尋 ジン・たずねる・ひろ 寸部
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/66/424bf6f62683e16272ef1cbfd428d3e0.jpg)
解字 甲骨文字は両手をひろげて、線であらわされた長さを計っている形。たずねる意で、地方や敵対勢力に赴く際に用いられており、地形や敵情を測りながら進むことであろう[甲骨文字辞典]。篆文第一字(六書通)は、右手と左手を合わせた形(上と下が手で、右の口と左の工は真ん中にまとめている)、右手と左手を拡げて長さを計る形を示す。篆文第二字で、計る動作をくりかえす意の彡がつき、下の手⇒寸に変化した形ができて、現代字へとつながる。新字体の尋ジンは、右手(ヨ+口)と左手(工+寸)からなる。(旧字体はヨの右が出る)
意味は、人が両手をひろげて長さを計ること。また、その長さをいう。物の長さや距離を計ることは、対象をさぐることであるから、さぐる・たずねる・さがす意となる。
意味 (1)たずねる(尋ねる)。さぐる。問いただす。「尋究ジンキュウ」(たずねさぐる)「尋問ジンモン」(たずね問う)「尋花問柳ジンカモンリュウ」(花や柳を尋ねて春の景色を楽しむ) (2)ひろ(尋)。両手を左右に広げた長さ。1尋は8尺(周・春秋・戦国)でメートル換算で1.8m。「千尋ちひろ」(非常に長いこと。また、深いこと) (3)ふつう。なみ。(大人が両手を広げた長さがほぼ同じことから)「尋常ジンジョウ」(ふつう。人並み)「尋常小学校」(明治19年から昭和15年までの日本の初等教育機関の名称) (4)地名。「東尋坊トウジンボウ」(福井県北部海岸の険しい海食崖で知られる景勝地)
イメージ <左右の手をひろげて長さをはかる>
「長さを計る・両手を拡げた長さ」(尋・蕁・潯・鱘)
音の変化 ジン:尋・蕁・潯・鱘
長さを計る・両手を拡げた長さ
蕁 ジン 艸部
解字 「艸(草)+尋の旧字(長さを計る)」の会意形声。長さを計るのに用いる縄の材料となる草のイラクサ。本来はジンという名の草の形声字だが、外皮から縄を作るので、この意味を解字に使用した。
イラクサ繊維の縄(「実はすごいぞイラクサ」より)
意味 (1)いらくさ。イラクサ科の多年草。茎と葉に細かい刺毛があり、皮膚に当るとチクチクして痛くなる。刺草ともいう。秋に、枯れた茎を刈り取り、外皮をとりだし、裂いてから縒って縄を作る。また、布を織る繊維の材料となる。「蕁麻ジンマ・いらくさ」(イラクサ)「蕁麻疹ジンマシン」(皮膚がかゆくなり赤くはれる急性皮膚病。イラクサのトゲに刺されたような皮疹ができることから) (2)はなすげ。
潯 ジン・ふち 氵部
解字 「氵(みず)+尋の旧字(深さを計る)」の会意形声。尋は、ここで水の深さをはかる意で、深さをはかるほど水をたたえたふちをいう。
意味 (1)ふち(潯)。水を深くたたえたふち。ふちの水際。 (2)川の名。地名。「潯陽ジンヨウ」(潯という川の北(陽)にある地の意。江西省九江市の古称)
鱘 ジン 魚部
解字 「魚(さかな)+尋の旧字(両手を拡げた長さ)」の会意形声。両手を拡げて測るほどの長さがある大きな魚のチョウザメ。
チョウザメ(「大紀元新聞網」(Joe Weisner, Jones Sport Fishing)より)
意味 ちょうざめ。「鱘魚ちょうざめ」。チョウザメ科の硬骨魚の総称。体長は1~2メートル。川を遡上して産卵 し稚魚は海や湖に戻って成長する。卵はキャビアとして珍重される。蝶鮫とも書く。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/66/424bf6f62683e16272ef1cbfd428d3e0.jpg)
解字 甲骨文字は両手をひろげて、線であらわされた長さを計っている形。たずねる意で、地方や敵対勢力に赴く際に用いられており、地形や敵情を測りながら進むことであろう[甲骨文字辞典]。篆文第一字(六書通)は、右手と左手を合わせた形(上と下が手で、右の口と左の工は真ん中にまとめている)、右手と左手を拡げて長さを計る形を示す。篆文第二字で、計る動作をくりかえす意の彡がつき、下の手⇒寸に変化した形ができて、現代字へとつながる。新字体の尋ジンは、右手(ヨ+口)と左手(工+寸)からなる。(旧字体はヨの右が出る)
意味は、人が両手をひろげて長さを計ること。また、その長さをいう。物の長さや距離を計ることは、対象をさぐることであるから、さぐる・たずねる・さがす意となる。
意味 (1)たずねる(尋ねる)。さぐる。問いただす。「尋究ジンキュウ」(たずねさぐる)「尋問ジンモン」(たずね問う)「尋花問柳ジンカモンリュウ」(花や柳を尋ねて春の景色を楽しむ) (2)ひろ(尋)。両手を左右に広げた長さ。1尋は8尺(周・春秋・戦国)でメートル換算で1.8m。「千尋ちひろ」(非常に長いこと。また、深いこと) (3)ふつう。なみ。(大人が両手を広げた長さがほぼ同じことから)「尋常ジンジョウ」(ふつう。人並み)「尋常小学校」(明治19年から昭和15年までの日本の初等教育機関の名称) (4)地名。「東尋坊トウジンボウ」(福井県北部海岸の険しい海食崖で知られる景勝地)
イメージ <左右の手をひろげて長さをはかる>
「長さを計る・両手を拡げた長さ」(尋・蕁・潯・鱘)
音の変化 ジン:尋・蕁・潯・鱘
長さを計る・両手を拡げた長さ
蕁 ジン 艸部
解字 「艸(草)+尋の旧字(長さを計る)」の会意形声。長さを計るのに用いる縄の材料となる草のイラクサ。本来はジンという名の草の形声字だが、外皮から縄を作るので、この意味を解字に使用した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/7b/02e076e8dfb43c156bf88091ee5564fa.jpg)
イラクサ繊維の縄(「実はすごいぞイラクサ」より)
意味 (1)いらくさ。イラクサ科の多年草。茎と葉に細かい刺毛があり、皮膚に当るとチクチクして痛くなる。刺草ともいう。秋に、枯れた茎を刈り取り、外皮をとりだし、裂いてから縒って縄を作る。また、布を織る繊維の材料となる。「蕁麻ジンマ・いらくさ」(イラクサ)「蕁麻疹ジンマシン」(皮膚がかゆくなり赤くはれる急性皮膚病。イラクサのトゲに刺されたような皮疹ができることから) (2)はなすげ。
潯 ジン・ふち 氵部
解字 「氵(みず)+尋の旧字(深さを計る)」の会意形声。尋は、ここで水の深さをはかる意で、深さをはかるほど水をたたえたふちをいう。
意味 (1)ふち(潯)。水を深くたたえたふち。ふちの水際。 (2)川の名。地名。「潯陽ジンヨウ」(潯という川の北(陽)にある地の意。江西省九江市の古称)
鱘 ジン 魚部
解字 「魚(さかな)+尋の旧字(両手を拡げた長さ)」の会意形声。両手を拡げて測るほどの長さがある大きな魚のチョウザメ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/3c/6b2b652d76db9e20ea558471c89b010b.jpg)
チョウザメ(「大紀元新聞網」(Joe Weisner, Jones Sport Fishing)より)
意味 ちょうざめ。「鱘魚ちょうざめ」。チョウザメ科の硬骨魚の総称。体長は1~2メートル。川を遡上して産卵 し稚魚は海や湖に戻って成長する。卵はキャビアとして珍重される。蝶鮫とも書く。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。