「そちらはちょっと」
「この刀は缶詰みたいなもんでさあ」
「はい?」
「抜くかどうかは別にして、ないと不安ですから」
「しかしこちらでは置いていただかないと」
「私は侍なもので」
「お侍さんというのは皆そうなのですか」
「ずっとそうなんでさー」
「そういうものなんですね」
「そうなんでさー」
カット!
・
先生から裏金が出て
教科書からはあくびが出た
冷蔵庫からは太古の野菜
キッチンからは夏の魔物
わんわんわんと涙が出て
君は家を出て行った
・
何が出るかは
最初から決まっていた
最後の瞬間まで
『地球の物語』に綴られている
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