漢字の音符

漢字の字形には発音を表す部分が含まれています。それが漢字音符です。漢字音符および漢字に関する本を取り上げます。

第4回漢字音符研究会のお知らせ

2017年06月30日 | 漢字音符研究会
            第4回漢字音符研究会のお知らせ

日 時 2017年7月8日(土) 10時30分~12時
会 場 喫茶ほっとはあと 京都市中京区西大路御池北西角  地下鉄東西線「西大路御池」下車すぐ
    http://www.kyoto-hotheart.jp/cafe/shops/oike/

講 師  石沢誠司氏  ブログ「漢字の音符」編集者
テーマ  部首と音符の関係について
 音符を簡単に説明する方法として「部首(偏など)を除いた残りの部分(旁つくりなど)が音符であることが多い」という言い方をします。この説明は多くの音符に当てはまります。ほとんどの音符が部首と組み合わさって形声文字、また会意文字を作るのが代表的な形です。
 しかし、音符と部首の関係を見てゆくと、(1)部首となる漢字も音符になったり、(2)音符にも必ず部首があるという関係があることが分かります。たとえば、部首となる山サン・センには、仙セン、疝セン・サンなど山が音符となる字があります。山本康喬編著『漢字音符字典』には、部首となる音符は横に印がついていますが、それを数えると166字になります。部首は約220ありますので、部首の75%が音符にもなっているわけです。
 また、音符にはかならず部首があります。これは、すべての漢字をいずれかの部首に組み込んでいるからです。このため多くの音符が、部首=意符とは無縁の肩身の狭い部首に押し込まれていますが、この点についても触れたいと思います。

参加費  300円(資料代を含む) ※飲み物は各自、別途注文してください。
参加申込  コピー資料作成の都合がありますので、事前に下記へお申し込みください。
          電話 072-627-0271(石沢誠司)
          メール seijiishizawa@yahoo.co.jp
  
 
        第5回予定
日 時 2017年9月9日(土) 10時30分~12時
会 場  喫茶ほっとはあと 京都市中京区西大路御池北西角  地下鉄東西線「西大路御池」下車すぐ
講 師  山本康喬氏  『漢字音符字典』著者・漢字教育士
テーマ  音符はどのように作られるのか。いつ生まれるのか。(仮題)

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音符「甬ヨウ」<つつ型のうつわ> と 「通ツウ」「痛ツウ」「勇ユウ」「踊ヨウ」「湧ユウ」

2017年06月26日 | 漢字の音符
 ヨウ         

解字 上部に掛ける所のある筒型の器の象形。桶トウ(おけ)の原文。この器については柄のついた鐘という説もある。甬を音符に含む字は、中が空洞であることから「空洞」、さらに空洞部分を「つらぬく」イメージを持つ。
意味 垣を築き外から見えなくした道。「甬道ヨウドウ

イメージ  
 筒型の器から「筒型・空洞」(甬・桶・俑・蛹)
 空洞部分を「つらぬく」(通・樋・痛・勇・踊・涌・湧・誦) 
音の変化  ヨウ:甬・俑・蛹・踊・涌  ショウ:誦  ツウ:通・痛  トウ:桶・樋  ユウ:勇・湧

筒型・空洞
 トウ・おけ  木部
解字 「木(き)+甬(筒型の)」の会意形声。木製の筒型のおけ。
意味 おけ(桶)。筒型になったまるい桶。「水桶みずおけ」「鮨桶すしおけ」「棺桶かんおけ」(棺に用いる桶)
※桶は貯蔵を目的としない手桶・風呂桶・すし桶などで蓋がない。樽は貯蔵を目的とする容器で蓋がある。
 ヨウ  イ部
解字 「イ(人)+甬(空洞の)」の会意形声。人の形をした空洞の人形。
意味 ひとがた。死者を葬るとき副葬する土の人形。「兵馬俑ヘイバヨウ」「陶俑トウヨウ」「人物俑ジンブツヨウ
 ヨウ・さなぎ  虫部
解字 「虫(昆虫)+甬(筒型の)」の会意形声。外側が筒のような形の固くなった虫。
意味 さなぎ(蛹)。昆虫の幼虫が成虫になる前に、食物をとらずじっとして固くなっている段階。「蚕蛹サンヨウ」(かいこのさなぎ)「蛹化ヨウカ」(幼虫が蛹に変態すること)

つらぬく
 ツウ・ツ・とおる・とおす・かよう  之部
解字 「之(ゆく)+甬(つらぬく)」の会意形声。ある場所をつらぬいて行くこと。
意味 (1)とおる(通る)。とおす(通す)。つきぬける。「通過ツウカ」「貫通カンツウ」「通夜ツヤ」 (2)かよう(通う)。行き来する。「通商ツウショウ」「交通コウツウ」 (3)皆に知らせる。「通知ツウチ」「内通ナイツウ
 トウ・ひ・とい  木部
解字 「木(き)+通の旧字(とおる)」の会意形声。木や竹などでつくった水を通す水路。
意味 (1)ひ(樋)。かけひ。水を流し送る竹や木で作った管。「樋口ひぐち」(樋の水の出口) (2)とい(樋)。屋根の雨水を受けて流す半円筒の装置。「雨樋あまどい
 ツウ・トウ・いたい・いたむ・いためる  疒部
解字 「疒(やまい)+甬(つらぬく)」の会意形声。体を突き抜けるような激しい痛み。
意味 (1)いたい(痛い)。いたむ(痛む)。いためる(痛める)。「激痛ゲキツウ」「疼痛トウツウ」(ずきずきとうずくような痛み) (2)いたく。とことんまで。「痛飲ツウイン」「痛切ツウセツ
 ユウ・いさむ  力部
解字 旧字は 「力(ちから)+甬(とおる)」の会意形声。力が全身を通ってみなぎること。新字体は甬の部分が「マ+田」に変化する。
意味 (1)いさむ(勇む)。いさましい。「勇敢ユウカン」「勇気ユウキ」「武勇ブユウ」 (2)思い切りのよい。「勇断ユウダン
 ヨウ・ユウ・おどる・おどり  足部
解字 「足(あし)+甬(=勇。いさむ)」の会意形声。勇んで足でとびあがること。原義は足で跳びあがること。転じて、おどる意となる。踴ヨウ・ユウと同字。
意味 (1)あがる。はねあがる。「踊貴ヨウキ」(物価がはねあがる)「踊躍ヨウヤク」(おどりあがる) (2)おどる(踊る)。おどり(踊)。「舞踊ブヨウ
 ヨウ・ユウ・わく  氵部
解字 「氵(みず)+甬(つらぬく)」の会意形声。水が地面からつらぬいて出てくること。
意味 (1)わく(涌く)。わきでる。湧とも書く。「涌泉ヨウセン」「涌出ヨウシュツ・ユウシュツ」 (2)姓。「涌井わくい
 ユウ・ヨウ・わく  氵部
解字 「氵(水)+勇(=甬。つらぬく)」の会意形声。水が下からつらぬいて出てくること。同じ原理の字に、涌ユウ・ヨウ(わく・水がわきでる)があるが、日本では湧がよく使われる。
意味 わく(湧く)。水がわきでる。「湧出ユウシュツ」「湧水ユウスイ
 ショウ・となえる  言部
解字 「言(ことば)+甬(とおる)」の会意形声。言葉が口を通って出ること。声を出して節をつけて読む。
意味 (1)となえる(誦える)。よむ(誦む)。声に出して節をつけてよむ。「誦経ショウキョウ」(声を出して経文をよむ) (2)そらよみする。「暗誦アンショウ」(そらで覚えて口に出してとなえる)「誦詠ショウエイ」(節をつけて詩歌を暗誦する)
<紫色は常用漢字>

  お知らせ
 漢字をすべて音符順にならべた、『音符順 精選漢字学習字典 ネット連動版』石沢書店(2020年)発売中です。

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音符「相ソウ」<自分とむきあう存在> と「想ソウ」「箱ソウ」「霜ソウ」

2017年06月21日 | 漢字の音符
 ソウ・ショウ・あい  目部

解字 「木+目」の会意。枝葉の茂った大きな樹木を目で見ること。単に見るのでなく、その雄大な姿を自分と向き合う存在(相手)として見ること。
意味 (1)自分と向き合う存在。おたがいに。「相手あいて」「相棒あいぼう」「相談ソウダン」(互いに話し合うこと) (2)(相手の)ようす。ありさま。「真相シンソウ」「相貌ソウボウ」(相手の顔かたち)「貧相ヒンソウ」 (3)(相手を)看る。たすける。補佐する。「宰相サイショウ」(天子を補佐して政治をまとめる官)「首相シュショウ」(首たる宰相) (4)うけつぐ。「相続ソウゾク

イメージ 
 自分と向き合う存在として樹木を見ることから「あいて」(相・想)
 「あい対する」(箱・霜・孀・廂) 
 「ショウの音」(湘)
音の変化  ソウ:相・想・箱・霜・孀  ショウ:廂・湘

あ い て
 ソウ・ソ・おもう 心部
解字 「心(こころ)+相(あいて)」の会意形声。相手をおもう心。
意味 おもう(想う)。おもいめぐらす。「想起ソウキ」「想像ソウゾウ」「想定ソウテイ

あい対する
 ソウ・はこ  竹部
 荷台に仕切りのある車
解字 「竹(材料)+相(両側に向かいあう)」の会意形声。竹は、ここで竹を含む材料の意。車の荷台の上に、車輪に触れぬよう左右に向かい合って立てた竹や木製の仕切りが原義。のち、前後にもできて「はこ」のようになったため箱の意となった。
意味 (1)車の荷物ばこ。物や人をのせる車台のへや。「車箱くるまばこ」(牛車の人をのせる箱形の部分) (2)はこ(箱)。物をいれるはこ。「重箱ジュウばこ」「手箱てばこ」「箱筥ソウキョ」(はこ。筥は円形のはこ)
 ソウ・しも  雨部
解字 「雨(あめ)+相(あい対する)」の会意形声。雨が天から降るのに対して、地上から直接出てくる霜。雨と相対するもの。
意味 (1)しも(霜)。しもばしら。「霜天ソウテン」「霜害ソウガイ」 (2)としつき。「星霜セイソウ
 ソウ・やもめ  女部
解字 「女(おんな)+霜(=相。あい対する)」の会意形声。(亡き夫と)あい対する女で、夫を亡くした女の意。
意味 やもめ(孀)。夫を亡くした女。未亡人。寡・寡婦とも書く。「孀婦ソウフ
 ショウ・ソウ・ひさし  广部
 三合院の入口を入った左右の廂(正面は正堂)  
解字 「广(やね)+相(あい対する)」の会意形声。正堂(おもや)の両側のわき屋。また、門から正堂に通じる東と西のわき屋や渡り廊下。
意味 (1)正堂(おもや)の両側のわき屋。また、東と西のわき屋や渡り廊下。「廂廊ショウロウ」(渡り廊下) (2)道の両側に並んだ家並み。「坊廂ボウショウ」 (3)[国]ひさし(廂)。寝殿造などで母屋の周囲にある部屋。また、軒の下にそえた小さい屋根。

ショウの音
 ショウ  氵部
解字 「氵(みず)+相(ショウ)」の形声。ショウという名の川。北流して中国湖南省の洞庭湖に注ぐ川。
意味 川の名。湘水。湘江。「湘南ショウナン」(①湘水の南の地方。②神奈川県南西部(相模国南部)の海岸地方をいう。相南⇒湘南と変えた)
<紫色は常用漢字>

   バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。


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音符「居キョ」<腰をおちつける>と「据キョ」「踞キョ」「裾キョ」「鋸キョ」

2017年06月14日 | 漢字の音符
キョ・コ・いる  尸部

解字 金文・篆文は、「人が腰をおろす形+古(=固。固定させる)」の会意形声。人が腰をおろす形を固定させること。ひとところにずっといる意となる。現代字は、人が腰をおろす形⇒尸に変化した「居」になった。ひとところにずっといることから「おちつける」「腰をおろす」イメージがある。
意味 (1)いる(居る)。おる(居る)。腰をおろす。「居心地いごこち」「居所キョショ」 (2)住む。住む所。「住居ジュウキョ」「居宅キョタク」 (3)いながら。そのまま。「居然キョゼン」(じっとする)

イメージ 
 「おちつける」
(居・据・倨)
 「腰をおろす」(踞・裾)
 「形声字」(鋸)
音の変化  キョ:居・据・倨・踞・裾・鋸

おちつける
 キョ・すえる・すわる  扌部
解字 「扌(手)+居(おちつける)」の会意形声。手で物を落ちつかせるように置くこと。
意味 (1)すえる(据える)。すわる。すえおく。位置につける。「据え置く」「据え膳すえぜん」(すぐに食べられるように整えて食膳を出すこと) (2)よる。よりどころ。中国では、この意味で使うが、日本では拠キョを使う。
 キョ・おごる  イ部
解字 「イ(ひと)+居(おちつける)」の会意形声。ひとところに落ち着いた人。一か所に長く住んで、えらそうに振るまい威張ること。
意味 おごる(倨る)。あなどる。「倨傲キョゴウ」(おごりたかぶる)「倨気キョキ」(おごるさま)「倨色キョショク」(おごった顔つき)

腰をおろす
 キョ  足部
解字 「足(あし)+居(腰をおろす)」の会意形声。腰をおろして足をまげた姿勢をいう。訓は、うずくまるだが、必ずしも前かがみになるのでなく、腰をおろした姿勢をいう。
意味 うずくまる(踞る)。かがむ。膝をまげて腰をおろす。「蹲踞ソンキョ」(①貴人の通行に当り、うずくまって頭をたれること。②相撲や剣道で、つま先立ちで腰をおろした姿勢)
 キョ・すそ  衣部
解字 「衤(衣)+居(腰をおろす)」の会意形声。腰をおろしたとき衣服が下に届くところ。
意味 (1)すそ(裾)。衣服の下のふち。「衣裾イキョ」(衣のすそ)「裾模様すそもよう」(女性の和服の裾につけた模様) (2)物の下方。物の端。「裾野すその」「裾分(すそわ)け」(もらい物等の端を他人に分け与える)

形声字
 キョ・のこぎり・のこ  金部
解字 「金(金属)+居(キョ)」の形声。キョは距キョ(へだたる)に通じる。金属製の刃の両端に柄がある切断用具。鋸(のこぎり)はもと二人で挽いて物を切断する道具だったため、両端に隔たった柄が二つあることから。
    鋸
意味 のこぎり(鋸)。のこ(鋸)。刃にこまかいギザギザがついた道具で、木材などを引いて切る工具。「鋸歯キョシ」(ノコギリ状の歯)「鋸屑キョセツ」(おがくず。のこくず)「糸鋸いとのこ」(細長い刃のノコギリ)
<紫色は常用漢字>

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音符「勺シャク」<ひしゃく> と「酌シャク」「釣チョウ」「的テキ」「約ヤク」

2017年06月10日 | 漢字の音符
 シャク  勹部
 

解字 甲骨文~篆文は、ひしゃくの形の象形。スプーンで液体の一部を酌んださまを描いている。現代字は勹に丶を加えた形。丶はスプーンにすくった少しの量を示している。杓の原字。
意味 (1)ひしゃく。 (2)くむ。 (3)枡目の単位。一合の十分の一。一勺は約18cc。「酒一合五勺を飲む」

イメージ 
 「ひしゃく」
(勺・杓・酌・妁)
  液体の一部分を汲むことから「一つを取り出す」(的・釣・灼・芍・豹)
 「同音代替」(約)
音の変化  シャク:勺・杓・酌・妁・灼・芍  テキ:的  チョウ:釣  ヒョウ:豹  ヤク:約

ひしゃく
 シャク・ヒョウ・ひしゃく・しゃく  木部
柄杓
解字 「木(き)+勺(ひしゃく)」の会意形声。木製のひしゃく。
意味 (1)ひしゃく(杓)。「柄杓 ヒシャク」とも書く。水を汲む道具。「杓子シャクシ」(汁や飯をすくったり盛ったりする道具。しゃもじ)「杓子定規シャクシジョウギ」(杓子の柄を定規にする。自分の基準で他人を律する) (2)しゃくう(杓う)。すくう。
 シャク・くむ  酉部
解字 「酉(さけ)+勺(ひしゃく)」の会意形声。ひしゃくで酒をくむこと。
意味 (1)くむ(酌む)。酒をくむ。「晩酌バンシャク」「媒酌バイシャク」(結婚の仲立ちをする) (2)意をくむ。「参酌サンシャク」(意見を聞いて参考にする)「斟酌シンシャク」(意を酌んで処置する) (3)[国]酒を杯につぐこと「お酌シャク
 シャク  女部
解字 「女(おんな)+勺(=酌。意をくむ)」の会意形声。男女の意を酌んで結婚の仲立ちをする女。
意味 なこうど(仲人)。媒酌人。「媒妁バイシャク」(=媒酌)

一つを取り出す
 テキ・まと  白部
解字 「白(しろ)+勺(一つを取り出す)」の会意形声。一つ取り出して置いた白いもの。白くて目立つ弓の「まと」をいう。
意味 (1)まと(的)。めあて。ねらい。「目的モクテキ」「射的シャテキ」 (2)あたる。たしか。あきらか。「的確テキカク」「的中テキチュウ」 (3)英語の~ticの音訳字。「劇的ゲキテキ
 チョウ・つる  金部
解字 「金(つり針)+勺(一つを取り出す)」の会意形声。釣針で魚一匹を釣り上げること。
意味 (1)つる(釣る)。魚をつる。「釣果チョウカ」(釣りの成果)「釣人つりびと」「釣竿つりざお」 (2)つる。つるす「釣鐘つりがね」 (3)[国]つりせん。「釣銭つりせん
 シャク・やく  火部
解字 「火(ひ)+勺(一つを取り出す)」の会意形声。火を一か所に取り出して保つ意でお灸をいう。転じて、やく・あぶる、火が燃えてかがやく・あきらかの意となった。
意味 (1)やいと。お灸。 (2)やく(灼く)。あぶる。「灼熱シャクネツ」(焼けつくように熱い)「灼骨シャッコツ」(骨を焼いてうらなう。=卜骨ボッコツ) (3)かがやく。あきらか。「灼然シャクゼン」(光り輝くさま)
 シャク  艸部
解字 「艸(草)+勺(=灼。かがやく)」の会意形声。かがやくように美しい花。
意味 芍薬シャクヤクに使われる字。「芍薬シャクヤク」(ボタン科の多年草。初夏にボタンに似た大形で美しい花が咲く。根は薬用にする)
 ヒョウ  豸部むじな
解字 「豸(けもの)+勺(一つを取り出す)」の会意。一つ一つが目立つ黒い斑点が体の表面にあるけもの。
意味 ひょう(豹)。虎に似てやや小さく敏捷なネコ科の哺乳動物。黒く美しい斑点が特徴。「豹変ヒョウヘン」(態度や意見ががらりと変わること。豹の斑紋の毛が抜け変わって、その斑紋が鮮やかになることから)「豹紋ヒョウモン」「海豹あざらし

同音代替
 ヤク  糸部
解字 「糸+勺(ヤク)」の形声。ヤクは扼ヤク(しめつける)に通じ、糸で物をしばること。
意味 (1)しめくくる。たばねる。まとめる。「要約ヨウヤク」「簡約カンヤク」 (2)つづましやか。「倹約ケンヤク」「節約セツヤク」 (3)ちかう。ちぎる。「約束ヤクソク」「誓約セイヤク
<紫色は常用漢字>

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