山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

緊急事態解除の数値基準?

2020-05-15 | 政治・経済・社会
 昨日、39県の緊急事態宣言が解除されました。その基準(目安と言っている?)が示されております。その一つの指標に「直近1週間の人口10万人あたりの累積新規感染者の報告数が0.5人未満程度」というのがあります。報道によりますと、この数値が決定されるに際して、一揉めあったのだそうです。当初、専門家サイドは「直近2週間の新規感染者数が人口10万人あたり0.2人未満」という数値を示していたそうです。
一方、政府サイドは「直近2週間の新規感染者数が人口10万人あたり2人未満」といった数値を示していたそうです。
その後協議の末、政府側が譲歩し「直近2週間の新規感染者数が人口10万人あたり1人未満」となり、最終的に「直近1週間の新規感染者数が人口10万人あたり0.5人未満」で決着したとのことです。

 このような重要なことを決定するのに、こんな数字遊びみたいなことをやっていていいのでしょうか。それぞれに数値の根拠があるものとは思いますが。それならそれでもっと納得がいくまで議論をしてくださいよ。
 前日から(実際にはもっと前からでしょうが)解除が前提で物事が進んできていることを国民は報道で知っておりました。首相の記者会見も18時に行われると設定されていたのです。朝刊のラ・テ欄に記載があったということは前日にはそのような段取りが組まれていたということでしょう。
それが既定事実で、専門家会議が行われていたのです。ここで専門家会議が当初の数値に拘って結論が出せなかったら、一体全体どのようになるのでしょうか。そんなプレッシャーの中の妥協の産物としか思えなくなってしまいます。

 国民の健康を守るためには厳しい基準が、経済を優先するなら緩い基準とならざるを得ません。このような中で結論を出す時間が迫ってくる。双方極まって妥協したということなのでしょう。最後の産物である「直近2週間の新規感染者数が人口10万人あたり1人未満」⇒「直近1週間の新規感染者数が人口10万人あたり0.5人未満」は何なのでしょうか、同じように思えますが、移動平均の期間が短くなれば早く結果に反映されることになります。最後の最後に姑息な手段で少しでも政府有利に持ち込んだとも言えます。それに、これまで散々に感染から2週間経たねばその結果が分からないと言ってきたではないですか。何か重要な事実が判明したのですか?

 そしてお出ましになったのが伝家の宝刀である総合的判断です。総合的判断をするのであれば、数値基準なんか必要ありませんよね。事実ある県は数値基準を超えておりましたが、総合判断で解除されました。記憶違いでなければ、その県は病床数が逼迫していると報道されていませんでしたか?

 数値目標がクリアできなくても総合判断でOKであるならば、数値目標なんか掲げない方がましです。
大阪モデルのように複数の指標を示し、それが全てクリアされたことが前提で総合判断するということが合理的なのです。政府の言っている総合判断は何の合理性もありません。目的の為に基準の変更さえもゴリ押ししそうです。ゴリ押ししてもダメだったら総合判断ということでさっさと目的を達成してしまうことでしょう。そして何の責任も取らないのでしょう。
 そういえば緊急事態宣言の記者発表のとき、イタリア人記者から諸外国がとった処置より緩い対策に対して「失敗だったらどういう責任を取るのか」という質問に対して「最悪の事態になった場合、私たちが責任を取ればいいというものではありません。」との答えでした。おそらくこれを耳にした多くの国民や世界の人々はズッコケてしまったのではないかと思います。

 このような政権の時にこのような事態が発生してしまったことについては、不運であったとしか言いようがありません。
自分の命は自分で守るしかないようです。




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