「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

蝶が舞う八剣山 

2008-07-13 21:33:21 | 札幌・小樽周辺の山々
(写真:八剣山の岩峰に立つ登山者)

切り立った岩峰が連なる八剣山は498mながら、高度感あふれる秀峰だ。寝坊で出遅れた日はこの山に登ることにしている。
捕虫網を持つ人が多くて驚く。この時期、オオムラサキが羽化する。「飛んでますか」と聞くと、日当たりがよくなると出てくると言う。15分ほど見物したが、なかなか登場しないので、山頂を目指すことにする。

(写真:蝶が舞う岩場)

45分で山頂に。さらに切り立った岩峰が恐竜の背骨のように続く。そこを歩いている人が4人。初めて見たが、むずむず、どきどきした。戻ってきた青年に聞くと、スポーツジムで知り合った仲間で山登りをしていると言う。手軽な低山ハイクの締めくくりを冒険に
スイッチしたのだろう。みんなニコニコしていて、恐怖心はないみたい。若者の特権だ。
ミヤマラッキョウが頭を空に突き出すようにいっぱい咲いていた。
岩場にはニホントカゲもチョロチョロ。青く輝く尾に見とれてしまう。
30分ほど滞在して、下山する。

(写真:ミヤマラッキョウ)

(写真:ニホントカゲ)

蝶が舞う岩場ではジョウザンシジミの姿も。北海道の固有種ということで、夏休みで鹿児島から来たという夫婦に出会う。地元の男性が親切に解説してくれた。ジョウザンシジミは5月下旬と7月下旬に羽化する。5月生まれは青くて、7月生まれは地味な色。今年は羽化が早いので7月中旬の今日も見られたとのこと。鹿児島から来た2人はラッキーだった。
手が届かない高いところをオオムラサキがひらひらと行く。初めて見たが、意外と大きく、ゆったりと飛ぶ。待ったかいがあった。


(写真:ジョウザンシジミの食草 エゾノキリンソウ)


(写真:ジョウザンシジミ)

山麓の砥山地区では「八剣山さくらんぼ祭り」が行われていた。ここは札幌最大の果樹園地帯。サクランボの種飛ばし大会が楽しそう。思わぬことにオオムラサキに出会う。近くの小学校で飼育・観察している数匹が展示されていた。地域の自然を知り、学び、守ろうと町内会が中心になって活動しているそうだ。
市価より2割ほど安いサクランボ(佐藤錦)を買って帰る。


(写真:八剣山さくらんぼ祭り)

(写真:小学校で飼育しているオオムラサキ)

※11時:入山
 11時45分:山頂
 12時15分:下山開始
 12時45分:登山口に戻る
※過去の登山歴
02年6月9日、03年8月2日、04年10月9日、05年5月28日
06年9月2日

小金湯温泉「まつの湯旅館」500円 単純アルカリ硫黄泉と表示。




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2 コメント

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生き物たちへの視線。 (樹生和人)
2008-07-20 20:28:49
八剣山、見てるだけで怖くなるような岩の山頂ですね。
また、蝶やトカゲの写真にも驚きました。
とってもきれいですね。
私は大きな風景や樹は見るのですが、そこの生き物たちへの視線をもっと持ちたいなあと思いました。
夏の野生の花々もきれいですね。
とても素敵な感じです。
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トカゲ (ikuni)
2008-07-21 23:31:54
トカゲ、いっぱい居ました。僕もびっくりです。尻尾が青いのと色あせた奴。ネットで調べたら、年をとると青が抜けるとか。人間と同じですね。
シジミは数10メートル先をズームで撮影したらピントが合ってました!子供の頃から遠方に目が利き、虫採りが好きだった成果なのでしょうか。
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