ブット氏亡き後、シャリフ元首相の存在感が、高まってきているという。彼は、首相のとき、陸軍参謀総長だったムシャラフ氏の解任を命じたが、それがきっかけで、無血クーデターを起こされ、国外亡命を余儀なくされた。
現在は、亡命先のサウジアラビアから帰国して、国内で政治活動を始めている。
米国政府は、イスラム過激派との対決姿勢を鮮明にしていたブット氏とは異なり、シャリフ氏に対しては、冷淡であるらしい。イスラム過激派を育成したとされる、ハク元大統領の信任を得て、政治基盤を確立したこと。98年に核実験を強行したことなどが、影響しているようだ。
しかし、シャリフ氏が、再び、政治参加する可能性は、高くなっている。イスラム教徒の国で、イスラム寄りの人物が、人気を集めるのは、当たり前のことである。また、過激派のテロ行為を支持しているイスラム教徒は、ごく少数である。
イスラム寄りだから、イスラム過激派への態度が生ぬるいから、無視する。ムシャラフ氏や故ブット氏など、アメリカにとって、口当たりのいい人物は応援するが、シャリフ氏は、ダメ。それでは、いつまで経っても、パキスタンの政治は安定しない。
国民のほとんどが、イスラム教徒で、反米感情を持ち、同胞への迫害だとして、アフガン戦争に反発している。その国に、宗教色のない、「民主的」な、親米政府を作って、「テロとの戦い」を強要するのは、かえって事態を悪化させる危険がある。イスラム穏健派を支援して、国内急進派を押さえ込む方が、より現実的である。
PLOのアラファト議長、アフガニスタンのタリバーン、イラクのフセイン大統領、イランのアフマディネジャド大統領。嫌いな相手だから、外交交渉はしない。できれば、武力で排除する。
ブッシュ政権は、パキスタンでも、また、同じことを繰り返すつもりだろうか。パレスチナ、アフガニスタン、そして、イラク。その態度が引き起こしてきた、数々の悲惨な結果を、未来に押しつけて。
しかし、相手は、核保有国である。結果の深刻さは、これまでの比ではない。
現在は、亡命先のサウジアラビアから帰国して、国内で政治活動を始めている。
米国政府は、イスラム過激派との対決姿勢を鮮明にしていたブット氏とは異なり、シャリフ氏に対しては、冷淡であるらしい。イスラム過激派を育成したとされる、ハク元大統領の信任を得て、政治基盤を確立したこと。98年に核実験を強行したことなどが、影響しているようだ。
しかし、シャリフ氏が、再び、政治参加する可能性は、高くなっている。イスラム教徒の国で、イスラム寄りの人物が、人気を集めるのは、当たり前のことである。また、過激派のテロ行為を支持しているイスラム教徒は、ごく少数である。
イスラム寄りだから、イスラム過激派への態度が生ぬるいから、無視する。ムシャラフ氏や故ブット氏など、アメリカにとって、口当たりのいい人物は応援するが、シャリフ氏は、ダメ。それでは、いつまで経っても、パキスタンの政治は安定しない。
国民のほとんどが、イスラム教徒で、反米感情を持ち、同胞への迫害だとして、アフガン戦争に反発している。その国に、宗教色のない、「民主的」な、親米政府を作って、「テロとの戦い」を強要するのは、かえって事態を悪化させる危険がある。イスラム穏健派を支援して、国内急進派を押さえ込む方が、より現実的である。
PLOのアラファト議長、アフガニスタンのタリバーン、イラクのフセイン大統領、イランのアフマディネジャド大統領。嫌いな相手だから、外交交渉はしない。できれば、武力で排除する。
ブッシュ政権は、パキスタンでも、また、同じことを繰り返すつもりだろうか。パレスチナ、アフガニスタン、そして、イラク。その態度が引き起こしてきた、数々の悲惨な結果を、未来に押しつけて。
しかし、相手は、核保有国である。結果の深刻さは、これまでの比ではない。