改訂しました。
象 ショウ・ゾウ・かたち・かたどる 豕部 xiàng
解字 長い鼻をもつゾウの姿を描いた象形。甲骨文字と金文は、象の長い鼻を描いている。篆文は鼻が人の前屈かがみ姿に似た形になり、現代字はその部分がクに変化した象になった。後漢の[説文解字]は「南越(中国南部)の大獣なり。長鼻、牙あり」と説明している。また、本来の意味と関係なく発音だけを借りる借音シャクオンの用法で、象ショウの発音が「かたち」や「かたどる」意味で用いられる。
意味 (1)ぞう(象)。ゾウ科の哺乳動物。「象牙ゾウゲ」「象箸ゾウチョ」(象牙の箸はし)(2)かたち(象)。かたどる(象る)。すがた。ようす。なぞらえる。「象形文字ショウケイモジ」(物の形から生まれた文字)「現象ゲンショウ」(現れるすがた)「対象タイショウ」(①人の意識が向けられるもの。②目標となるもの)「象徴ショウチョウ」(シンボル)
イメージ
「ぞう」(象・橡)
意味②の「すがた・かたち」(像)
音の変化 ショウ・ゾウ:象・像・橡
ぞう
橡 ショウ・ゾウ・くぬぎ・とち 木部 xiàng
解字 「木(き)+象(ぞう)」の会意形声。樹皮が象の皮のような木。クヌギやトチの木をいう。
クヌギの樹皮(「庭園図鑑」より)
トチの樹皮(「庭園図鑑」より)
意味 (1)くぬぎ(橡)。写真上はその樹皮。櫟レキとも書く。(2)つるばみ(橡)。くぬぎ(橡)の実(どんぐり)を原料とする植物染料の一種。黒染め色。(3)[国]とち(橡)の木。写真下はその樹皮。栃(とち)は国字。
すがた・かたち
像 ゾウ・かたち・かたどる イ部 xiàng
解字 「イ(人)+象(すがた・かたち)」の会意形声。人や物のすがた・かたち。また転じて、かたどる・似る意味になる。
意味 (1)人や物のすがた・かたち(像)。「映像エイゾウ」(映した人や物の像)「想像ゾウゾウ」(思い浮かべた人や物の像)「肖像ショウゾウ」(人物の絵・写真・彫刻など)(2)本物の人物や事物になぞらえて作ったもの。かたどる(像る)。「銅像ドウゾウ」「石像セキゾウ」「仏像ブツゾウ」「偶像グウゾウ」(神仏の像。崇拝の対象物)(3)にる。形が似ている。「像似ゾウジ」(似る)
為イ <象にさせる>
為[爲] イ・なす・する・ため・なる 灬部れっか wéi・wèi
解字 甲骨文から旧字体まで、「手のかたち+象(ぞう)」の会意。甲骨文は手が左につき、金文は向きが変わった手がつき篆文以降は上につく。像の鼻先に人の手をくわえ象を使役する形で、土木工事などの工作をすることをいう。旧字で爲、新字体で為に変化した。
意味 (1)なす(為す)。する。行なう。「行為コウイ」「人為ジンイ」「無為ムイ」(自然のままで作為がないこと)「有為ウイ」([仏]因縁によって生じたこの世の一切の現象)「為替かわせ」(ひきかえ。交換)(2)ため(為)。ために。(3)なる(為る)。~となる。
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「象にさせる」(為・偽・譌)
音の変化 イ:為 カ:譌 ギ:偽
象にさせる
偽 ギ・いつわる・にせ イ部 wěi
解字 旧字は僞で「イ(人)+爲(象にさせる)」の会意形声。象にさせたことを人がしたようにいつわること。新字体は偽に変化。後漢の[説文解字]は「詐サ(いつわ)る也(なり)。人に従い爲ギの聲(声)」とする。発音はイ⇒ギに変化した。
意味 (1)いつわる(偽る)。だます。「偽造ギゾウ」「偽名ギメイ」「偽証ギショウ」「虚偽キョギ」 (2)にせ(偽)。にせもの。「偽書ギショ」「真偽シンギ」
譌[訛] カ・いつわる・なまる 言部 é
解字 「言(ことば)+爲(=偽(僞)の略体。いつわる)」の会意形声。いつわる言葉。訛カ(あやまる。いつわる。なまる)の異体字。従って発音はカ。
意味 (1)いつわる(譌る)。いつわり。うそをつく。「譌言カゲン」(いつわりごと)(2)あやまる。まちがえる。「譌字カジ」(誤った字)「譌雑カザツ」(あやまりみだれる)(3)なまる(譌る)。なまり。(=訛)「譌音カオン」
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
象 ショウ・ゾウ・かたち・かたどる 豕部 xiàng
解字 長い鼻をもつゾウの姿を描いた象形。甲骨文字と金文は、象の長い鼻を描いている。篆文は鼻が人の前屈かがみ姿に似た形になり、現代字はその部分がクに変化した象になった。後漢の[説文解字]は「南越(中国南部)の大獣なり。長鼻、牙あり」と説明している。また、本来の意味と関係なく発音だけを借りる借音シャクオンの用法で、象ショウの発音が「かたち」や「かたどる」意味で用いられる。
意味 (1)ぞう(象)。ゾウ科の哺乳動物。「象牙ゾウゲ」「象箸ゾウチョ」(象牙の箸はし)(2)かたち(象)。かたどる(象る)。すがた。ようす。なぞらえる。「象形文字ショウケイモジ」(物の形から生まれた文字)「現象ゲンショウ」(現れるすがた)「対象タイショウ」(①人の意識が向けられるもの。②目標となるもの)「象徴ショウチョウ」(シンボル)
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「ぞう」(象・橡)
意味②の「すがた・かたち」(像)
音の変化 ショウ・ゾウ:象・像・橡
ぞう
橡 ショウ・ゾウ・くぬぎ・とち 木部 xiàng
解字 「木(き)+象(ぞう)」の会意形声。樹皮が象の皮のような木。クヌギやトチの木をいう。
クヌギの樹皮(「庭園図鑑」より)
トチの樹皮(「庭園図鑑」より)
意味 (1)くぬぎ(橡)。写真上はその樹皮。櫟レキとも書く。(2)つるばみ(橡)。くぬぎ(橡)の実(どんぐり)を原料とする植物染料の一種。黒染め色。(3)[国]とち(橡)の木。写真下はその樹皮。栃(とち)は国字。
すがた・かたち
像 ゾウ・かたち・かたどる イ部 xiàng
解字 「イ(人)+象(すがた・かたち)」の会意形声。人や物のすがた・かたち。また転じて、かたどる・似る意味になる。
意味 (1)人や物のすがた・かたち(像)。「映像エイゾウ」(映した人や物の像)「想像ゾウゾウ」(思い浮かべた人や物の像)「肖像ショウゾウ」(人物の絵・写真・彫刻など)(2)本物の人物や事物になぞらえて作ったもの。かたどる(像る)。「銅像ドウゾウ」「石像セキゾウ」「仏像ブツゾウ」「偶像グウゾウ」(神仏の像。崇拝の対象物)(3)にる。形が似ている。「像似ゾウジ」(似る)
為イ <象にさせる>
為[爲] イ・なす・する・ため・なる 灬部れっか wéi・wèi
解字 甲骨文から旧字体まで、「手のかたち+象(ぞう)」の会意。甲骨文は手が左につき、金文は向きが変わった手がつき篆文以降は上につく。像の鼻先に人の手をくわえ象を使役する形で、土木工事などの工作をすることをいう。旧字で爲、新字体で為に変化した。
意味 (1)なす(為す)。する。行なう。「行為コウイ」「人為ジンイ」「無為ムイ」(自然のままで作為がないこと)「有為ウイ」([仏]因縁によって生じたこの世の一切の現象)「為替かわせ」(ひきかえ。交換)(2)ため(為)。ために。(3)なる(為る)。~となる。
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「象にさせる」(為・偽・譌)
音の変化 イ:為 カ:譌 ギ:偽
象にさせる
偽 ギ・いつわる・にせ イ部 wěi
解字 旧字は僞で「イ(人)+爲(象にさせる)」の会意形声。象にさせたことを人がしたようにいつわること。新字体は偽に変化。後漢の[説文解字]は「詐サ(いつわ)る也(なり)。人に従い爲ギの聲(声)」とする。発音はイ⇒ギに変化した。
意味 (1)いつわる(偽る)。だます。「偽造ギゾウ」「偽名ギメイ」「偽証ギショウ」「虚偽キョギ」 (2)にせ(偽)。にせもの。「偽書ギショ」「真偽シンギ」
譌[訛] カ・いつわる・なまる 言部 é
解字 「言(ことば)+爲(=偽(僞)の略体。いつわる)」の会意形声。いつわる言葉。訛カ(あやまる。いつわる。なまる)の異体字。従って発音はカ。
意味 (1)いつわる(譌る)。いつわり。うそをつく。「譌言カゲン」(いつわりごと)(2)あやまる。まちがえる。「譌字カジ」(誤った字)「譌雑カザツ」(あやまりみだれる)(3)なまる(譌る)。なまり。(=訛)「譌音カオン」
<紫色は常用漢字>
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