苗 ビョウ・ミョウ・なえ・なわ 艸部
解字 「艸(草)+田(た)」 の会意。耕作地に穀物の芽が生えた状態を表している。また、中国南方の苗族の名に用いる。
意味 (1)なえ(苗)。なわ(苗)。稲のなえ。植物の生えたばかりのもの。「苗代なわしろ」「早苗サナエ」「苗稼ビョウカ」(苗をうえる。稼は植える意)(2)血筋。また、その子孫。「苗字ミョウジ」「苗胤ビョウイン」(遠い子孫。ちすじ)(3)中国の民族名。「苗族ビョウゾク」(ミャオ族。中国南部からタイ北部・ミャンマー・ラオス・ベトナムの山地に住む民族の中国における名称。モンと自称する)
イメージ
「なえ」(苗)
生えたばかりの苗は「細くこまかい」(描)
「ミョウ・ビョウの音」(猫・錨)
音の変化
ビョウ:苗・描・猫・錨
細くこまかい
描 ビョウ・えがく・かく 扌部
解字 「扌(手)+苗(細くこまかい)」 の会意形声。ある物のかたちを細かいところまで写しえがく。また、細かく手や筆を動かす。
意味 えがく(描く)。かく(描く)。「描写ビョウシャ」「素描ソビョウ」(デッサン)
ミョウ・ビョウの音
猫 ビョウ・ミョウ・ねこ 犭部
解字 「犭(けもの)+苗(ミョウ)」 の形声。ミョウミョウと鳴くねこ。現代中国では苗族をミャオ族といい、「ミャオ」と発音する。ミャオミャオと言うと、もっと猫の発音に近くなる。
意味 ねこ(猫)。「猫額ビョウガク」(ねこの額。狭い例え)「猫舌ねこじた」(熱い食べ物が苦手なこと)「猫背ねこぜ」(猫のように背中が丸くなる姿勢)「猫糞ねこばば」(落とし物を拾って自分の物にすること。ネコが排便後に砂をかけて糞フンを隠すことから)
錨 ビョウ・いかり 金部
錨の製作『天工開物』より
猫の爪(「みんなのペットライフ」より)
解字 「金(金属)+苗(=猫)」の会意形声。ここで苗は猫の略体で、猫が爪を立てる意。猫は爪がのびるので、いつも爪を立てて研いでいる。錨はネコが爪を立てるように水底をひっかき船の動きを止める金属製(鉄)のイカリをいう。
船のイカリは古くは石を用いたため碇テイや矴テイを使っていた。錨ビョウは金属のいかりが出来てからの字で、篆文には見当らず、楷書からの字。明末(17世紀)の産業技術を紹介した『天工開物』に、鉄の大きなイカリを製造する場面がある。当時のイカリの爪はネコの爪と同じような形をしている。
意味 いかり(錨)。アンカー。船をとめておくために綱や鎖につけて水底に沈めるおもり。「投錨トウビョウ」(錨を下ろす)「錨地ビョウチ」(船が錨を下ろして停泊する場所)
<紫色は常用漢字>
解字 「艸(草)+田(た)」 の会意。耕作地に穀物の芽が生えた状態を表している。また、中国南方の苗族の名に用いる。
意味 (1)なえ(苗)。なわ(苗)。稲のなえ。植物の生えたばかりのもの。「苗代なわしろ」「早苗サナエ」「苗稼ビョウカ」(苗をうえる。稼は植える意)(2)血筋。また、その子孫。「苗字ミョウジ」「苗胤ビョウイン」(遠い子孫。ちすじ)(3)中国の民族名。「苗族ビョウゾク」(ミャオ族。中国南部からタイ北部・ミャンマー・ラオス・ベトナムの山地に住む民族の中国における名称。モンと自称する)
イメージ
「なえ」(苗)
生えたばかりの苗は「細くこまかい」(描)
「ミョウ・ビョウの音」(猫・錨)
音の変化
ビョウ:苗・描・猫・錨
細くこまかい
描 ビョウ・えがく・かく 扌部
解字 「扌(手)+苗(細くこまかい)」 の会意形声。ある物のかたちを細かいところまで写しえがく。また、細かく手や筆を動かす。
意味 えがく(描く)。かく(描く)。「描写ビョウシャ」「素描ソビョウ」(デッサン)
ミョウ・ビョウの音
猫 ビョウ・ミョウ・ねこ 犭部
解字 「犭(けもの)+苗(ミョウ)」 の形声。ミョウミョウと鳴くねこ。現代中国では苗族をミャオ族といい、「ミャオ」と発音する。ミャオミャオと言うと、もっと猫の発音に近くなる。
意味 ねこ(猫)。「猫額ビョウガク」(ねこの額。狭い例え)「猫舌ねこじた」(熱い食べ物が苦手なこと)「猫背ねこぜ」(猫のように背中が丸くなる姿勢)「猫糞ねこばば」(落とし物を拾って自分の物にすること。ネコが排便後に砂をかけて糞フンを隠すことから)
錨 ビョウ・いかり 金部
錨の製作『天工開物』より
猫の爪(「みんなのペットライフ」より)
解字 「金(金属)+苗(=猫)」の会意形声。ここで苗は猫の略体で、猫が爪を立てる意。猫は爪がのびるので、いつも爪を立てて研いでいる。錨はネコが爪を立てるように水底をひっかき船の動きを止める金属製(鉄)のイカリをいう。
船のイカリは古くは石を用いたため碇テイや矴テイを使っていた。錨ビョウは金属のいかりが出来てからの字で、篆文には見当らず、楷書からの字。明末(17世紀)の産業技術を紹介した『天工開物』に、鉄の大きなイカリを製造する場面がある。当時のイカリの爪はネコの爪と同じような形をしている。
意味 いかり(錨)。アンカー。船をとめておくために綱や鎖につけて水底に沈めるおもり。「投錨トウビョウ」(錨を下ろす)「錨地ビョウチ」(船が錨を下ろして停泊する場所)
<紫色は常用漢字>