山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

「微積分の根底をさぐる」

2013-04-02 | 本と雑誌

 「今度こそ納得する 物理・数学再入門」に触発されたという訳ではありませんが、今一度微積分を学びなおしてみようと思い、

 稲葉三男著「微積分の根底をさぐる」現代数学社

を購入しました。ざっと目を通してみただけですが、教養時代の微積分で苦労したε-δ論法など懐かしいと言うか、ほろ苦い思いが浮かんできました。ただ、当時とは違い課題も試験もなく、気楽に、じっくりと腰を据えて取組むことができるのではないかと思います。

  数学の書籍を読むとき感じることですが、論理的な厳密性を追求し過ぎ、私のような初学者にとっての障壁となっているのではないかと。厳密性の追求は大切なことであろうとは思いますが、読者が理解できなければ、それはあまり生産的なことでは無いように思います。(理解出来ない奴が悪いんだと言われれば、それはそれで仕方のないことですが・・・。)

 本書は、私のような数学のレベルが低いものでも何とか理解できるような配慮がなされております。先にあげたε-δ論法を例にとりますと、正直言って学生時代には「何でこんなことをしているんだろう?」といった疑問を拭えませんでした。それをこのアイデアが生まれてきた背景とともに記述されており、極限の図形的な意味を含めて、今やっと疑問が解消した思いがしております。