山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

キャリーダウンは存在しない!?

2023-05-19 | ボウリング
 投球技術、レーンコンディション対応技術、メンタルは三位一体でどれ一つ欠いてもボウリングは上手くならないでしょう。メンタルに関してはこれも色々と難しい問題があるのでしょうが、今の私にとって最も必要だと思われるのがレーンコンディションへの対応技術だと思っております。この頃やっと投球フォームが落ち着いてきてきましたので、延ばしに延ばしてきたレーンコンディションについて本格的に取り組もうと色々と調べております。
 レーンコンディションは投球や時間経過など色々な条件で時々刻々と変化していきますので、同じように投げてもボールが同じ軌道を描き、同じ結果をもたらす(ベストはストライクとなること)とは限りません。我々が認識できるのは、ボールの軌道やピンアクション、投げた感覚など極限られたものです。
 それも全ての現象を認識出来ているものでもありません。私の場合、ボールをリリースした直後の軌道やピンアクションなどあまり認識できずにおります。特に手前のボールの動きなどはほとんど分かりません。精々スパットを過ぎた辺りから、やっとボールの動きを追いかけることが出来るようになります。ですから手前からボールが動いてしまっているのは、それを廻りの方が指摘してくれるまで分からないでおります。また、ボールの回転軸の遷移についても観察が疎かになって、ロールアウトしているのに気付かず投げていることが往々にしてあります。
 そうすると先の動きが甘くなったとき、その原因がキャリーダウンなのかブレイクダウンなのか切り分けが出来ません。どちらか一方に決め打ちしてアジャストを試みるのですが、中々上手く行くものではありません。大抵の場合には逆の選択をしてしまいます。そうすると、そんな筈じゃなかったと投球フォームやメンタルに悪影響を及ぼし、ますます冷静さを欠いてヒートアップしてしまうことになります。
 ですから、どちらか確信が持てないならば、少なくともその時の感に頼らず必ずどちらか一方を無条件に選択するように習慣づけておくようにすれば良いのではないかと考えました。それで駄目だったら逆にアジャストすれば1フレームだけの犠牲で済みます。

 このような経緯で、先が甘くなったときのことを調べ始めました。その中に「キャリーダウンは存在しない」という衝撃的な説がありました。無論キャリーダウンは存在するというのが通説です。ウレタンボールやカバーボールで投げればオイルが伸ばされることは否定できない事実でしょうし、これによって影響を受けることは否定できないでしょう。特にショートコンディションの時には、積極的にオイルを伸ばすようにするのが攻略法とされております。この事実認めた上で、敢えて「キャリーダウンは存在しない」と主張するのか物凄く興味が沸きました。
 その概要は私なりにまとめると凡そ次のようなものでした。ウレタンやカバーボール(プラスティック素材)は、線を引いたようにオイルを伸ばしていくのに比べ、リアクティブボールの場合には点線のようにドライゾーンに点々とオイルを付着させていくそうです。ですから何れの場合でもキャリーダウン自体は発生しているのです。ただ、その量は圧倒的にリアクティブボールの方が少なくなっております。
 何れにしても、どのようなボールを使おうがキャリーダウン自体は確実に発生していることになります。ですから「キャリーダウンは存在しない」というのは言い過ぎといえるでしょう。
 一方、ブレイクダウンはボールが通過する毎にオイルを吸着することで確実に発生します。ウレタンやカバーボールより、むしろリアクティブボールの方が多くのオイルを持ち去ってしまうことでしょう。
 さて、ボールメーカの実測結果、ボールの動きに関して、キャリーダウンはブレイクダウンの5%程度しか影響しないとのことです。この信用性のほどは分かりませんが、この結果を信じるとすれば、ボールの動きにとってブレイクダウンの影響が圧倒的で、キャリーダウンの影響は無視できる位に小さいということになります。
 ですから「キャリーダウンは存在しない」ではなく「リアクティブボールが作ったキャリーダウンは影響しない(無視できるくらい小さい)」というのが適切ではないかと思います。
 そうするとキャリーダウンを想定してアジャストするより、ブレイクダウンを想定してアジャストした方が当たる確率が断然高くなるということです。
 
 ということで、先が甘くなった時には、先ずはブレイクダウンによるものだと想定し、オイルを求めてアジャストしてみるようにします。それで改善方向に向かえば、その方向でアジャストを進めるし、もし反対の結果になればキャリーダウンを想定したアジャストに変更するといったルールができたことになります。このルールが実戦で有効かどうか暫く試験運用してみることにします。

 このように「こんな時どうするルール」を予め定めておくことがメンタル面でも良い結果をもたらしてくれるものと期待しております。