佐賀で学生生活をおくっていた時に耳にした言葉で「やぐらしか」というのがありました。時には「やぐらしっ!」といった言い方もしてました。どうも面倒くさいときに出てくるようです。
筑後弁では「せからしか(しぇからしか)」とか「しゃーしか」といった言葉が該当します。「せからしか」は、佐賀弁でもよく使われておりますし、九州の広い地域で使われているように思います。「せからしか」は、「急からしい」から来ているということらしいのですが、面倒くさい、煩わしいの他、いろいろな意味で用いられるように思います。例えば、つまらない駄洒落を言われたら「せからしか」と軽くいなす時にも用いられたりします。言い方次第で強い嫌悪を示すこともありますし、軽く受け流すような時にも使用できる便利な言葉だと思います。
「やぐらしか」の語源等々は不明ですが、そもそもは長崎弁のようです。そう言えば、この言葉を使っていた方の出身地は佐賀県でも西部の武雄市周辺でした。そもそも地域的に長崎が近いからなのか、それとも佐賀藩が長崎警護にあたっていたことと何らかの関わりががあるのではないかとも考えられます。