ターミナルを行き交う幻想を見ていた。猿、クジラ、鴉、象、ワニ。激しく行き交っているのに、みんな不思議とぶつからない。蟻、カブトムシ、蟹、鶏、カナブン、鈴虫、河童。「何でもありなんだな」映像がリアルを呑み込んで、リアルが映像に溶け込んでいる。恐竜に踏みつぶされて、子鹿は一瞬凹むけれど、すぐにゾンビのように復活する。「流石に大きい」ターミナルはお祭り騒ぎ。カツ丼、クレープ、キリン、オーロラ、ヤドカリ、チャーハン、鰯雲、ハナミズキ。「僕もいていいの」何でもあるから、君も僕も許されていることができる。コーヒーカップ、オーロラ、つむじ風、ボールペン、シロイルカ、12月、ドラキュラ。「いていいの」砂時計、ドコモショップ、岸辺、トンネル、大蛇、トライアングル。「退屈と違うね」トビウオ、新郎新婦、サーモンマリネ、あべのルシアス、変ト長調。「世界観がきれいね」ハダカデバネズミ。「そう?」トナカイ、ドミノ、角換腰掛け銀、ゴールドマン、フローニンゲン、風立ちぬ、オオイヌノフグリ。人間。「あれは何?」人間?
「あっ! 人が来た!」
「逃げろ!」
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