ISLAND日記

点在する日々のつぶやき…

黄色い目の魚 / 佐藤多佳子

2005-04-15 10:28:51 | 
絵を○○ことが好き
さてあなたはこの“○○”に何をいれますか?
この話の主人公たち、村田みのりは「絵を見ることが好き」もう一人の木島悟は「絵を描くことが好き」。
二人とも16歳。
どちらも学校でも家庭でも何となく弾きだされたような不安を感じながら自分の居場所を探している。
そんな二人の物語がそれぞれの一人称で交互に綴られ、そしてその物語が交錯していくに連れ散らばった破片のようなものが見事に繋がっていく。

連作短編集(雑誌「小説新潮」に掲載)でもあるこの小説は
 りんごの顔 黄色い目の魚 からっぽのバスタブ サブ・キーパー 
 彼のモチーフ ファザー・コンプレックス オセロ・ゲーム 七里ガ浜

の8つの話からなっている。
その中の「からっぽのバスタブ」は高校の模試の問題として出題された。
実はこの本はその問題文に惚れ込んで買った息子のものなのだけれど、その周りでも「この話良くわかる・・・。」と話題にする人がいたそうだ。
妙に熱血でも爽やか過ぎてもいない等身大の悩める高校生の姿がザラッとした感じで描かれているのが魅力なのだろうか。

佐藤多佳子さんは1989年「サマータイム」で月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。
「イグアナくんのおじゃまな毎日」も98年度日本児童文学者協会賞、路傍の石文学賞を受賞しています。
児童文学のジャンルにいれられているけれど時代に即した“リアル”は垣根を越えて、読んだ人の心に響くと思う。

■鹿出没注意!
春の訪れとともに道路にでてきて草を食べるエゾシカがあちこち(特に道東:釧路~根室)で良く見られるようになってきたそうです。
釧路の管内では昨年はシカの交通事故は552件。
他の動物の場合もありますが、飛び出しによる双方の死亡事故もあったりします。
ドライバーの方々は充分注意をして欲しいです。
観光客の方もそういう危険もあると心得て運転してください。
これから良い季節になりますが、活動が活発になるのは人も動物も同じですね。

さっきコンビニに出かけたら、あられが降ってきました。あれれ~?(笑)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする