山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

水冷ベスト~農作業中の熱中症対策

2020-07-22 | 農業
 先日購入した空調服では、真夏のヒエ取りなどの作業時には能力不足(参考:「空調服を着用して作業してみました! 」)だと考えられますので、次の画像のような水冷ベストを購入しました。



 背中の部分に氷水のタンクを背負いポンプでベスト内に張り巡らされたチューブに冷水を循環させるものです。運転モードは強・弱・エコモードがあり、エコモードは強運転10秒-停止40秒の間欠運転ができます。

 タンク容量は2ℓで氷1kgと水300~400mℓを使用するようになっております。次の画像のように給水口のキャップは大きく350mℓのペットボトルも投入できます。



 ここで、一応熱容量の計算をしておきましょう。氷の溶解熱が333.6kJ/kg、氷の比熱2.1kJ/kg、水の比熱4.2kJ/kgとして、氷の温度が-10℃、水の温度を20℃としますと氷1kgが-10℃→0℃になるのと水0.5kgが20℃→0℃になるのがほぼ相殺されるので、氷の溶解熱と水が0℃→25℃(冷えていると感じる温度の上限?)の和がトータルの熱容量と考えて良さそうです。
 冷却水の熱容量=333.6×1.0+1.5×4.2×25=491.1kJ
となります。

 一方、人体の発熱は100W相当とされておりますので、一時間当たりの発熱量は
 100×3600=360kJ
となります。
 ですから理論上は、
 421.8/360≒1.17時間
程度はもつものと考えられますが、実際にはベストの表面から散逸する熱量などあり、計算通りとならないのが世の常であります。

 本日試験的に使ってみましたので、その使用感を述べます。
 タンクには350mℓのペットボトルの水を凍らせたもの2本と水400mℓを投入しました。ベストを着用しエコモード運転してみました。すると背中がいきなり冷えてきてきました。肩や胸の部分にもチューブが通っておりますが、こちらはそれほどの冷たさを感じません。
 室内では冷えすぎる位の冷却効果です。屋外で鎌を用いた除草作業と軽作業(ミニトマトの整枝)を40分ほど行いましたが、快適そのものです。その後、水冷ベストの上から空調服を着て草刈り機による除草作業を行いました。最初は快適に作業できておりましたが、次第に蒸し暑さを感じるようになりました。タンク内を確認しましたところペットボトルの氷は全て溶け、水温も水道水位の温度まで上昇しておりました。運転開始から60分程経過しておりました。
 ということで作業内容にもよると思われますが、実用的には1時間程度が目安になるものと考えられます。まぁ、これ位の時間で休憩をとり、身体には水分補給と水冷ベストに追い氷をすれば真夏の農作業も随分楽になるものと思われます。

 欲を言えば水冷ベストの外面の断熱効果を高めることやもう少しタンク容量が大きくできればと思わないでもありませんが、タンクを大きくすれば重量が増えるので嫌う方も多いのでしょう。
 断熱に関しては自分で簡単にできるので、早急に対応したいと思っております。

 何はともあれ、今年の夏の農作業を乗り越える見通しが立ったことは喜ばしいことです。しかし、過信は禁物です。自分の身は自分で守るしかありません。そのことを肝に銘じましょう!

 


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