自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

中学学習発表会

2014年03月12日 | 自由の森のこんなこと


午前中は、音楽ホールでの発表。中学生の学習発表会を見にやってきてくれた高校生や保護者の人で会場は満員状態。中1から中3まで、英語の発表や技術の授業、日本語の授業の発表がありました。



英語の時間(全学年)では、「不思議の国のアリス」「トムソーヤの冒険」などの英語劇や「ガンジーの手紙」の朗読や暗唱など、いずれもかなりつくり込んでいるなと感じる発表でした。

技術の発表(中2)は「ペーパーブリッジ」の強度を各チームで競うもの。用紙の大きさ、枚数などさまざまな制限のある中で、紙を筒状にして束ねたものなどに重りで負荷をかけて何kgまで耐えられるかというもの。かなりきつく筒状に巻いた紙の「ブリッジ」は、20kgを超える強度を持っていました。優勝したチームの素材の断面が見たかったなぁ。

日本語の発表(中2)は、「素顔同盟(すやまたけし著)」の続編を映像劇にしていました。「素のままの自分でありたい」という考えや「仮面は仮面でありがたい」というような議論があったそうで、このクラスでは「仮面」を持つことの意味をずいぶん考えたようでした。

中3後期の「森の時間(総合的な学習の時間)」の発表は、「人類」の起源となる700万年前からいままでのことと、どのように「人類」が世界中に拡散していったかという年表を70メートル長の紙に書いたそうで、そのプレゼンがありました。



また、「未知との遭遇」コースでは、宇宙がどう始まったかをいろいろと調べ、結局ナゾは深まるばかりだったとか。このチームには私もすこしまぜてもらったので、その様子を間近で見ていましたが、あの人たちは「わからなくなる」ことが実は楽しいと感じているのだなという実感を、私自身が持ちました。



自由の森学園の中学校とよその学校との違いを、実際に学校に訪れて交流することで知るチームの発表もありました。同年代の「15歳」の過ごし方はいろいろである一方、根っこには同じものを感じているような発表でした。



いやぁ、書き始めたらいろいろの想いや、あっ、
あのことかとつながることとかの接続もあって、
今日の学習発表会の感想は、いっぺんには
書ききれないなぁ。

今日の学習発表会は、自由の森学園の中学生全部の人たちが、
自分が学んできたことをまとめるためにたくさん悩んだり、
形にするためのさまざまな「確かめ」を行う場ともなっています。

今年のテーマは「学習共有」。

ひとりひとりの学んだこと、形になるものは形になり、
未知のものを探りたくなっているもやもやは次の時間に
映し出されていくのだと思います。




たくさんの教科(全部の教科)の発表でしたが、とてもとても1日で見切れる量ではありません。でも、今日の1日で、この1年間で貯めてきたことを出し切る生徒たちの姿を見て、いい1日だったと感じています。これは、授業を担当する人の1年間の仕事でもあります。そちらへの敬意をも込めて。

なかの。
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