中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,067話 もう一度「人財、人材、人在、人罪」ついて考える

2021年10月24日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

人財、人材、人在、人罪」についてはこのブログでも何度か書いていますが、再度お付き合いください。簡単に説明すると「社員は4つに分類することができる。一番優れているのが人財。最も会社に貢献する社員であり、財宝のように大切に扱うべき対象。次は人材。それほど優秀ではないが材料として役に立つ社員。その次は人在。休まず働かず、ただ「いる」だけの社員。そして最後の人罪は会社にとってマイナスの存在。可能なら辞めてもらいたい・・」といったところです。

最近はほとんど言われなくなりましたが、以前「なぜ御社は人財育成社にしないのですか」と言われたことがあります。当社が「人材」を名乗っている理由と、この「4つの人ざい」論は全く別の次元の話です。いまだに「人材」を「人を材木や材料のように扱う、非人間的な言い方」と思っている人がいるのは驚きです。

「材」とは元々「はたらき。才能。また、才能のある人」という意味です。李白の詩「将進酒」の中に歌われている「材」こそ正しい人材の意味です。中国では「将進酒」は小学生が暗記する「漢詩160篇」の中にあるほどポピュラーです。ジャッキー・チェンの「酔拳」の中で主人公が、師匠と酒を酌み交わす場面でも歌われています。

「人財」は聞こえは良いのですが「財」は財産、要はお金のことです。現預金や有価証券、固定資産は会社が「所有」しているものなので、文字通り財産です。しかし、「人」は会社の所有物ではありません。もちろん、「社員を大切に扱っているから人財と呼ぶ」という会社もあります。その考え方は尊重します。ただ、本来の「材」の意味を是非理解していただきたいと思っています。その上での「人財」ならば大いに結構です。

私が問題だと思うのは「人罪」という考え方です。犯罪でも犯せば別ですが、社員を「罪」扱いするのはいかがなものかと思います。ろくに働かず、サボってばかりいる社員もいるかもしれません。経営者・管理者は、なぜそうなったのかを考え、対策を打つ必要があります。元々そうだったとしたら、採用を決めた経営者の責任です。

社員は性善説とか性悪説で割り切れる存在ではありません。それは「ものの見方」に過ぎず、人の意思は(労働意欲も含めて)あいまいなものです。ちょっとしたことでやる気になったり、逆に無くしたりするのは「当たり前」のことです。まさに育て方によって伸びたりもするし、しおれてしまったりもする「人材」なのです。手前味噌になりますが、だからこそ研修を行う意義があるのです。

研修講師は客観的な視点で受講する社員の考え方や行動を見抜きます。そして、正しい考え方や必要な知識を教えます。さらに、それを仕事の中でどう生かしていくのかを手を変え品を変え伝えます。今は伸び悩んでいても、将来伸びて行く可能性を見つけ、そのきっかけを与えるのです

中には自分の考え方を一方的に押し付けたり、社員を罵倒するような研修講師(研修会社)もあります。それは伸びる可能性のある若木を引き抜いたり、成長が一時的に止まっている樹木を腐らせたりするような行為です。会社にとってはまさに罪以外の何物でもありません。要注意です。

研修会社に依頼するときは、営業担当者ではなく講師と会って「人を育成する視点」について、しつこく質問してください。

そのときは「人ざい」について質問してみるのも良いかもしれません。

お問い合わせ【株式会社人材育成社】 

人材育成のホームページ

 


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