お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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 しおかつおと夕日をゲットせよ。そんなミッションのブルベを走ってきた。3月24日に行われた、静岡・三島発着のAJ西東京主催のブルベ「BRM324しおかつお200km」で、天気にも恵まれ西伊豆のアップダウンをたっぷりと堪能した。

 

西伊豆の夕日


 「しおかつお200km」」には「達磨山コース」と、「松崎コース」の2つがある。「達磨山」は、達磨山〜戸田峠〜船原峠〜風早峠〜仁科峠と越え、マーガレットラインを走り下賀茂で折り返し、蛇石峠を越えて西伊豆の海岸線を帰るというもので、獲得標高は約3600メートル。一方の「松崎」はまず伊豆ベロドロームへ上り、折り返して修善寺から口野放水路へ行き、西伊豆を松崎までの行ってこいのコース。峠はなく楽そうに見えるが西伊豆のアップダウンの往復なので「隠れ峠」がいくつもあり、獲得標高は約3000メートルとこちらも厳しいものとなっている。

 西伊豆スカイラインを走りたかったので達磨山にエントリーしていたのだが、春分の日の時ならぬ降雪で峠区間は真っ白な雪でおおわれ「達磨山コース」の一部区間が通行止めとなり、主催者から2日前に中止がアナウンスされた。幸いに「松崎」には影響なく、コースを振り替えることは可能だったので、「松崎」を走ることにした。残念でもあり、獲得標高が減って嬉しくもあり、ちょっと複雑な気持ち。

 

BRM324しおかつお200km 松崎コース


 慌ただしくキューシートを松崎コースに変え、前日23日、仕事を終えた後、いったん自宅に戻り、新横浜まで約18キロを自走。モンベルの「コンパクトリンコウバッグ」でささっとパッキングして新幹線輪行で三島入りした。三島行きのこだまに乗車したのだが、意外と込んでいて驚いた。ほとんどがビジネスマンだったので新幹線通勤なのだろうか?

 横浜では雨がぱらつき、三島では雨だったが、ブルベ当日の明日の予報は晴れ。安心して眠りに就いた。

 

新横浜から三島まで新幹線輪行


 当日は予報通りの晴れ。ただ雲が多く、日陰になると少し寒い感じがするが、まずまずのサイクリング日和となった。ブリーフィングで強調されたのがリタイアポイントが36・8キロのPC1(ローソン伊豆熊坂店)しかないこと。西伊豆へ行ってしまうと、伊豆半島を横断し山越えして東へ行かない限り鉄道はない。土肥からフェリーで清水という手もあるようだが、メカトラにならない限り200キロなので何とかなるだろう。輪行袋はホテルに置いてきた。走るしかないのだ。

 

スタート前のブリーフィング


 午前7時半、三島駅北口の西の端からスタートし、高架に沿った道を少し走った後に南下を開始。しばらくは信号に悩まされるが、やがてそれもなくなり、狩野川サイクリングロードなど気持ちのいい道が続くようになる。

 

狩野川サイクリングロードを走る


 大門橋西を左折して狩野川を渡り、伊豆箱根鉄道の踏み切りを越え田京駅を過ぎて左折すると、サイクルスポーツセンターへの上りが始まる。距離約8キロで平均こう配は5%弱。途中でウインドブレーカーを脱ぎ、終盤の9%を上り、9%を豪快に下ったところでサイコンの距離表示を見ると、サイクルスポーツセンターへの左折ポイントを行きすぎていたのでUターン。「看板なかったけどな〜。おかしいな」と首をひねりながら9%を上り返そうとすると、反対車線にブルベライダー。間違ってはいなかったようで再びUターン。助かった。

 

サイクルスポーツセンターへの左折ポイント


 サイコンの速度表示にときたま「90キロ」とかありえない数字が出るため、距離もおかしくなったようだ。この現象はこの後も何回が起き、悩みの種になった。

 左折して伊豆ベロドロームへ向かう坂は10%近いこう配の急坂。最後はダンシングでえいやっと上ると、西東京のスタッフが迎えてくれた。ここは有人チェックなのでいなくてはいけないのだが、スタッフの方々はチェックポイントでもない西伊豆の往路、復路の2カ所でも待機して写真を撮影したり声をかけてくれ、ブルベを一緒に走っているようで楽しかったし励まされもした。また、今回は降雪のため直前の現地でのコース確認など大変な思いをして開催にこぎつけたことを思うと、手弁当のスタッフには感謝しかない。

 

伊豆ベロドロームの有人チェックポイント


 

伊豆ベロドローム前


 ベロドロームからは途中、山伏峠から下ってくる県道80号に合流し、修善寺駅手前まで約7キロの気持ちのいい下り。修善寺駅を過ぎ狩野川を越えたところの横瀬を右折する。2段階右折でおまけに歩行者は押しボタンなので、大休憩ができた(^_^; ちなみにここを直進すると達磨山。雪が降らなければ逆からきて、横瀬を右折していた。

 

横瀬交差点付近の狩野川


 36・8キロのPC1「ローソン伊豆熊坂店」には午前9時23分に到着。貯金は58分とまずまずのペース。トマトジュースを一気飲みし、クリームパンを1つほおばり残りはサドルバックに入れてリスタートした。

 しばらく走ると狩野川沿いの「読売巨人軍 長嶋茂雄ランニングロード」に入る。

 巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏が現役時代の67年から引退する前年の73年までの7年間、自主トレを行った静岡・伊豆の国市にある旧大仁町の道路を、15年に同市が「読売巨人軍 長嶋茂雄ロード」と命名。区間は「大仁ホテル入り口交差点」から「大仁ホテル前交差点」、「旧静岡銀行交差点」から「大仁橋」。またランニングコースとして使用していた「大仁橋」から「城山山頂」の区間は「読売巨人軍 長嶋茂雄ランニングロード」と命名されたのだが、その一部、城山の下あたりから神島橋までのほんの少しの距離を走った。「ここか」と思い、やや感動(巨人ファンではないのでね)。

 

狩野川沿いの桜。まだ咲いていない


 

読売巨人軍 長嶋茂雄ランニングロード


 狩野川沿いを北上し、1時間43分ぶりに大門橋西交差点に出る。サイクルスポーツセンターを頂点に時計回りぐるりと1周したことになり、今度は左折して国道414号を西へ向かい、口野交差点を左折しいよいよ西伊豆の旅が始まる。

 三津まで南下した後は西へ向かうのだが、大瀬崎までの約17キロは平たん区間。4人のトレインの先頭で海岸線の県道を気持ち良く走っていたのだが、突然の破壊音に急ストップ。何か落ちたか。引き返してみると、デジカメが転がっていた。トップチューブのバックに入れていたのだが、はずみで飛び出したようだ。おそるおそる電源を入れてみたが、起動しない。前回のブルベではスマホがぶっ飛び、背面のガラスが割れた。ついてない。

 

いよいよ西伊豆に入る


 

西伊豆の桜


 これ以降はひとり旅となり、抜いたり抜かれたりしながらゴールまでほぼ単独走となった。

 上りが始まる大瀬崎で写真ストップしたが、残念ながら富士山は雲の中。

 

大瀬崎。残念ながら富士山は雲の中


 ここから井田トンネルまで3キロ弱上り、いったん下り、再び上って下ると戸田となる。トータル10キロの2段坂だ。

 

井田トンネル


 続く戸田から土肥の約15キロも2段坂。81・3キロ地点の碧の丘展望台でクリームパンを補給し、走り続ける。

 

碧の丘展望台


 大瀬崎では見えなかった富士山だが、ようやく顔を出してくれた。そしてこのあたりまで来ると桜も満開だ。

 

振り向くと富士山!


 

満開の桜


 土肥付近は5キロほど平たんが続くが、再び約4キロの恋人岬までの上りが始まる。

 

恋人岬


 恋人岬からは宇久須まで下り、その後はアップダウンを繰り返しながら田子付近まで上り、堂ヶ島までは下り。その後は平たんで松崎を目指す。西伊豆は信号のない快適コースなのだが、アップダウンだらけで足にこたえる。

 スタッフが推奨するしおかつおうどんの「喜久屋食堂」は112キロ地点。「どこかな〜」と探しながら走っていると反対側で手を振るブルベライダーが目に飛び込んできた。あそこか。反対車線なので帰りだな。周辺の風景を頭に刻み込み、PC2へ向かう。

 115キロ地点のPC2「セブンイレブン松崎町江奈店」到着は、午後1時33分。貯金は1時間37分。補給はクリームパンだけなので腹ペコだが、飲料だけ急いで補給し、喜久屋食堂を目指す。

 反対車線のブルベライダーに手を振りながら快適な平たん区間を走る。昼ご飯用にもうひとつあてにしていた「味正(あじまさ)」は宮の前橋を右折してすぐのところにあったが、満員のお札がかかっていた。空いていても見るからに高そうだし、お呼びでないかな。さて、「喜久屋食堂」はと…。気がつけば商店街が途切れ、堂ヶ島まできていた。しまった、見逃したか。

 

堂ヶ島


 ここまで来ることはめったにない。また来たとしても、しおかつおうどんを食べられる時間帯に通過できるとは限らない。来年のブルベは雨かもしれない。仕方ない。引き返そう。

 今度はスピードを落とし見逃さないよう慎重に走る。1・5キロほど走るとようやく「喜久屋食堂」を発見した。看板が少し奥まったところにあり、見えづらかったようだ。門構えもまさに田舎の食堂で、派手ではないしね。

 

喜久屋食堂


 しおかつおうどんは西伊豆のB級グルメ。店内に張り出されている説明には以下の通りのことが書かれていた。

 「かつおの塩漬けを干して作られる塩がつおが、西伊豆で保存食として作られるようになったのは江戸時代からと文献には書かれています。塩がつおは縁起の良い食べ物として、お正月の神棚に「正月魚」(しょうがつよ)という名前でお供えされ、お正月の三日が過ぎたら神棚から降ろし、みんなが集まっているうちにいただく伝統ある郷土料理の食材です。鰹節の三大名産地の一つ西伊豆田子の古来より伝えられた加工法を元に製造されました。西伊豆田子港は以前、鰹漁うぃ中心とした漁師町で、航海の安全と豊漁豊作を祈願し、神ワラでお飾りを付けたしおかつおをつるしました」(原文まま)

 

しおかつおうどん


 「豪快に混ぜて食べて下さい」と言われたので、豪快に混ぜていただく。さっぱりして美味しく、あっという間にペロリ。でもちょっと足りないかな。アジフライでも追加すれば良かった(^_^; ブルベライダー1人を含む先客もしおかつおうどんを食していたもよう。しおかつおうどん700円に、お土産用のしおかつおも買って1180円(確か)。

 さて、腹も多少ふくれたし、帰りを急ごう。残りは85キロほど。夕日の前に西伊豆を通過するかどうか微妙な時間となった。

 西伊豆のアップダウンを逆に走るのだが、往路よりは復路の方がきつく感じる。

 

土肥サンセットブリッジ


 

旅人岬


 

煌めきの丘


 

井田トンネル


 土肥、戸田と過ぎ、上り終了の井田トンネルには午後4時57分に到着。

 この後、夕日を気にしながら走るが、この日の日没は午後5時59分。あと1時間弱だ。

 

西伊豆の夕日(午後5時)


 180・6キロ地点の最終PC「セブンイレブン伊豆三津シーパラダイス前店」には午後5時41分に到着。貯金は1時間53分で11時間前後のゴールになりそうだ。

 最終PCを出てしばらくすると、まさに夕日が水平線に沈もうとしているではないか。

 

西伊豆の夕日(午後5時31分)


 

西伊豆の夕日(午後5時51分)


 日没8分前の午後5時51分にようやく夕日をゲットした。

 口野放水路を左折すると日が落ちた。市街地に入り車も増え、コースもややこしくなった。ゴール直前の溶岩塚のY字は曲がれるのかと心配したが、左折車がまったくおらず、流れに沿ってスムーズに右折。午後8時43分にゴールした。

 宿泊したホテルの駐車場へ自転車を止め、そこの会議室でゴール受け付け。タイムは11時間13分。走行距離は堂ヶ島でUターンした分を含め206・2キロ、グロス平均時速は18・1キロ、獲得標高は5468メートルだった。

 これでブルベは終了。スタッフ推奨のしおかつおうどんを食し、夕日もゲット。珍しく予定通りに運んだこの日のライド。ホテルの一室で飲んだビールがうまかった。さて、明日も走るぞ。

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