚目表題曲「キスは待つしかないのでしょうか?」MVが累計77万回と最速で、しかも、CD発売前の11枚目「早送りカレンダー」MVは公開1wに39万回を稼ぎ、前作を上回るスタートを見せています。

ただ、8枚目「最高かよ」ショートMVは、「キスは待つしかないのでしょうか?」フルMVを、1〜4wの累計で常に上回る数字を記録しており、「早送りカレンダー」と比べても、公開1wでより速いスタートを切っている。

最新のフルMVが2年前のショートMVに届かないのは、動画人気の伸び悩みと言わざるを得なくて、HKTがAKB48Gの楽曲人気を牽引する存在になれるかどうかは、まだ予断を許さない面があります。


=LOVEの2枚目「僕らの制服クリスマス」とラストアイドルのデビュー曲「バンドワゴン」のMV再生数は、48姉妹Gと遜色ないか、やや上回る推移を見せています。

しかし、=LOVEの3枚目「手遅れcaution」は、公開1wが2枚目より若干遅い出だしとなり、一方、ラストアイドルの2枚目表題曲「君のAchoo!」MVも、公開初日再生数が7.1万回で、前作の8.6万回を下回っている。

まだ初期段階ながら、最新MVの再生数は、いずれも前回を越える気配が薄く、AKB48Gと同じく、とくに2018年に入って、楽曲人気の伸び悩み感が漂いつつある。


乃木坂と欅坂のMVは、YouTubeでどちらかの作品を観ると、相手の作品が関連動画として提示されたり、放っておくと、そのまま始まったりするので(笑)、再生回数が連動している面がある。

ただ、最新作に関しては、欅坂が乃木坂を常に越えており、その反対はほとんど見たことがないので、欅坂の動画人気が乃木坂を引っ張っているのだと思います。

そして、「サイレントマジョリティー」以来、両者のMV再生回数は、シングルごとに多少の起伏はありながらも、上昇傾向を示してきた。


結果として、(表2)が示すように、坂道とAKB48GのMV再生回数は、2018年において、文字どおり桁違いの差が付いています。

以前は、例えば「ハイテンション」MVが公開された2016年秋には、ここまで大きな開きはなかった。

J-POP界において、MV再生回数やダウンロード数といった楽曲人気がより重視される流れの中、乃木坂と欅坂はある程度それに乗ることが出来て、社会全体のネット視聴人口の増加と共に、数字を上昇させていった感がある。


アイドルグループの解散・再編と主要メンバーの「卒業」が相次ぐ背景の一つに、特典商法によってCDの売り上げ枚数を伸ばし、ランキングの上位に入っても、以前ほど評価されなくなっていることがあるかもしれない。

冒頭述べたように、現在のオリコンであれば、何らかのファン参加型イベントを開催し、それを特典としてCD売り上げを伸ばせば、かなりの順位を獲得できる。

しかし、かりにデイリーやウィークリーでTOP10に入ったとしても、投入したお金や労力に見合うほどの注目は集められない。


実際、AKB48や乃木坂46の連続ミリオン更新より、ソロ写真集が、何万部の重版決定とか、累計何十万部突破といったニュースの方が、盛んに取り上げられ、話題性が高い。

メンバーを長時間拘束し、肉体的精神的な負担を掛け、会場費警備費などを払ってファン参加型イベントを開催し、CDセールスを稼いでも、さほどニュースにならず、音楽番組に呼んでもらえず、広告宣伝のオファーはなく、スポンサーも付かなければ、そういった手法を採用するアイドルが少なくなるのは当然です。

握手会のような特典イベントは、時間の掛かる音楽的スキルの向上が不必要で、新規採用した若い少女を即戦力として起用できる、簡便なセールス手法だけど、時代とともに、費用対効果の面で割に合わなくなってきたんじゃないかと思います。


さらに、抽選ライブ券や希少グッズ券をCDの特典にする場合も、当然、正規に売るよりはずっと儲けが少ないわけで、売り上げ枚数ランキングのインパクトが薄れると、ソロバン勘定が合わなくなっていく。

多くのレコード会社が、こういった特典商法によってCDセールスを伸ばし、ランキング上位の宣伝力を利用する形でアイドルグループを運営してきたため、ネットを介した配信・動画ランキングが主流になりつつある今、作戦の練り直しを迫られている。

その結果、CDセールス全体がさらに縮小し、売り上げランキングの無意味化が加速し、iTunesトップソングやMV再生回数がより重視されていく。


一方、AKB48Gは、「総選挙」や合同握手会など、CDセールスを引き上げる従来型の巨大特典イベントに、依然としてお金と労力を注ぎ込み、デジタル対応が遅れている印象がある。

魅力的な楽曲を書き、何度も観たくなるMVを製作し、心に届くパフォーマンスを披露することが、配信・動画人気を上昇させる有効な手段で、歌唱力・ダンス力のアップやMVの撮影にこそ時間とお金を十分に投入した方がいい。

「総選挙」はメンバーに大きな心理的負荷を掛け、大量「卒業」の引き金になっている面があり、一方、合同握手会は、とくに姉妹Gメンバーから膨大な時間を奪っている。


これほどの犠牲を払って、CDセールスの連続ミリオン記録や年間ランキング上位独占を実現しても、AKB48Gの評価が劇的に上がるわけではなく、一方で、楽曲人気は歯止めの掛からない低落傾向を示しつつある。

乃木坂がまだ人気を保っているのは、時間と費用と労力を莫大に注ぎ込んでCDセールスを伸ばす「総選挙」や合同握手会に参加せず、そのエネルギーをMVや個人PVの製作に振り向けたことが大きい。

さらに、欅坂の成功は、こういった乃木坂流の独自路線を踏襲しつつ、平手友梨奈を中心に、MV作品の目玉となる魅力的なダンスパフォーマンスを磨き上げ、ネット視聴を通して、音楽ファンを増やしたことが原動力になっている。

偶然だったのか、それとも誰かが「絵を描いた」のか分からないけど、いつの間にか、新しい楽曲ランキングに適応したアイドルグループが出現して、2018年という「大淘汰」の年に存在感を発揮しつつある。


次に、NMB48とNGT48のCDセールスを載せておきます。

(表3) NMB48とNGT48のシングルCDオリコン売り上げ

凡例
初動 (累計) 第1週順位 50位以内/200位以内ランクイン回数 @ 発売後経過週数 CD発売日 シングル番号_タイトル

#「累計」は2018/04/23付チャートまでの週間売り上げ合計枚数。万枚単位
# 「発売後経過週数」は、CD発売週を1W、翌週を2Wと順に数えた04/23付の週数

NMB48
19.4万枚 (20.1) 1位 02/02回 @ 02W 2018/04/04 18_欲望者
27.3万枚 (33.3) 1位 14/16回 @ 16W 2017/12/27 17_ワロタピーポー
26.7万枚 (32.0) 1位 13/16回 @ 68W 2016/12/28 16_僕以外の誰か
30.4万枚 (36.4) 1位 11/17回 @ 89W 2016/08/03 15_僕はいない
23.0万枚 (29.7) 1位 08/20回 @ 103W 2016/04/27 14_甘噛み姫

NGT48
10.9万枚 (10.9) 1位 01/01回 @ 01W 2018/04/11 03_春はどこから来るのか?
14.8万枚 (20.1) 2位 13/19回 @ 19W 2017/12/06 02_世界はどこまで青空なのか?
16.0万枚 (20.8) 1位 15/20回 @ 53W 2017/04/12 01_青春時計


「欲望者」と「春はどこから来るのか?」は、オリコン初動が前作を大きく割り込み、ネットで話題になっていました。

ただ、AKB48GのCDセールスは、様々な要因で変動し、ほとんど関係ないのは楽曲としての出来不出来くらいなので(笑)、枚数が減ったからといって、直ちにファンが離脱しているとは限らない。

例えば、「総選挙」による買い控えを指摘する声があり、確かに、添付の投票券をオークションサイトで売れるAKB48の52枚目は、姉妹Gメンバーと割安で握手できるシングルなので、そういった効果は多少あるかもしれない。


ただ、「欲望者」は一昨年同時期に発売された「甘噛み姫」より初動が低く、「春はどこから来るのか?」も昨年同時期の「青春時計」を下回っているので、「総選挙」にだけ原因を求めるのは無理な気がします。

NMBは握手会日程が随分先であるとか、NGTは2枚目の教訓から、ファンの多くが「推し」の「総選挙」順位を上げることをより意識しているとか、色々な可能性が考えられます。

しかし、(表1)と(表2)で示したように、2018年に入って、AKB48Gの楽曲人気が顕著に低落している状況と併せると、ライトとコアの両ファン層が薄くなりつつあるという、危険性が頭を過ぎります。


NGT48は、2017年の「総選挙」で荻野由佳が「速報」で1位、最終的にも5位を獲得、ホリプロから所属契約のオファーを受け、2枚目「世界はどこまで青空なのか?」のセンターに抜擢される。

絵に描いたようなサクセスストーリーですが、2枚目のオリコン初動は前作を割り、配信と動画の人気も「青春時計」に届かなかった。

「総選挙」というスターを生み出す筈の舞台において、注文通りの新スターが誕生したのに、NGT48のシングルは、楽曲人気はおろか、CDセールスも上昇の気配がなく、むしろ、デビュー曲で集めた期待を下げてしまった感があり、その流れが3枚目まで続いている。


これは「総選挙」というイベントのアピール力が弱まり、誰が上位に入っても、それだけでは「スター」にはならないことを示しています。

そもそも、「総選挙」が人気を集めたのは、AKB48が次々とヒット曲を送り出す中、前田敦子や大島優子など、次の曲を誰が率いるかという点に、多くの人が注目したからで、つまり楽曲人気が最初にあった。

ヒット曲が出ず、楽曲人気そのものが低落している時に、「総選挙」を行っても、順序が逆で、なかなかニュースにはならず、スターは誕生しづらいでしょう。


開票イベントを生中継するテレビ番組の視聴率が年々下がり、既存ファンへ向けた説得力も減少しているのに、メンバーに多大な負担を強い、大きな費用を掛けながら、「総選挙」を続けていることが、AKB48Gが抱える最大の問題点だと思います。

とくにネットを介した楽曲人気がより重視され始めた近年、費用対効果は危険水域に入っている可能性がある。

しかし、もし「総選挙」を止め、合同握手会を止め、連続ミリオンを諦めたら、その先に待っているのは、大規模な48グループの再編と、それに伴うメンバー削減になる。


ステージに立ってきちんとパフォーマンスに参加できる人数、5分程度のMVに出演可能な人数、「シングル」CDに収録可能な楽曲数などを考えると、どんなに頑張っても本来は1グループ20人くらいが限度で、1シングルの握手会に300人以上なんて、どうやって音楽的な出番を全員に割り振るのか、最初から話にならない。

CDを特典商法で大量に売るという手法が、そういった無茶苦茶な人数でも「何とかなる」という幻想を生じさせ、根底にある本質的矛盾を覆い隠していたけど、売り上げ枚数ランキングの影響力低下で、状況が急速に変化している。

AKB48Gでメンバーの「卒業」が常態化しているのは、その矛盾が表面に噴出しつつあるからで、早く根本的な策を講じないと、グループ建て直しに不可欠な才能あるメンバーを次々と失い、本当に回復不能な状態に陥ってしまう。


48G全体の未来を考えると、CDセールス依存を断ち切り、多人数アイドルという共同幻想を捨て、「総選挙」や合同握手会を一刻も早く止めた方がいい。

しかし、それに着手すると、そのシステムによって膨れ上がった組織をリストラしなければならず、運営、グループ、そしてメンバーにとって、シビアな淘汰が始まる。

進むも厳しく、引くも厳しい。

連続ミリオンは、AKB48にとって、このままでも何とかなるんじゃないかという一縷の望みを抱かせてくれる、最後の心理的砦なのかもしれない。

2018年は、アイドルにとっての「大淘汰」時代で、大きな変革を迫られるグループがすでに続出していて、今後もさらに出て来るでしょう。

もちろん、握手会商法を採用し、それ故、多くのメンバーを抱える乃木坂も、決して例外ではないと思います


乃木坂20枚目「シンクロニシティ」に関しては、昨日から「Special Edition」の先行配信が始まったばかりで、データがある程度出揃ってから、話をしたいと考えています。

ただ、もっとも注目しているのは、欅坂6枚目表題曲「ガラスを割れ!」が生み出している、以下のダウンロード数に、どこまで近づけるのか、あるいは越えられるのかという点です。

(表4) 欅坂「ガラスを割れ!」の iTunes Store トップソング順位帯分布とオリコンDLランキングの週ごとの比較

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] : 対象週のオリコンDL数 (その週までの累計) 順位 @ 配信後経過週数 日付期間

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 「配信後経過週数」は、配信開始週を1W、翌週を2Wと順に数えたもの

5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.49万DL (3.49) 02位 @ 01W 03/05(月)11(日)
5-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.65万DL (5.15) 07位 @ 02W 03/12(月)18(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.88万DL (6.02) 08位 @ 03W 03/19(月)25(日)
0-3-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.57万DL (6.59) 20位 @ 04W 03/26(月)01(日)
1-4-2-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.51万DL (7.10) 11位 @ 05W 04/02(月)08(日) 武蔵野3daysライブ
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.78万DL (7.88) 08位 @ 06W 04/09(月)15(日)


「ガラスを割れ!」は、配信開始から最新である2018/04/23付オリコン週間DLチャートまで、すべてTOP30入りした、46&48Gで唯一の楽曲で、非常に貴重なデータです。

今までは、iTunesトップソングの順位推移から推量するしかなかったダウンロード数が、オリコンDLランキングに具体的な数値として提示されており、配信人気の量的な比較が可能になったわけです。

とは言え、オリコンはTOP30までのデータしか公開していないので、そこに入らないと、DL数を知ることが出来ません。


幸いなことに、「シンクロニシティ」は、現在、iTunesトップソングの2位にランクインしており、少なくとも4週目くらいまではオリコンTOP30にランクインする可能性があり、「ガラスを割れ!」と詳細な比較ができるんじゃないかと期待しています。

ところで、速報なんですが、20枚目収録の生駒里奈センター「Against」が8位まで浮上、乃木坂C/W曲として初めてのTOP10入りを果たしています。

このシングルをもってグループを離れる生駒里奈には、今回ソロ曲がなく、生田絵梨花と星野みなみに挟まれた3人フロントの「Against」が、「卒業」曲の役割を担っていて、ファンの注目度と期待感が、トップソング順位を押し上げたのかもしれません。

MVに関しては、CGの多用に賛否両論あると思いますが、音楽としては人気が高いようで、その辺もカップリング最高順位の追い風になっている気がします。


ちなみに、乃木坂CW曲のこれまでの最高順位は、「ひと夏の長さより…」の13位。

また、欅坂では、「避雷針」4位、「W-KEYAKIZAKAの詩」5位、「エキセントリック」7位、「もう森へ帰ろうか?」8位、「夜明けの孤独」9位と、5曲がTOP10入りしています。

CWにも超人気曲があるという点こそが、欅坂の強さを物語ってますね。


(関連記事)

NMB48「欲望者」オリコン初日は17.6万枚、AKB48Gの効率化に悩む握手会と彷徨う楽曲人気 [04Apr18]

AKB48の彷徨う「センター論」、生田・生駒・みなみフロントの初期乃木坂が示す「物語論」 [19Mar18]

欅坂「ガラスを割れ!」初動は83.3万枚1位と3.5万DL2位、乃木坂が生駒最後の20枚目で目指すもの [15Mar18]



// 最近のツイート抜粋

アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント

乃木坂46「シンクロニシティ」MVは、シンプルな白のロングドレス、巧緻な木造建築の大ホールと、ダンスを全面に出した作品。Seishiro氏らしい剛柔バランスの良い振付で、2人3人で踊るユニット展開が面白い。ただ、平手友梨奈的役割を担う白石麻衣のダンスが弱い。感情を叩きつけるようなパンチが欲しい
12:40 - 2018年4月6日

乃木坂46「シンクロニシティ」MVの音楽は、高速ダンスのせいか、思った以上にノリが良い印象。ただ、歌詞がメロディに収まらない「字余り」感が酷く、一部はもう早口言葉笑。生駒里奈のダンスは流石にハッとするものがある。ステージでは、彼女の存在感をもっと高めて、まいやんをサポートした方が良い
12:54 - 2018年4月6日

「シンクロニシティ」MVを観ていると、ここに伊藤万理華が入ったらと、つい考えてしまう。乃木坂メンバーの多くは似た雰囲気を纏っているため、最初からダンスに同調感が漂い、一方向に平板な印象に陥り易い。鮮やかなシンクロには、対比としての「異端」が不可欠で、平手や万理華のような存在が欲しい
13:31 - 2018年4月6日

Seishiro氏の振付は優美な動きと高い叙情性が秀逸で、乃木坂によく合うと、「シンクロニシティ」MVで確信した。ただ、目指すものが高度で、メンバーの表現力が追いつかない。出来れば今後も振付を担当して、メンバーを育てて欲しい。万理華に代わる踊り手が出てくれば、真のブレイクが見えてくると思う
14:38 - 2018年4月6日

「制服のマネキン」MVの公開当時、今のように再生数を分析する手法と発想があれば、増加速度の急上昇を指摘して、生田・生駒・星野フロントがいよいよ花開き始めたことを証明できた。CD売上だけが話題になる中、生生星は活躍すべき時期に表舞台を去る。そこに、今後観られない以上の強い喪失感を覚える
13:28 - 2018年4月7日

平手友梨奈が登場したとき、生生星の時代と違い、多くの人が動画・配信指標の重要性を理解し「サイレントマジョリティー」の人気を把握できた。CD枚数だけなら、欅坂はここまで評価されなかっただろう。音楽不況の原因は、適切な指標を使わず楽曲人気を見誤り、社会のニーズを読まなかったことだと思う
15:50 - 2018年4月7日

「卒業」する生駒里奈の象徴曲を求める声が根強いことに加え、生田、生駒、星野の3人フロントへの期待が高く「Against」MV再生数は初日80.2万回、2日目30.9万回という爆発的なスタートダッシュ。個人的にはCGの多用より、もっとダンスを観たかったが、まあCWなので、これはこれで冒険的で面白いと思う
15:36 - 2018年4月15日

トキトキメキメキMVは、タレント性の高い岩本蓮加をセンターに、3期のアイドル的可愛さを存分に引き出した作品。中村麗乃のフロントだけで満点を付けたくなるが笑、私服風ファッションやポップな映像と、ファンのツボを押さた伊藤衆人監督の手腕が見事。僕の衝動、未来の答えに続き、今作も高い再生数
15:58 - 2018年4月15日

27歳と23歳の男女が仕事を通して知り合い、恋に落ちて静かに愛を育んでいる。「お幸せに」という言葉しか出ない話だけど、二人が仮面ライダーと乃木坂だったため、違う空気が流れてしまう。ただ、本人が説明すれば、理解するファンは多いと思う。あの明るい笑顔を失うのは、誰にとっても辛いことなので
14:20 - 2018年4月16日

乃木坂46「スカウトマン」MVは、目の覚めるような素晴らしい映像美。時間が止まった不思議な空間、サイケデリックで鮮やかな配色。その中で、絶妙な光加減によって、2期メンバーの美貌が、肌の質感に至るまで、これでもかと表現されていく。「魚たちのLOVE SONG」中村太洸監督の力量に改めて感嘆する
18:37 - 2018年4月16日

乃木坂46「新しい世界」MVは、鈴木絢音が「絵になる」主人公オーラを存分に発揮した、鑑賞し易いドラマ系作品。各メンバーの表情も、短い時間ながら、効果的に切り取られている。ただ、大きな困難に直面するSF的な全体設定に対して、人間ドラマがサラサラ流れ過ぎ。物語部分にもう少しパンチが欲しい
19:08 - 2018年4月16日

「魚たちのLOVE SONG」MVと橋本奈々未個人PV「October 28」を観たときも、中村太洸監督の映像&物語センスに驚嘆したけど、今回の「スカウトマン」MVも尋常ではない切れ味だと思う。映像美の追求が物語を加速させ、視覚と情動、左脳と右脳が混じり合うような不思議な世界が現れる。桁違いの才能を感じる
19:42 - 2018年4月16日

乃木坂20thのCW曲MVは良作傑作が揃いましたね。とくに2期3期の魅力を全面に出し、ポスト生駒時代を見据えた、未来を感じさせる作品群の印象が強い。生駒里奈がセンターじゃないけど、ぜひ見てて欲しい!と言ったのは、これを指していたのかも。であれば、彼女の「卒業」をお祝いする最高の構成だと思う
20:17 - 2018年4月16日

乃木坂46「裸足でSummer」MVが今日午後6時過ぎ、公開649日目(D)で2千万再生を達成。グループでは「インフルエンサー」に次ぐ2番目、坂道では7番目。作品の明るい雰囲気が根強い長期人気につながったのかも。一方、欅坂46「ガラスを割れ!」MV再生数が4月末か5月初めに、歴代最速で2千万回到達の可能性
18:36 - 2018年4月17日


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NMB48「欲望者」オリコン初日は17.6万枚、AKB48Gの効率化に悩む握手会と彷徨う楽曲人気 [04Apr18]

2018-04-04 21:00:00 | 芸能

NMB48の18枚目シングル「欲望者」が今日からCD発売されます。

現在までに出ている楽曲指標、さらに今後出てくるCDセールスなど、様々な数字をどう捉えるべきなのか、判断材料にするため、過去のデータを紹介しておきます。

まずは、iTunes トップソングの順位推移。

(表1) iTunes Store トップソングにおけるNMB48直近4表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (50位以内/200位以内日数; 確認できた最高順位) 配信開始日 [シングル番号] 曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 配信元が複数の場合は、もっとも成績の良いもの載せているが、結果として、すべてTypeA収録版になっている
# 配信開始から2018/04/03(火)までのデータ
# NMB48で現在200位圏内にランクインしている表題曲は「欲望者」のみ

34位 @ 配信開始後21時間 2018/04/04 [18] 欲望者
00-00-01-01-02 / 02-11-04 (04/21日; 26位) 2017/12/13 [17] ワロタピーポー (Type-A)
00-00-00-00-00 / 03-03-02 (00/08日; 56位) 2016/12/21 [16] 僕以外の誰か (Type-A)
00-00-00-01-02 / 05-08-03 (03/19日; 36位) 2016/07/27 [15] 僕はいない (Type-A)
00-00-00-00-00 / 07-05-06 (00/18日; 58位) 2016/04/20 [14] 甘噛み姫 (Type-A)

00-00-00-00-01 / 01-01-02 (01/05日; 45位) 2018/01/10 SKE_無意識の色 (Type-A)
00-00-00-00-00 / 02-01-01 (00/04日; 64位) 2017/08/02 HKT_キスは待つしかないのでしょうか? (TypeA)
00-00-00-00-00 / 03-02-02 (00/07日; 53位) 2017/12/05 NGT_世界はどこまで青空なのか?(Special Edition)
00-00-00-00-01 / 01-01-03 (01/06日; 48位) 2018/01/31 STU_暗闇 (TypeA)

00-00-00-01-01 / 04-04-03 (02/013日; 34位) 2018/03/14 AKB_ジャーバージャ (TypeA)
14-11-02-06-02 / 28-34-30 (35/127日; 03位) 2017/09/22 乃木坂_いつかできるから今日できる
10-14-04-00-00 / 00-00-00 (28/028日; 02位) 2018/03/07 欅坂_ガラスを割れ!← 04/03(火)現在18位
17-27-26-15-11 / 35-22-06 (96/159日; 01位) 2017/10/25 欅坂_風に吹かれても


「欲望者」は、今日の午前零時頃からiTunes Storeでのダウンロード販売が始まったようですが、21時間経った午後9時において、トップソングの34位まで上昇しています。

17枚目表題曲「ワロタピーポー」は、最高26位、200位圏内入りは21日と、AKB48「ジャーバージャ」を越える良好な数字を出しており、どこまで今作が前作に迫るかが、一つの焦点です。

NMB48の配信人気は、48姉妹グループの中で最も高いレベルにあり、それを維持、発展できるかどうかは、48G全体に影響する、重要なポイントだと思います。


欅坂46「ガラスを割れ!」は配信28日目の18位で、まだまだ数字を伸ばしている途中です。

3月31日(土)、横浜アリーナで開催された『東京ガールズコレクション2018 SPRING/SUMMER』において、欅坂がステージライブを行い、「ガラスを割れ!」」「避雷針」「風に吹かれても」の3曲を披露して以降、トップソング順位の反転上昇が起こっています。

それでも、前作「風に吹かれても」と比べると、やや底堅さに乏しいスタートとの印象がある。


ところで、iTunesトップソングの順位推移を調べているのは、ダウンロード数の動向を把握するためですが、前回記事で紹介したように、最近、オリコンが複数配信サイトのデータをまとめたDLランキングを発表していて、具体的なDL数まで載せています。

こういった数値が手に入らなかったため、トップソング順位を調べ、そこから推測していたわけで、今やダウンロード数を直接知ることができる。

しかし、残念ながら、オリコンが公表しているのは、上位30曲までで、そこに入らなければ30位のダウンロード数未満という情報しか得られません。


現在のところ、46&48Gで、配信第1週からのデータが得られているのは、以下のように、欅坂46「ガラスを割れ!」と坂道AKB「国境のない時代」のみです。

(表2) iTunes Storeトップソングとオリコンデジタル単曲ランキングの比較

凡例
アーティスト名「曲名」
対象週iTunesトップソングの順位帯分布 : 対象週オリコンデジタルのダウンロード数 (そこまでの累計) 順位 @ 配信後経過週数 集計週の日付期間

#「ダウンロード数」「累計」は「万DL」単位
# 赤色の数字は、それ未満の値であることを示す
#「配信後経過週数」は、配信開始日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# オリコンデジタルは最新チャートである2018/04/09付(03/26〜04/01)までのデータ

欅坂46「ガラスを割れ!」配信開始 03/07(水)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.49万DL (3.49) 02位 @ 01W 03/05(月)11(日)
5-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.65万DL (5.15) 07位 @ 02W 03/12(月)18(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.88万DL (6.02) 08位 @ 03W 03/19(月)25(日)
0-3-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.57万DL (6.59) 20位 @ 04W 03/26(月)01(日)

AKB48「ジャーバージャ」配信開始 03/14(水)
0-0-0-1-1 / 3-0-0 [0] : 0.43万DL (0.43) 30外 @ 01W 03/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 1-4-2 [0] : 0.44万DL (0.86) 30外 @ 02W 03/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [6] : 0.41万DL (1.27) 30外 @ 03W 03/26(月)01(日)

坂道AKB「国境のない時代」配信開始 03/28(水)
2-1-1-1-0 / 0-0-0 [0] : 0.50万DL (0.50) 26位 @ 01W 03/26(月)01(日)


オリコンDLランキングのTOP30に入るためには、当然ながら、iTunesトップソングで30位以上に食い込む必要がある。

NMB48「欲望者」は、配信開始後21時間が経った時点で、34位付近まで来ていますが、さらに上昇して、しばらく上位に留まらないと、AKB48「ジャーバージャ」と同じく、オリコンのリストに曲名が載らず、具体的なダウンロード数は分からないでしょう。

NMB48は、48Gの中で、配信が強いグループなので、新しいDL指標が登場した今、18枚目表題曲にはぜひTOP30入りして欲しいですね。


次に、YouTubeのMV再生数推移を。

(表3) NMB48直近5表題曲及びアルバムリード曲MVのYouTube再生回数推移

凡例
公開1w速度(累計)→2w速度(累計)→3w速度(累計) MV公開日 [シングル番号] 曲名 [MV形態]

#「1w」は、公開開始から1週間後の同じ曜日、同じ時刻まで、そこから1週間後同曜日同時刻までを「2w」と順に数える
#「速度」は、対象週における再生回数の平均増加速度で「万回/日」単位
#「累計」は、対象週の終わり時点における再生回数で「万回」単位
#「欲望者」フルバージョンMVは、2018/04/04_12:00時点で、公開4w途中の26日目(d)

04.9(034)→1.9(047)→1.3(056) 2018/03/09 [18] 欲望者 [full ver.]
08.4(059)→2.7(078)→6.0(119) 2017/11/30 [17] ワロタピーポー [full ver.]
14.9(104)→2.9(125)→3.7(151) 2017/07/06 [03Ab] まさかシンガポール [full ver.]
03.9(027)→1.2(036)→0.7(041) 2016/12/04 [16] 僕以外の誰か [short ver.]
03.3(023)→1.2(031)→1.1(039) 2016/07/06 [15] 僕はいない [short ver.]
07.3(051)→2.9(072)→1.8(084) 2016/04/02 [14] 甘噛み姫 [full ver.]

4.6(032)→2.1(047)→1.5(057) 2017/12/20 SKE_無意識の色 [full ver.]
4.6(032)→3.5(057)→1.7(069) 2017/07/17 HKT_キスは待つしかないのでしょうか? [full ver.]
3.3(023)→0.8(029)→0.0(000) 2018/03/20 NGT_春はどこから来るのか? [full ver.]
1.9(013)→0.9(019)→0.6(023) 2017/12/27 STU_暗闇 [ful ver.]
#「春はどこから来るのか?」は、現在、公開2wが終わったところ

16.0(112)→05.2(148)→05.1(184) 2018/02/28 AKB48_ジャーバージャ [full ver.]
30.4(213)→12.4(299)→11.6(381) 2017/09/21 乃木坂_いつかできるから今日できる [full ver.]
68.0(476)→26.9(664)→30.6(878) 2018/02/14 欅坂_ガラスを割れ! [full ver.]
50.0(350)→22.0(503)→17.6(627) 2017/10/03 欅坂_風に吹かれても [full ver.]


「甘噛み姫」「まさかシンガポール」「ワロタピーポー」「欲望者」といった、NMB48による近年のフルバージョンMVを比べると、少なくとも公開3週目(w)まで再生数は、最新作が一番遅いスピードで進んでいます。

ただ、「ワロタピーポー」が、複数のYouTuberが取り上げたことで、一気に再生数を伸ばしたように、今後の仕掛けによって、大きく加速する可能性もあるので、今しばらく見守らないと、今作の動画人気を判断できないと思います。


M再生数に関して、最近、姉妹グループの中で勢いを感じるのは、HKT48ですね。

AKB48「ジャーバージャ」のカップリング曲である「ぶっ倒れるまで」MVは、NGT48「友達でいましょう」MVと並んで、再生数増加速度が他曲MVより明確に大きかった。

(表4) AKB48・51枚目「ジャーバージャ」に収録された各グループのYouTube再生回数推移

凡例
公開1w速度(累計)→2w速度(累計)→3w速度(累計) MV公開日 グループ名_曲名 [MV形態]

# 表記法は(表3)と同じ

14.8(103.3)→4.1(131.9)→2.4(149.0) 坂道AKB_国境のない時代 [short ver.]
2.4(16.5)→0.7(21.4)→0.4(24.2) NGT_友達でいましょう [short ver.]
2.5(17.3)→0.5(20.9)→0.3(22.9) HKT_ぶっ倒れるまで [short ver.]
1.8(12.6)→0.4(15.2)→0.1(16.0) NMB_下手を打つ [short ver.]
1.6(11.1)→0.2(12.7)→0.1(13.6) AKB48若手_Position [short ver.]
1.2(08.3)→0.3(10.6)→0.2(11.7) STU_ペダルと車輪と来た道と [short ver.]
1.1(07.5)→0.1(08.4)→0.1(08.9) SKE_愛の喪明け [short ver.]


NGT48は、デビュー曲「青春時計」のMV再生数は、伸びに勢いを感じさせたものの、2作目、3作目と進むにつれて、増加速度が落ちている。

欅坂のように、デビュー曲の人気が凄いと、2作目で方向性を少し変えただけで、楽曲指標が顕著に下降することはあるけど、3作目で一定の存在感を示せば、多様な音楽的好みを持つファンを、幅広く惹きつける道が拓けていく。

しかし、NGTの場合は、3作目において、反転上昇の気配が乏しく、その辺にやや不安があります。


次は、オリコン調べのCDセールス。

(表5) NMB48直近5シングルのオリコンCD週間ランキング

凡例
初動 (累計) 発売第1週順位 50位以内/200位以内ランクイン回数 @ 発売後経過週数 CD発売日 [シングル番号] タイトル

#「発売後経過週数」は、CD発売日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
#「初動」は、発売週におけるオリコン週間ランキングの売り上げ枚数で「万枚」単位
#「累計」は、2018/04/02付チャートまでの週間売り上げ枚数の累計で「万枚」単位

00.0万枚 (00.0) 0位 00/00回 @ 00W 2018/04/04 [18] 欲望者
27.3万枚 (32.9) 1位 11/13回 @ 13W 2017/12/27 [17] ワロタピーポー
26.7万枚 (32.0) 1位 13/16回 @ 65W 2016/12/28 [16] 僕以外の誰か
30.4万枚 (36.4) 1位 11/17回 @ 86W 2016/08/03 [15] 僕はいない
23.0万枚 (29.7) 1位 08/20回 @ 100W 2016/04/27 [14] 甘噛み姫

27.9万枚 (35.2) 1位 11/11回 @ 11W 2018/01/10 SKE_無意識の色
20.0万枚 (25.9) 1位 08/14回 @ 34W 2017/08/02 HKT_キスは待つしかないのでしょうか?
14.8万枚 (19.9) 2位 13/16回 @ 16W 2017/12/06 NGT_世界はどこまで青空なのか?
13.6万枚 (17.6) 1位 07/08回 @ 08W 2018/01/31 STU_暗闇

111.6万枚 (114.5) 1位 02/02回 @ 02W 2018/03/14 AKB48_ジャーバージャ
085.1万枚 (108.0) 1位 24/24回 @ 24W 2017/10/11 乃木坂_いつかできるから今日できる
083.3万枚 (092.2) 1位 03/03回 @ 03W 2018/03/07 欅坂_ガラスを割れ!
064.3万枚 (081.8) 1位 18/22回 @ 22W 2017/10/25 欅坂_風に吹かれても


46&48Gの初期CDセールスは、収録楽曲の人気とほとんど関係なく、握手会人気の高さでほぼ決まります。

ただ、握手会に来てくれるファンは、単独ライブなど、様々なイベントを中心で支える、まさに「コア」ファンなので、大規模な握手会を仕掛けながら、初動などの数字が低いと、グループの動員力が弱くなっている危険があり、今後の活動に響いてくる。

最近、NGTやSTUのように、相当な部数の握手会を用意しながら、初動が20万枚を大きく割り込むケースがあり、AKB48Gにおいて、ファン離れが加速している可能性を疑いたくなります。

NMB48は、15枚目「僕はいない」以降、25万枚を越える初動を維持していますが、「欲望者」個別握手会は、完売状況があまり芳しくないそうで、初動や初期累計の数字に注目しています。


握手会の盛況ぶりを推測する一つの方法は、それによって生み出されるCDセールスの「効率」を考えることです。

個別握手会の総部数が多ければ、初動や累計は大きくなりますが、開催1日あたり、設定100部あたり、参加メンバー1人あたりに換算すると、人気の「質」が見えてくる。

(表6) NMB48直近5シングル個別握手会のオリコン累計効率

凡例
累計 : 1日あたり効率 100部あたり効率 参加メンバー1人あたり効率 [シングル番号] タイトル

#「1日あたり効率 」= 累計売り上げ枚数 / 個別握手会日数
#「100部あたり効率 」= 累計売り上げ枚数 / (個別握手会総部数/100)
#「参加メンバー1人あたり効率」= 累計売り上げ枚数 / 参加メンバー人数
#「累計売り上げ枚数」は2018/04/02付チャートまでの週間売り上げ枚数の累計

累計 : 0.0万枚/日 0.0万枚/百部 0.00万枚/人 [18] 欲望者
累計 : 4.7万枚/日 4.4万枚/百部 0.69万枚/人 [17] ワロタピーポー
累計 : 4.6万枚/日 4.2万枚/百部 0.55万枚/人 [16] 僕以外の誰か
累計 : 4.5万枚/日 6.2万枚/百部 0.58万枚/人 [15] 僕はいない
累計 : 4.9万枚/日 5.1万枚/百部 0.54万枚/人 [14] 甘噛み姫

累計 : 4.4万枚/日 3.9万枚/百部 0.56万枚/人 SKE_無意識の色
累計 : 4.3万枚/日 3.1万枚/百部 0.54万枚/人 HKT_キスは待つしかないのでしょうか?
累計 : 3.3万枚/日 4.8万枚/百部 0.83万枚/人 NGT_世界はどこまで青空なのか?
累計 : 2.5万枚/日 2.1万枚/百部 0.57万枚/人 STU_暗闇

累計 : 16.4万枚/日 2.6万枚/百部 0.37万枚/人 AKB48_ジャーバージャ
累計 : 18.0万枚/日 11.7万枚/百部 2.77万枚/人 乃木坂_いつかできるから今日できる (乃木坂46)
累計 : 15.4万枚/日 11.1万枚/百部 2.31万枚/人 欅坂_ガラスを割れ!
累計 : 13.6万枚/日 11.9万枚/百部 2.56万枚/人 欅坂_風に吹かれても


NMB48の百部あたり累計「効率」は、14、15枚目シングルで5万枚/百部を越えていたものの、16、17枚目では4.5万枚/百部を切る水準に落ちていて、若干気になります。

17枚目「ワロタピーポー」のメンバー1人あたり効率は0.69万枚/人と高く、参加人数を絞ったことが分かります。

にも関わらず、百部あたり効率が上がっておらず、一握りの超人気メンバーと、大多数を占める知名度の低いメンバーという構図は、変わっていないように見えます。


他の姉妹グループを眺めると、NGT48の百部あたり効率と、1人あたり効率が突出して高く、その一方で、1日あたり効率は低め。

メンバー間の人気格差が少なく、比較的少人数で、無駄を抑えながら、売り上げを支えているのが分かります。

しかし、「世界はどこまで青空なのか?」の累計は、まだ20万枚に届かず、配信・動画の楽曲指標がシングルを出すごとに下がっている印象がある。

やはり、乃木坂の生駒里奈、欅坂の平手友梨奈といった、グループを象徴する人気メンバーが出てこないと、人気を軌道に乗せるのは難しいのかもしれない。


最後に、発売週におけるビルボード。

(表7) Billboard JAPAN Hot100 におけるNMB48直近5表題曲のCD発売週成績

凡例
(総合)Hot100順位 各項順位 : CD発売日 [シングル番号] 曲名

#「各項目」の意味は
S : ストリーミング数
R : ラジオ放送回数
L : PCによる読み取り数 (ルックアップ)
T : ツイート数
M : 国内動画再生回数
F : ランクイン回数(CD発売週における)
#「00位」は、「欲望者」では未定、他曲では100位圏外

(総合)0位 S00/R00/L00/T00/M00F/00 : 2018/04/04 [18] 欲望者
(総合)1位 S01/R00/L04/T10/M00/F02 : 2017/12/27 [17] ワロタピーポー
(総合)2位 S01/R83/L06/T11/M00/F03 : 2016/12/28 [16] 僕以外の誰か
(総合)1位 S01/R30/L16/T03/M00/F04 : 2016/08/03 [15] 僕はいない
(総合)1位 S01/R00/L03/T01/M00/F03 : 2016/04/27 [14] 甘噛み姫

(総合)1位 S01/R26/L02/T03/M00/F02 : 2018/01/10 SKE_無意識の色
(総合)1位 S01/R00/L07/T10/M00/F02 : 2017/08/02 HKT_キスは待つしかないのでしょうか?
(総合)2位 S02/R19/L06/T09/M00/F01 : 2017/12/06 NGT_世界はどこまで青空なのか?
(総合)1位 S01/R19/L06/T10/M00/F01 : 2018/01/31 STU_暗闇

(総合)1位 S01/R30/L04/T05/M90/F02 : 2018/03/14 AKB48_ジャーバージャ
(総合)1位 S01/R07/L01/T06/M28/F06 : 2017/10/11 乃木坂_いつかできるから今日できる
(総合)1位 S01/R17/L01/T01/M03/F05 : 2018/03/07 欅坂_ガラスを割れ!
(総合)1位 S01/R07/L01/T01/M09/F05 : 2017/10/25 欅坂_風に吹かれても


最近、48各グループの「ルックアップ」順位は、改善傾向にありますが、他のアイドルやアーティストが、CDセールスをアップしたいという意欲を、以前ほど強く持たなくなったことが追い風になっていると思います。

音楽人気の主戦場は、今や、シングルCDの売り上げランキングではなく、明らかに、iTunesトップソングなどの配信ランキングに移っており、特典イベントを仕掛けて、CDセールスを上げても「うまみ」が乏しい。

J-POP界において、CDからダウンロードへの移行が加速する中、46&48Gの売り上げ枚数が、相対的に高順位を獲得し、「ルックアップ」の順位も押し上げている気がします。

配信が便利だと分かっていても、CDで音楽を聴くことを続けている人が、坂道やAKB48のファンには多いんじゃないでしょうか。


NMB48の各項目で気になるのは、「T ツイート数」の順位が16枚目11位、17枚目10位に留まっていることとで、リリース間隔の長さを考えると、久しぶりのシングルなのに、ネットの盛り上がりにやや物足りなさがある。

また、「R ラジオ放送回数」が「僕以外の誰か」は83位、「ワロタピーポー」は100位圏外で、エアプレイによる新曲キャンペーンが脆弱な印象を受けます。

近年、ネットとラジオは親和性の高いメディアで、「T」と「R」が連動している可能性もあって、テレビ以上に力を入れた方がいいかもしれない。


「M 国内動画再生回数」が100位圏内にランクインしないのは、他の姉妹グループも同じです。

上表で取り上げた曲だけでなく、そもそも48姉妹グループの曲が、この項目で、100位以内に入ったのは、少なくとも私は見たことがなく、一つの大きな目標だと思います。

欅坂の表題曲は、何度もTOP10に入り、1位を獲得したこともあり、そのことからも、間違いなく、相当なヒットを連発しているグループと言えるでしょう。


先ほど、04/03付オリコンデイリーが発表され、18枚目「欲望者」初日は17.6万枚の1位でした。

NMB48の初日・初動差はよく分かりませんが、個別握手会の総部数は17枚目「ワロタピーポー」とほぼ同じようなので、初動や累計が前作を大きく割り込むと、さらに「効率」が低くなってしまう危険がある。

コアファンをどこまで維持できているのか、明日からのデイリー売り上げ枚数は、重要な意味を持つと思います。


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// 最近のツイート抜粋

アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント

乃木坂46「インフルエンサー」MV再生数は、先週月〜日に平均増加速度が4.6万回/日へ減速、年末前の最も遅い4.4万回/日に近いレベル。「いつかできるから今日できる」3.1万回/日は46時間TV効果か少し加速感。欅坂46「サイレントマジョリティー」7.0万回/日はMV公開以降の最低記録。時代の区切り感が漂う
17:15 - 2018年4月2日

乃木坂46、20枚目シングル「シンクロニシティ」の表題曲MVが、14枚目以降のケースから推測して、今週水曜から金曜の間に公開される可能性濃厚。最初の注目点は公開初日の最高記録「インフルエンサー」93万回を越えるかどうか。「裸足でSummer」MVが4月20日頃にグループ2作目の2千万再生を達成の見込み
17:36 - 2018年4月2日

乃木坂の巨人阪神開幕戦における国歌斉唱、声の美しさがポイントの「君が代」を、衛藤美彩に歌わせなかったのは残念。しかも6人だと合わせるのが難しい。みさみさのソロ、又は生田絵梨花とのデュエットを聴きたかった。純粋に歌唱力が要求される場面には、最適なメンバーを最適な形で起用した方が良い
18:22 - 2018年4月2日

乃木坂運営は「いつかできるから今日できる」の音楽番組生歌ですら、歌唱力ではなく「序列」重視の歌割りを適用してきた。しかし、一般視聴者に理解不能なこの姿勢が、最近楽曲人気の脆弱化を招いている懸念がある。J-POP界の人気勢力図が激変する中、生き残るために、音楽重視に舵を切るべきだと思う
19:28 - 2018年4月2日


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『乃木坂46時間TV』で3期の注目度上昇、「いつかできるから今日できる」はどこまで売れたのか? [01Apr18]

2018-04-01 00:45:00 | 芸能

3月23日(金)午後7時から25日(日)午後5時まで、YouTubeなどで配信された『乃木坂46時間TV』は、メンバーの個性を生かしたコーナーが次々繰り出され、ファンにとって見どころの多い番組でしたね。

ツイートにも書いた通り、向井葉月や与田祐希を始めとして、とくに3期のバラエティ的な活躍が目立っていた。

向井葉月の「椀子そば」は、正面に置かれた固定カメラの前で、延々とそばを食べ続けるという、画的に盛り上げるのが難しい企画だったけど、顔の表情変化が豊かで、言葉もポンポン出ててきて、最後まで飽きずに見入ってしまった。


基本的に笑顔を絶やさないのだけど、そばを口に入れた後、時折、「うん?」と、目が点になってフリーズする瞬間があり、観ていて「大丈夫?ま、まさか、その画は映せるのか?」と、体調を含めて、あれこれ心配になった(笑)。

ただ、時々訪れるこのマジ感が、良いアクセントになってて、流れにメリハリが付いたと思う。

カメラの前で、ドンドンしゃべることが出来、しかも、笑ったり、困ったり、唖然としたり、色んな表情を見せるので、視聴者を待たせない、テンポの良い流れになっていて、かなりタレント性の高いメンバーだと感心しました。


与田祐希は、向井葉月のように、次々と言葉が出てくるタイプじゃないけど、器の大きさというか(笑)、肝が座っていて、カメラを臆せず、悠然と素の自分を出せる強さがある。

富士急ハイランドのお化け屋敷『戦慄迷宮』に、山下美月と二人で入ったロケでも、果敢に先頭に立って進み、次々と繰り出される仕掛けに、大きなリアクションをしながら、その都度、感想や疑問をしゃべっていて、ただギャーギャー叫ぶのではない、「食レポ」ならぬ「怖レポ」的な一つの企画として(笑)、成り立っていた。

よだっちは、大袈裟なことをしなくても、ついつい観てしまう画的な魅力を備えているようで、高いスター性を感じます。


珍品料理に挑戦した「電視台」でも、カエルの丸揚げを箸で持ち、満面の笑みで、じりじり近づいてくる齋藤飛鳥に向かって、「カエルはお友達なんです!食べるもんじゃないから」と抵抗する場面も、決して絶叫して嫌がっているわけじゃないけど、ぐいぐい惹き込まれる画的な迫力があって面白かった。

さらに、無理無理、飛鳥にカエルを押し込まれ、ピンと伸びた両脚だけが口から飛び出した状態で、噛むことも、吐き出すことも出来ず、目を白黒させながら、わなわな小刻みに震えている与田ちゃんのアップショットは、可愛いく切ないインパクトがあって、今でもまざまざと目に浮かびます。

ただ、齋藤飛鳥は、まだ甘いと感じたのでしょう(笑)、半開きになった口の左側から、芋虫の丸揚げ的な一品を、追加投入。


すると、「今、なんか入れました?二匹目とか!入れました?」と、異変を感じた与田祐希が、驚愕の表情で慌て始める。

それがカエルのパーツか、新たな訪問客か、自ら判別できなかったようで(笑)、いかに気が動転しているかが伝わってくる。

結局、ひと噛みも出来ずに終わるんですが、口の中のものを出した後、もの凄いスピードで、「二度とやりたくない」と書かれた感想札を握り、カメラに向かって掲げたときの「もう懲り懲り」といった表情が、最高のオチになっていた。

ダチョウ倶楽部でも、ここまで完成度の高いゲテモノ料理芸は難しいと思う(笑)。


それにしても齋藤飛鳥は、心底嬉しそうで、表情が生き生きしてましたね(笑)。

与田ちゃんは、度量が大きく、とくに受けのメンタルが強いので、あしゅは、自分の攻撃性を、安心してぶつけられるのかもしれない。

加えて、よだっちの陽性な感じが、飛鳥のクールと上手く溶け合って、二人が絡むシーンは、非常にバランスが良い。


齋藤飛鳥は、与田祐希が、自分の内面を解放してくれて、さらに、自分の魅力を引き出してくれるため、強く惹かれている気がします。

「かもめんたる」と共演した、あしゅの「電視台」は、作り込みが素晴らしく、完成度の高いコントだったけど、あくまで「かもめんたる」の世界を、脇役としてサポートする齋藤飛鳥であって、主役という雰囲気は乏しかった。

しかし、与田祐希の「電視台」は、よだっちと同じくらい、齋藤飛鳥が主役であり、あしゅが参加しなければ、ここまでインパクトのある出来にはならなかったと思う。

齋藤飛鳥は、間違いなく、今後の乃木坂を支える中軸メンバーの1人ですが、彼女の魅力をさらに引き出していく上でも、与田祐希が、46時間TVで存在感を増したことは、喜ばしいことじゃないでしょうか。

あしゅとよだっちは、本当に仲が良さそうだし(笑)。


もう一人、印象に残った3期メンバーを挙げると、岩本蓮加がパワフルだった。

今回気づいたんですが、カメラ前でも素を出せる度胸があり、しかも相当なSキャラで、調子に乗ると、ガンガン言葉が出てきますね、れんたんは(笑)。

『乃木坂工事中』で、ひな壇に座っているときは、最年少メンバーという遠慮があるのか、コメントを求められても、あまり歯切れが良くない印象があったけど、自分が独占できる時間を与えられると、「ジャーン!」のように、生き生きと本領を発揮し始めます。


「電視台」では、「流れ星」ちゅうえいなど、芸人に1発ギャグをしてもらい、れんたんが口に水を含み、間近でそれを鑑賞。

笑った場合は、両手に電気が流れるシステムで(笑)、つまり岩本蓮加による「絶対に笑ってはいけない」です。

こういう状況だと、出演してくれる芸人への配慮から、リアクションがぎこちなくなったりするんですが、面白ければ足をジタバタさせて大笑い、芸人とのトークも自然に出来ていて、自分の気持ちを余すところなく表に出せている。


かなりメンタルが強くないと、なかなか出来ないことで、凄いなあこの子と感心しました。

しかも、口から水を吹き出した後、すぐにスラスラしゃべれていて、この企画を中心でコントロールする、主人公としての存在感が抜群だった。

確かまだ14歳の中学3年だと思いますが、間違いなく、高いタレント性を備えていると思います。


第2代「頭NO」王に選ばれた中村麗乃が、唯一自分が勝てる相手として、岩本蓮加を「電視台」に呼び、二人で微妙すぎる「自作クイズ対決」を繰り広げますが、そこで、れんたん節がさらに炸裂する。

登場するや否や、自分を対戦相手に選んだ「失礼」に対して、切れ目なく、淀みなく文句を言い始めて、れのちゃんの5倍以上のトーク量を叩き込んでくる(笑)。

中村麗乃は17歳で、同期で年齢が近いこともあり、ツッコミの切れ味が容赦ない。


しかし、「失礼」と怒る割には、「電気と電気が摩擦して起こることは?」の答えが「静電気」というクイズがあったりして、中村麗乃が岩本蓮加に勝てると思った理由も、徐々に明らかになってくる(笑)。

物体と物体の摩擦で静電気が発生するけど、電気と電気の摩擦は、なかなかシュールな文章で、どう考えれば良いのか糸口が見えず、未だに、若干気持ち悪いです(笑)。

ちなみに、れのちゃんの答えた「雷」、れんたんは「でか!」と反応していますが(笑)、放電現象なので正解ではないけど、雲に溜まった静電気が原因なので、まったくのトンチンカンというわけではない。


しかも、中村麗乃は「電気と電気は足しても引いても電気じゃない?」と疑問を呈していて、この感覚の方が「電気」をより正確に捉えている印象があって、案外、彼女は理系的センスがあるのかなと考え込んでしまった。

ただ、れのちゃんクイズは、「空を飛ぶためにはどうしたらいいでしょう?」の答えが「フライボードに乗りながらVRを見る」という、「問い」とは何か、「答え」とは何かに迫る哲学的問題作で、スケールが大きいことは間違いないでしょう(笑)。

中村麗乃は、癒し系のゆったりした雰囲気をまとっていて、れんたんと二人でリラックスしているからか、言葉もスラスラ出てきて、彼女もこれからが楽しみです。

ルックスやキャラとしては、3期の中で、個人的に一番好きなメンバーでもあるので(笑)。


長丁場の46時間TVは、リハーサルなしのぶっつけ本番が多いようで、刻々変わる状況に対処する、バラエティ的な能力が必要になってくる。

とはいえ、1期のように、歌唱力や演技力の蓄積があれば、生田絵梨花のヨーデル、井上小百合のリズム縄跳び・音楽劇、桜井玲香の一人音楽番組、齋藤飛鳥のかもめんたるコントなど、スキルで勝負する、作り込んだ企画を自分の力で用意できます。

一方、乃木坂に入って日の浅い3期は、「電視台」を中心に、バラエティ対応力の要求されるケースが多く、向井葉月や与田祐希など、その面に優れた素質を持つメンバーが、「爪痕を残した」印象がある。


ただ、ジャンルによって、得手不得手があるのは当然です。

例えば、今回、久しぶりに登場した伊藤万理華は、とくにバラエティが苦手だったメンバーで、色んなことを考え、感じているのだけど、それが言葉として表にスッと出てこず、冠番組ではなかなか存在感を示せなかった。

しかし、きっちりした台本があり、リハーサルを繰り返すドラマや芝居に入ると、まりっかは、役にのめり込み、迫真の演技を披露する、目を見張る才能を発揮する。


今回の46時間TVで、バラエティが苦手かもと感じたメンバーがいたとしても、あまり気にせず、では、自分の得意分野は何かを、探す切っ掛けにすれば良いんじゃないかと思います。

ここで注意が必要なのは、自分では全然ダメだと思っていても、案外、周りの評価が高い場合もある。

自分の感覚だけでなく、周囲の反応を見極めることも重要で、46時間TVにおいて、自分が関わったシーンの、どの部分が話題を呼び、視聴者がどう感じたか、3期メンバーは、とくにチェックした方が良いかもしれない。


さて、乃木坂46時間TVも終わり、いよいよ20枚目「シンクロニシティ」の新曲キャンペーンが始まろうとしています。

ということで、リリースから半年経っている19枚目「いつかできるから今日できる」のCD及び楽曲セールスをまとめておきます。

まずは、配信人気から。

(表1) iTunes Store トップソングにおける乃木坂直近6表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (50位以内/200位以内日数/配信日数; 確認できた最高順位^現在の順位) シングル番号_曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 配信開始から2018/03/30(金)までのデータ
#「現在の順位」は03/30(金)時点での順位。200位圏外の場合は表記していない

14-11-02-06-02 / 28-34-30 [063] (35/127日/190; 3位) 19_いつかできるから今日できる
08-02-06-05-02 / 24-31-22 [141] (23/100日/241; 4位) 18_逃げ水
13-12-19-18-13 / 76-84-84 [062] (75/319日/381; 4位) 17_インフルエンサー
07-09-14-18-22 / 58-46-17 [323] (70/191日/514; 3位^179) 16_サヨナラの意味
05-09-05-04-03 / 13-18-21 [541] (26/078日/619; 8位) 15_裸足でSummer
02-03-04-06-04 / 12-11-09 [687] (19/051日/738; 5位) 14_ハルジオンが咲く頃


19枚目表題曲「いつかできるから今日できる」は、TOP10入り14日、TOP20が25日と、少なくとも14枚目以降では、最高レベルの上位食い込みをみせています。

17枚目表題曲「インフルエンサー」は、TOP10が13日、TOP20は25日と、こちらもハイレベルな数字ですが、昨年12月30日(土)のレコード大賞受賞後に、順位が急激に上昇し、そこから新年第1週目にかけてTOP10を4日、TOP20なら9日を追加したことが大きい。


一方、「いつかできるから今日できる」は、主題歌採用された映画『あさひなぐ』の劇場公開日である2017年9月22日(金)に、表題曲のみ、iTunes Storeでの配信が始まります。

CD発売が10月11日(水)なので、その19日前の配信スタートですが、乃木坂シングルは1週間前の先行配信が多いので、通常より12日も早い表題曲の発売開始だった。

本格的にグループとして初参加した主演映画『あさひなぐ』にかける強い意気込みが伝わってきます。


そして、この映画との連動プロモーションは、一定の成功を収めます。

(表2) iTunes Store トップソングにおける乃木坂直近6表題曲の配信1〜4週目の順位帯分布

# 表記法は(表1)と同じ
# 配信初日から28日目までの28日間が対象
# 最高順位は、この期間内での最高を記している

14-11-01-2-0 / 0-0-0 [00] (28/28日/28; 3位) 2017/09/22(金)〜10/19(木) いつかできるから今日できる
08-02-06-5-2 / 5-0-0 [00] (23/28日/28; 4位) 2017/08/02(水)〜08/29(火) 逃げ水
09-06-11-2-0 / 0-0-0 [00] (28/28日/28; 4位) 2017/03/15(水)〜04/11(火) インフルエンサー
07-07-05-1-4 / 4-0-0 [00] (24/28日/28; 3位) 2016/11/02(水)〜11/29(火) サヨナラの意味
05-09-05-4-3 / 2-0-0 [00] (26/28日/28; 8位) 2016/07/20(水)〜08/16(火) 裸足でSummer
02-03-04-6-4 / 9-0-0 [00] (19/28日/28; 5位) 2016/03/23(水)〜04/19(火) ハルジオンが咲く頃


多くの映画館で『あさひなぐ』が上映された公開3週間に、主題歌である「いつかできるから今日できる」はTOP10入り14日、TOP20を25日と、歴代最高レベルのスタートダッシュを見せています。

また、多数の音楽番組に出演して、楽曲パフォーマンスをテレビ披露して、非常に分厚い新曲キャンペーンを仕掛けている。

(表3) 乃木坂「いつかできるから今日できる」のテレビ音楽番組における披露

凡例
[順番] 演奏時間 @ CD発売を原点とする披露日時の座標 [演奏開始日時] テレビ局『番組名』

いつかできるから今日できる
[01] 2分30秒 @ 32.2日前 [2017/09/08(金)20:03] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION』
[02] 2分59秒 @ 03.2日前 [2017/10/07(土)18:12] (地デ) フジテレビ『MUSIC FAIR』
[03] 2分30秒 @ 02.9日後 [2017/10/13(金)20:34] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION 2時間SP』
[04] 2分30秒 @ 03.1日後 [2017/10/14(土)01:18] (地デ) 日本テレビ『バズリズム02』
[05] 2分30秒 @ 04.1日後 [2017/10/15(日)01:36] (地デ) TBS『CDTV』
[06] 2分26秒 @ 14.9日後 [2017/10/25(水)21:41] (地デ) TBS『CDTVスペシャル!ハロウィン音楽祭』
[07] 2分24秒 @ 48.9日後 [2017/11/28(火)22:22] (地デ) 日本テレビ『Best Artist 2017』
[08] 2分30秒 @ 60.7日後 [2017/12/10(日)17:49] (地デ) NHK総合『シブヤノオト紅白SP 』
[09] 2分23秒 @ 82.1日後 [2018/01/01(月)02:44] (地デ) TBS『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』
[10] 2分29秒 @ 93.9日後 [2018/01/12(金)21:10] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION 2時間SP』
[11] 4分37秒 @ 130.0日後 [2018/02/17(土)23:47] (BS) NHK BSプレミアム『AKB48SHOW!』

インフルエンサー (2017年9月以降のステージ)
[07] 2分29秒 @ 180.6日後 [2017/09/18(月)14:06] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION ウルトラFES2017』
[08] 2分30秒 @ 238.8日後 [2017/11/15(水)19:50] (地デ) 読売テレビ『2017 ベストヒット歌謡祭』
[09] 2分57秒 @ 257.9日後 [2017/12/04(月)21:50] (地デ) TBS『第50回日本有線大賞』
[10] 2分31秒 @ 275.9日後 [2017/12/22(金)21:32] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION SUPERLIVE 2017』
[11] 2分57秒 @ 283.9日後 [2017/12/30(土)21:07] (地デ) TBS『第59回輝く!日本レコード大賞』
[12] 2分59秒 @ 283.9日後 [2017/12/30(土)21:56] (地デ) TBS『第59回輝く!日本レコード大賞』
[13] 2分29秒 @ 284.9日後 [2017/12/31(日)21:37] (地デ) NHK総合『第68回NHK紅白歌合戦』
[14] 2分28秒 @ 285.1日後 [2018/01/01(月)02:39] (地デ) TBS『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』


11月以降の年末大型音楽祭では、「インフルエンサー」を披露することが多かったですが、11月28日(火)『Best Artist 2017』、12月10日(日)『シブヤノオト紅白SP 』、12月31日(日)深夜『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』、明けて1月12日(金)『MUSIC STATION 2時間SP』と、「いつかできるから今日できる」のステージを入れており、最新曲の存在感を下げないよう配慮されています。


しかし、こういったプロモーションにも関わらず、「いつかできるから今日できる」のiTunesトップソング順位は、時間経過による下降が、「インフルエンサー」や「サヨナラの意味」と比べて、より速く進んでしまった。

(表4) iTunes Store トップソングにおける乃木坂直近6表題曲の配信19〜22週目の順位帯分布

# 表記法は(表1)と同じ
# 配信127日目から154日目までの28日間が対象
# 最高順位は、この期間内での最高を記している

0-0-0-0-0 / 00-00-10 [18] (00/10日/28; 154位) 2018/01/26(金)〜02/22(木) いつかできるから今日できる
0-0-0-0-0 / 00-00-00 [28] (00/00日/28; 200外) 2017/12/06(水)〜01/02(火) 逃げ水
0-0-0-1-0 / 14-12-01 [00] (01/28日/28; 040位) 2017/07/19(水)〜08/15(火) インフルエンサー
0-0-1-2-0 / 03-13-08 [01] (03/27日/28; 026位) 2017/03/08(水)〜04/04(火) サヨナラの意味
0-0-0-0-0 / 00-00-00 [28] (00/00日/28; 200外) 2016/11/23(水)〜12/20(火) 裸足でSummer
0-0-0-0-0 / 00-00-00 [28] (00/00日/28; 200外) 2016/07/27(水)〜08/23(火) ハルジオンが咲く頃


上表に示した「インフルエンサー」の順位帯分布は、昨年の7月19日(水)から8月15日(火)のもので、レコード大賞獲得や3年連続紅白出場の効果は入っていません。

また、「サヨナラの意味」のデータ対象期間は、3月8日(水)から4月4日(火)で、2月20日(月)に開催された橋本奈々未「卒業」ライブの後です。

この2曲は、配信人気に粘りがあり、その結果、(表1)に示したように、TOP50、200位圏内へのランクインは、「インフルエンサー」は75日、319日、「サヨナラの意味」は70日、191日と、「いつかできるから今日できる」の35日、127日を大きく上回る数字となっています。

映画『あさひなぐ』との分厚い連動プロモーションを考えると、紅白の曲目に採用されなかったとはいえ、人気の持続性にやや物足りなさを感じます。


次に、グループの音楽に対する関心度が反映される、一括ダウンロード数によるランキング、iTunesトップアルバムの成績を紹介します。

(表5) iTunes Store アルバムにおける乃木坂直近6シングルの配信全期間に渡る順位帯分布

# 表記法は(表1)と同じ
# すべて「Special Edition」
# シングル番号をタイトル前に記している
# 配信開始から2018/03/30(金)までのデータ

乃木坂
08-04-02-03-05 / 13-04-06 [133] (22/045日/178; 1位) 19_いつかできるから今日できる
12-03-04-01-01 / 10-14-07 [189] (21/052日/241; 2位) 18_逃げ水
10-03-01-03-03 / 07-09-04 [341] (20/040日/381; 1位) 17_インフルエンサー
11-02-01-02-03 / 13-07-16 [459] (19/055日/514; 2位) 16_サヨナラの意味
13-01-00-04-00 / 10-11-05 [575] (18/044日/619; 2位) 15_裸足でSummer
07-02-02-02-03 / 07-04-02 [709] (16/029日/738; 1位) 14_ハルジオンが咲く頃

欅坂
08-04-02-06-00 / 03-01-00 [000] (20/024日/024; 1位^072) ガラスを割れ!
08-04-01-08-03 / 28-26-32 [047] (24/110日/157; 1位) 風に吹かれても
09-03-01-02-04 / 16-19-14 [292] (19/068日/360; 1位) 不協和音
04-03-05-03-09 / 53-40-33 [336] (24/150日/486; 1位) 二人セゾン
06-04-03-00-04 / 28-45-45 [463] (17/135日/598; 2位) 世界には愛しかない
09-05-06-02-13 / 65-73-88 [463] (35/261日/724; 1位) サイレントマジョリティー


乃木坂シングル「Special Edition」のトップアルバムは、15枚目「裸足でSummer」以降、TOP50入りが20日前後、200位圏内は45〜55日で、ほぼ一定しています。

一方、欅坂シングルは、TOP50日数は乃木坂とさほど変わりませんが、200位圏内ランクインは、最新曲を除いて、最短が「不協和音」の68日であり、それ以外のシングルはすべては100日を越えている。

乃木坂にとって、「Special Edition」トップアルバムのランクイン100日越えは、一つの「悲願」になりつつあります。

しかし、「いつかできるから今日できる」は映画『あさひなぐ』との連動キャンペーン、「インフルエンサー」はレコード大賞受賞&紅白披露と、2017年後半以降、強力な仕掛けを幾つも繰り出したものの、今回も「55日の壁」は破れなかった。


ところで、上表において、「逃げ水」の200位圏内ランクインが52日と、「サヨナラの意味」55日に迫る数字を出しています。

一方で、(表1)が示すように、表題曲である「逃げ水」の順位推移は、他の曲を越えているわけではなく、むしろ若干低い印象がある。

このちょっとした「矛盾」を解く鍵が、カップリング曲の配信成績にあるかもしれない。

(表6) iTunes Store アルバムにおける乃木坂シングル200位圏内ランクイン上位のカップリング曲

# 表記法は(表1)と同じ
# 収録シングルの番号をタイトル前に記している
#「*」はMV付き
# 200位以内ランクイン日数の多いTOP5。但し、対象範囲は13枚目以降のカップリング曲
# 配信開始から2018/03/30(金)までのデータ


0-3-5-1-1 / 6-7-4 (10/27日; 13位) 18_ひと夏の長さより…
0-0-0-1-3 / 9-8-5 (04/26日; 38位) 16_ないものねだり*
0-2-1-3-3 / 2-2-1 (09/14日; 16位) 13_悲しみの忘れ方*
0-0-0-1-0 / 7-2-4 (01/14日; 34位) 17_Another Ghost*
0-0-0-1-1 / 5-5-2 (02/14日; 38位) 13_ポピパッパパー*


乃木坂シングルのカップリング曲中、iTunesトップソングにおいて、もっとも長期の200位圏内ランクインを達成したのは、18枚目「逃げ水」に収録された「ひと夏の長さより… 」の27日。

同じ18th選抜ながら、本来のWセンターである大園桃子と与田祐希ではなく、秋元真夏と松村沙友理がセンターに入った、このC/W曲に対する人気が、18枚目「Special Edition」の一括ダウンロードを加速させ、トップアルバムのランクイン日数を押し上げた可能性があります。

「逃げ水」は、Billboard JAPAN Hot100の各項ランキングにおいて、「ルックアップ」だけが100位以内に入るケースが多く、レンタルCDの人気が高いことが窺えます。

あるいは、このレンタル人気も、「逃げ水」に加え、「ひと夏の長さより… 」も聴きたいと思う人が多いためかもしれません。


乃木坂カップリング曲のトップソング200位圏内日数の第2位は「ないものねだり」の26日。

橋本奈々未「卒業」ソロ曲の人気が、16枚目「Special Edition」の200位圏内ランクインを歴代最高55日にまで伸ばした原動力一つだと思います。

20枚目「シンクロニシティ」には、生駒里奈の「卒業」ソロ曲はないようで、色んな意味で、少し残念な気もします。

ただ、生駒ちゃん自身に、「卒業」シングルにしたくないとの気持ちがあるので、そういう流れの一つかもしれないと、自分を納得させています(笑)。


iTunes Storeランキングから、「いつかできるから今日できる」の配信人気は、初期のスタートダッシュには成功したものの、それを長く維持出来なかったという構図が浮き彫りになってきます。

そして、MV人気においても、似たようなパターンが確認されます。

(表7) 乃木坂直近6表題曲MVのYouTube再生回数推移

凡例
MV公開後の経過週数(経過日数)
対象週の平均増加速度 (週終わりの累計/その週における積み上げ) : 対象週の日付期間

# MVはすべてフルバージョン
#「経過週数」は、公開開始から1週間後の同じ曜日、同じ時刻までを「1w」、そこから1週間後同曜日同時刻までを「2w」と順に数えたもの
#「経過日数」は、公開開始から1日後の同じ時刻までを「1d」、そこから1日後同時刻までを「2d」と順に数えたもの
#「速度」は万回/日、「累計」「積み上げ」は万回単位
#「2017/09/21(木)28(木)12:00」は2017年9月21日12:00から28日12:00までの1週間

19_いつかできるから今日できる
18_逃げ水
17_インフルエンサー
16_サヨナラの意味
15_裸足でSummer

01w (01-07d)
30.4万回/日 (0213/+212.8) : 2017/09/21(木)28(木)12:00
25.1万回/日 (0176/+175.9) : 2017/07/21(金)28(金)12:00
39.9万回/日 (0279/+279.4) : 2017/03/02(木)09(木)12:00
27.5万回/日 (0193/+192.8) : 2016/10/21(金)28(金)12:00
17.3万回/日 (0121/+121.4) : 2016/07/08(金)15(金)12:00

10w (64-70d)
05.6万回/日 (0694/+039.3) : 2017/11/23(木)30(木)12:00
04.6万回/日 (0523/+032.1) : 2017/09/22(金)29(金)12:00
08.2万回/日 (1076/+057.5) : 2017/05/04(木)11(木)12:00
04.8万回/日 (0575/+033.6) : 2016/12/23(金)30(金)12:00
03.3万回/日 (0528/+023.4) : 2016/09/09(金)16(金)12:00

20w (134-140d)
04.1万回/日 (0959/+028.5) : 2018/02/01(木)08(木)12:00
02.2万回/日 (0709/+015.6) : 2017/12/01(金)08(金)12:00
09.6万回/日 (1674/+067.1) : 2017/07/13(木)20(木)12:00
04.8万回/日 (0939/+033.5) : 2017/03/03(金)10(金)12:00
02.2万回/日 (0699/+015.1) : 2016/11/18(金)25(金)12:00

27w (183-189d)
02.8万回/日 (1112/+019.7) : 2018/03/22(木)29(木)12:00
01.6万回/日 (0802/+011.5) : 2018/01/19(金)26(金)12:00
05.0万回/日 (2004/+035.0) : 2017/08/31(木)07(木)12:00
02.9万回/日 (1116/+020.3) : 2017/04/21(金)28(金)12:00
03.1万回/日 (0819/+021.7) : 2017/01/06(金)13(金)12:00


「いつかできるから今日できる」MV再生回数は、公開1週目(w)の増加速度が30.4万回/日で、「インフルエンサー」39.9万回/日に次ぐ、猛烈なスタートダッシュを見せます。

公開10Wにおいても、まだ歴代2番手のスピードで再生回数を積み上げていますが、徐々に、「サヨナラの意味」との差が縮まっていく。

そして、公開20wでは、ついに16枚目表題曲に追い抜かされ、増加速度が3番手になる。

さらに、最新27wにおいて、粘り強い人気を見せる「裸足でSummer」が、再生数積み上げの勢いをアップし、「いつかできるから今日できる」は4番手にまで後退しています。

YouTubeに表示されるMV再生回数からも、長く人気を保つという面に、やや脆さがあるように感じます。


次に、MV人気のもう一つの指標である、Hot100「国内動画再生回数」ランキングを見ておきましょう。

この指標において、曲名が公式サイトにリストアップされる100位圏内に入るのはハードルが高く、かなり大きなMV再生数の積み上げが必要で、とくにTOP10、TOP20となると、相当な数字が求められます。

従って、TOP10、TOP20、そして圏内へのランクイン回数は、楽曲やMVに対する国内関心度の高まりを反映する面がある。

(表8) Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」における乃木坂直近6表題曲の成績

凡例
「国内動画再生回数」100位以内へのランクイン回数 最高順位 @ 最新チャート集計週のMV公開後経過週数 (MV公開週のCD発売週との関係) A/B-C-D-E-F : 曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした回数
A(1〜10位)、B(1〜20位)、C(21〜40位)、D(41〜60位)、E(61〜80位)、F(81〜100位)
#「MV公開後経過週数」は、MV公開日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# 最新チャートである2018/04/02付(03/19〜03/25)までのデータ

09回 10位 @ 27W(3週前) 01/02-02-01-03-01 : 19_いつかできるから今日できる
09回 17位 @ 36W(3週前) 00/01-01-04-01-02 : 18_逃げ水
47回 07位 @ 56W(3週前) 05/09-13-12-07-06 : 17_インフルエンサー
20回 05位 @ 75W(3週前) 01/02-02-03-05-08 : 16_サヨナラの意味
09回 03位 @ 90W(3週前) 02/04-01-02-00-02 : 15_裸足でSummer


「いつかできるから今日できる」の100位以内ランクインは、「裸足でSummer」「逃げ水」と同じ9回で、「サヨナラの意味」20回、「インフルエンサー」47回とは、かなりの差があります。

映画『あさひなぐ』との連動プロモーションを打ち、多数の音楽番組でテレビ披露したものの、MVへの国内関心度においては、橋本奈々未の「卒業」とリンクした「サヨナラの意味」やレコード大賞を受賞した「インフルエンサー」に届いていない印象を受けます。


TOP10、TOP20への食い込みは、「インフルエンサー」が5回、9回のトップですが、その次は「裸足でSummer」の2回、4回となっている。

こういった上位への食い込みは、「サイレントマジョリティー」のような超人気曲を除けば、MV公開直後に起こるのが普通で、例えば、レコード大賞受賞や紅白出場といった強力な追い風を受けても、「インフルエンサー」のTOP20返り咲きは1回を数えただけだった。

「インフルエンサー」は、公開直後からYouTube再生回数が歴代1位の勢いで伸びたので、上位滞在の最多回数は頷けますが、5番手のスタートダッシュだった「裸足でSummer」の上位ランクインが次に多いのは、齋藤飛鳥の初センター抜擢が話題を呼び、国内においてMVへの関心が高まったためだと推察できます。


一方、「いつかできるから今日できる」のTOP10、TOP20は、1回、2回に留まり、映画公開に合わせたMV公開によっても、国内関心度が大きく上昇したようには見えない。

MV再生回数増加が、歴代2位のスタートダッシュだったことを考えると、海外アクセスがYouTubeの数字を押し上げた可能性がある。

面白いのは、100位圏内ランクインが20回を数えながら、初期の上位食い込みである、TOP10、TOP20が1回、2回に留まっている「サヨナラの意味」。

橋本奈々未の「卒業」が最初はあまり話題にならなかったものの、紅白出場によって、徐々に国内関心度が高まっていったことが推測されます。

「いつかできるから今日できる」のMV人気は、YouTube再生回数増加速度の時間経過下降に対する抵抗が脆弱で、さらに、国内関心度も伸び悩みんだことが見て取れます。

配信人気と同じく、あともう一歩の伸びがなく、粘りが乏しいという印象がある。


次は、CDセールスの最新状況を載せておきます。

(表9) オリコンCDシングルランキングにおける乃木坂直近6シングルの成績

凡例
初動 (累計) 50位以内/200位以内ランクイン回数 @ 最新チャート集計週のCD発売後経過週数 CD発売日 タイトル

#「CD発売後経過週数」は、CD発売日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# 最新チャートである2018/04/02付(03/19〜03/25)までのデータ

85.1万枚 (108.0) 24/24回 @ 24W 2017/10/11 いつかできるから今日できる
88.0万枚 (106.1) 17/32回 @ 33W 2017/08/09 逃げ水
87.5万枚 (103.7) 17/53回 @ 53W 2017/03/22 インフルエンサー
82.8万枚 (097.5) 14/55回 @ 72W 2016/11/09 サヨナラの意味
72.8万枚 (086.4) 12/66回 @ 87W 2016/07/27 裸足でSummer
75.0万枚 (083.3) 07/45回 @ 105W 2016/03/23 ハルジオンが咲く頃

欅坂
83.3万枚 (92.2) 03/03回 @ 03W 2018/03/07 ガラスを割れ!
64.3万枚 (81.8) 18/22回 @ 22W 2017/10/25 風に吹かれても
63.3万枚 (80.0) 17/51回 @ 51W 2017/04/05 不協和音
44.2万枚 (61.4) 21/68回 @ 69W 2016/11/30 二人セゾン
32.3万枚 (44.8) 29/85回 @ 85W 2016/08/10 世界には愛しかない
26.2万枚 (44.0) 33/103回 @ 103W 2016/04/06 サイレントマジョリティー

AKB48
111.6万枚 (114.5) 02/02回 @ 02W 2018/03/14 ジャーバージャ
109.5万枚 (112.5) 07/17回 @ 18W 2017/11/22 11月のアンクレット
109.0万枚 (112.9) 11/25回 @ 30W 2017/08/30 #好きなんだ
130.6万枚 (139.2) 03/18回 @ 43W 2017/05/31 願いごとの持ち腐れ
102.5万枚 (108.6) 10/23回 @ 54W 2017/03/15 シュートサイン
118.0万枚 (122.2) 08/35回 @ 71W 2016/11/16 ハイテンション
117.8万枚 (121.7) 07/25回 @ 82W 2016/08/31 LOVE TRIP / しあわせを分けなさい
144.1万枚 (151.9) 04/14回 @ 95W 2016/06/01 翼はいらない
123.8万枚 (129.7) 09/35回 @ 107W 2016/03/09 君はメロディー
090.5万枚 (109.4) 22/72回 @ 120W 2015/12/09 唇にBe My Baby


「いつできるから今日できる」は、CD発売25週目(W )まで、全国握手会が続くので、「スルメ型」セールスを目指す設定になっている。

実際、最新である発売24Wにおいて、TOP50入りが24回を記録し、高い売り上げ枚数をキープしています。

乃木坂の握手会人気が好調であることを示していますが、収録コンテンツの人気を測るには、特典イベントやそれへの応募がすべて終了する26W以降にならないと、何とも言えません。


特典イベントの効果がなくなったシングルについては、200位圏内へのランクイン回数が、一つの楽曲指標になり得ます。

14枚目「ハルジオンが咲く頃」以降の乃木坂シングルに絞れば、今のところ、YouTube再生回数増加速度に基づくMV人気が粘り強さを見せている「裸足でSummer」が、トップの66回を記録しています。

ただ、他の曲もさらに回数を伸ばす可能性があって、乃木坂歴代最高である5枚目「君の名は希望」77回を越えるかどうかが、注目点になると思います。


ランクイン回数に関して凄まじいのは、欅坂で、これまでリリースした6シングルで、200位圏内に入らなかったのは、2017年12月18日付の「二人セゾン」の1回のみという、驚異的な長期人気を保持している。

MV人気が非常に高いので、それらを収録したDVDを目当てに、延々と買い続けられているのかもしれません。

ところで、「ガラスを割れ!」は、発売3Wの最新累計が92.2万枚で、最後の全国握手会は8Wなので、ミリオンに届く公算が大きい。

乃木坂が17枚目に初めて記録したオリコン・ミリオンを、欅坂は6枚目に達成する可能性があるわけで、握手会人気の急成長ぶりには、目を見張るものがあります。


AKB48は、43枚目「君はメロディー」以降、200位圏内ランクインが多くとも35回に留まり、配信や動画の指標と同じく、楽曲人気の伸び悩みが数字に反映されています。

42枚目「唇にBe My Baby」のランクインが72回と突出して多いのは、おそらく「365日の紙飛行機」を求めてCDを買う方々が次々現れたからだと思います。

表題であれ、カップリングであれ、一つでも人気曲があれば、圏内ランクイン回数は伸びていくわけで、良好な楽曲指標じゃないでしょうか。


19枚目「いつかできるから今日できる」の楽曲人気が、思ったほど伸びなかった原因は、さまざまに考察できると思います。

カラオケ人気を意識して、歌いやすいメロディーにして、音楽番組において出だしの生歌披露を試みたものの、歌割りの問題から厳しいステージが続き、楽曲の魅力を十分にアピール出来なかったこと。

映画『あさひなぐ』と深く連動させたのに、主人公である西野七瀬の単独センターにせず、演劇の主役だった齋藤飛鳥とのWセンターにし、パフォーマンスでは白石麻衣とのツートップ的な雰囲気が漂い、楽曲イメージを体現するのは誰か、あるいはどの組み合わせか、焦点が今ひとつ定まらなかったこと。


こういった問題点を振り返って、20枚目「シンクロニシティ」以降のシングルに生かして欲しいと思います。

ただ、最近、オリコンが複数の有料配信サイトのダウンロード数を合計して順位を付ける、「オリコンデジタルシングル(単曲)ランキング」を始め、このデータによって、乃木坂の楽曲人気は、今後、より詳細に他の曲と比較されていきます。

今までは、iTunesトップソングの順位推移から推量するしかなかった配信人気が、総ダウンロード数という具体的な数字によって明確化される。

(表10) iTunes Storeトップソングとオリコンデジタル単曲ランキングの比較

凡例
アーティスト名「曲名」
対象週iTunesトップソングの順位帯分布 : 対象週オリコンデジタルのダウンロード数 (そこまでの累計) 順位 @ 配信後経過週数 集計週の日付期間

#「ダウンロード数」「累計」は「万DL」単位
# 赤色の数字は、それ未満の値であることを示す
#「配信後経過週数」は、配信開始日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# オリコンデジタルは最新チャートである2018/04/02付(03/19〜03/25)までのデータ
# iTunesトップソングについては、次回オリコン04/09付チャート集計週に含まれる、2018/03/30(金)までのデータを載せている
#「0.00万DL (0.00) 00位」は未発表の意

欅坂46「ガラスを割れ!」配信開始03/07(水)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.49万DL (3.49) 02位 @ 01W 03/05(月)11(日)
5-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.65万DL (5.15) 07位 @ 02W 03/12(月)18(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.88万DL (6.02) 08位 @ 03W 03/19(月)25(日)
0-2-3-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.00万DL (0.00) 00位 @ 04W 03/26(月)01(日)

AKB48「ジャーバージャ」配信開始03/14(水)
0-0-0-1-1 / 3-0-0 [0] : 0.43万DL (0.43) 30外 @ 01W 03/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 1-4-2 [0] : 0.44万DL (0.86) 30外 @ 02W 03/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [4] : 0.00万DL (0.00) 00位 @ 03W 03/26(月)01(日)

星野源「ドラえもん」配信開始02/28(水)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 5.42万DL (05.42) 02位 @ 01W 02/26(月)04(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.35万DL (08.77) 03位 @ 02W 03/05(月)11(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.12万DL (10.89) 02位 @ 03W 03/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.00万DL (12.88) 03位 @ 04W 03/19(月)25(日)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.00万DL (00.00) 00位 @ 05W 03/26(月)01(日)

米津玄師「Lemon」配信開始02/12(月)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 23.56万DL (23.56) 01位 @ 01W 02/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 11.94万DL (35.49) 01位 @ 02W 02/19(月)25(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 12.51万DL (48.00) 01位 @ 03W 02/26(月)04(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 09.77万DL (57.78) 01位 @ 04W 03/05(月)11(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 10.82万DL (68.59) 01位 @ 05W 03/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 09.69万DL (78.29) 01位 @ 06W 03/19(月)25(日)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 00.00万DL (00.00) 00位 @ 07W 03/26(月)01(日)
# 02/16(金)、03/18(日)、03/19(月)で2位になった以外、iTunesトップソングはすべて1位


欅坂46「ガラスを割れ!」は、配信1週目(W)の初動ダウンロード数が3.49万DLの2位、2Wが1.65万DLの7位、3Wが0.88万DLの8位で、各週iTunesトップソングの順位帯分布と良好な合致を見せています。

そして、3Wまでの累計は6.02万DLに達しています。

一方、1週間後に配信が始まったAKB48「ジャーバージャ」は、オリコンDLランキングの30位圏内に一度も入っておらず、30位曲のダウンロード数から、初動が0.43万DL未満、2Wは0.42万DL未満で、ここまでの累計は0.86万DL未満。

かりに最も高い0.86万DLとしても、「ガラスを割れ!」6.02万DLの7分の1です。


一方、星野源「ドラえもん」は、初動は5.42万DLの2位、最新である配信4Wまでの累計が12.88万DL。

「ガラスを割れ!」3W累計6.02万DLの2倍以上で、配信後経過週数を揃えても、欅坂の最新曲は「ドラえもん」に届いていない。

さらに、凄まじいのが米津玄師「Lemon」で、初動23.56万DLの1位、配信6Wまでの累計は何と78.29万DLに達し、「ガラスを割れ!」の13倍です。


こういった容赦のない数値的比較の世界に、乃木坂「シンクロニシティ」も叩き込まれるわけで、ファンとしては、まずは「ガラスを割れ!」の初動3.49万DLを、出来れば上回って欲しいけど、過去のiTunesトップソング順位推移を見ていると、欅を抜くのは、そんなに簡単ではないでしょう。

オリコンCDシングルランキングの売り上げ枚数と順位が、J-POP世界に、楽曲序列やアーティスト序列を生み出し、それが長らく人気の目安となってきたように、デジタルシングル(単曲)ランキングは、新しい楽曲序列とアーティスト序列をもたらすと思います。

乃木坂46が、その流れの中で、少しでも高い人気を獲得できるよう、心から願っています。


(関連記事)

欅坂「ガラスを割れ!」初動は83.3万枚1位と3.5万DL2位、乃木坂が生駒最後の20枚目で目指すもの [15Mar18]

// 最近のツイート抜粋

アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント

ビルボード国内動画再生数の最新TOP5を見ると、1位、3位の米津玄師が累計3.7千万と4.8千万、2位菅田将暉1.9千万、4位TWICE4.7千万、5位欅坂1.4千万。短期間の1千万越え連発で、視聴率に苦しむテレビとは別世界。ネット視聴人口自体が増えている印象。乃木坂46時間TV復活はナイスだと思う、大変だけど笑
0:35 - 2018年3月24日

乃木坂46時間TV、勿論全部観てるわけじゃないけど、今までで一番面白かったのは斉藤優里のスイカ1個食べ。ミキサーと格闘するゆったんのガチの焦りが伝わってきて、こちらまで追い詰められた笑。全く予期しない展開が強烈で新鮮。あと、北野日奈子の登場は嬉しかった。焦らず、徐々に戻ってきて欲しい
0:02 - 2018年3月25日

乃木坂46時間TVでは、3期メンバーの活躍が目立ったけど、とくに心に残ったのは、向井葉月の「椀子そば」と与田祐希の「カエル食い」。向井さんは、表情が豊かでテンポ良く喋れる上に、時折、目が点になって「うっ」とフリーズするので、映せるのか、これ以上?と、ヒヤヒヤして見入ってしまった笑
0:33 - 2018年3月28日

与田祐希はカメラ度胸があって、どんな状況でも、自分の感情を素直に出せる点が素晴らしい。カエルの丸揚げを、カエルはお友達と抵抗するも、齋藤飛鳥に押し込まれ、口から両脚を出しながら、噛めず吐き出せず、プルプルと目を白黒させる場面は、可愛いく見応えがあった。この子はスター性があると思う
0:44 - 2018年3月28日

個人的には、斉藤優里の電視台が一番面白かった。そんな大きなスイカ、1人で食べられるわけない的な読みとは裏腹に、まずスイカが切れない笑。コロコロ動くスイカに指を添え、巨大出刃包丁を突き刺す画は、一歩間違うとリアルスプラッターで、メンバーも指!指!と叫んでいて、観ていて怖いのなんの
2:01 - 2018年3月28日

ようやく切れたスイカを、ミキサーでジュースにしようとするも、今度は入れた果肉ブロックが大き過ぎて、底の刃が空回り。上からスプーンで突くけど、頑固に動かず、延々と刃が空回り。残り時間がじりじり迫り、激しく焦るゆったん、すぐ隣にはワイワイガヤガヤ楽しくフルーツポンチを作るスイカ軍団笑
2:06 - 2018年3月28日

最終的には、西野七瀬が差し入れた牛乳が効いて、何とかジュースが完成。一切リハーサルなしが、視聴者の予想を遥かに越える、疲れるくらいツッコミどころ満載の電視台を生み出したわけで、46時間TVの真骨頂だった。大山鳴動したスイカジュースが、物凄く美味しかったというオチに、トドメを刺された笑
2:08 - 2018年3月28日


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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