今日は3.14(πの日)ということで、以前も話題に取り上げました。(参考:「今日3月14日は円周率(π)の日だそうな」)
再びπを話題にしてみたいと思います。日頃お世話になっているπですが、3.14・・・と無限に続く無理数であることは皆さんご存知のことと思います。この無限に続く数の羅列をスパーコンピューターを用いて何兆桁まで計算したとかが報道されます。これを見聞きするたびに何のためにやっているのかなーと疑問に思うことが度々でした。実用的にはほとんど意味のないことです。スパコンの性能を自慢するため。自己満足のため。などと色々と忖度していたところです。
ただ何事もそのように実用的に意味があるかどうかのみによって判断することは、人間の進歩を阻害してしまうように思います。知的好奇心がなければ科学は進歩しないでしょうし、利益ばかり追求するような社会ではギスギスしたものになってしまうでしょう。
πの桁数だって、色々と知的好奇心を満足させてくれることでしょう。一見ランダムに並んでいるように思える0~9の数字ですが、数字の出現回数のバラツキはあるのかないのか。あるいは、同じ数字が連続して並ぶことがあるのかなどといった興味深い疑問が一杯出湧いてきます。
小数点以下762桁目から始まる6個の連続した9の並びのことをファインマンポイントというそうです。次は、193,034桁目から始まる9、222,299桁目から始まる8、などがあるそうです。連続2個、3個、4個、・・・と一体何個まで並ぶことがあるのか興味が尽きません。
ここで登場してきたファインマンは、言わずと知れたノーベル賞物理学者のリチャード・P・ファインマンのことで、私が敬愛する物理学者の一人です。学生時代に愛読していた「ファインマン物理学」は今でも時折読むことがあります。また、
大貫昌子訳「ご冗談でしょう、ファインマンさん」Ⅰ・Ⅱ-岩波書店
はファインマンさんの人となりが見事に表わされた自伝で、ファインマンさんを好きになること請け合いです。
脇道に逸れてしまいましたが、無駄なことと思えるようなことにとんでもないものが潜んでいることがあるかも知れませんし、何にもないかも知れません。だから人生って面白いんじゃないですか?