人 ジン・ニン・ひと 人部
解字 人の立っている姿の側面を描いた象形。古代文字は、前につき出た線が手で、上から下へつづく途中で曲がった線が、頭、胴体、脚を表し、全体でひとを意味する。現代字は人になった。「儿ジン」は人の異体字。独立して用いられることなく、兄・見・光などの下部に付き人を表す。
意味 (1)ひと(人)。にんげん。たみ。「人類ジンルイ」「人民ジンミン」 (2)ひとがら。「人品ジンピン」 (3)ニン。人を数える語。「何人ナンニン」
参考 人は、部首「人ひと」になる。人がそのままの形で用いられることは少なく、常用漢字では人・以イの2字のみ。最も多いのは左辺にきて「亻にんべん」になる形で、88字(第2位)ある。意味は、ほとんどが人を表す。また、上部に付いたとき「𠆢 ひとがしら・ひとやね」とよばれ11字あるが、屋根やフタを表す場合がほとんどで便宜的な部首。しかし、通常、人・亻・𠆢 をまとめて人部とよんでいる。約14,600字を収録する『新漢語林』では、人部(人・亻・𠆢)に530字が含まれる。
「亻にんべん」の例をあげると、
伴ハン(亻+音符「半ハン」)
俳ハイ(亻+音符「非ヒ」)
借シャク(亻+音符「昔セキ」)
伸シン(亻+音符「申シン」)
佐サ(亻+音符「左サ」)
促ソク(亻+音符「足ソク」)など。
なお、付フ(亻+寸の会意)・代ダイ(亻+弋の会意)・侯コウ(亻を含む会意)は、音符となる。
「𠆢 ひとがしら」は、便宜的な部首で意味は多様化する。
主なものに、今コン・介カイ・会カイ・企キ・余ヨ・倉ソウ・全ゼン・舎シャ・傘サン、があるが、企キ・傘サン以外はすべて音符となる。
人は、部首「儿ひとあし」にもなる。人が下部についたときの形で人やまれに動物・その他の意味を表し、人部とは独立している。常用漢字で10字、『新漢語林』で47字ある。主なものは、
元ゲン・兄ケイ・充イン・兆チョウ・先セン・光コウ・克コク・免メン・児ジ・党トウ・堯ギョウ・兎トなど。象形を含むくせのある字ばかりで、党トウ以外はすべて音符となる。「𠆢 ひとがしら」と「儿ひとあし」に属する多くの字は音符になるものが多い。
イメージ 「ひと」(人・囚・閃・冗)
音の変化 ジン:人 シュウ:囚 ジョウ:冗 セン:閃
ひと
囚 シュウ 囗部くにがまえ
解字 「囗(わく・かこむ)+人」の会意。枠の中へ人を閉じこめること。
意味 とらえる(囚える)。とらわれびと。「囚人シュウジン」「囚獄シュウゴク」(ろうや)「囚俘シュウフ」(捕虜)「囚縛シュウバク」(つかまえてしばる)
閃 セン・ひらめく 門部
解字 「門(もん)+人(ひと)」の会意。通りすがりの人が、門の扉の隙間から内に人がいるのをちらっと見る形で、短い時間にことが進むようすをいう。転じて、急に思いついたり、瞬間的に光ったりする意となる。
意味 (1)ひらめく(閃く)。急に思いつく。きらめく。ひらひらする。「アイディアが閃く」「閃閃センセン」(ひらめくさま。きらきらときらめくさま)「幟(のぼり)が閃く」 (2)ぴかりと光る。「閃光センコウ」(瞬間的な強い光)「一閃イッセン」(ぴかりと光ること)
冗 ジョウ ワ部
解字 正字(篆文)は「宀(いえ)+人(儿)」の会意。家の中に人がいる形。もと、宿直する者をいう。人が家でごろごろしていることから、のち、むだ・あまる意を生じた[字統]。冗は俗字。
意味 (1)むだ。あまる。不必要な。「冗員ジョウイン」(あまった人員)「冗費ジョウヒ」 (2)わずらわしい。くどくどしい。たるむ。「冗長ジョウチョウ」「冗漫ジョウマン」「冗談ジョウダン」
覚え方 「わ(ワ)たし、つくえ(几)に向かってすることないの・・・冗員」 ※几は机の原字。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 人の立っている姿の側面を描いた象形。古代文字は、前につき出た線が手で、上から下へつづく途中で曲がった線が、頭、胴体、脚を表し、全体でひとを意味する。現代字は人になった。「儿ジン」は人の異体字。独立して用いられることなく、兄・見・光などの下部に付き人を表す。
意味 (1)ひと(人)。にんげん。たみ。「人類ジンルイ」「人民ジンミン」 (2)ひとがら。「人品ジンピン」 (3)ニン。人を数える語。「何人ナンニン」
参考 人は、部首「人ひと」になる。人がそのままの形で用いられることは少なく、常用漢字では人・以イの2字のみ。最も多いのは左辺にきて「亻にんべん」になる形で、88字(第2位)ある。意味は、ほとんどが人を表す。また、上部に付いたとき「𠆢 ひとがしら・ひとやね」とよばれ11字あるが、屋根やフタを表す場合がほとんどで便宜的な部首。しかし、通常、人・亻・𠆢 をまとめて人部とよんでいる。約14,600字を収録する『新漢語林』では、人部(人・亻・𠆢)に530字が含まれる。
「亻にんべん」の例をあげると、
伴ハン(亻+音符「半ハン」)
俳ハイ(亻+音符「非ヒ」)
借シャク(亻+音符「昔セキ」)
伸シン(亻+音符「申シン」)
佐サ(亻+音符「左サ」)
促ソク(亻+音符「足ソク」)など。
なお、付フ(亻+寸の会意)・代ダイ(亻+弋の会意)・侯コウ(亻を含む会意)は、音符となる。
「𠆢 ひとがしら」は、便宜的な部首で意味は多様化する。
主なものに、今コン・介カイ・会カイ・企キ・余ヨ・倉ソウ・全ゼン・舎シャ・傘サン、があるが、企キ・傘サン以外はすべて音符となる。
人は、部首「儿ひとあし」にもなる。人が下部についたときの形で人やまれに動物・その他の意味を表し、人部とは独立している。常用漢字で10字、『新漢語林』で47字ある。主なものは、
元ゲン・兄ケイ・充イン・兆チョウ・先セン・光コウ・克コク・免メン・児ジ・党トウ・堯ギョウ・兎トなど。象形を含むくせのある字ばかりで、党トウ以外はすべて音符となる。「𠆢 ひとがしら」と「儿ひとあし」に属する多くの字は音符になるものが多い。
イメージ 「ひと」(人・囚・閃・冗)
音の変化 ジン:人 シュウ:囚 ジョウ:冗 セン:閃
ひと
囚 シュウ 囗部くにがまえ
解字 「囗(わく・かこむ)+人」の会意。枠の中へ人を閉じこめること。
意味 とらえる(囚える)。とらわれびと。「囚人シュウジン」「囚獄シュウゴク」(ろうや)「囚俘シュウフ」(捕虜)「囚縛シュウバク」(つかまえてしばる)
閃 セン・ひらめく 門部
解字 「門(もん)+人(ひと)」の会意。通りすがりの人が、門の扉の隙間から内に人がいるのをちらっと見る形で、短い時間にことが進むようすをいう。転じて、急に思いついたり、瞬間的に光ったりする意となる。
意味 (1)ひらめく(閃く)。急に思いつく。きらめく。ひらひらする。「アイディアが閃く」「閃閃センセン」(ひらめくさま。きらきらときらめくさま)「幟(のぼり)が閃く」 (2)ぴかりと光る。「閃光センコウ」(瞬間的な強い光)「一閃イッセン」(ぴかりと光ること)
冗 ジョウ ワ部
解字 正字(篆文)は「宀(いえ)+人(儿)」の会意。家の中に人がいる形。もと、宿直する者をいう。人が家でごろごろしていることから、のち、むだ・あまる意を生じた[字統]。冗は俗字。
意味 (1)むだ。あまる。不必要な。「冗員ジョウイン」(あまった人員)「冗費ジョウヒ」 (2)わずらわしい。くどくどしい。たるむ。「冗長ジョウチョウ」「冗漫ジョウマン」「冗談ジョウダン」
覚え方 「わ(ワ)たし、つくえ(几)に向かってすることないの・・・冗員」 ※几は机の原字。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。