「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

雲間に咲く高山植物

2008-07-25 22:02:52 | 表大雪
             (写真:中岳の山頂とお鉢)

21日の登山記録③:
当麻岳、安足間岳、比布岳までは、ゆるやかな稜線を進む。右手に望む旭岳は雲のベールに包まれたままだ。比布岳から北鎮岳の道は初めて歩く。いったん下って、急な斜面を登る。山の間は平坦な台地になっていて、お花畑も広がる。風に揺れるクモマユキノシタが互いに身を寄せながら咲いていた。素敵な名前が大好きだ。「雲間に咲く雪の下」。命名者はどんな人なのだろう。その詩情あふれる感性も素敵だ。


(写真:クモマユキノシタ)

北鎮岳から中岳に向かう。お鉢平という巨大なクレーターを囲む稜線の小さなピークだ。
チシマクモマグサが咲きはじめていた。「千島の雲間草」というこの名も想像力を刺激する。名前の由来は遥か北方の、霧に包まれた千島列島なのだろう。大雪山の風景は北へ北へと連なる。

(写真:チシマクモマグサ)

中岳分岐から裾合平に下る。ピウケナイ沢の源流には天然の岩風呂がある。登山者2人が足湯を楽しんでいた。歩き疲れた足を暖めると、もうひと歩きする元気をもらった。
裾合平全体が広大なチングルマのお花畑だ。残念ながら、見ごろは過ぎていた。
ノゴマの囀りを聞きながら旭岳ロープウェイ駅に戻る。9時間のぐるり一周だった。


(写真:標高1800m 中岳温泉)


※ 7時45分:旭岳ロープウェイ駅から入山(1600)
  8時55分:裾合平分岐(1690)
  9時40分:当麻乗越(1680)
 10時50分:当麻岳(1967)
 11時55分:安足間岳(2200)
 12時15分:比布岳(2297)
 13時30分:北鎮岳(2244)
 14時05分:中岳(2113)
 14時30分:中岳分岐
 14時50分:中岳温泉(1800)
 15時35分:裾合平分岐(1690)
 16時40分:旭岳ロープウェイ駅(1600)

旭岳温泉「湧駒荘」600円 
老舗旅館が1年前に日帰り温泉棟を新築。源泉かけ流しが気持ちよい。食事がおいしかった。

※過去の登山記録
【当麻岳】
・05年9月17日 
愛山渓~永山岳~比布岳~安足間岳~当麻岳~沼の平~愛山渓
・06年9月24日
愛山渓~沼の平~当麻岳~永山岳~愛山渓
【裾合平】
・03年9月7日
旭岳~間宮岳~中岳分岐~裾合平~旭岳ロープウェイ
・04年9月12日
旭岳~間宮岳~中岳分岐~中岳~中岳分岐~裾合平~旭岳ロープウェイ
・05年8月6日 
旭岳~北海岳~北鎮岳~中岳~中岳分岐~裾合平~旭岳ロープウェイ