改訂しました。
登 トウ・ト・のぼる 癶部

両足をそろえた形の字。
解字 甲骨文は食物などを盛る脚つきの器である豆(たかつき)を両手でもつ形に、両足を上につけた形。両足は下図でわかるように人の左右の足下を描いている。たかつきを両手で持ち両足で立って神に献じる(上にあげる)形であり、(たかつきが)上にあがる⇒のぼる意となる。また、(物を)のぼす・のぼらせる意。金文は左右の足を入れ替えた形に豆と両手がつく。篆文は両手を略した形となり、隷書(漢代)をへて、現在の字は、「癶(はつがしら・両足)+豆(たかつき)」の登となった。
意味 (1)のぼる(登る)。「登山トザン」「登頂トチョウ」 (2)のぼらせる。高い位につかせる。「登用トウヨウ」 (3)でかける。「登校トウコウ」「登庁トウチョウ」 (4)公の書類に記載する。「登録トウロク」「登記トウキ」
イメージ
「上にのぼる」(登・澄・灯[燈]・鐙・磴)
「形声字」(橙・鄧)
音の変化 トウ:登・灯[燈]・鐙・磴・橙・鄧 チョウ:澄
上にのぼる
澄 チョウ・すむ・すます 氵部
解字 「氵(水)+登(上にのぼる)」の会意形声。濁った水を置いてしばらくすると、上方に登って来るうわずみのこと。
意味 すむ(澄む)。すます(澄ます)。にごりがない。「清澄セイチョウ」(清らかに澄む)「澄心チョウシン」(心を澄ます)
灯[燈] トウ・ひ・あかり・ともしび・ともす 火部
解字 旧字は燈で「火(ひ)+登(のぼる)」の会意形声。火を地上から上にあげて、辺りを照らすようにした灯り。新字体は、旧字の登 ⇒ 丁に置き換えた。
意味 (1)あかり(灯り)。ひ(灯)。ともしび(灯)。「灯台トウダイ」「灯油トウユ」 (2)ともす(灯す)。
鐙 トウ・あぶみ 金部
解字 「金(金具)+登(のぼる)」の会意形声。馬にのるための金具。これに足をかけて登る。また、燈トウに通じ、燈火をともす金属製のともし皿をいう。
意味 (1)あぶみ(鐙)。馬の鞍から両側につるす馬具。「馬鐙バトウ」(馬のあぶみ) (2)あぶらざら。燈火をともす金属製のともし皿。油と灯芯を入れて火をともす皿状の器具。また、ともしび。「鐙影トウエイ」(ともしびの火かげ)
磴 トウ 石部
解字 「石(いし)+登(のぼる)」の会意形声。石(岩山)を登る形から、石の坂道をいう。
意味 (1)いしざか。岩山の道。石段の坂道。「磴道トウドウ」(石の坂道)「磴道トウドウ盤(まが)り且(か)つ峻(けわし)く」(李白・北上行)「磴路トウロ」(石の坂道) (2)いしばし(石橋)。「懸磴ケントウ」(石の橋)
形声字
橙 トウ・だいだい 木部
解字 「木(き)+登(トウ)」の形声。トウという名の木。[説文解字]は、「橘(たちばな)の屬(属)。木に従い登の聲(声)」とし、柑橘類の橙(だいだい)をいう。また、身体を上にのせる木製の踏み台。腰掛けの意がある。

橙とみかんの違い(「飲食業界情報グルトピッ!」より)
意味 (1)だいだい(橙)。ミカン科の常緑低木。初夏に白色の小花を付け果実は冬に黄熟する。「橙皮トウヒ」(橙の果実の皮。漢方薬となる)「橙色だいだいいろ」(オレンジ色とほぼ同じ)「橙黄トウコウ」(橙の色づく時) (2)踏み台。腰掛け。(=凳トウ)
鄧 トウ 阝部おおざと
解字 「阝おおざと(=邑ユウ。人々の住む土地)+登(トウ)」の形声。邑ユウは城壁のなかに人々が住む形で、都市や町、それに村など人々が居住する土地をいう。それに登トウが付いた鄧は、トウという名の都市や町の意。また、そこに住む人々の姓となる。
意味 (1)春秋時代の国名。現在の河南省鄧州トウシュウ市。また、地名。(2)姓のひとつ。「鄧小平トウショウヘイ」(中華人民共和国の政治家。改革開放政策を推進して社会主義経済の中国に市場経済の導入を図った)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
登 トウ・ト・のぼる 癶部


解字 甲骨文は食物などを盛る脚つきの器である豆(たかつき)を両手でもつ形に、両足を上につけた形。両足は下図でわかるように人の左右の足下を描いている。たかつきを両手で持ち両足で立って神に献じる(上にあげる)形であり、(たかつきが)上にあがる⇒のぼる意となる。また、(物を)のぼす・のぼらせる意。金文は左右の足を入れ替えた形に豆と両手がつく。篆文は両手を略した形となり、隷書(漢代)をへて、現在の字は、「癶(はつがしら・両足)+豆(たかつき)」の登となった。
意味 (1)のぼる(登る)。「登山トザン」「登頂トチョウ」 (2)のぼらせる。高い位につかせる。「登用トウヨウ」 (3)でかける。「登校トウコウ」「登庁トウチョウ」 (4)公の書類に記載する。「登録トウロク」「登記トウキ」
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「上にのぼる」(登・澄・灯[燈]・鐙・磴)
「形声字」(橙・鄧)
音の変化 トウ:登・灯[燈]・鐙・磴・橙・鄧 チョウ:澄
上にのぼる
澄 チョウ・すむ・すます 氵部
解字 「氵(水)+登(上にのぼる)」の会意形声。濁った水を置いてしばらくすると、上方に登って来るうわずみのこと。
意味 すむ(澄む)。すます(澄ます)。にごりがない。「清澄セイチョウ」(清らかに澄む)「澄心チョウシン」(心を澄ます)
灯[燈] トウ・ひ・あかり・ともしび・ともす 火部
解字 旧字は燈で「火(ひ)+登(のぼる)」の会意形声。火を地上から上にあげて、辺りを照らすようにした灯り。新字体は、旧字の登 ⇒ 丁に置き換えた。
意味 (1)あかり(灯り)。ひ(灯)。ともしび(灯)。「灯台トウダイ」「灯油トウユ」 (2)ともす(灯す)。
鐙 トウ・あぶみ 金部
解字 「金(金具)+登(のぼる)」の会意形声。馬にのるための金具。これに足をかけて登る。また、燈トウに通じ、燈火をともす金属製のともし皿をいう。
意味 (1)あぶみ(鐙)。馬の鞍から両側につるす馬具。「馬鐙バトウ」(馬のあぶみ) (2)あぶらざら。燈火をともす金属製のともし皿。油と灯芯を入れて火をともす皿状の器具。また、ともしび。「鐙影トウエイ」(ともしびの火かげ)
磴 トウ 石部
解字 「石(いし)+登(のぼる)」の会意形声。石(岩山)を登る形から、石の坂道をいう。
意味 (1)いしざか。岩山の道。石段の坂道。「磴道トウドウ」(石の坂道)「磴道トウドウ盤(まが)り且(か)つ峻(けわし)く」(李白・北上行)「磴路トウロ」(石の坂道) (2)いしばし(石橋)。「懸磴ケントウ」(石の橋)
形声字
橙 トウ・だいだい 木部
解字 「木(き)+登(トウ)」の形声。トウという名の木。[説文解字]は、「橘(たちばな)の屬(属)。木に従い登の聲(声)」とし、柑橘類の橙(だいだい)をいう。また、身体を上にのせる木製の踏み台。腰掛けの意がある。

橙とみかんの違い(「飲食業界情報グルトピッ!」より)
意味 (1)だいだい(橙)。ミカン科の常緑低木。初夏に白色の小花を付け果実は冬に黄熟する。「橙皮トウヒ」(橙の果実の皮。漢方薬となる)「橙色だいだいいろ」(オレンジ色とほぼ同じ)「橙黄トウコウ」(橙の色づく時) (2)踏み台。腰掛け。(=凳トウ)
鄧 トウ 阝部おおざと
解字 「阝おおざと(=邑ユウ。人々の住む土地)+登(トウ)」の形声。邑ユウは城壁のなかに人々が住む形で、都市や町、それに村など人々が居住する土地をいう。それに登トウが付いた鄧は、トウという名の都市や町の意。また、そこに住む人々の姓となる。
意味 (1)春秋時代の国名。現在の河南省鄧州トウシュウ市。また、地名。(2)姓のひとつ。「鄧小平トウショウヘイ」(中華人民共和国の政治家。改革開放政策を推進して社会主義経済の中国に市場経済の導入を図った)
<紫色は常用漢字>
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