お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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 埼玉300も青葉300もツール・ド・草津もエントリーはまだですが、沼津400からアップします。写真がまったくないので思い出せそうにないッスからね(^_^;
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●BRM425沼津400 
●エントリー70人 DNS43人 出走27人 完走26人(DNF1人)
●月日 09年4月25日(土) 午前9時スタート
●天気 25日:雨 26日:雨のち晴れ、ただし強風
●ルート 沼津~ 富士~ 韮崎 ~ 富士見峠 ~諏訪 ~塩尻峠 ~松本~ 豊科の折り返し
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 ブルベ前の水曜、木曜はBD-1のハーフジテツーでコンディションを整えた。もっとも、ロードはリアディレイラー交換などのメンテナンスのため、自転車屋に預けっぱなし。やはりロングライドを何度もこなしたためか、消耗品の交換時期にきているようだ。前日の金曜までにできる範囲でやってもらった。

 ブルベ当日は低気圧が直撃し大雨、暴風という最悪の天気予報。走りたくないなぁ~。後始末も面倒だし…。そう思いながらもとりあえず沼津へ向かう。後日知ることになるのだが、25日開催予定の富士チャレンジXは暴風雨、26日開催予定の表富士は新五合目の路面凍結でそれぞれ中止になったそうだ。よくこんな日に走ったよなぁ…。

 沼津で高速を降り三園橋で狩野川を越えたあたりだった。雨の中、反射ベストを着たブルベライダーが自走で沼津游泳場へ向かっているのを発見した! らっしーさんだった。「おぉ、もう走ってるよ。すげぇ」。この姿を見た瞬間、走らないわけにはいかなくなった。


午前8時2分 沼津游泳場裏の駐車場

 駐車場に着くと、数人が当たり前のように準備していた。そのなかにはBongoさんの姿も! 雨が降っているというのに、相変わらずの笑顔ッス(^_^; 昨年、1000kmを完走し、変態にさらに磨きがかかったようだ。

 そしてchicorynさんが颯爽とGパンで登場。それが常識ある大人の選択でしょうね。お見送り、ありがとうございました(^o^)


午前8時2分 雨に煙る駿河湾

 雨の沼津といえば、思い出すのが昨年6月の沼津600。あのときは寒くて飯田の先でDNF。「雨のブルベはもう走らない」と凍えながら飯田線の無人駅で始発を待ったのだが、実は翌日にはモンベルやサガミへ買い物に行っていたりして…(^_^;

 この日の装備は下はウインドブレークタイツにモンベルのストームショーツ、上は長袖インナー、半袖ジャージ、長袖ジャージ。そしてサガミで買ったAGUのレインウエア兼用のウインドブレーカー。サドルバッグには替えのグローブ、イボ付き軍手、替えの靴下、ネックウオーマー、イアーウオーマー、ヒートテックの長袖インナーに冬用のウインドブレーカーを突っ込んだ。頭には透明なつばのついたレインキャップ。SPDのシューズには、沼津600のときにモリさんに指摘されたシールを貼り、さらにビニールテープで補強。レインシューズカバーもつけた。もう、これ以上ないぐらい完璧な雨装備ッスね(^o^)


午前8時12分 走り出した変態は27人

 受付に行くと、レインパンツの下にGパンを着たらっしーさん発見。どうせ見えないんだからわざわざGパンをはかなくても…。本人曰く、「防寒」だそうだが。MATOさんも、se7enさんもやってきた。「とりあえず沼津へ行ってみるか」なんて言いながら、走る気満々の様子だ(^o^)

 そしてブリーフィングが終わったころに大阪からヒロさん、都古さんご夫妻が到着。さらにスタート直前にはおいちゃんさん。そして、最後まで1度も顔を見ることがなかったのだが、風の噂によるとノアポンさんも参加していたらしい。


午前8時55分 雨の中、いよいよスタート

 エントリーは70人だったがDNSが半分以上の43人。最悪の天気でも走ろうじゃないかという、AJ神奈川のスタッフ3人を含めた27人の変態ライダーは雨の中を普通に走り出していった。

 AJ神奈川のKさんも着替えていたので一緒に走るのかと思ったが、どうやら同時間にスタートして「晴れても変態コース」の軽井沢400を試走したようだった。実は私は仕事の関係で軽井沢はDNS。ゴール後にこっそりその試走報告を聞いたのだが…Kさんでもクローズぎりぎりだったそうで、かなりきつそうッスよ。

 当日まで天気予報を緻密に検討した結果、日付が変わらないと雨はやまないという結論に達した。激しくなるのは午後の諏訪湖のあたり。土砂降りになったらどこかで雨宿りして、時間をめいっぱい使って時間内の完走を目指そう。そう、スタート前には思っていた。だが、現実はそんなに甘くなかった。

 スタートして10km。シューズの中はびしょ濡れになった。あと390km、この状態が続くのか。さらに、水しぶきでタイツ1枚のヒザから下が冷たくて仕方なくなった。早くも前途に不安を感じる。

 松林のあたりでついていたトレインを一気にパスし、その後は先行するライダーを抜きながら富士川橋までは一人旅。富士川を渡ったところの信号に引っかかり、追いついた後続のトレインと連結して先頭で向かい風の富士川沿いを北上する。上りで速度が遅くなったところで後ろのライダーが前に出たのでしばらく後ろについたが、その後だれも先頭交代しないので、再び先頭に出る。しばらく走って後ろを見ると、だれもいない。あれ? 信号でちぎれたか。

 富士川を渡り、稲子の先の激坂を上って静岡から山梨へ入る。下りではブレーキは効かなかった。こんな状態でこの先を走っていけるのか。

 ◆PC1(デイリーストア南部内船店)まで
    時間   午前11時10分 貯金1時間22分
    距離   52.6km
    平均時速 25.2km/h
    経過時間 2時間10分
    グロス時速 24.3km/h
 
 PC1にはだれもいなかった。寂しいッス(T_T) え? トップ? まさかねぇ。そうだ。富士川橋の信号で先行するライダーにちぎれたんだ。トップなんてあり得ない。しばらくして神奈川スタッフのFさん、Sさん、Bongoさん、MATOさんらが続々到着した。

 グローブを絞ると水がポタポタ落ちる。まるで雑巾。こいつにまた手を突っ込まなくてはならない。ただ、この時点ではまだ耐えられた。

 PC1を単独で出発。R52で神奈川スタッフのFさんに追いつき、追い越す。まだ元気。雨は降り続いているが、時速30キロ以上で走ることができる。

 R52の旧道は綺麗に舗装されていた。2年前はガタガタ道でケツに響いたもんだ。小笠原橋から県道12号へ入り緩やかな坂を上る。雨は相変わらず降り続く。

 ◆PC2(ローソン南アルプス街道店)まで
    時間   午後1時26分 貯金2時間14分
    距離   100.3km
    平均時速 24.2km/h
    経過時間 4時間26分
    グロス時速 22.6km/h

 PC2も誰もいなかった。買い物したときにレジの女の子に聞いてみた。
 「こんな格好した人、来ました?」
 「いえ、今日は初めてですよ。え? 今日、やってるんですかぁ? 聞いてましたけど中止かと思ってました。雨でも走るんですか?」
 「そう、雨でも走るんですよ。ははは…」

 ということはトップだ。信じられん。ブルベを始めて3年。ついにこの日がきたか(^_^; まあ、順位は関係ないですけどね。それに威勢がいいのは最初だけだし…。

 このあたりから寒さを感じるようになってきていた。暖かい缶コーヒーを飲んでいると、「やっと追いついた~」とse7enさんがやってきた。予定通り焼きそばを食べていたようで、そのスキに私が抜いたようだった。やがてBongoさん、AJ神奈川のFさんらが到着。ようやく賑わい出したPCを後に単独でスタートする。

 ヒザから下はびしょ濡れ。上半身も雨と汗でしっとり濡れている。甲州街道へ入ると、雨に加えて車の水しぶきが襲ってくる。それを何度、豪快に浴びただろう。

 少し上りになっているところでフロントをインナーに落としたときに、チェーンが落ちた。ストップしたら、いつの間にか背後に忍び寄っていたse7enさんが抜いていった。トップ陥落(T_T) チェーンを入れるのにモタモタしていたらse7enさんの姿は見えなくなっていた。

 やがて富士見峠の上り。ここで雨が一気に強くなった。そして風も遮るものがなくなり、まともに吹き付けてきた。登坂車線を上りきった後の、峠の歩道橋までが長かった。ただ、上っているので寒くはない。最初の地獄はこの先の下りだった。

 下り始めると、体が一気に冷えてきた。とにかく手が冷たい。スピードを出すと寒い。ブレーキも効かない。晴れたら気持ちのいい下りを、ときには20km/h台で下っていく。

 ◆PC3(ローソン諏訪普門寺店)まで
    時間   午後4時15分 貯金3時間1分
    距離   153.5km
    平均時速 23.3km/h
    経過時間 7時間15分
    グロス時速 21.2km/h

 PC3にもライダーの姿はなかった。se7enさんは入れ違いにスタートしていったようだった。

 ともかく寒い。体がガタガタ震えてきた。やべ~。もう走れないかも…。DNFが選択肢として浮上してきた。風呂とストーブが恋しくてたまらない。しかし、身延線で沼津に帰る苦労は昨年の沼津600DNFで思い知っていた。輪行はできないな。どこかホテルに泊まって暖まり、明日のんびり自走で帰るか。あ、その前にラーメン食いたいな。ちょうどPCの隣にラーメン屋があったのだが、やっているのかどうか定かではなかった。あそこまで歩いていって、やってなかったらヤだな。カップヌードルで我慢するか。

 という、震えてサンドイッチを食べながらの葛藤の末、もう一度コンビニに入ってカップヌードルを買う。
 
 あったまったなぁ。偉大なり、カップヌードル。DNFの危機を救ってくれた。それに心なしか、雨も小降りになってきていた。


午後4時55分 諏訪湖

 補給しているBongoさんたちを後に、グローブをイボ付き軍手に替えて走り出す。

 諏訪湖で初めての写真ストップ。「雨は諏訪湖で小降りになり、やがてやんだ(^o^)」という、ブログの文章が頭のなかに渦巻く。お願いだから、もうやんでくれ。

 その思いは裏切られた。いや、天気予報が正確にあたっただけだが…。

 諏訪の町を走っているときに、突風に何度もハンドルを取られた。雨も強くなり始めていた。そして、塩尻峠を上り始めてしばらくして土砂降り。第2の地獄の始まりだった。替えたばかりのイボ付き軍手はあっという間にびしょ濡れ。それでも登坂のときはまだ良かった。

 ピークに着いたときの気温表示は5度。これを上ったままの格好で降りなくてはならない。

 凍えた。ダウンヒルの途中で、生まれて初めて下りたくないと思った。後続の車の水しぶきを浴び、寒さに震えながら「本当にオレは生きて帰れるのか」と真剣に不安になった。

 折れそうな心と戦いながらのダウンヒル。長かった…。

 そして高出の先に見えた「ルートイン」の看板。ノアポンさんも心を動かされたその看板は、当然私にとってもオアシスに見えた。ただ、下ったことによって気温が少しだが高くなっていた。もうちょっと走ろうか。

 このころから暗くなってきた。松本市街の渋滞区間は良かったが、それを抜け梓川沿いを走るようになってから、対向車のライトが濡れたメガネに乱反射して前が見づらくなった。路肩がどこまであるか分からない。白線から車道に少し入ったところを走り続け、対向車が来るとスローダウンしてやり過ごす。少し下り基調の道だが、ここも長かった。

 ◆PC4(セブンイレブン豊科インター店)まで
    時間   午後6時59分 貯金3時間23分
    距離   200.8km
    平均時速 22.2km/h
    経過時間 9時間59分
    グロス時速 20.1km/h

 田沢の交差点でse7enさんとすれ違った。手を振ったが、もう暗かったので分からなかったか?

 折り返しのPC4は2番目の到着。雨は相変わらず降り続いている。

 寒さは限界を超えていた。口と手の震えが止まらない。暖かい缶コーヒーを握りしめるが、一向に暖まらない。スープ春雨用にもらったフォークが取り出せない。手はかじかみ、しびれもあって力がまったく入らないのだ。やっとのことで食べ始めたのだが、半分ぐらいはこぼした。

 実は塩尻峠を越えたあたりから左手のしびれがひどくなり、フロントのシフトチェンジができなくなっていた。手のひらで無理矢理押して、下りでなんとかフロントをアウターに入れたりしていたのだ。

 「こんなきついブルベは初めてだ」。誰かがそう叫んでいた。まさしくその通り。到着するライダーのほとんどが震えていて、カップ麺さえまともに持てない。

 ここまで200km。距離的には苦労するほどでもないのだが、過去参加したブルベのなかでは難易度最高の200kmだった。いつまでこの状態が続くのだろうか?

<その2>に続きます

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