お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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※垣谷美雨(かきや・みう=1959年兵庫県生まれ。明治大学文学部卒業。2005年「竜巻ガール」で第27回小説推理新人賞を受賞してデビュー。身近だが、重いテーマを題材にした作品で人気を集める。「老後の資金がありません」(天海祐希主演で21年映画公開)、「夫のカノジョ」「あなたの人生片付けます」「定年オヤジ改造計画」「結婚相手は抽選で」「七十歳死亡法案、可決」「うちの子が結婚しないので」「夫の墓には入りません」など)



●最後の1行がいいね

 郊外の団地でひとり暮らししていた姑が急死。嫁の望登子(もとこ)が自力で遺品整理を始めるが、そのおびただしい数にあ然とする。自分の母は余命を知りすべてを片付け指輪ひとつだけ残して旅立った。それに比べこのだらしなさ。冷蔵庫には食材がびっしり。本棚にも本がぎっしり。奥の部屋には大きなタンスがずらり。それでも入りきらない衣類が部屋の真ん中のポールハンガーにぎゅうぎゅうに掛かっている。床には古新聞や空き箱やらが所狭しと置かれ畳がほとんど見えない。おまけに巨大なウサギまでいたりして…。ゴミとして捨てるにも部屋はエレベーターのない4階。何往復すればいいのか。粗大ゴミシールを50枚買ったものの、永遠に終わらないのではと途方に暮れる望登子だったが、遺品と会話しながらすすめるうちに心境に変化が現れてくる。

 タイトルだけで読みたくなってしまう垣谷美雨の作品。数えるとこれが10作品目。どれも期待に違わぬ面白さだった。この作品もそう。最後の1行がいいね。

 昨年、十数年空き家だった岡山の実家を売却した。当然、両親の遺品整理が必要となったが、この作品に出てくる姑と同様に「もったいない病」だったので、きちんと整理されているものの物はあふれていた。自分でやると、遠方だったこともあり気の遠くなるような時間がかかる。ひと通り確認して写真やビデオに収め、整理(というか廃品回収)は業者に頼み、本当に貴重と思われるもの以外はすべて捨てた。その貴重なものも、自宅に持っては来たが、我が家にも物はあふれており、やがて捨てていくことになるだろう。妻のものも含め、遺品整理はこれからのライフワークのひとつだなぁ。問題は思い出をどこまでとっておくかだな。特にアルバム。我が家の写真のデジタル化は2002年からなので、押し入れの一角をで〜んと占めている(T_T)

 人生の後始末。いつ死ぬか分からないので自分でやっておきたいが、子供にやらせて知らなかった親のエピソードで驚かせるのもいいかもしれない。遺品整理で出てきた両親の恋文に僕が仰天したように…。

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