以前からちょっと気になってたんですが、「君の名は希望」のCDセールスは、個別握手会の完売表はあまり威勢が良くないし(笑)、サウンドスキャンの第1週もまあまあという感じなのに、ときどきチェックする、オリコンの累計が思っている以上に良いんですね。
そこで少し細かく計算してみると、意外な結果が出てきて驚きました。
どうも、5枚目「君の名は希望」は、歴代シングルの中でも、特別な曲のようです。
今日は、そういった計算を基に、「君の名は希望」で何が起こったのか、そして生駒里奈から白石麻衣へのセンター交代を含め、その後の乃木坂がどう影響を受けたのか、その辺を書いてみようと思います。
次の表は、先週の時点、つまり2014年2月第1週における、各シングルのオリコン調べによる累計売り上げ枚数です。
[表1]
オリコンによるCDの累計売り上げ枚数
1枚目 : 21万2千枚「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 22万3千枚「おいでシャンプー」
3枚目 : 24万3千枚「走れ!Bicycle」
4枚目 : 30万8千枚「制服のマネキン」
5枚目 : 30万9千枚「君の名は希望」
6枚目 : 45万5千枚「ガールズルール」
7枚目 : 50万5千枚「バレッタ」
乃木坂は、デビュー曲「ぐるぐるカーテン」以来、シングルごとにCDセールスを伸ばしてきて、順調に坂を上っていると見られています。
ただ、5枚目「君の名は希望」だけ、その前後と比べ、数字の伸びが弱くて、あまり売れなかったという評価をされることが多いようです。
一方、乃木坂は、個別握手会によって何十万枚とCDを売り上げるので、[表1]のようなオリコンの数字が、そのまま、楽曲としてのセールスを表しているわけではありません。
本当に、曲として最も売れたのはどのシングルなのか。
それを見極めるためには、オリコンの売り上げ枚数の中に、個別握手会による売り上げ枚数が、どの程度入っているのか、調べる必要があります。
実は、個別握手会によるCDの売り上げ枚数を正確に知るのは、なかなか難しい話で、運営も直接的なデータを公開しないので、一種のブラックボックスになっています。
しかし、正確に知るのは無理でも、推測によって、ある程度の精度を持った数字は出せると思います。
計算方法を少し説明します。
個別握手会への応募では、受付ごとに、その時点での完売状況を示す表が、販売サイトに載せられます。
この表は、受付が終了した会場の最終分が分からないなど、少し情報を欠いている部分もありますが、各シングルについて、個別握手会での売り上げ状況をかなり正確に反映しています。
そして、知りうる中で、最終完売表にもっとも近いもの、すなわち最終応募受付の際に掲載される、最終一つ前の応募終了時点での完売表から、シミュレーション計算を行って、個別握手会での総売り上げ枚数を推測することが出来ます。
シミュレーションに関しては、「バレッタ」のCDセールスで、計算結果の検証を重ねてきたので、1万枚以下の誤差精度で見積もれるのではないかと思っています。
3枚目「走れ!Bicycle」、4枚目「制服のマネキン」、5枚目「君の名は希望」の3枚について、この手法で個別による累計売り上げ枚数を求めました。
一方、6枚目「ガールズルール」は、二期生のペア握手会が行われ、この形式は、後にも先にも例がないので、シミュレーション結果の精度評価が出来ず、完売表からの推測は避けました。
また、7枚目「バレッタ」は、個別の応募受付がまだ行われていて、現在のオリコン累計枚数に、最新となる完売表からの推測枚数が、どこまで計上されているのか判別出来ず、これも上に述べた手法では、誤差が大きくなる危険があります。
そこで、「ガールズルール」と「バレッタ」については、サウンドスキャンで確認出来る一般流通CD、つまり店頭販売CDの売り上げ枚数から、先週時点での累計枚数を予想して、オリコン累計枚数から引くというやり方で、個別握手会によるCDセールスを求めました。
「ガールズルール」は、サウンドスキャンで、発売3週目まで追跡出来て11万8千枚、これを1.05倍した12万3千枚を店頭販売CDの累計枚数としました。
「バレッタ」は、発売2週目までの追跡で10万枚、アニメ盤を考慮して、これを1.1倍した11万枚としました。
こうやって求めた、3枚目シングル以降の個別握手会による累計売り上げ枚数が次の表です。
[表2]
個別握手会によるCDの累計売り上げ枚数
3枚目 : 15万2千枚 [4日 330部]「走れ!Bicycle」
4枚目 : 20万3千枚 [5日 430部]「制服のマネキン」
5枚目 : 17万7千枚 [5日 450部]「君の名は希望」
6枚目 : 33万1千枚 [6日 630部]「ガールズルール」
7枚目 : 39万5千枚 [6日 670部]「バレッタ」
# [ ]内は、個別握手会の日数と総部数
一目瞭然ですが、5枚目「君の名は希望」のときだけ、売り上げが落ちています。
「制服のマネキン」は、最終一つ前の応募終了後の全体完売率が38.4%であるのに対して、「君の名は希望」は32.3%で、総部数は20部増えているのですが、総売り上げは2万6千枚ほど減少しています。
一方、6枚目「ガールズルール」と7枚目「バレッタ」は、気持ちいいくらい、CDセールスが順調に伸びている。
秋元康氏が、「乃木坂は絶好調」と述べたという話を読みましたが、確かに、個別の数字だけを見ていると、「ガールズルール」以降の乃木坂については、そういう言葉が出てもおかしくない数字です。
では、「君の名は希望」個別のセールスは、なぜ芳しくなかったのか。
当然、運営はその理由を見極めようとしたでしょう。
まず、思い至っただろうことは、フロント三人の握手会での成績です。
最終一つ前の応募終了後の売り切れ状況を見ると、センターの生駒里奈が23部中5部完売、生田絵梨花は23部中8部完売、星野みなみは8部中完売なし、というナイスカーン的な味のあるスコアとなっています(笑)。
応募受付の時点で、生駒ちゃんは高校2年、いくちゃんが高校1年、みなみはまだ中学3年なので、無理からぬ成績なんですが、白石麻衣と松村沙友理が25部を全完売、橋本奈々未が25部中23部を完売していて、握手会人気の高いメンバーをフロントにした方が、個別の売り上げが伸びるのではないかという声が、会議で出ても不思議ではありません。
フロントの握手会人気に加えて、もう一つ、運営が考えたであろうことは、個別握手会のスケジュールです。
以前にも載せたことがありますが、次の表は、シングル発売から最後の個別握手会までの期間を示しています
[表3]
凡例
シングル番号「タイトル」: 発売から最終個別までの日数 (週換算)
発売 == 日数 ==> 最初の個別 == 日数 ==> 最終個別(回目)
3枚目「走れ!Bicycle」: 66日 (= 9週 + 3日)
発売 == 11日 ==> 最初の個別 == 55日 ==> 最終個別(第4回)
4枚目「制服のマネキン」: 60日 (= 8週 + 4日)
発売 == 4日 ==> 最初の個別 == 56日 ==> 最終個別(第5回)
5枚目「君の名は希望」: 47日 (= 6週 + 5日)
発売 == 3日 ==> 最初の個別 == 44日 ==> 最終個別(第5回)
6枚目「ガールズルール」: 102日 (= 14週 + 4日)
発売 == 24日 ==> 最初の個別 == 78日 ==> 最終個別(第6回)
7枚目「バレッタ」: 95日 (= 13週 + 4日)
発売 == 18日 ==> 最初の個別 == 77日 ==> 最終個別(第6回)
8枚目「タイトル未定」: 110日 (= 15週 + 5日)
発売 == 4日 ==> 最初の個別 == 106日 ==> 最終個別(第6回)
「君の名は希望」は、それ以前の「走れ!Bicycle」「制服のマネキン」と比べても、個別握手会の期間が短いんですね。
短期に設定された個別日程が、ファンの時間的、経済的キャパシティを減少させて、握手会での売り上げを落とす原因となったのではないか。
運営がそう考えても、不思議はありません。
個別握手会のセールスが振るわず、「君の名は希望」は「売れなかった」と判断されたのであれば、「握手会人気のあまり高くないフロント」と「短期間の個別日程」は、会議でやり玉に挙げられた可能性があります。
そして、実際、次の「ガールズルール」から、この二点は完全に修正されます。
[表3]で示されているように、「ガールズルール」以降、握手会日程は、驚く程長く設定されるようになります。
また、不動のセンターだった生駒里奈を2列目に下げ、生田絵梨花も2列目、星野みなみを3列目にする一方、握手会人気のトップ3である、白石麻衣、松村沙友理、橋本奈々未をフロントにした。
つまり、長期販売と握手会主義です。
5枚目「君の名は希望」での、個別握手会CDの売り上げ減少が([表2])、乃木坂の運営にショックを与えて、極端な握手会主義と、うんざりする程の長期販売が始まった。
そして、6枚目「ガールズルール」個別のCDセールスが絶好調となり([表2])、オリコンの数字も大きく伸びたことから([表1])、握手会主義と長期販売は、7枚目「バレッタ」、8枚目へと続いていくことになったのかもしれません。
だとすれば、「君の名は希望」の不振と「ガールズルール」の好調は、乃木坂にとって、大きなターニングポイントだったことになります。
しかし、「君の名は希望」が「売れなかった」という認識、実は、間違っている可能性があります。
次の表は、個別握手会以外の売り上げ、つまり店頭販売CDの累計売り上げ枚数を示しています。
[表4]
店頭販売によるCDの累計売り上げ枚数
3枚目 : 9万1千枚「走れ!Bicycle」
4枚目 : 10万6千枚「制服のマネキン」
5枚目 : 13万1千枚「君の名は希望」
6枚目 : 12万3千枚「ガールズルール」
7枚目 : 11万枚「バレッタ」
「君の名は希望」、店頭販売CDの売り上げでは、なんと歴代最高の可能性が濃厚です。
さらに、「君の名は希望」の一般流通セールスがなぜ良いのか、その理由を示唆するデータがあります。
次の表は、店頭販売CDについて、累計売り上げ枚数を、サウンドスキャンの第1週売り上げ枚数で割ったものを示しています。
[表5]
店頭販売CDの売り上げ伸び率
= 累計枚数 / 第1週枚数
3枚目 : 1.55「走れ!Bicycle」
4枚目 : 1.74「制服のマネキン」
5枚目 : 1.91「君の名は希望」
6枚目 : 1.32「ガールズルール」
7枚目 : 1.33「バレッタ」
数字が大きいほど、そのシングルは、長期に渡って、じわじわと売れ続けていることになります。
この表から分かるように、「君の名は希望」は、1.91という、もっとも高い値になっています。
実際、「君の名は希望」は、2013年3月13日(水)発売以来、オリコン週間ランキングの200位以内に、連続で31週ランクインしていて、これは乃木坂が出したシングルの中で、最高の長さです。
そして、発売後46週、約11ヶ月経った現在でも、2百枚、3百枚という売り上げで、週間ランキングに入ってきます。
おそらく、こういったセールスが積み重なって、「君の名は希望」は、初動の2倍近い枚数まで売り上げが伸び([表5])、店頭販売CDのセールスが歴代トップになっているのだと思います([表4])。
本当の「スルメ曲」ですね(笑)。
「君の名は希望」は良い曲だけど、あまり「売れなかった」というコメントを目にすることがありますが、その認識は間違っているかもしれません。
「君の名は希望」は、良い曲であり、その上、CDも良く売れていると考えるのが、正しい捉え方だと思います。
個別握手会の売り上げによって、一般流通CDの売り上げが覆い隠されてしまって、「君の名は希望」という曲が、長くじわじわ売れ続け、大きな累計枚数に達していることが、分かりづらくなっています。
もし、握手会という特典サービスがなければ、「君の名は希望」が好調なCDセールスを見せ、乃木坂最高のヒット曲であることが、オリコンの数字として明確に表れたと思います。
先月亡くなられた音楽プロデューサーの佐久間正英氏は、「君の名は希望」の魅力に引かれ、それが切っ掛けとなって、親戚である生田絵梨花との素晴らしいセッションが実現しました。
また、昨年末、AKBグループの紅白歌合戦で、生田絵梨花ピアノ伴奏、渡辺麻友ソロによる「君の名は希望」という異例のステージが実現したのは、まゆゆの、この曲への強い思いがあればこそです。
「君の名は希望」は、これほどまでに人々の心を揺さぶる名曲で、しかも、実は、セールスとしても「売れている」んですね。
乃木坂の運営は、オリコンの数字や個別握手会でのセールスだけから、5枚目シングル「君の名は希望」を「売れなかった」と判断して、6枚目以降の握手会主義や長期販売を正当化するための失敗例にしてしまっている印象を受けます。
しかし、握手ではなく、明らかに楽曲の魅力で、初動の1.9倍まで売り上げを伸ばした、自身最高のヒット曲を否定するとなると、乃木坂は、「君の名は希望」という成功体験を放棄して、新たな楽曲コンセプトを探す、流浪の旅に出ることになります。
「ガールズルール」や「バレッタ」は、まさにこの流浪の旅なのですが、運営は、握手会を盛況にすることに終始しています。
当然、「君の名は希望」に代わるコンセプトなど見つかるはずもなく、乃木坂はシングルごとに、ひたすら混迷の度合いを深める状況に陥っています。
次の表は、店頭販売CDの累計売り上げ枚数を、オリコンの累計売り上げ枚数で割ったものを示しています。この数値は、昨日の記事でも紹介した(SS/OC)比の累計版です。
[表6]
累計(SS/OC)比
= (店頭販売CDの累計枚数 / オリコンの累計枚数) * 100
3枚目 : 37.3%「走れ!Bicycle」
4枚目 : 34.3%「制服のマネキン」
5枚目 : 42.6%「君の名は希望」
6枚目 : 27.1%「ガールズルール」
7枚目 : 21.9%「バレッタ」
5枚目シングル「君の名は希望」は、初回限定盤CDなどの好調なセールスによって、売り上げの40%以上を、個別握手会ではなく、一般流通による販売が支えるという、理想的なセールス構造となっています。
個別握手会を通してメンバーを応援する「単推し」傾向の強いコアファンと、楽曲の魅力に引かれる「箱推し」傾向の強いライトファンが、非常に良いバランスでCDセールスに貢献しています。
この状態であれば、メンバーもコアファンへの対応に意識が集中し過ぎることなく、幅広いファン層へ目配せする余裕が生まれます。
そして、ファンとメンバーは良好な関係を維持することが可能となり、乃木坂は、内向きにならず、外へ向かって、大きく羽ばたく底力を蓄えられるでしょう。
このように、(SS/OC)比を高く保つことは、そのグループが発展するために重要なポイントです。
(SS/OC)比が低いグループは、オリコンの数字を伸ばしたいがために、個別握手会にのめり込んで、コアファンに無理な負担を強いている疑いが強く、ファンとメンバーの間のテンションが高まり過ぎて、アイドルとして行き詰まってしまう危険が増していきます。
[表6]は、乃木坂が、3枚目「走れ!Bicycle」、4枚目 「制服のマネキン」と順調に進み、5枚目「君の名は希望」でヒットを飛ばし、人気アイドルとして、いよいよ大きなブレイクに王手を掛けたことを示唆しています。
しかし、運営が「君の名は希望」を成功だと考えず、そこまでの進み方を完全に否定して、握手会主義や長期販売を導入したために、(SS/OC)比が急速に下がり、乃木坂は、せっかく高くまで上った坂から、転げ落ちていったように見えます。
実際、「乃木坂は今がんがん坂を上っている」という論調は、以前に比べると、ネット上で少なくなっているように感じます。
一方、生田、生駒、星野のフロントをもう一度見たいという声は、増えている気がします。
「走れ!Bicycle」「制服のマネキン」「君の名は希望」の乃木坂を、失敗ではなく、成功だったと感じている人が多いからかもしれません。
確かに、それは成功だったと思います。
店頭販売CDの売り上げは順調に伸び([表4])、初動からの伸び率もどんどん高くなり([表5])、(SS/OC)比は高い値を保っている([表6])。
音楽関係者を始め多くの人から評価され、しかも一般流通のCDセールスで大きなヒットとなった「君の名は希望」。
その「希望」を否定したときから、乃木坂の転落が始まった。
私には、そういう風に見えます。
オリコンの数字だけを見て、グループや楽曲の成功不成功を判断するのは、非常に危険なことだと思います。
色んな指標を調べてみると、そこにはまた違う乃木坂がいる、それに気づくことが大切じゃないでしょうか。
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// お知らせ!
今週金曜日、2月14日、21:00~22:54に放送される、日本テレビの特別ドラマ企画「仮面ティーチャー」に、白石麻衣(早瀬あかり役)と永島聖羅が出演します。「仮面ティーチャー」は、藤沢とおるのマンガ作品で、昨年夏に連続ドラマとして放送されました。2月22日(土)から劇場版「仮面ティーチャー」のロードショーが始まるのに先立ち、テレビの金曜ロードSHOW!枠で、2時間の特別ドラマを流し、そこに乃木坂の二人が出演するようです。
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「仮面ティーチャー」出演に関する話あり
2月17日(月)、21:00~21:54に放送される、フジテレビの月9ドラマ「失恋ショコラティエ」に、若月佑美が出演します。
フジテレビ公式サイトの番組ページ
乃木坂公式サイトの若月佑美出演に関する記事
若月佑美の2月10日ブログ
「失恋ショコラティエ」出演に関する話あり。ワンカットなので、「見逃すとあかんのです」とのことです(笑)。
2月22日(土)、横浜アリーナで、乃木坂46が「2ND YEAR BIRTHDAY LIVE」(開場14:00 開演15:00)を行います。CDデビュー2周年を記念した単独ライブで、全曲披露とのことです。
乃木坂公式サイトの関連ページ
3月26日(水)、東京ドームシティホールで、乃木坂46が日本テレビ主催「ZIP! 春フェス2014」に出演します。3月25日(火)から27日(木)の三日間に渡る、複数アーティストによるコンサートで、乃木坂は二日目に登場です。開場17:30、開演18:30。
乃木坂公式サイトの関連ページ
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『乃木坂の「の」』の公式サイト
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乃木坂公式サイトの関連ページ
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2月6日23:42 星野みなみ
16歳の誕生日、おめでとう!「おーとーなー♪」なんだ(笑)。1枚目、確かに大人っぽくなった気がする。2枚目、西川ななつんとのツーショット。ウルトラ美人姉妹で、仲良さそ~。
2月6日22:3 北野日奈子
2枚目、か、可愛い、ツーショット!ちょっと、似てる気もする、どちらもツンデレだからかな(笑)。
1月31日23:06 新内眞衣
最後の写真、ちょっと悪戯っぽい笑顔が最高!みなみは新内さんのような優しいお姉さんが大好きなのね(笑)。
1月28日10:48 星野みなみ
選抜入り出来なかったのは残念だけど、アンダー曲、楽しみにしてるよ~。1枚目、良い表情してる。2枚目、やっぱりこの並びは魅力があるな~。
1月24日01:42 西川七海
5枚目、みさ先輩、ななつんとのウルトラ美人スリーショット。笑顔が激しくキュートです。西川さんと仲いいんだ。みなみ的にいじり易いキャラなのかな(笑)。
1月17日18:48 伊藤純奈
最後の写真、可愛い萌え袖ピースで、超絶美少女ツーショット!
1月16日19:00 川村真洋
2、3枚目、集合写真、頬にキュートに手を当てるみなみ!お団子、似合うよね。
1月15日23:54 秋元真夏
埼玉県にお住まいの「釣り師」さんから、「練習で出来なくても本番できちゃう子、みなみは、可愛い声で元気に暮らしています」とのお便りが届いています(笑)
1月11日21:22 星野みなみ
みなみーー、ゆきー、スキー、雪だるまーー!(笑)。1、2枚目、ゲレンデでこんな可愛い女の子がいたらフリーズする。でっかいゴーグルのスキーウェアが最高に似合ってます。
1月9日18:06 鈴木絢音
最後の写真、バレッタ衣装で笑顔のピースみなみ!あーちゃんと並ぶと、お姉さん要素が少し出てくる気がする。
厳選みなみ!
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11月22日17:10 星野みなみ
10月13日23:36 星野みなみ
9月5日13:00 星野みなみ
8月27日12:06 星野みなみ
8月15日16:24 星野みなみ
7月18日14:18 星野みなみ
グラビア
ナタリー「星野みなみグラビア特集」
このブログでの主な関連記事
乃木坂の風 23Oct13 ~ 生駒里奈、星野みなみ、高山一実!「乃木坂派」は個性と平等のせめぎ合い
乃木坂の風 09Oct13 ~ 星野みなみが放つ紺碧の輝き、代々木ライブの魅力と今後を考える
乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」
さらに詳しく
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 星野みなみのコーナー
// 和田まあやのあり得ん可愛さ
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 和田まあやのコーナー
// 乃木坂各論
乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる
乃木坂各論第2話、若月佑美 ~ 相克の美少女アーティスト
乃木坂各論第1話、生田絵梨花 ~ 天才少女がやって来た!
# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています
そこで少し細かく計算してみると、意外な結果が出てきて驚きました。
どうも、5枚目「君の名は希望」は、歴代シングルの中でも、特別な曲のようです。
今日は、そういった計算を基に、「君の名は希望」で何が起こったのか、そして生駒里奈から白石麻衣へのセンター交代を含め、その後の乃木坂がどう影響を受けたのか、その辺を書いてみようと思います。
次の表は、先週の時点、つまり2014年2月第1週における、各シングルのオリコン調べによる累計売り上げ枚数です。
[表1]
オリコンによるCDの累計売り上げ枚数
1枚目 : 21万2千枚「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 22万3千枚「おいでシャンプー」
3枚目 : 24万3千枚「走れ!Bicycle」
4枚目 : 30万8千枚「制服のマネキン」
5枚目 : 30万9千枚「君の名は希望」
6枚目 : 45万5千枚「ガールズルール」
7枚目 : 50万5千枚「バレッタ」
乃木坂は、デビュー曲「ぐるぐるカーテン」以来、シングルごとにCDセールスを伸ばしてきて、順調に坂を上っていると見られています。
ただ、5枚目「君の名は希望」だけ、その前後と比べ、数字の伸びが弱くて、あまり売れなかったという評価をされることが多いようです。
一方、乃木坂は、個別握手会によって何十万枚とCDを売り上げるので、[表1]のようなオリコンの数字が、そのまま、楽曲としてのセールスを表しているわけではありません。
本当に、曲として最も売れたのはどのシングルなのか。
それを見極めるためには、オリコンの売り上げ枚数の中に、個別握手会による売り上げ枚数が、どの程度入っているのか、調べる必要があります。
実は、個別握手会によるCDの売り上げ枚数を正確に知るのは、なかなか難しい話で、運営も直接的なデータを公開しないので、一種のブラックボックスになっています。
しかし、正確に知るのは無理でも、推測によって、ある程度の精度を持った数字は出せると思います。
計算方法を少し説明します。
個別握手会への応募では、受付ごとに、その時点での完売状況を示す表が、販売サイトに載せられます。
この表は、受付が終了した会場の最終分が分からないなど、少し情報を欠いている部分もありますが、各シングルについて、個別握手会での売り上げ状況をかなり正確に反映しています。
そして、知りうる中で、最終完売表にもっとも近いもの、すなわち最終応募受付の際に掲載される、最終一つ前の応募終了時点での完売表から、シミュレーション計算を行って、個別握手会での総売り上げ枚数を推測することが出来ます。
シミュレーションに関しては、「バレッタ」のCDセールスで、計算結果の検証を重ねてきたので、1万枚以下の誤差精度で見積もれるのではないかと思っています。
3枚目「走れ!Bicycle」、4枚目「制服のマネキン」、5枚目「君の名は希望」の3枚について、この手法で個別による累計売り上げ枚数を求めました。
一方、6枚目「ガールズルール」は、二期生のペア握手会が行われ、この形式は、後にも先にも例がないので、シミュレーション結果の精度評価が出来ず、完売表からの推測は避けました。
また、7枚目「バレッタ」は、個別の応募受付がまだ行われていて、現在のオリコン累計枚数に、最新となる完売表からの推測枚数が、どこまで計上されているのか判別出来ず、これも上に述べた手法では、誤差が大きくなる危険があります。
そこで、「ガールズルール」と「バレッタ」については、サウンドスキャンで確認出来る一般流通CD、つまり店頭販売CDの売り上げ枚数から、先週時点での累計枚数を予想して、オリコン累計枚数から引くというやり方で、個別握手会によるCDセールスを求めました。
「ガールズルール」は、サウンドスキャンで、発売3週目まで追跡出来て11万8千枚、これを1.05倍した12万3千枚を店頭販売CDの累計枚数としました。
「バレッタ」は、発売2週目までの追跡で10万枚、アニメ盤を考慮して、これを1.1倍した11万枚としました。
こうやって求めた、3枚目シングル以降の個別握手会による累計売り上げ枚数が次の表です。
[表2]
個別握手会によるCDの累計売り上げ枚数
3枚目 : 15万2千枚 [4日 330部]「走れ!Bicycle」
4枚目 : 20万3千枚 [5日 430部]「制服のマネキン」
5枚目 : 17万7千枚 [5日 450部]「君の名は希望」
6枚目 : 33万1千枚 [6日 630部]「ガールズルール」
7枚目 : 39万5千枚 [6日 670部]「バレッタ」
# [ ]内は、個別握手会の日数と総部数
一目瞭然ですが、5枚目「君の名は希望」のときだけ、売り上げが落ちています。
「制服のマネキン」は、最終一つ前の応募終了後の全体完売率が38.4%であるのに対して、「君の名は希望」は32.3%で、総部数は20部増えているのですが、総売り上げは2万6千枚ほど減少しています。
一方、6枚目「ガールズルール」と7枚目「バレッタ」は、気持ちいいくらい、CDセールスが順調に伸びている。
秋元康氏が、「乃木坂は絶好調」と述べたという話を読みましたが、確かに、個別の数字だけを見ていると、「ガールズルール」以降の乃木坂については、そういう言葉が出てもおかしくない数字です。
では、「君の名は希望」個別のセールスは、なぜ芳しくなかったのか。
当然、運営はその理由を見極めようとしたでしょう。
まず、思い至っただろうことは、フロント三人の握手会での成績です。
最終一つ前の応募終了後の売り切れ状況を見ると、センターの生駒里奈が23部中5部完売、生田絵梨花は23部中8部完売、星野みなみは8部中完売なし、というナイスカーン的な味のあるスコアとなっています(笑)。
応募受付の時点で、生駒ちゃんは高校2年、いくちゃんが高校1年、みなみはまだ中学3年なので、無理からぬ成績なんですが、白石麻衣と松村沙友理が25部を全完売、橋本奈々未が25部中23部を完売していて、握手会人気の高いメンバーをフロントにした方が、個別の売り上げが伸びるのではないかという声が、会議で出ても不思議ではありません。
フロントの握手会人気に加えて、もう一つ、運営が考えたであろうことは、個別握手会のスケジュールです。
以前にも載せたことがありますが、次の表は、シングル発売から最後の個別握手会までの期間を示しています
[表3]
凡例
シングル番号「タイトル」: 発売から最終個別までの日数 (週換算)
発売 == 日数 ==> 最初の個別 == 日数 ==> 最終個別(回目)
3枚目「走れ!Bicycle」: 66日 (= 9週 + 3日)
発売 == 11日 ==> 最初の個別 == 55日 ==> 最終個別(第4回)
4枚目「制服のマネキン」: 60日 (= 8週 + 4日)
発売 == 4日 ==> 最初の個別 == 56日 ==> 最終個別(第5回)
5枚目「君の名は希望」: 47日 (= 6週 + 5日)
発売 == 3日 ==> 最初の個別 == 44日 ==> 最終個別(第5回)
6枚目「ガールズルール」: 102日 (= 14週 + 4日)
発売 == 24日 ==> 最初の個別 == 78日 ==> 最終個別(第6回)
7枚目「バレッタ」: 95日 (= 13週 + 4日)
発売 == 18日 ==> 最初の個別 == 77日 ==> 最終個別(第6回)
8枚目「タイトル未定」: 110日 (= 15週 + 5日)
発売 == 4日 ==> 最初の個別 == 106日 ==> 最終個別(第6回)
「君の名は希望」は、それ以前の「走れ!Bicycle」「制服のマネキン」と比べても、個別握手会の期間が短いんですね。
短期に設定された個別日程が、ファンの時間的、経済的キャパシティを減少させて、握手会での売り上げを落とす原因となったのではないか。
運営がそう考えても、不思議はありません。
個別握手会のセールスが振るわず、「君の名は希望」は「売れなかった」と判断されたのであれば、「握手会人気のあまり高くないフロント」と「短期間の個別日程」は、会議でやり玉に挙げられた可能性があります。
そして、実際、次の「ガールズルール」から、この二点は完全に修正されます。
[表3]で示されているように、「ガールズルール」以降、握手会日程は、驚く程長く設定されるようになります。
また、不動のセンターだった生駒里奈を2列目に下げ、生田絵梨花も2列目、星野みなみを3列目にする一方、握手会人気のトップ3である、白石麻衣、松村沙友理、橋本奈々未をフロントにした。
つまり、長期販売と握手会主義です。
5枚目「君の名は希望」での、個別握手会CDの売り上げ減少が([表2])、乃木坂の運営にショックを与えて、極端な握手会主義と、うんざりする程の長期販売が始まった。
そして、6枚目「ガールズルール」個別のCDセールスが絶好調となり([表2])、オリコンの数字も大きく伸びたことから([表1])、握手会主義と長期販売は、7枚目「バレッタ」、8枚目へと続いていくことになったのかもしれません。
だとすれば、「君の名は希望」の不振と「ガールズルール」の好調は、乃木坂にとって、大きなターニングポイントだったことになります。
しかし、「君の名は希望」が「売れなかった」という認識、実は、間違っている可能性があります。
次の表は、個別握手会以外の売り上げ、つまり店頭販売CDの累計売り上げ枚数を示しています。
[表4]
店頭販売によるCDの累計売り上げ枚数
3枚目 : 9万1千枚「走れ!Bicycle」
4枚目 : 10万6千枚「制服のマネキン」
5枚目 : 13万1千枚「君の名は希望」
6枚目 : 12万3千枚「ガールズルール」
7枚目 : 11万枚「バレッタ」
「君の名は希望」、店頭販売CDの売り上げでは、なんと歴代最高の可能性が濃厚です。
さらに、「君の名は希望」の一般流通セールスがなぜ良いのか、その理由を示唆するデータがあります。
次の表は、店頭販売CDについて、累計売り上げ枚数を、サウンドスキャンの第1週売り上げ枚数で割ったものを示しています。
[表5]
店頭販売CDの売り上げ伸び率
= 累計枚数 / 第1週枚数
3枚目 : 1.55「走れ!Bicycle」
4枚目 : 1.74「制服のマネキン」
5枚目 : 1.91「君の名は希望」
6枚目 : 1.32「ガールズルール」
7枚目 : 1.33「バレッタ」
数字が大きいほど、そのシングルは、長期に渡って、じわじわと売れ続けていることになります。
この表から分かるように、「君の名は希望」は、1.91という、もっとも高い値になっています。
実際、「君の名は希望」は、2013年3月13日(水)発売以来、オリコン週間ランキングの200位以内に、連続で31週ランクインしていて、これは乃木坂が出したシングルの中で、最高の長さです。
そして、発売後46週、約11ヶ月経った現在でも、2百枚、3百枚という売り上げで、週間ランキングに入ってきます。
おそらく、こういったセールスが積み重なって、「君の名は希望」は、初動の2倍近い枚数まで売り上げが伸び([表5])、店頭販売CDのセールスが歴代トップになっているのだと思います([表4])。
本当の「スルメ曲」ですね(笑)。
「君の名は希望」は良い曲だけど、あまり「売れなかった」というコメントを目にすることがありますが、その認識は間違っているかもしれません。
「君の名は希望」は、良い曲であり、その上、CDも良く売れていると考えるのが、正しい捉え方だと思います。
個別握手会の売り上げによって、一般流通CDの売り上げが覆い隠されてしまって、「君の名は希望」という曲が、長くじわじわ売れ続け、大きな累計枚数に達していることが、分かりづらくなっています。
もし、握手会という特典サービスがなければ、「君の名は希望」が好調なCDセールスを見せ、乃木坂最高のヒット曲であることが、オリコンの数字として明確に表れたと思います。
先月亡くなられた音楽プロデューサーの佐久間正英氏は、「君の名は希望」の魅力に引かれ、それが切っ掛けとなって、親戚である生田絵梨花との素晴らしいセッションが実現しました。
また、昨年末、AKBグループの紅白歌合戦で、生田絵梨花ピアノ伴奏、渡辺麻友ソロによる「君の名は希望」という異例のステージが実現したのは、まゆゆの、この曲への強い思いがあればこそです。
「君の名は希望」は、これほどまでに人々の心を揺さぶる名曲で、しかも、実は、セールスとしても「売れている」んですね。
乃木坂の運営は、オリコンの数字や個別握手会でのセールスだけから、5枚目シングル「君の名は希望」を「売れなかった」と判断して、6枚目以降の握手会主義や長期販売を正当化するための失敗例にしてしまっている印象を受けます。
しかし、握手ではなく、明らかに楽曲の魅力で、初動の1.9倍まで売り上げを伸ばした、自身最高のヒット曲を否定するとなると、乃木坂は、「君の名は希望」という成功体験を放棄して、新たな楽曲コンセプトを探す、流浪の旅に出ることになります。
「ガールズルール」や「バレッタ」は、まさにこの流浪の旅なのですが、運営は、握手会を盛況にすることに終始しています。
当然、「君の名は希望」に代わるコンセプトなど見つかるはずもなく、乃木坂はシングルごとに、ひたすら混迷の度合いを深める状況に陥っています。
次の表は、店頭販売CDの累計売り上げ枚数を、オリコンの累計売り上げ枚数で割ったものを示しています。この数値は、昨日の記事でも紹介した(SS/OC)比の累計版です。
[表6]
累計(SS/OC)比
= (店頭販売CDの累計枚数 / オリコンの累計枚数) * 100
3枚目 : 37.3%「走れ!Bicycle」
4枚目 : 34.3%「制服のマネキン」
5枚目 : 42.6%「君の名は希望」
6枚目 : 27.1%「ガールズルール」
7枚目 : 21.9%「バレッタ」
5枚目シングル「君の名は希望」は、初回限定盤CDなどの好調なセールスによって、売り上げの40%以上を、個別握手会ではなく、一般流通による販売が支えるという、理想的なセールス構造となっています。
個別握手会を通してメンバーを応援する「単推し」傾向の強いコアファンと、楽曲の魅力に引かれる「箱推し」傾向の強いライトファンが、非常に良いバランスでCDセールスに貢献しています。
この状態であれば、メンバーもコアファンへの対応に意識が集中し過ぎることなく、幅広いファン層へ目配せする余裕が生まれます。
そして、ファンとメンバーは良好な関係を維持することが可能となり、乃木坂は、内向きにならず、外へ向かって、大きく羽ばたく底力を蓄えられるでしょう。
このように、(SS/OC)比を高く保つことは、そのグループが発展するために重要なポイントです。
(SS/OC)比が低いグループは、オリコンの数字を伸ばしたいがために、個別握手会にのめり込んで、コアファンに無理な負担を強いている疑いが強く、ファンとメンバーの間のテンションが高まり過ぎて、アイドルとして行き詰まってしまう危険が増していきます。
[表6]は、乃木坂が、3枚目「走れ!Bicycle」、4枚目 「制服のマネキン」と順調に進み、5枚目「君の名は希望」でヒットを飛ばし、人気アイドルとして、いよいよ大きなブレイクに王手を掛けたことを示唆しています。
しかし、運営が「君の名は希望」を成功だと考えず、そこまでの進み方を完全に否定して、握手会主義や長期販売を導入したために、(SS/OC)比が急速に下がり、乃木坂は、せっかく高くまで上った坂から、転げ落ちていったように見えます。
実際、「乃木坂は今がんがん坂を上っている」という論調は、以前に比べると、ネット上で少なくなっているように感じます。
一方、生田、生駒、星野のフロントをもう一度見たいという声は、増えている気がします。
「走れ!Bicycle」「制服のマネキン」「君の名は希望」の乃木坂を、失敗ではなく、成功だったと感じている人が多いからかもしれません。
確かに、それは成功だったと思います。
店頭販売CDの売り上げは順調に伸び([表4])、初動からの伸び率もどんどん高くなり([表5])、(SS/OC)比は高い値を保っている([表6])。
音楽関係者を始め多くの人から評価され、しかも一般流通のCDセールスで大きなヒットとなった「君の名は希望」。
その「希望」を否定したときから、乃木坂の転落が始まった。
私には、そういう風に見えます。
オリコンの数字だけを見て、グループや楽曲の成功不成功を判断するのは、非常に危険なことだと思います。
色んな指標を調べてみると、そこにはまた違う乃木坂がいる、それに気づくことが大切じゃないでしょうか。
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今週金曜日、2月14日、21:00~22:54に放送される、日本テレビの特別ドラマ企画「仮面ティーチャー」に、白石麻衣(早瀬あかり役)と永島聖羅が出演します。「仮面ティーチャー」は、藤沢とおるのマンガ作品で、昨年夏に連続ドラマとして放送されました。2月22日(土)から劇場版「仮面ティーチャー」のロードショーが始まるのに先立ち、テレビの金曜ロードSHOW!枠で、2時間の特別ドラマを流し、そこに乃木坂の二人が出演するようです。
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「失恋ショコラティエ」出演に関する話あり。ワンカットなので、「見逃すとあかんのです」とのことです(笑)。
2月22日(土)、横浜アリーナで、乃木坂46が「2ND YEAR BIRTHDAY LIVE」(開場14:00 開演15:00)を行います。CDデビュー2周年を記念した単独ライブで、全曲披露とのことです。
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3月26日(水)、東京ドームシティホールで、乃木坂46が日本テレビ主催「ZIP! 春フェス2014」に出演します。3月25日(火)から27日(木)の三日間に渡る、複数アーティストによるコンサートで、乃木坂は二日目に登場です。開場17:30、開演18:30。
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// 星野みなみの溢れる魅力
本人のブログとみなみの写真や情報が載ったブログ
2月6日23:42 星野みなみ
16歳の誕生日、おめでとう!「おーとーなー♪」なんだ(笑)。1枚目、確かに大人っぽくなった気がする。2枚目、西川ななつんとのツーショット。ウルトラ美人姉妹で、仲良さそ~。
2月6日22:3 北野日奈子
2枚目、か、可愛い、ツーショット!ちょっと、似てる気もする、どちらもツンデレだからかな(笑)。
1月31日23:06 新内眞衣
最後の写真、ちょっと悪戯っぽい笑顔が最高!みなみは新内さんのような優しいお姉さんが大好きなのね(笑)。
1月28日10:48 星野みなみ
選抜入り出来なかったのは残念だけど、アンダー曲、楽しみにしてるよ~。1枚目、良い表情してる。2枚目、やっぱりこの並びは魅力があるな~。
1月24日01:42 西川七海
5枚目、みさ先輩、ななつんとのウルトラ美人スリーショット。笑顔が激しくキュートです。西川さんと仲いいんだ。みなみ的にいじり易いキャラなのかな(笑)。
1月17日18:48 伊藤純奈
最後の写真、可愛い萌え袖ピースで、超絶美少女ツーショット!
1月16日19:00 川村真洋
2、3枚目、集合写真、頬にキュートに手を当てるみなみ!お団子、似合うよね。
1月15日23:54 秋元真夏
埼玉県にお住まいの「釣り師」さんから、「練習で出来なくても本番できちゃう子、みなみは、可愛い声で元気に暮らしています」とのお便りが届いています(笑)
1月11日21:22 星野みなみ
みなみーー、ゆきー、スキー、雪だるまーー!(笑)。1、2枚目、ゲレンデでこんな可愛い女の子がいたらフリーズする。でっかいゴーグルのスキーウェアが最高に似合ってます。
1月9日18:06 鈴木絢音
最後の写真、バレッタ衣装で笑顔のピースみなみ!あーちゃんと並ぶと、お姉さん要素が少し出てくる気がする。
厳選みなみ!
12月31日20:54 星野みなみ
11月22日17:10 星野みなみ
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