ISLAND日記

点在する日々のつぶやき…

リアル?

2005-11-10 17:56:01 | 
◆「ブラックジャックによろしく」佐藤 秀峰(監修/長屋 憲)モーニングKC 講談社

中古書店で1冊100円で7巻まであったので即購入。まとめ読みしました。
エリート医大付属病院の研修医 斉藤英二郎を軸に医療現場の光と闇を描く、といったところかな。
さしたる目的や理念を持って医学部を卒業したわけでない主人公が、研修の現場で抱く疑問をあからさまに指導医にぶつけることによって、彼らの現在の自分に対する本音を引きずり出していく医療ドラマ。
「医者っていったいなんなんだ?」というのがテーマだと思うけれど、それの答えは出るはずも出せるものでもないと思う。
第一内科編 循環器内科編 ベビーER編 ガン医療編 精神科編 までが単行本になっているけど、7巻は「ガン医療編」の途中。
それぞれの話しと似たような体験をしている人も読者の中に大勢いるのでは?患者やその家族として。
私にもあります、なので読んでいてやるせない気持ちにもなりました。
でも「どんな事実も当事者にしか判らない」という約束事の上でのこの漫画の描き方は問題提起としては良い方法なのかもしれません。
妙に正義感ぶった所が鼻につく主人公もそれに対する指導医(オーベン)の姿勢を際立たせるために必要な人物なのでしょう。
悩む若者、苦しむ指導医、力を行使する学閥陣・・・そんな中で果たしてどんな医者になるのか、斉藤英二郎。

TVドラマとしても放映されました。キャストがとても豪華。
TBS 2004年 新春ドラマ企画「ブラックジャックによろしく~涙のガン病棟編~」

◆「夜のピクニック」恩田陸 新潮社 刊

図書ボランティアをしている小学校の「図書便り」に寄稿させてもらいました。
配架される新刊本のお薦め紹介文です。
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夜のピクニック
甲田貴子の高校には“修学旅行”がない。
その代わりに毎年、全校生徒が夜を徹してひたすら歩く“歩行祭”が行われる。
皆がそれを“ピクニック”と呼ぶ3回目の最後の歩行祭を前に、貴子は心の中で小さな賭けをした。
このピクニックの間に「あること」ができたら、新しい一歩を踏み出そうと決めて。
直前に届いたアメリカに転校したクラスメイトの奇妙な葉書に、彼女が去年の歩行祭で呟いた言葉が蘇る。
『みんなで、夜、歩く。ただそれだけのことが、なぜ こんなに 特別なんだろうね。』
*「ほんの雑誌」が選ぶ2004年度ベスト10 第1位
* 第26回 吉川英治文学新人賞 受賞
* 2005年本屋大賞受賞作
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彼らの日常の中の小さな謎をたどる爽やかな青春小説です。
映画化もされていて2006年に全国ロードショーが決定! こちら
コメント
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