自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

内山節さん講演

2009年11月21日 | 自由の森のこんなこと
今年の公開教育研究会は、哲学者の内山節(うちやまたかし)さんをお迎えして、講演をしていただきました。タイトルは、

  開かれた時空の意味
 -子どもたちの世界を考える-

というもの。内山さんの、“幼稚園中退事件”を含めた自己紹介からはじまって、どのように大人になっていったのかという話、群馬県の上野村で見た“自然の姿”の話、「知性」「身体性」で学んでいくことの大切さに加えて、その2つには分類されないもうひとつの力=生命そのものの力でつかみ取ることの重要性。現代社会を眺めるさまざまな視点や言葉が、講演会の中でたくさん登場していたように思います。

  未来のために今があるのではなく、
  将来の目標のために今を生きるのではなく、

という、今の、この瞬間の生き方の必要。
また、50歳ぐらい年上の「友だち」と意気投合したという話。

  つまらない生き方とは何か。
  目標を持つこと。
  そうでない生き方とは何か。
  流されるままに生きていくということ。

「流されるままに」のあとに、すぐに言葉が入ります。流されるがままに生きるというのはなかなか大変。川には滝もたまりもあるけれど、流されているときには必死に何かに掴まろうとしたりする。そういう、その瞬間に一生懸命であることの大切さ。

印象に残った話はたくさんありますが、「本物」に出会うということが大切なのだと言っておられるように感じました。本物を目の前にすることなくあれこれ考えるより、とにかく現地に行くこと。行った先には それなりの材料がある。わからないものでも 考える手がかりがある。本だけ読んで勉強するのはダメだ、というような話。びっくりするようなたくさんの言葉の中に、そうかもしれないと思うことが多々ありました。
話していただいたことや、参観者の質問への答えの中身などを思い返しています。これだけたくさんの引き出しを持った人に出会えたことに、とてつもない新鮮さを感じているのかもしれません。
なかの
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